レコードの注意事項

レコードを収集する場合の注意事項を次に示します。

システムリソースを変更する場合の性能情報

AIX 5L V5.3以降のDLPAR機能,HP-UX 11iのvPars機能,またはSolaris 9以降のDR機能を使用してシステムリソースを変更する場合の注意事項を次に示します。

論理的に分割されたリソースの性能情報

AIX 5L V5.3以降でMicro-Partitioning機能を使用した場合,論理的に分割されたプロセッサごとにレコードが作成されます。このため,物理的には同一のリソースであっても,ほかの論理リソースの性能情報が影響を受けることはありません。なお,PIレコードタイプのシングルインスタンスレコードは,論理リソースを含めたすべてのリソースの合計値が表示されます。

次の表に,Micro-Partitioning機能の影響を受けるレコードおよびフィールドを示します。

表6-12 Micro-Partitioning機能の影響を受けるレコードおよびフィールド

レコード名フィールド名
CPU - Per Processor Detail(PI_CPUP)すべて
Application Process Interval(PD_APSI)CPU %(CPU_PERCENT_USED)
Application Process Overview(PD_APS)
Process Detail(PD)
Process Detail Interval(PD_PDI)
Program Summary(PD_PGM)
System Summary Overview(PI)Active CPUs(NUMBER_OF_ACTIVE_CPUS)
CPU %(KERNELMODE_USERMODE_PERCENT)
Idle %(IDLE_TIME_PERCENT)
Kernel CPU %(KERNELMODE_PERCENT)
Total Idle Time(TOTAL_IDLE_TIME)
Total Kernel-Mode Time(TOTAL_KERNELMODE_TIME)
Total User-Mode Time(TOTAL_USERMODE_TIME)
User CPU %(USERMODE_PERCENT)
Wait %(WAIT_TIME_PERCENT)
Terminal Summary(PD_TERM)CPU %(CPU_PERCENT_USED)
User Summary(PD_USER)
Workgroup Summary(PI_WGRP)

データを取得できない場合のレコード生成結果

フィールドに格納するデータを取得できない場合のレコード生成結果について説明します。

レコードが生成されない
ODBCキーフィールドとして定義されたフィールドに格納するパフォーマンスデータをPFM - Agent for Platformが収集できない場合,レコードは生成されません。

終了したプロセスに関する情報

終了したプロセスに関する情報の収集機能は使用できません。このため,次に示すフィールドのパフォーマンスデータは収集できません。

表6-13 パフォーマンスデータが収集できないフィールド

レコード名フィールド名
Process Detail(PD)Accounting Flags(ACCOUNTING_FLAGS)
End Time(END_TIME)
Exit Status(EXIT_STATUS)
Mem Charge(MEMORY_CHARGE)
Process Detail Interval(PD_PDI)Accounting Flags(ACCOUNTING_FLAGS)
End Time(END_TIME)
Exit Status(EXIT_STATUS)

予約レコードについての注意事項

PFM - Agent for Platform 07-50以前のバージョンからPFM - Agent for Platform 08-00以降にバージョンアップした場合,履歴の収集設定時に,PFM -Web Consoleのレポートウィザードの[新規レポート >フィールド]画面の[レコード]で,PFM - Agent for Platform 08-00以降では予約レコードになっているレコードが表示され,変更操作も可能になります。この場合,PFM - Agent for Platform 08-00以降で予約レコードになっているレコードを収集対象に設定しても,レコードの収集は行われません。なお,初回の収集時だけ,共通メッセージログに次のメッセージが出力されます。

KAVF10600-W 不正な収集イベントが発生しました (record=レコードID, rc=保守情報)

参考
PFM - Agent for Platform 08-00以降を新規インストールした場合,予約レコードはプロパティ表示されません。

プロセス名をアラームの条件に設定する場合の注意事項

PD_APPレコードやPI_WGRPレコードなどでプロセス名をアラームの条件に設定する場合,アラームの条件の判定対象になる文字列長は,PDレコードで収集できる範囲だけです。例えば,プロセス名が次の例のようにPDレコードで収集できる範囲を超えている場合,アラームの条件に「*xyz」と指定しても,PFM - Agent for Platformは「xyz」の部分を保持していないため,期待する条件判定が行えません。「abc*」のようにPDレコードで収集できる範囲でアラームの条件を設定してください。

abc...xyz(xyzの部分がPDレコードで収集できる範囲を超えている)