ユーザーレコードとして定義できる情報について説明します。
(1) パフォーマンスコンソールカウンター情報
PFM - Agent for PlatformのGeneric Data Detail(PD_GEND)レコードおよびGeneric Data Interval(PI_GENI)レコードでは,定義されているフィールド以外のパフォーマンスデータをパフォーマンスコンソールカウンター情報として収集できます。
Generic Data Detail(PD_GEND)レコードおよびGeneric Data Interval(PI_GENI)レコードで定義できるユーザーレコードはWindowsの次のウィンドウに表示される次のデータと同等の情報です。
なお,Generic Data Detail(PD_GEND)レコードとGeneric Data Interval(PI_GENI)レコードは,次のようにレコードタイプが違います。目的に応じて使用してください。
表3-2 PD_GENDとPI_GENIのレコードタイプ
レコード名 | レコードタイプ | 用途 |
---|---|---|
Generic Data Detail(PD_GEND) | PDレコードタイプ | ある時点でのシステムの状態を知りたい場合に使用する。 |
Generic Data Interval(PI_GENI) | PIレコードタイプ | 時間の経過に伴うシステムの状態の変化や傾向を分析したい場合に使用する。 |
PIレコードタイプおよびPDレコードタイプについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照してください。
(2) イベントログ情報
PFM - Agent for Platformでは,Windowsの[管理ツール][イベント ビューア]の各種イベントログ情報をユーザーレコードとして収集し,Event Log(PD_ELOG)レコードとして管理できます。
図3-1 イベントビューア画面
ユーザーレコードとして定義できるWindowsの各種イベントログ情報は,次の二つに分類できます。
収集データ追加ユーティリティでイベントログ情報のユーザーレコードを何も設定していない場合,PFM - Web Consoleで各レコードのプロパティに「Log=Yes」が設定されているときは,PD_ELOGレコードは,標準イベントログ(アプリケーション,セキュリティ,システム)を無条件で収集します。
収集データ追加ユーティリティで設定すると,カスタムイベントログを収集対象に設定したり,標準イベントログを収集対象から外したりできます。
(3) ワークグループ情報
複数のユーザーや複数のグループでWindowsのプロセスを起動している場合,そのユーザー,グループなどをPFM - Agent for Platformでワークグループとして定義し,ワークグループに関するプロセスの情報を収集してWorkgroup Summary(PI_WGRP)レコードとして管理できます。
PFM - Agent for Platformで定義するワークグループには,次の情報を設定できます。
収集データ追加ユーティリティで定義されたワークグループ情報を基に,Process Detail(PD)レコードのパフォーマンスデータのうち,該当するワークグループに関係するものが要約されてWorkgroup Summary(PI_WGRP)レコードに格納されます。
(4) プロセスの稼働・非稼働情報
指定した条件のプロセスが稼働しているかどうか,または想定数以内かどうかの情報を収集し,次に示すレコードとして管理できます。
監視するプロセスはPFM - Web Console上で指定できます。
(5) アプリケーションの稼働・非稼働情報
指定した条件のプロセスが稼働しているかどうか,または想定数以内かどうかの情報を収集し,Application Summary(PD_APP)レコードとして管理できます。監視するプロセスはPFM - Web Console上で指定できます。
(6) ユーザー独自のパフォーマンスデータ
PFM - Agent for Platform製品で提供されていない情報や,マシンや環境固有の情報などユーザー独自のパフォーマンスデータを収集できます。これらの情報を収集する場合には,パフォーマンスデータを収集するためのユーザーコマンドと呼ばれるスクリプトを作成する必要があります。
ユーザー独自のパフォーマンスデータを格納するレコードには,PIレコードタイプ,PDレコードタイプそれぞれ2種類ずつあります。