3.1.2 負荷分散クラスタシステム

<この項の構成>
(1) 負荷分散クラスタシステムでのOracle(Oracle Real Application Clusters)の構成
(2) 負荷分散クラスタシステムでのPFM - RM for Oracleの構成

(1) 負荷分散クラスタシステムでのOracle(Oracle Real Application Clusters)の構成

Oracle Real Application Clusters(またはOracle Parallel Server)は,一つのデータベースの処理を複数のノードのOracleが連携して分散し,一つのOracleとして動作するシステムです。データは共有ディスクに格納され,すべてのノードで共有されます。

複数のノードで負荷を分散して処理することで,スケーラビリティと耐障害性が向上します。

アプリケーションからは一つのOracleとして見えますが,各ノードでは固有のインスタンス名を持ったOracleが動作しています。例えば,node1はSID=ora1,node2はSID=ora2のOracleインスタンスが動作しているデータベースを,アプリケーションからはOracle Net Services経由でグローバル・データベース名でアクセスします。

Oracle Real Application Clusters(またはOracle Parallel Server)については,Oracleのマニュアルを参照してください。

(2) 負荷分散クラスタシステムでのPFM - RM for Oracleの構成

負荷分散クラスタシステムでPFM - RM for Oracleを運用する場合は,次の図のような構成で運用します。

図3-3 負荷分散クラスタシステムでのPFM - RM for Oracleの構成例

[図データ]

各ノードでは固有のインスタンス名を持つOracleが動作しています。PFM - RM for Oracleは各ノードのOracleインスタンスを監視します。

単体のノードと同様に,PFM - RM for Oracleをセットアップし,各ノードのOracle Real Application Clustersインスタンスを監視する構成にします。この場合,クラスタソフトには登録しません。

注意
負荷分散クラスタシステムでPFM - RM for Oracleを運用し,Oracle Real Application Clusters(またはOracle Parallel Server)を監視する場合は,単体のノードが多数あるシステムと同様に運用します。通常の非クラスタシステムと同じように運用してください。