フィールドの値
ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。
各フィールドに格納される値の取得先または計算方法(データソース)については,「付録J レコードのデータソース」を参照してください。
デルタ
累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,1回目に収集されたパフォーマンスデータが「3」,2回目に収集されたパフォーマンスデータが「4」とすると,累積値の場合は「7」,変化量の場合は「1」が格納されます。各フィールドの値がデルタ値かどうかは,フィールドの表の「デルタ」列で示します。PFM - RM for Platformで収集されるパフォーマンスデータは,次の表のように異なります。
なお,デルタの値は,前回のデータからの相対値のため,マイナス値になる場合があります。
表6-7 PFM - RM for Platformで収集されるパフォーマンスデータ
レコードタイプ | デルタ | パフォーマンスデータの参照方法 | [デルタ値で表示]のチェック※ | パフォーマンスデータの値 |
---|
PIレコードタイプ | Yes | | あり | 変化量が表示されます。 |
なし | 変化量が表示されます。 |
| - | 変化量が表示されます。 |
No | | あり | 収集時点の値が表示されます。 |
なし | 収集時点の値が表示されます。 |
| - | 収集時点の値が表示されます。 |
PDレコードタイプ | Yes | | あり | 変化量が表示されます。 |
なし | 累積値が表示されます。 |
| - | 累積値が表示されます。 |
No | | あり | 収集時点の値が表示されます。 |
なし | 収集時点の値が表示されます。 |
| - | 収集時点の値が表示されます。 |
- (凡例)
- -:項目が表示されないため,該当しません
- 注※
- PFM - Web Consoleのリアルタイムレポートについて設定するチェックボックスの項目のうち,次に示す項目がチェックされていることを示します。
- レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
- レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]
パフォーマンスデータが収集される際の注意事項
パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。
- PIレコードタイプのレコードが保存されるためには,2回以上パフォーマンスデータが収集されている必要があります。
PIレコードタイプのレコードには,PFM - Web Consoleで設定した収集間隔ごとにパフォーマンスデータが収集されます。しかし,パフォーマンスデータのStoreデータベースへの格納は,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集の設定をした時点では実行されません。
PIレコードタイプの履歴データには,前回の収集データとの差分を必要とするデータ(デルタ値)が含まれているため,2回分のデータが必要になります。このため,履歴データがStoreデータベースに格納されるまでには,設定した時間の最大2倍の時間が掛かります。
例えば,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集間隔を,18:32に300秒(5分)で設定した場合,最初のデータ収集は18:35に開始されます。次のデータ収集は18:40に開始されます。履歴のデータは,18:35と18:40に収集されたデータを基に作成され,18:40に(設定時18:32から8分後)履歴データとしてStoreデータベースに格納されます。
- リアルタイムレポートには,最初にデータが収集されたときから値が表示されます。前回のデータを必要とするレポートの場合,初回の値は0で表示されます。2回目以降のデータ収集は,レポートによって動作が異なります。
- 次の場合,2回目のデータ収集以降は,収集データの値が表示されます。
- PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされていない場合
- PDレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
- 次の場合,2回目のデータ収集では,1回目のデータと2回目のデータの差分が表示されます。3回目以降のデータ収集では,収集データの値が表示されます。
- PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
- PFM - RM for Platformの起動中,監視対象のチャネルの再起動などが実行されると,収集データの値が「マイナス値」となる場合があります。ただし,2回目以降のデータに関しては,データの差分として,0以上の値となります。