2.6.2 インスタンス環境の更新

Performance Managementシステムの運用中にPFM - RM for Platformのインスタンス環境を更新する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) Windowsの場合
(2) UNIXの場合

(1) Windowsの場合

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス環境の各設定項目を更新します。インスタンス環境の各設定項目の設定は,PFM - RMホストで実施します。

あらかじめ更新する情報を次の表で確認してください。

表2-33 PFM - RM for Platformのインスタンス環境の設定項目(Windowsの場合)

項番項目名説明設定値デフォルト
1Interval収集プロセスの収集間隔を指定します。60~3,600(単位:秒)を指定します。前回の設定値
2Std_Category収集プロセスで基本的な情報(PI,PI_CPUレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
3Disk_Category収集プロセスでディスク情報(PI_PDSK,PI_LDSKレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
4Network_Category収集プロセスでネットワーク情報(PI_NETレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
5Ps_Category収集プロセスでプロセス情報(PD_APS,PD_ASVC,PD_APP2,PD_APPC,PD_APPDレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
6RMHost_UserPFM - RMホスト上のアカウントのユーザーを指定します。1~256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。
7RMHost_PasswordPFM - RMホスト上のアカウントのパスワードを指定します。この項目で入力した文字は画面に表示されません。また,指定時は2度入力を要求されます。1~256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。
8RMHost_DomainPFM - RMホスト上のアカウントが属しているドメイン名を指定します。
ワークグループに所属している場合は,指定する必要はありません。
0~256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。
9SSH_ClientSSHクライアント(PuTTY)の実行モジュール(plink.exe)を絶対パスで指定します。ファイルパスに空白が含まれる場合でも「"」で囲む必要はありません。
インスタンス内の監視対象ホストがWindowsだけの場合は,指定する必要はありません。
0~256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。
10Perl_ModulePerl(ActivePerl)の実行モジュール(perl.exe)を絶対パスで指定します。ファイルパスに空白が含まれる場合でも「"」で囲む必要はありません。
インスタンス内の監視対象ホストがWindowsだけの場合は,指定する必要はありません。
0~256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。
11Log_Sizeエージェントログの1ファイルの最大サイズを指定します。1~32(単位:メガバイト)を指定します。
推奨は3以上です。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    PFM - RM for Platformを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    PFM - RM for Platformのインストール先フォルダ¥tools¥jpcconf inst list -key RMPlatform

    設定されているインスタンス名がinst1の場合,inst1と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のPFM - RM for Platformのサービスが起動されている場合は停止する。
    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
    jpcconf inst setupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  3. PFM - RM for Platformを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。
    インスタンス名がinst1のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    PFM - RM for Platformのインストール先フォルダ¥tools¥jpcconf inst setup -key RMPlatform -inst inst1

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。
    jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する手順については「2.1.4(2) インスタンス環境の設定」を参照してください。
    なお,jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する場合,手順4の作業は不要です。
  4. PFM - RM for Platformのインスタンス環境を更新する。
    表2-33に示した項目をコマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(2) UNIXの場合

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス環境の各設定項目を更新します。インスタンス環境の各設定項目の設定は,PFM - RMホストで実施します。

あらかじめ更新する情報を次の表で確認してください。

表2-34 PFM - RM for Platformのインスタンス環境の設定項目(UNIXの場合)

項番項目名説明設定値デフォルト
1Interval収集プロセスの収集間隔を指定します。60~3,600(単位:秒)を指定します。前回の設定値
2Std_Category収集プロセスで基本的な情報(PI,PI_CPUレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
3Disk_Category収集プロセスでディスク情報(PI_PDSK,PI_LDSKレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
4Network_Category収集プロセスでネットワーク情報(PI_NETレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
5Ps_Category収集プロセスでプロセス情報(PD_APS,PD_ASVC,PD_APP2,PD_APPC,PD_APPDレコード)を収集するかどうかを指定します。次に示すどちらかを指定します。
  • Y:収集します
  • N:収集しません
6Log_Sizeエージェントログの1ファイルの最大サイズを指定します。1~32(単位:メガバイト)を指定します。
推奨は3以上です。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    PFM - RM for Platformを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    /opt/jp1pc/tools/jpcconf inst list -key RMPlatform

    設定されているインスタンス名がinst1の場合,inst1と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のPFM - RM for Platformのサービスが起動されている場合は停止する。
    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
    jpcconf inst setupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  3. PFM - RM for Platformを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。
    インスタンス名がinst1のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    /opt/jp1pc/tools/jpcconf inst setup -key RMPlatform -inst inst1

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。
    jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する手順については「2.2.4(3) インスタンス環境の設定」を参照してください。
    なお,jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する場合,手順4の作業は不要です。
  4. PFM - RM for Platformのインスタンス環境を更新する。
    表2-34に示した項目をコマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。