2.7.2 Performance Managementで業務グループを定義する

Performance Managementで業務グループを定義するには,業務グループ定義ファイルの作成,検証,インポートを行います。それぞれの手順を説明します。

<この項の構成>
(1) 業務グループ定義ファイルを作成する
(2) 業務グループ定義ファイルを検証する
(3) 業務グループ定義ファイルをインポートする

(1) 業務グループ定義ファイルを作成する

業務グループ定義ファイルを作成し,業務グループの定義内容を記述します。

(a) 業務グループ定義ファイルのテンプレートファイルを出力する

業務グループ定義ファイルを作成する前に,まず,業務グループ定義ファイルに定義するラベルがすべて入力されている,テンプレートファイルを出力します。

ここでは,「/tmp/businessgroup01.cfg」というファイル名でテンプレートファイルを出力します。

手順を次に示します。

  1. PFM - Managerがインストールされているホストにログインする。
  2. テンプレートファイルを出力する。
    テンプレートファイルを出力するには,jpcconf bgdef exportコマンドを使用します。次のように,-templateオプションを指定してコマンドを実行します。

    jpcconf bgdef export -f /tmp/businessgroup01.cfg -template

    出力結果は次のようになります。

    #Business Group Definition File Version=0001
    #Business Group Definition File Code=

    #[Business Group Data]
    #Business Group Name=
    #JP1 Resource Group Name=
    #Host Name=

テンプレートファイルの,すべての行の先頭に「#」が記述されています。これは,コメント行であることを示しています。

jpcconf bgdef exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

(b) 業務グループ定義ファイルを作成する

出力したテンプレートファイル「/tmp/businessgroup01.cfg」を編集して,業務グループ定義ファイルを作成します。

手順を次に示します。

  1. テキストエディターなどで,/tmp/businessgroup01.cfgファイルを開く。
  2. 業務グループ定義ファイルのヘッダー部分を定義する。
    ヘッダー部分を定義します。ヘッダー部分では,業務グループ定義ファイルの構文のバージョン,および業務グループ定義ファイルを作成する文字コードを定義します。これらを定義しているのは次の個所です。

    #Business Group Definition File Version=0001
    #Business Group Definition File Code=
      :

    この部分の行頭の「#」を削除して,次のように書き換えます。

    Business Group Definition File Version=0001
    Business Group Definition File Code=Shift_JIS
      :

    • Business Group Definition File Versionラベル
      業務グループ定義ファイルの構文のバージョン。
      「0001」固定のため,テンプレートファイルにデフォルトで入力されています。
      この項目は省略できません。
    • Business Group Definition File Codeラベル
      業務グループ定義ファイルを作成する文字コード。「Shift_JIS」「EUC-JP」「UTF-8」「C」のどれかを指定します。
      この例では「Shift_JIS」を設定しています。
      この項目は省略できません。
  3. 業務グループ名,JP1資源グループ名(JP1認証モードの場合),およびホスト名を定義する。
    個々の業務グループを定義します。業務グループの定義は,[Business Group Data]セクションに定義します。一つの業務グループ定義に対して一つの[Business Group Data]セクションを作成します。
    PFM認証モードの場合
    ここでは,ホストkeiri01とkeiri02が所属する業務グループ「経理システムA」を定義します。
    JP1 Resource Group Nameラベルの行以外で,行頭の「#」を削除して,次のように書き換えます。
    :
    [Business Group Data]
    Business Group Name=経理システムA
    #JP1 Resource Group Name=
    Host Name=keiri01,keiri02
    JP1認証モードの場合
    ここでは,JP1資源グループ「resource01」を,ホストkeiri01とkeiri02が所属する業務グループ「経理システムA」と対応付けます。
    すべての行頭の「#」を削除して,次のように書き換えます。
    :
    [Business Group Data]
    Business Group Name=経理システムA
    JP1 Resource Group Name=resource01
    Host Name=keiri01,keiri02
    • Business Group Nameラベル
      業務グループ名を1~255バイトで定義します。半角空白文字を含む場合は,「"」(ダブルクォーテーション)で囲む必要があります。
      この項目は省略できません。
    • JP1 Resource Group Nameラベル
      JP1認証モードの場合に,業務グループと対応付けるJP1資源グループの名称を指定します。指定したJP1資源グループに所属するJP1ユーザーが,業務グループにアクセスできます。
    • Host Nameラベル
      業務グループに所属させるホスト名を1~128バイトで定義します。
      一つの業務グループに複数のホストを所属させる場合は,「,」(半角コンマ)でつないで指定します。
    指定できる値の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
  4. 編集が終了したら,/tmp/businessgroup01.cfgファイルを保存する。

(2) 業務グループ定義ファイルを検証する

作成した業務グループ定義ファイルの内容が妥当かどうかを検証します。業務グループ定義ファイルの検証には,jpcconf bgdef checkコマンドを使用します。

手順を次に示します。

  1. PFM - Managerがインストールされているホストにログインする。
  2. PFM - Managerの各サービスが起動されているかどうか確認する。
    jpctool service listコマンドを実行して,PFM - Managerの各サービスが起動されているかどうかを確認します。起動されていない場合は起動させます。
  3. jpcconf bgdef checkコマンドを実行する。
    次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf bgdef check -f /tmp/businessgroup01.cfg

    なお,論理ホスト運用している場合は-lhostオプションで論理ホスト名を指定して実行します。
    業務グループ定義ファイルに誤りがある場合,誤りの初出個所について,誤りの内容とファイル内での行番号を知らせるエラーメッセージが出力されます。誤りがあった場合は,メッセージ内容を参照して,誤りを修正してください。
    jpcconf bgdef checkコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

(3) 業務グループ定義ファイルをインポートする

作成した業務グループ定義ファイルをインポートし,Performance Managementに登録します。業務グループ定義ファイルのインポートには,jpcconf bgdef importコマンドを使用します。

手順を次に示します。

  1. PFM - Managerがインストールされているホストにログインする。
  2. PFM - Managerの各サービスが起動されているかどうか確認する。
    jpctool service listコマンドを実行して,PFM - Managerの各サービスが起動されているかどうかを確認します。起動されていない場合は起動させます。
  3. jpcconf bgdef importコマンドを実行する。
    次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf bgdef import -f /tmp/businessgroup01.cfg

    なお,論理ホスト運用している場合は-lhostオプションで論理ホスト名を指定して実行します。
    jpcconf bgdef importコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。