10.3.2 セットアップ
ここでは,JP1/IMと連携する場合のセットアップ方法について説明します。
なお,Performance Managementの監視ホスト名が実ホスト名とは異なる場合,JP1/IMのホスト情報ファイル(jcs_hosts)に監視ホスト名の情報を追記する必要があります。また,ファイルの変更後は,次の手順で情報を反映させる必要があります。
- ホスト情報のインポート
jcshostsimport -o 〈ホスト情報ファイル〉
- JP1/IMのリロード
jco_spmd_reload
ホスト情報ファイルおよびJP1/IMのコマンドの詳細については,「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」または「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
次の表にセットアップの流れを示します。必要なセットアップ作業は,使用するJP1イベントの種類,およびJP1/IMと連携する範囲によって異なります。
表10-3 セットアップの流れ
項番 | セットアップ作業 | マニュアルの記載個所 | 作業の要否 |
---|
JP1システムイベント | JP1ユーザーイベント |
---|
- 1
| - JP1イベントの発行の設定
- PFM - Web Consoleのブラウザで,JP1/IMで監視したいイベントが発生したときにJP1イベントを発行するように設定します。
| 10.3.2(1) | 必ず設定 | 必ず設定 |
- 2
| - アラームイベントとレポートの定義
- PFM - Web Consoleのブラウザで,JP1/IMで監視したいアラームイベントおよび稼働レポートを定義します。
| 10.3.2(2) | 必ず設定 | 必ず設定 |
- 3
| - JP1/IMの統合コンソールと連携するための設定
- JP1/IM - Managerで必要な定義ファイルを編集し,JP1/IMのディレクトリに格納します。
| 10.3.2(3)(a) | 設定不要※1 | 必ず設定 |
- 4
| - JP1/IMの統合機能メニューと連携するための設定※2
- JP1/IM - Viewで必要な定義ファイルを編集し,JP1/IMのディレクトリに格納します。
| 10.3.2(3)(b) | 連携する場合は設定 | 連携する場合は設定 |
- 5
| - JP1/IMの統合スコープと連携するための設定※3
- 監視オブジェクト連携コマンド(jpcconf imコマンド)を実行します。
| 10.3.2(4) | 連携する場合は設定 | 連携する場合は設定 |
- 6
| - JP1ユーザーイベントのメッセージを囲む引用符の設定
- UNIXの場合にJP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかを設定します。
| 10.3.2(5) | 設定できない | 引用符で囲まない場合は設定 |
- 注※1
- JP1システムイベントの場合は,JP1/IMの統合コンソールと連携するときにも,定義ファイルの編集およびコピーが不要です。
- 注※2
- JP1/IMの統合機能メニューと連携するための設定をする場合は,項番3「JP1/IMの統合コンソールと連携するための設定」を済ませておく必要があります。
- 注※3
- JP1/IMの統合スコープと連携するための設定をする場合は,項番3「JP1/IMの統合コンソールと連携するための設定」を済ませておく必要があります。
- 注意
- 統合スコープで監視するためには,JP1/IMのPerformance Management用システム監視オブジェクトとの連携が必要です。システム監視オブジェクトの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」を参照してください。
JP1/IMと連携するときのセットアップ手順を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) JP1イベントの発行の設定
- (2) アラームイベントとレポートの定義
- (3) 連携のための定義ファイルの編集・コピー
- (4) 監視オブジェクト連携コマンドの実行
- (5) JP1ユーザーイベントのメッセージを囲む引用符の設定
(1) JP1イベントの発行の設定
JP1イベントを発行する設定の手順について次に示します。
- 監視コンソールのWebブラウザからPFM - Web Consoleにログインする。
管理ユーザー権限を持つユーザーアカウントでログインします。
PFM - Web Consoleの[メイン]画面が表示されます。[サービス階層]画面での操作には,管理ユーザー権限が必要です。
- [メイン]画面のナビゲーションフレームで,[サービス階層]タブを選択する。
[サービス階層]画面が表示されます。
- [サービス階層]画面のナビゲーションフレームで,設定するサービスを選択する。
選択したサービスにチェックマークが表示されます。
JP1システムイベントが発行される事象と対象サービスごとの設定個所を次の表に示します。
表10-4 JP1イベントの発行事象と対象サービスごとの設定個所
事象 | 対象サービス | 設定個所(サービスのプロパティ) |
---|
アラームイベントの発生 | Action Handlerサービス
| Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handler※1 |
PFMサービスの状態変更,運用にかかわるイベントの発生 | PFM - Managerサービス
- Name Server
- Master Manager
- Master Store
- Correlator
- Trap Generator
- View Server
| Master Manager |
PFM - AgentおよびPFM - RMサービス
- Agent CollectorまたはRemote Monitor Collector
- Agent StoreまたはRemote Monitor Store
マルチインスタンスエージェントの場合,インスタンスごとに適用されます。
| Agent CollectorまたはRemote Monitor Collector |
Action Handlerサービス
| Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handler※1 |
Status Serverサービス※2
| Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handler※1 |
- 注※1
- 同一ホスト上のすべての設定個所で同じ設定値を共有します。
- 注※2
- 論理ホスト上のサービスにはStatus Serverサービスは表示されません。
- [JP1 Event Configurations]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に[JP1 Event Configurations]ノードのプロパティが表示されます。
- JP1システムイベントの場合は,プロパティの値を次のように設定する。
JP1ユーザーイベントの場合,この手順は不要です。手順6に進んでください。
- [対象サービス]:Yes
- [JP1 Event Send Host]
- JP1/Baseの接続先イベントサーバ名を,255バイト以内の半角英数字で指定します。JP1イベントを発行するPFMサービスと同一マシンの論理ホストまたは物理ホストで動作している,イベントサーバだけを指定できます。IPアドレスでは指定できません。なお,指定した値の先頭と末尾の空白は無視されます。
- 「localhost」が指定された場合は,物理ホストが指定されます。範囲外の値が指定された場合,または値が指定されていない場合は,JP1イベントを発行するPFMサービスが動作するホスト(物理ホスト環境ならば物理ホスト,論理ホスト環境ならば論理ホスト)が,イベント発行元ホストとして設定されます。
- デフォルト値は空白です。
- 参考
- 通常は,このパラメーターを設定する必要はありません。次のような場合に,このパラメーターを設定してください。
- PFMサービスがホスト1(物理ホスト)で動作しているが,JP1イベントをホスト2(論理ホスト)で動作しているJP1/Baseを使用して発行したい。
- このような場合に,[JP1 Event Send Host]にホスト2(論理ホスト)を設定してください。
- なお,このパラメーターで設定するイベントサーバ名は,監視ホスト名設定機能で設定するホスト名とは異なります。監視ホスト名を設定した場合にこのパラメーターを設定する必要はありません。
- [Monitoring Console Host]
- JP1/IM - Managerのモニター起動でPFM - Web Consoleのブラウザを起動する場合,起動させたいPFM - Web Consoleのホスト名を指定します。255バイト以内の半角英数字で指定します。IPアドレスでは指定できません。なお,指定した値の先頭と末尾の空白は無視されます。
- 範囲外の値が指定された場合,または値が指定されていない場合は,PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名が設定されます。
- デフォルト値は空白です。
- [Monitoring Console Port]
- 起動するPFM - Web Consoleのポート番号(httpリクエストポート番号)を指定します。指定が省略された場合は,20358が設定されます。
- デフォルト値は空白です。
- [JP1 Event Configurations]ノードの配下の[Alarm]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に「Alarm」ノードのプロパティが表示されます。
- プロパティの値を次のように設定する。
- ここでは,アラームイベントが発生したときのJP1イベントの種別を選択してください。
- [JP1 Event Mode]
- JP1システムイベントを使用する場合:JP1 System Event
- JP1ユーザーイベントを使用する場合:JP1 User Event
(2) アラームイベントとレポートの定義
PFM - Web Consoleの[アラーム階層]画面で次の項目を設定します。
- アクションとしてJP1イベントの発行を設定する
アラームが発行されたときのアクションとして,JP1イベントを発行するように設定します。
- アラームとレポートを関連づける
JP1/IMのイベントコンソールから,PFM - Web Consoleの画面でレポートを表示できるようにします。
アラーム定義の詳細については「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
ここでは,主にJP1イベントを発行するように設定する操作,およびアラームとレポートを関連づける操作について説明します。
手順を次に示します。
- 管理ユーザー権限を持つユーザーアカウントでPFM - Web Consoleにログインする。
- [メイン]画面のナビゲーションフレームで[アラーム階層]タブを選択する。
[アラーム階層]画面が表示されます。
- [アラーム階層]画面のナビゲーションフレームで,JP1イベントを発行させたいアラーム定義を選択する。
選択したアラームにチェックマークが表示されます。
- メソッドフレームで,[編集]メソッドを選択する。
[編集 > 基本情報]画面がインフォメーションフレームに表示されます。
- [次へ >]ボタンで[編集 > アクション]画面まで遷移させる。
- [実行するアクション]を設定する。
[コマンド]のうち,JP1イベントを発行させたいアラームの状態([異常],[警告],および[正常])をチェックします。
- [表示するレポート]で[参照]ボタンをクリックし,アラームに関連づけるレポートを選択する。
選択したアラームにチェックマークが表示されます。
- [完了]ボタンをクリックする。
- [次へ >]ボタンをクリックする。
[編集 > アクション定義]画面の[コマンドの定義]エリアが表示されます。
- [JP1イベント設定]ボタンをクリックする。
[新規アラーム > アクション定義 > JP1イベント設定]画面が表示されます。
- イベントIDなどを設定する。
例えば,次の条件でJP1イベントを発行したいとします。
条件:
- イベントIDを「001」とする
- イベントメッセージを[新規アラームテーブル > 基本情報]ダイアログボックスの[メッセージテキスト]に設定したメッセージテキスト(%MTS)の内容とする
- アラームの状態をJP1イベントの重大度に変換する
この場合,次のように設定します。
[イベントID]:001
[メッセージ]:%MTS
[アラームレベルを重大度に変換する]:選択する
[新規アラーム > アクション定義 > JP1イベント設定]画面の設定例を次の図に示します。
図10-3 [新規アラーム > アクション定義 > JP1イベント設定]画面
![[図データ]](figure/zu112030.gif)
- 注意
- JP1/IMの監視オブジェクトと連携する場合は,JP1イベントの属性を変更しないでください。
- JP1システムイベントの場合,[イベントID]で設定した情報はJP1イベントの拡張属性の識別イベントID(JPC_USER_EVENTID)として出力されます。JP1ユーザーイベントの場合,[イベントID]で設定した情報はJP1イベントの基本属性のイベントIDとして出力されます。
- JP1イベントの種類については,「10.2 JP1/IMと連携するための検討」を参照してください。
- [OK]ボタンをクリックする。
アラームのアクションとしてJP1イベント発行が定義され,選択したレポートが関連づけられます。発行されるJP1イベントについては,「10.5 JP1イベントの属性一覧」を参照してください。
- JP1イベントを発行するホストのAction Handlerサービスを選択する。
[JP1イベント設定]で設定すると[アクションハンドラ]の設定が自動的に変更されます。デフォルトでは,PFM - Managerホスト上のAction Handlerサービスが選択されます。PFM - Managerホスト以外のホストでJP1イベントを発行する場合は,[アクションハンドラ]の設定を変更してください。
- 注1
- JP1イベントを発行する場合は,イベントを発行するAction Handlerと同じホストにJP1/Baseが必要です。
- 注2
- JP1/IMの統合スコープによるPerformance Managementの監視で,JP1イベントを発行する場合は,PFM - Managerと同一ホスト上にあるAction Handlerサービスを選択する必要があります。
- 注3
- どのホストのAction Handlerサービスが選択されるかは,初期設定ファイル(config.xml)のselectAHModeForJP1Eventを設定することで変更できます。初期設定ファイル(config.xml)の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照してください。
- また,自動的に選択されたホスト以外でJP1イベントを発行する場合は,手動で[アクションハンドラ]の設定を変更してください。
- [完了]ボタンをクリックする。
(3) 連携のための定義ファイルの編集・コピー
JP1/IMを使用してJP1イベントの監視をするには,Performance Managementが提供するJP1/IMの定義ファイルを環境に合わせて編集し,JP1/IMの対応するディレクトリにそれぞれコピーしておく必要があります。
- ポイント
- JP1/IMの定義ファイルの修正を有効にするためには,JP1/IMの再起動が必要となる場合があります。定義ファイルの再起動のタイミングおよび定義ファイルが有効になるタイミングについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
- JP1/IMの定義ファイルのコピー元とコピー先でOSが異なる場合は,ファイルの文字コードの変換が必要になる場合があります。Windows,HP-UX,Solaris,AIXのどれかにインストールされたPFM - Web Consoleから,LinuxにインストールされたJP1/IMにJP1/IMの定義ファイルをコピーする場合は,テキストエディターやnkfコマンドなどを使用して,文字コードをUTF-8に変換してください。
Performance Managementが提供するJP1/IMの定義ファイルは,次のフォルダに格納されています。
- Windowsの場合
PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ¥sample¥imconf
- UNIXの場合
/opt/jp1pcwebcon/sample/imconf/
JP1/IMの各定義ファイルのファイル名,編集項目およびコピー先を次に示します。
(a) JP1/IM - Managerで必要な定義ファイル
JP1/IM - Managerで必要な定義ファイルの編集およびコピーは,統合コンソールによる監視をする場合にJP1ユーザーイベントを発行するときだけ必要です。JP1システムイベントを発行するときは不要です。
- イベント拡張属性定義ファイル
JP1イベントの拡張属性を定義します。
- ファイル名
- hitachi_jp1_pfmWebCon_attr_ja.conf(日本語環境用)
- hitachi_jp1_pfmWebCon_attr_en.conf(英語環境用)
- 編集項目
- order idの値を,JP1イベント発行コマンドで設定したイベントIDに変更してください。なお,JP1/IMからレポートの表示を行う場合,指定したイベントIDをモニター画面呼び出し定義ファイルにも設定する必要があります。
- 例えば,イベントIDが「00001234」の場合,次のように指定します。
![[図データ]](figure/zu116004.gif)
- コピー先
- 編集したイベント拡張属性定義ファイルを,JP1/IM - Managerがインストールされているホストの,次に示すディレクトリにコピーしてください。
- 物理ホストの場合
- Windowsの場合
JP1/IM - Managerのインストール先フォルダ¥conf¥console¥attribute¥
- UNIXの場合
/etc/opt/jp1cons/conf/console/attribute/
- 論理ホストの場合
- Windowsの場合
共有フォルダ¥jp1cons¥conf¥console¥attribute¥
- UNIXの場合
共有ディレクトリ/jp1cons/conf/console/attribute/
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
- モニター画面呼び出し定義ファイル
モニター画面呼び出しの設定を定義します。モニター画面呼び出し定義ファイルは,JP1/IM - Viewのイベントコンソール画面から,イベント発行元などのモニター画面を呼び出すための定義ファイルです。JP1イベントからPFM - Web Consoleのレポート画面を表示する場合に設定する必要があります。
- ファイル名
- hitachi_jp1_pfmwebcon_mon_ja.conf(日本語環境用)
- hitachi_jp1_pfmwebcon_mon_en.conf(英語環境用)
- 編集項目
- EVENT_IDの値を,JP1イベント発行コマンドで設定したイベントIDに変更してください。また,PATHのホスト名とポート番号を,PFM - Web Consoleのホスト名とポート番号に変更してください。なお,指定したイベントIDは,イベント拡張属性定義ファイルにも定義する必要があります。
- 例えば,イベントIDが「00001234」,ホスト名が「PFM-WebCon」,ポート番号が「20358」の場合,次のように指定します。
![[図データ]](figure/zu116005.gif)
- コピー先
- 編集したモニター画面呼び出し定義ファイルを,JP1/IM - Managerがインストールされているホストの,次に示すディレクトリにコピーしてください。
- 物理ホストの場合
- Windowsの場合
JP1/IM - Managerのインストール先フォルダ¥conf¥console¥monitor¥
- UNIXの場合
/etc/opt/jp1cons/conf/console/monitor/
- 論理ホストの場合
- Windowsの場合
共有フォルダ¥jp1cons¥conf¥console¥monitor¥
- UNIXの場合
共有ディレクトリ/jp1cons/conf/console/monitor/
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
- 複数のPFM - Managerに対してPFM - Web Consoleのレポート画面を表示させる例
- 注意
- PFM - Managerの台数に対応する台数分PFM - Web Consoleが必要になります。例えば,PFM - Managerが2台の場合,PFM - Web Consoleも2台必要です。
複数のPFM - Managerに対してPFM - Web Consoleのレポート画面を表示させる場合,それぞれ異なるイベントIDを使用する必要があります。
例えば,イベントIDに「00000000」と「00001111」を使用する場合,イベント拡張属性定義ファイルおよびモニター画面呼び出し定義ファイルは次のように指定します。
- イベント拡張属性定義ファイル
![[図データ]](figure/zu116006.gif)
- モニター画面呼び出し定義ファイル
![[図データ]](figure/zu116007.gif)
上記の例では,イベントID「00000000」に対応するPFM - Web Consoleのホスト名は「PFM-Webcon1」,ポート番号は「8080」となります。また,イベントID「00001111」に対応するPFM - Web Consoleのホスト名は「PFM-Webcon2」,ポート番号は「20358」となります。
(b) JP1/IM - Viewで必要な定義ファイル
統合機能メニューを定義します。統合機能メニュー定義ファイルは,JP1/IM - Viewの[統合機能メニュー]画面に表示させるツリー構造や表示項目などを定義するためのファイルです。[統合機能メニュー]画面からPFM - Web Consoleの画面を表示させる場合に,統合機能メニュー定義ファイルの設定が必要となります。
- ファイル名
hitachi_jp1_pfmWebCon_tree.conf
- 編集項目
- argumentsのホスト名とポート番号を,PFM - Web Consoleのホスト名とポート番号に変更してください。
- PFM - Web Consoleのホスト名が「PFM-WebCon」,ポート番号が「20358」の場合,次のように指定します。
![[図データ]](figure/zu116008.gif)
- コピー先
- 編集した統合機能メニュー定義ファイルを,JP1/IM - Viewがインストールされているホストの,次に示すフォルダにコピーしてください。
JP1/IM - Viewのインストール先フォルダ¥conf¥function¥ja¥
- 異なるホストのPFM - Web Consoleの画面を起動させる例
異なるホストのPFM - Web Consoleの画面を起動させる場合,統合機能メニュー定義ファイル内でそれぞれのPFM - Web Consoleに対応するブロックを定義する必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
統合機能メニュー定義ファイルの設定例と統合機能メニューの表示例を次に示します。
![[図データ]](figure/zu116009.gif)
上記の例では,[統合機能メニュー]画面の「サーバ稼働管理1」をダブルクリックすると,ホスト名が「PFM-WebCon1」,ポート番号が「20358」のPFM - Web Consoleに接続し,画面を起動します。また,「サーバ稼働管理2」をダブルクリックすると,ホスト名が「PFM-WebCon2」,ポート番号が「32222」のPFM - Web Consoleに接続し,画面を起動します。
(4) 監視オブジェクト連携コマンドの実行
JP1/IMの監視オブジェクト機能と連携して,Performance Management上でのシステムの稼働状態をアイコンで監視する場合,PFM - Managerホストで監視オブジェクト連携コマンド(jpcconf imコマンド)を実行したあと,監視ツリーの自動生成を実施します。これは,JP1/IMがPerformance Managementの定義情報を収集するために必要です。
手順を次に示します。
- PFM - Managerホストでjpcconf imコマンドを実行する。
JP1/IMとの連携を開始する場合は,PFM - Managerホストで,jpcconf imコマンドを次のように実行します。
jpcconf im enable
JP1/IMとの連携を停止する場合はコマンドを次のように実行します。
jpcconf im disable
なお,PFM - Managerが論理ホスト環境の場合は,実行系/待機系マシンでそれぞれ1回ずつ実行してください。
- JP1/IMの統合スコープで,監視ツリーの自動生成を実施する。
手順の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」,「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」,および「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
(5) JP1ユーザーイベントのメッセージを囲む引用符の設定
UNIXの場合は,JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むことができます。メッセージを引用符で囲みたい場合は,アクションを実行するAction Handlerサービスのホストにあるjpccomm.iniファイルの内容を直接編集します。設定方法を次に示します。
- 設定対象のAction Handlerサービスを停止する。
論理ホスト環境の場合は,論理ホストのAction Handlerサービスを停止してください。
- jpccomm.iniファイルを編集する。
jpccomm.iniファイルは,次の場所に格納されています。
- 物理ホストの場合
/opt/jp1pc/
- 論理ホストの場合
環境ディレクトリ/jp1pc/
jpccomm.iniファイルで編集するセクション名,ラベル名,設定できる値の範囲などを,次の表に示します。
表10-5 JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかの設定項目
セクション名 | ラベル名 | 値の範囲 | デフォルト値 | 説明 |
---|
[Common Section] | JP1 Event Double Quote | 0|1 | 1 | JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかを設定する。 0:引用符で囲まない 1:引用符で囲む |
このラベルは,UNIXの場合だけ有効です。Windowsの場合は設定しても無視されます。
- 設定対象のAction Handlerサービスを起動する。