6.9.1 アラーム作成時の注意事項

<この項の構成>
(1) アラームの評価時刻について
(2) アラームで評価するレコードの保存について
(3) アラーム数の制限について
(4) 文字コード種別の変更について
(5) 値の存在を監視するアラームを設定する場合の注意について
(6) アラームの発生数によるPFM - AgentまたはPFM - RMの接続数への影響について
(7) アラームの発生数によるシステムリソースへの影響について

(1) アラームの評価時刻について

アラームに複数のレコードの監視条件を設定し,レコードの監視間隔およびオフセット(開始時間)が異なる場合,アラームは収集スケジュールが同じ時刻となるときだけ評価されます。必要に応じて,収集間隔の設定を見直してください。

(2) アラームで評価するレコードの保存について

アラームの条件として選択したレコードは,Storeデータベースに記録する必要はありません。

(3) アラーム数の制限について

一つのAgent製品に定義できるアラームテーブルの数は1,024個までです。

一つのアラームテーブルに登録できるアラームの数は250個までです。また,一つのエージェントにバインドできるアラームテーブルの数は50個までです。

Performance Managementのシステム内でPFM - AgentまたはPFM - RMにアラームを多数バインドすると,PFM - Manager,PFM - Agent,またはPFM - RMの処理に遅延が発生する場合があります。

バインドするアラームの数は以下の値を超えないように設定してください。

(4) 文字コード種別の変更について

アラームを作成する際,全角文字や半角かたかなを使用した場合,OSの文字コード種別は変更しないでください。途中で文字コード種別を変更すると,以前に定義したアラームやレポートが実行されなくなります。

OSの文字コード種別を変更する場合は,一度PFM - Managerをアンインストールして,環境を再構築してください。

(5) 値の存在を監視するアラームを設定する場合の注意について

[値の存在を監視するアラームとする]をチェックした場合,アラーム通知時は収集されたデータに条件式で指定した値が存在しません。このためメッセージテキストやMail Subjectに変数%CVSを指定しても,アラーム正常回復時の測定値出力機能を有効に設定している場合は(N/A),無効に設定している場合は空文字に変換されるので注意してください。

(6) アラームの発生数によるPFM - AgentまたはPFM - RMの接続数への影響について

Performance Managementでは,PFM - ManagerがPFM - AgentまたはPFM - RMから発行されるアラームを受信し,順次Storeデータベース(Master Store)に格納するなどの処理をします。アラームの発行が頻繁になったり多数のPFM - AgentまたはPFM - RMから同時にアラームが発行されたりすると,PFM - Managerの処理に遅延が発生します。遅延が発生すると,処理されていないアラームはPFM -Managerホストのメモリーに蓄積されるため,メモリー使用量が増加したり,システムの性能が低下したりします。

そのため,PFM - Managerが単位時間当たりに処理できるアラーム数を超えないように,アラームの発生頻度を考慮してアラームを定義してください。また,あらかじめPFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RM数を決めておくことをお勧めします。アラームの発生頻度とPFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RM数の関係については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,システム構成について説明している個所を参照してください。

(7) アラームの発生数によるシステムリソースへの影響について

アクションが設定されたアラームが,同時に多数発行されると,その数だけアクションが実行され,システムリソースを消費してシステムが不安定になることがあります。