6.4.5 アクションを設定する

アラームの状態が変化したときに,システムがどのような動作を実行するかのアクションを設定します。実行できるアクションを次に示します。

注意
  • [新規アラーム > 基本情報]画面の[全般]エリアで[値の存在を監視するアラームとする]を選択した場合,[警告]は選択できません。
  • [新規アラーム > 基本情報]画面の[高度な設定]フィールドで[常にアラームを通知する]を選択した場合,[正常]は選択できません。
  • アクションは複数を組み合わせることもできます。ただし,コマンドの実行とJP1イベントの発行を組み合わせて設定することはできません。
<この項の構成>
(1) Eメールを送信する
(2) 任意のコマンドを実行する
(3) JP1イベントを発行する
(4) アラーム発生時にSNMPトラップを送信する
(5) アクションの実行に関する注意事項

(1) Eメールを送信する

アラームイベントが発生した場合にEメールを送信するときの手順を次に示します。

  1. [新規アラーム > アクション]画面で,[Eメール]を選択する。
  2. Eメール送信の契機を[異常][警告][正常]から選択する。
  3. [次へ >]ボタンをクリックする。
    [Eメールの定義]エリアが表示されます。
  4. Eメールのアドレス,Eメール本文などを設定する。
    例えば,次の条件でEメールを送信したいとします。
    条件:
    • Eメールアドレス:T.Hitachi@Dept01.Hitachi.com へ送信
    • アクションハンドラ:ホスト名がWepAPのAction HandlerサービスでEメールを送信する
    • Eメール本文:「日付/時刻,ホスト名,プロダクト名」の文を送信する
    この場合,次のように設定します。
    [Eメールアドレス]:T.Hitachi@Dept01.Hitachi.com
    [アクションハンドラ]:PH1WebAP
    [メール本文]:Date:%SCT Host:%HNS Product:%PTS
    設定例を次の図に示します。

    図6-8 [編集 > アクション定義]画面

    [図データ]

    参考
    [メール本文]の設定には変数(%SCT,%MTSなど)を使用できます。変数を設定する画面については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,画面について説明している章を参照してください。
    [Eメールアドレス]に複数のEメールアドレスを指定するときは,「,」(半角コンマ)でつないで指定します。ただし,全長が127文字以内になるようにしてください。
  5. [完了]ボタンをクリックする。
    設定が完了します。

(2) 任意のコマンドを実行する

アラームイベントが発生した場合に任意のコマンドを実行するときの手順を次に示します。

  1. [新規アラーム > アクション]画面で,[コマンド]を選択する。
  2. コマンド実行の契機を[異常][警告][正常]から選択する。
  3. [次へ >]ボタンをクリックする。
    [コマンドの定義]エリアが表示されます。
    実行するコマンド名,コマンド引数などを設定します。
    例えば,次の条件でコマンドを実行したいとします。
    条件:
    • ログ出力用に作成した/usr/bin/LogOutputコマンドを実行
    • WebAPホストのAction Handlerでコマンドを実行
    • パラメーターとしてコマンドに渡す内容は,日付/時刻,ホスト名,メッセージテキストとする
    この場合,次のように設定します。
    [コマンド名]:/usr/bin/LogOutput
    [アクションハンドラ]:PH1WebAP
    [コマンド引数]:Date:%SCT Host:%HNS %MTS
    設定例を次の図に示します。

    [図データ]

注意
  • コマンドにパラメーターとして渡す文字列に,次の半角記号を使用することはできません。
    < >
    指定した場合は前後の文字が切り取られることがあります。
  • コマンドの標準出力をファイルなどにリダイレクトすることはできません。
参考
[コマンド引数]の設定には変数(%SCT,%MTSなど)を使用できます。変数については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,画面について説明している章を参照してください。
  1. [完了]ボタンをクリックする。
    設定が完了します。

(3) JP1イベントを発行する

アラームイベントが発生した場合にJP1イベントを発行するときの手順については,「10.3.2(2) アラームイベントとレポートの定義」を参照してください。

(4) アラーム発生時にSNMPトラップを送信する

アラームイベントが発生した場合にSNMPトラップを送信するときの手順を次に示します。

  1. [新規アラーム > アクション]画面で,[SNMP]を選択する。
  2. SNMPトラップ送信の契機を[異常][警告][正常]から選択する。
  3. [完了]ボタンをクリックする。
    設定が完了します。

(5) アクションの実行に関する注意事項

アクションの実行に関する注意事項を次に示します。

(a) Eメール送信時の前提プログラム

Eメールを送信する場合は,SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)準拠のEメールサーバが必要です。ただし,認証を必要とするSMTPサーバや拡張SMTPしか受け付けないSMTPサーバを用いたEメール送信はできません。

(b) コマンド実行時の実行ファイル

(c) コマンド実行時のアカウント

(d) コマンド実行時に有効となる環境変数

(e) コマンド実行時のカレントディレクトリ

(f) コマンド実行時に生成されるファイルのumask

(g) コマンド実行時のそのほかの注意事項

(h) Action Handlerラベルの注意事項

アラームのアクションを設定する際,PFM - Web ConsoleのWebブラウザの[新規アラーム > アクション定義]画面の[コマンド]フィールドの[アクションハンドラ]に「LOCAL」以外を選択すると,PFM - Managerに負荷が集中します。大規模システムで,アラームを契機としてアクションを実行させる場合は,PFM - Managerホストへの負荷集中を防止するために,[新規アラーム > アクション定義]画面の[コマンド]フィールドの[アクションハンドラ]に「LOCAL」を選択するようにしてください。