(1) ヘルスチェック機能のセットアップ
ヘルスチェック機能を利用するには,次に示す前提条件があります。この条件が満たされない場合,ヘルスチェック機能は利用できません。
表13-1 PFM - Agentのバージョンとサービス稼働状態監視の利用可否
対象エージェントホストのステータス管理機能 | 対象エージェントのバージョン | サービス稼働状態監視 |
---|---|---|
有効 | 07-50-01以降 | 利用可能 |
有効 | 07-50以前※1 | 利用不可※2 |
無効 | - | 利用不可※3 |
ステータス管理機能の設定方法については,「13.3.1 ステータス管理機能の設定」を参照してください。
また,PFM - RMの監視対象ホストの状態を監視する場合,PFM - RMのプロパティでポーリングを有効に設定する必要があります。PFM - RMのポーリングの設定については,「(d) PFM - RMのポーリングの設定」を参照してください。
(a) ヘルスチェック機能を有効にする
ヘルスチェック機能は,PFM - Managerホストで有効に設定します。手順を次に示します。
jpcspm stop -key jp1pc
jpcconf hc enable
jpcconf hc display
jpcspm start -key jp1pc
(b) ヘルスチェック機能を無効にする
ヘルスチェック機能は,PFM - Managerホストで無効に設定します。手順を次に示します。
jpcspm stop -key jp1pc
jpcconf hc disable
jpcconf hc display
jpcspm start -key jp1pc
各コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。
(c) ヘルスチェックエージェントの状態を確認する
jpctool service listコマンドで確認できます。また,ヘルスチェック機能によって,ヘルスチェックエージェント自身の稼働状態も確認できます。ただし,ヘルスチェックエージェントのAgent CollectorまたはRemote Monitor Collectorサービスが異常停止した場合,以降,ヘルスチェック結果が正しく表示されないことがあります。
(d) PFM - RMのポーリングの設定
PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態を監視する場合,監視対象ホストへのポーリングをPFM - RMのプロパティで有効に設定する必要があります。設定するプロパティを次に示します。
表13-2 ポーリングのプロパティ設定
フォルダ名 | プロパティ名 | 説明 |
---|---|---|
Health Check Configurations | Health Check for Target Hosts | 監視対象ホストへのポーリングをするかどうかを指定する。デフォルト値はNo。 Yes:ポーリングする。 No:ポーリングしない。 |
ポーリングを無効に設定している場合,監視対象ホストの稼働状態は「Not Supported(非対応)」になります。
(2) ヘルスチェックエージェントのプロパティの設定
ヘルスチェック機能有効時に,PFM - Web Consoleのサービス階層からヘルスチェックエージェントのプロパティを設定することで,稼働監視データの収集間隔や監視レベルなどヘルスチェック機能に関する設定ができます。設定できるヘルスチェックエージェントのプロパティ一覧を次に示します。
表13-3 ヘルスチェックエージェントのプロパティ一覧
フォルダ名 | プロパティ名 | 説明 |
---|---|---|
Detail Records - HC | Description | レコードの説明としてHealth Check Detailが表示される。 |
Log | 監視結果のデータを採取するかどうかを指定する。デフォルト値はNo。 Yes:パフォーマンスデータを採取する。 No:パフォーマンスデータを採取しない。 | |
Collection Interval | 収集間隔を0~2,147,483,647の範囲で指定する。単位は秒。デフォルト値は300。なお,ここで指定した値がヘルスチェック機能のポーリング周期となる。 | |
Collection Offset | 収集開始時刻オフセットを0~32,767の範囲で指定する。単位は秒。デフォルト値は0。 | |
LOGIF | ログ収集条件を指定する。 | |
Health Check Configurations※1 | Monitoring Level※2 | 監視レベルを指定する。サービスの稼働状態を監視したい場合は「Service」を,エージェントホストの稼働状態を監視したい場合は「Host」を指定する。デフォルト値はHost。 |
Polling Interval | ポーリング周期が表示される。なお,この値はPD_HCレコードのCollection Intervalに同期する。 | |
Incl. Action Handler | サービスの稼働監視をする場合に,Action Handlerサービスを監視対象に含めるかどうかを指定する。デフォルト値はNo。 Yes:監視対象に含める。 No:監視対象に含めない。 | |
Busy as Inactive | エージェントのサービス状態が長時間Busyのとき,停止として扱うかどうかを指定する。デフォルト値はNo。なお,Yesを指定したときだけTime to Busy as Inactiveの設定が有効になる。 Yes:停止として扱う。※3 No:停止として扱わない。 なお,エージェントのサービス状態はjpctool service listコマンドで表示される「Status」として確認できる。 | |
Time to Busy as Inactive Collector | Agent CollectorおよびRemote Monitor CollectorサービスのBusyを停止と同等扱いするまでの時間※3を秒単位で指定する。デフォルト値は300(秒)。 | |
Time to Busy as Inactive Store | Agent StoreおよびRemote Monitor StoreサービスのBusyを停止と同等扱いするまでの時間※3を秒単位で指定する。デフォルト値は300(秒)。 | |
Time to Busy as Inactive AH | Action HandlerサービスのBusyを停止と同等扱いするまでの時間※3を秒単位で指定する。デフォルト値は300(秒)。 |
監視エージェント | 表示されるヘルスチェック結果 |
---|---|
変更後の設定によるポーリングが完了している監視エージェント | 変更後の設定で最新のヘルスチェック結果 |
変更後の設定によるポーリングが行われていない監視エージェント | 変更前の設定で最新のヘルスチェック結果 |