9.3.3 運用開始後のマシンの論理ホスト名の変更
ここでは,Performance Managementシステムを構築したあとでPFM - Managerホスト,PFM - Agentホスト,またはPFM - RMホストのマシンの論理ホスト名を変更する場合に必要な,Performance Managementシステムでの作業手順を説明します。
論理ホスト名を変更する場合,jpcconf host hostnameコマンドで監視ホスト名を変更してから,論理ホスト名を変更する必要があります。
なお,jpcconf host hostnameコマンドを実行した場合,定義情報や性能情報など変更前の情報はすべて引き継がれます。jpcconf host hostnameコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) PFM - Managerの論理ホスト名を変更する
- (2) PFM - AgentまたはPFM - RMの論理ホスト名を変更する
- (3) PFM - Web Consoleの論理ホスト名を変更する
- (4) ホスト名変更の際に,必要に応じて行うAgent固有の手順
(1) PFM - Managerの論理ホスト名を変更する
PFM - Managerの論理ホスト名を変更する場合,次のホストでの作業が必要です。
- PFM - Managerホスト
- PFM - Web Consoleホスト
- PFM - AgentまたはPFM - RMホスト
- 監視コンソール
作業の流れを次の図に示します。
図9-18 PFM - Managerホスト名を変更する流れ
![[図データ]](figure/zu115171.gif)
図中の番号に沿って作業手順を次に示します。
- ヘルスチェックエージェントの設定を解除する。
ヘルスチェック機能を使用している場合,ヘルスチェックエージェントのエージェント定義の削除(エージェント階層の管理フォルダからの削除,アラームテーブルの関連づけの削除)を,PFM - Web Consoleのブラウザから行います。エージェントの定義を変更する手順の詳細については,「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
- PFM - Web Consoleホストでサービスを停止する。
ホスト名を変更するPFM - Managerに接続するPFM - Web ConsoleホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止します。サービスの停止にはjpcwstopコマンドを使用してください。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストでサービスを停止する。
ホスト名を変更するPFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RMホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止します。サービスの停止にはjpcspm stopコマンドを使用してください。
- PFM - Managerホストでサービスを停止する。
クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止します。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- クラスタソフトからPFM - Managerの登録を解除する。
クラスタソフトから,論理ホストのPFM - Managerに関する設定を削除してください。設定を削除する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- PFM - Managerホストの監視ホスト名を変更する。
jpcconf host hostnameコマンドを実行して監視ホスト名を変更します。
論理ホスト名をlhostAからlhostBに変更する場合のコマンド実行例を次に示します。
jpcconf host hostname -lhost lhostA -newhost lhostB -d d:¥backup -dbconvert convert
jpcconf host hostnameコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- 参考
- jpcconf host hostnameコマンドの-dオプションに指定するディレクトリには,目安として,指定したホストに存在するPFM - AgentおよびPFM - RMのStoreデータベース容量およびインポートディレクトリにあるデータベース容量の合計と同量の空きディスク容量が必要です。ただし,Storeデータベースの格納先ディレクトリおよびインポートディレクトリを変更している場合,変更後のディレクトリのデータベース容量を基に,必要なディスク容量を算出してください。
- 例えば,環境ディレクトリ上に,PFM - Agent for HiRDB,およびPFM - Agent for Oracleが存在する場合,環境ディレクトリ上でそれぞれのStoreデータベースの容量およびインポートディレクトリにあるデータベース容量を合計した値の空きディスク容量が必要となります。なお,PFM - ManagerのMaster StoreサービスのStoreデータベースの容量は合計に含める必要はありません。
- PFM - Managerの論理ホスト名を変更する。
PFM - Managerの論理ホスト名を変更します。必要に応じて,hostsファイルおよびjpchostsファイルの設定を変更します。
- クラスタソフトを再設定する。
設定方法については「9.2.2(4) クラスタソフトの設定手順」を参照してください。
- 必要に応じて,PFM - Agent固有の手順を実行する。
PFM - ManagerホストにPFM - Agentがインストールされている構成では,PFM - Agent固有の手順が必要な場合があります。PFM - Agent固有の手順の要否について,次の表に示します。
表9-5 PFM - Agent固有の手順の要否
構成 | 手順の要否と参照先 |
---|
PFM - Managerホストにインストールされているのが,PFM - Agent 09-00以降の場合。 | PFM - Agent固有の手順の要否は,PFM - Agentごとに異なります。PFM - Agent固有の手順については,各PFM - Agentマニュアルの,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。 |
PFM - Managerホストにインストールされているのが,PFM - Agent 09-00未満の場合。 | 次のPFM - Agentの場合。
- PFM - Agent for Cosminexus
- PFM - Agent for Domino
- PFM - Agent for Enterprise Applications
- PFM - Agent for Microsoft SQL Server
| PFM - Agent固有の手順が必要です。固有の手順については「(4) ホスト名変更の際に,必要に応じて行うAgent固有の手順」を参照してください。 |
上記以外の場合。 | PFM - Agent固有の手順は不要です。 |
PFM - Agent固有の手順が必要な場合は,表の参照先に示された手順を済ませてから次の手順に進んでください。
- PFM - Managerホストでのサービスを起動する。
クラスタソフトからの操作で,PFM - Managerのサービスを起動させてください。
- PFM - Managerホストでサービス情報を削除する。
PFM - Managerホストのホスト名を変更しても,変更前のホスト名が付加されたPerformance Managementプログラムのサービス情報は変更されません。PFM - Managerホストのホスト名を変更した場合は,変更前のPFM - Managerのサービス情報を削除する必要があります。例えば,変更前のPFM - Managerホストの論理ホスト名がlhostA,変更後がlhostBの場合,PFM - Managerホストで次のようにコマンドを実行して,ホストlhostA上にあるPFM - Managerサービスの情報をすべて削除します。
jpctool service delete -id P* -host lhostA -lhost lhostB
jpctool service delete -id 0* -host lhostA -lhost lhostB
jpctool service deleteコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
なお,コマンド実行時にKAVE05233-Wメッセージが出力され,サービス情報の削除に失敗する場合,次のように指定してコマンドを再実行してください。
jpctool service delete -id P* -host lhostA -lhost lhostB -force
jpctool service delete -id 0* -host lhostA -lhost lhostB -force
- PFM - Managerのサービス情報を反映する。
PFM - Web Consoleにサービス情報の削除を反映するため,PFM - ManagerとPFM - Web Consoleのサービス情報を同期します。サービス情報を同期するにはjpctool service syncコマンドを使用してください。
- 必要に応じて,業務グループの構成を変更する。
論理ホスト名を変更したPFM - Managerホストが,業務グループに割り当てられている場合は,業務グループの構成を変更する必要があります。手順の詳細については,「2. ユーザーアカウントと業務グループの管理」を参照してください。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストで,接続先PFM - Managerの設定を変更する。
論理ホスト名を変更したPFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RMホストで,接続先PFM - Managerの設定を変更します。接続先PFM - Managerの設定の変更は,jpcconf mgrhost defineコマンドを使用します。例えば,接続先PFM - Managerのホスト名がlhostBに変更された場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpcconf mgrhost define -host lhostB
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストでのサービスを起動する。
論理ホスト名を変更したPFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RMホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスを起動します。サービスの起動にはjpcspm startコマンドを使用してください。
- PFM - Web Consoleホストで,接続先PFM - Managerを変更する。
論理ホスト名を変更したPFM - Managerに接続するPFM - Web Consoleホストで,接続先PFM - Managerの設定を変更します。接続先PFM - Managerの設定を変更するには,初期設定ファイル(config.xml)ファイルを変更します。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップ(Windowsの場合)について説明している章を参照してください。
- PFM - Web Consoleホストでのサービスを起動する。
論理ホスト名を変更したPFM - Managerに接続するPFM - Web ConsoleホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスを起動します。サービスの起動にはjpcwstartコマンドを使用してください。
- ヘルスチェックエージェントの定義を再設定する。
ヘルスチェック機能を使用している場合,ホスト名変更後のヘルスチェックエージェントの定義(手順1で解除した定義)を再設定します。
- アラームの設定を更新する。
次の場合,PFM - Managerホストのjpctool alarmコマンドを使用するかまたは監視コンソールから,アラームの設定を更新する必要があります。
- アクションの実行先アクションハンドラにPFM - Managerホストのアクションハンドラを指定している。
アラームを編集して,アクションを実行するアクションハンドラとして「PH1<変更後のPFM - Managerホスト名>」を設定してください。
- アクションでJP1イベントを発行している。
アクションのJP1イベントの設定を再度行ってください。
アラームの編集方法については,「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
- JP1システムイベントの設定を更新する。
次のどちらかの条件を満たす場合,PFM - Web ConsoleのブラウザからJP1システムイベントの設定を更新する必要があります。
- 変更前のホスト名を,JP1システムイベントのJP1/Base接続先のイベントサーバ名に指定している。
- 変更前のホスト名を,JP1システムイベントの監視コンソールのホスト名に指定している。
- 設定変更後の確認をする。
論理ホスト名の変更後は,次の確認をしてください。
- パフォーマンスデータの収集
パフォーマンスデータの収集間隔(Collection Interval)に指定している時間の2倍以上の期間は,稼働させて問題なく収集できるか確認します。
- jpctool db dumpコマンドの実行
収集したパフォーマンスデータが問題なく出力できるか確認します。
- レポート定義およびアラーム定義の確認
Webブラウザで作成したレポート定義およびアラームの定義が問題ないか確認します。
- アクション実行の確認
作成したアラームのアクション実行が問題なく実行できるか確認します。
- ネットワーク管理製品(NNM)と連携した稼働監視をしている場合は,ネットワーク管理製品(NNM)に再度ログインする。
(2) PFM - AgentまたはPFM - RMの論理ホスト名を変更する
PFM - AgentまたはPFM - RMの論理ホスト名を変更する場合,次のホストでの作業が必要です。
- PFM - Managerホスト
- PFM - AgentまたはPFM - RMホスト
- 監視コンソール
作業の流れを次の図に示します。
図9-19 PFM - AgentまたはPFM - RMホストの監視ホスト名を変更する流れ
![[図データ]](figure/zu115172.gif)
図中の番号に沿って作業手順を次に示します。
- PFM - AgentまたはPFM - RMの情報を削除する。
論理ホスト名を変更するPFM - AgentまたはPFM - RMホストのエージェント定義の削除(エージェント階層の管理フォルダからの削除,アラームテーブルの関連づけの削除)を,PFM - Web Consoleのブラウザから行います。
エージェントの定義を変更する手順の詳細については,「3. エージェントの監視」または「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストでのサービスを停止する。
論理ホスト名を変更するPFM - AgentまたはPFM - RMホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止します。クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止します。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- クラスタソフトからPFM - AgentまたはPFM - RMの登録を解除する。
クラスタソフトから,論理ホストのPFM - AgentまたはPFM - RMに関する設定を削除してください。設定を削除する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストの監視ホスト名を変更する。
jpcconf host hostnameコマンドを実行して監視ホスト名を変更します。
論理ホスト名をlhostAからlhostBに変更する場合のコマンド実行例を次に示します。
jpcconf host hostname -lhost lhostA -newhost lhostB -d d:¥backup -dbconvert convert
jpcconf host hostnameコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- 参考
- jpcconf host hostnameコマンドの-dオプションに指定するディレクトリには,目安として,指定したホストに存在するPFM - AgentおよびPFM - RMのStoreデータベース容量およびインポートディレクトリにあるデータベース容量の合計と同量の空きディスク容量が必要です。ただし,Storeデータベースの格納先ディレクトリおよびインポートディレクトリを変更している場合,変更後のディレクトリのデータベース容量を基に,必要なディスク容量を算出してください。
- 例えば,環境ディレクトリ上に,PFM - Agent for HiRDB,およびPFM - Agent for Oracleが存在する場合,環境ディレクトリ上でそれぞれのStoreデータベースの容量およびインポートディレクトリにあるデータベース容量を合計した値の空きディスク容量が必要となります。なお,PFM - ManagerのMaster StoreサービスのStoreデータベースの容量は合計に含める必要はありません。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストの論理ホスト名を変更する。
PFM - AgentまたはPFM - RMホストの論理ホスト名を変更します。必要に応じて,hostsファイルおよびjpchostsファイルの設定を変更します。
- クラスタソフトの設定をする。
設定方法については「9.2.2(4) クラスタソフトの設定手順」を参照してください。
- 必要に応じて,PFM - Agent固有の手順を実行する。
PFM - Agent固有の手順の要否について,次の表に示します。
表9-6 PFM - Agent固有の手順の要否
構成 | 手順の要否と参照先 |
---|
監視ホスト名を変更するのが,PFM - Agent 09-00以降の場合。 | PFM - Agent固有の手順の要否は,PFM - Agentごとに異なります。PFM - Agent固有の手順については,各PFM - Agentマニュアルの,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。 |
監視ホスト名を変更するのが,PFM - Agent 09-00未満の場合。 | 次のPFM - Agentの場合。
- PFM - Agent for Cosminexus
- PFM - Agent for Domino
- PFM - Agent for Enterprise Applications
- PFM - Agent for Microsoft SQL Server
| PFM - Agent固有の手順が必要です。固有の手順については「(4) ホスト名変更の際に,必要に応じて行うAgent固有の手順」を参照してください。 |
上記以外の場合。 | PFM - Agent固有の手順は不要です。 |
PFM - Agent固有の手順が必要な場合は,表の参照先に示された手順を済ませてから次の手順に進んでください。
- PFM - Managerホストでサービス情報を削除する。
PFM - AgentまたはPFM - RMホストのホスト名を変更しても,変更前のホスト名が付加されたPerformance Managementプログラムのサービス情報は変更されません。PFM - AgentまたはPFM - RMホストのホスト名を変更した場合は,変更前のPFM - AgentまたはPFM - RMのサービス情報を削除する必要があります。例えば,ホストlhostA上にあるPFM - Agent for OracleのAgent Storeサービスの情報を削除する場合は,PFM - Managerホストで次のように指定してコマンドを実行します。
jpctool service delete -id OS* -host lhostA
jpctool service deleteコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- PFM - Managerのサービス情報を反映する。
PFM - Web Consoleにサービス情報の削除を反映するため,PFM - ManagerとPFM - Web Consoleのサービス情報を同期します。サービス情報を同期するにはjpctool service syncコマンドを使用してください。
同期されたサービス情報は,PFM - Web Consoleの画面でエージェント階層を再表示すると,画面に反映されます。
- PFM - AgentまたはPFM - RMホストでのサービスを起動する。
論理ホスト名を変更したPFM - AgentまたはPFM - RMホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをクラスタソフトから起動します。
- 必要に応じて,業務グループの構成を変更する。
論理ホスト名を変更したPFM - AgentまたはPFM - RMホストが,業務グループに割り当てられている場合は,業務グループの構成を変更する必要があります。手順の詳細については,「2. ユーザーアカウントと業務グループの管理」を参照してください。
- 必要に応じて,新論理ホスト名をエージェント階層の管理フォルダへ登録する。
論理ホスト名を変更したPFM - AgentまたはPFM - RMホストを,PFM - Web Consoleのエージェント階層の管理フォルダへ登録してください。管理フォルダへ登録する手順の詳細については,「3. エージェントの監視」を参照してください。
- アラームの設定を更新する。
次の場合,PFM - Managerホストのjpctool alarmコマンドを使用するかまたは監視コンソールから,アラームの設定を更新する必要があります。
- アクションの実行先アクションハンドラにPFM - AgentまたはPFM - RMホストのアクションハンドラを指定している場合
アラームを編集して,アクションを実行するアクションハンドラとして「PH1<変更後のPFM - AgentまたはPFM - RMホスト名>」を設定してください。
アラーム編集方法の詳細については,「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
- JP1システムイベントの設定を更新する。
次のどちらかの条件を満たす場合,PFM - Web ConsoleのブラウザからJP1システムイベントの設定を更新する必要があります。
- 変更前のホスト名を,JP1システムイベントのJP1/Base接続先のイベントサーバ名に指定している。
- 変更前のホスト名を,JP1システムイベントの監視コンソールのホスト名に指定している。
- 設定変更後の確認をする。
設定変更後は,次の確認をしてください。
- パフォーマンスデータの収集
パフォーマンスデータの収集間隔(Collection Interval)に指定している時間の2倍以上の期間は,稼働させて問題なく収集できるか確認します。
- jpctool db dumpコマンドの実行
収集したパフォーマンスデータが問題なく出力できるか確認します。
- レポート定義およびアラーム定義の確認
Webブラウザで作成したレポート定義およびアラームの定義が問題ないか確認します。
- アクション実行の確認
作成したアラームのアクション実行が問題なく実行できるか確認します。
(3) PFM - Web Consoleの論理ホスト名を変更する
PFM - Web Consoleの論理ホスト名を変更する手順を次に示します。
- PFM - Web Consoleホストでサービスを停止する。
クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止します。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- クラスタソフトからPFM - Web Consoleの登録を解除する。
クラスタソフトから,論理ホストのPFM - Webconsoleに関する設定を削除してください。設定を削除する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- 初期設定ファイル(config.xml)のPFM - Web Consoleホスト情報を新しい論理ホスト名に変更する。
初期設定ファイル(config.xml)の<vsa> - <vserver-connection>タグ内のownHostパラメーターに,論理ホスト名を設定している場合に必要な手順です。
手順については,「9.2.3(3)(c) PFM - Web Console の論理ホストの設定」および「9.2.3(3)(f) 初期設定ファイルの実行系ノードへのコピー」を参照してください。
- 統合管理製品(JP1/IM)と連携した稼働監視をしている場合,各定義ファイルまたは各サービスのプロパティに設定しているホスト名を新しいホスト名に変更する。
設定個所は使用しているJP1イベントの種類により異なります。
なお,統合管理製品(JP1/IM)の詳細については,「10. 統合管理製品(JP1/IM)と連携した稼働監視」を参照してください。
- ネットワーク管理製品(NNM)と連携した稼働監視をしている場合,定義ファイルのホスト名を新しいホスト名に変更する。
NNM連携定義ファイル(jpcnnm.ini)に設定しているPFM - Web Consoleのホスト名を,新しいホスト名に変更してください。
詳細については,「11.2.3(3) NNM連携定義ファイルを修正する」を参照してください。
- PFM - Web Consoleホストの論理ホスト名を変更する。
- クラスタソフトを再設定する。
設定手順については,「9.2.3(4) クラスタソフトの設定手順」を参照してください。
- PFM - Web Consoleホストで,サービスを起動する。
クラスタソフトからの操作で,PFM - Web Consoleのサービスを起動させてください。
- 統合管理製品(JP1/IM)と連携している場合は,統合管理製品(JP1/IM)を再起動する。
(4) ホスト名変更の際に,必要に応じて行うAgent固有の手順
ここでは,次の操作の際に必要なPFM - Agent固有の手順について,製品ごとに説明します。
- PFM - Managerの論理ホスト名を変更する
- PFM - AgentまたはPFM - RMの論理ホスト名を変更する
具体的に,どのような場合にこの手順が必要になるかについては,「(1) PFM - Managerの論理ホスト名を変更する」または「(2) PFM - AgentまたはPFM - RMの論理ホスト名を変更する」を参照してください。
(a) PFM - Agent for Cosminexusの場合
作成済みのすべてのインスタンス環境で定義ファイルを編集します。
- 定義ファイル
環境ディレクトリ¥agtc¥agent¥インスタンス名¥jpcagt.ini
- 編集内容
[Agent]セクションのCOSMI_HOSTエントリの値に新しいホスト名を設定します。
(b) PFM - Agent for Dominoの場合
- 注意
- 次の手順は,PFM - Agent for Dominoのヘルスチェック機能を使用している場合だけ実行してください。
作成済みのすべてのインスタンス環境で定義ファイルを編集します。
- 定義ファイル
環境ディレクトリ¥agtl¥agent¥インスタンス名¥jpcagt.ini
- 編集内容
[Health Check Options]セクションの次のエントリの値に,新しいホスト名
を設定します。
- [[HTTP Port Check]]サブセクションのHostエントリ
- [[SMTP Port Check]]サブセクションのHostエントリ
- [[POP3 Port Check]]サブセクションのHostエントリ
- [[LDAP Port Check]]サブセクションのHostエントリ
- [[NNTP Port Check]]サブセクションのHostエントリ
(c) PFM - Agent for Enterprise Applicationsの場合
作成済みのすべてのインスタンス環境に対して,jpcconf inst setupコマンドを実行します。例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsに「o246bci_SD5_00」という名称のインスタンス環境が存在する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpcconf inst setup -key agtm -inst o246bci_SD5_00 -lhost jp1-halr3
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。
jpcconf inst setupコマンドの実行時に「ASHOST」に新しいホスト名を指定し,そのほかの項目には値を指定する必要はありません。値を指定しない項目は,既存の設定を引き継ぎます。
(d) PFM - Agent for Microsoft SQL Serverの場合
作成済みのすべてのインスタンス環境に対して,jpcconf inst setupコマンドを実行します。例えば,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverに「default」という名称のインスタンス環境が存在する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpcconf inst setup -key agtq -inst default -lhost jp1-halSQL
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。
jpcconf inst setupコマンドの実行時に「SQL_HOST」に新しいホスト名を指定し,そのほかの項目には値を指定する必要はありません。値を指定しない項目は,既存の設定を引き継ぎます。