14.3.2 ログ情報のファイル

ここでは,Performance Managementから出力されるログ情報について説明します。

<この項の構成>
(1) 共通メッセージログおよび稼働状況ログ
(2) トレースログ

(1) 共通メッセージログおよび稼働状況ログ

Performance Managementのログ情報のうち,共通メッセージログおよび稼働状況ログについて,ログの出力元であるサービス名または制御名,ログファイル名,およびディスク使用量を,OSごとに次の表に示します。なお,稼働状況ログはラップアラウンドファイル方式で書き込まれます。

表14-4 共通メッセージログのファイル名(Windowsの場合)

ログ情報の種類出力元ファイル名ディスク使用量※1(キロバイト)
共通メッセージログPerformance Managementインストール先フォルダ¥log¥jpclog{01|02}※22,048(*2)
インストール先フォルダ¥log¥jpclogw{01|02}※22,048(*2)
共通メッセージログ(論理ホスト運用の場合)論理ホスト運用のPerformance Management環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥log¥jpclog{01|02}※22,048(*2)
環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥log¥jpclogw{01|02}※22,048(*2)
注※1
( )内の数字は,一つのサービスに対して作成されるログファイルの数を示します。例えば,「256(*2)」の場合,ディスク使用量が256キロバイトのログファイルが最大で二つ作成されることを示します。この場合,ディスク使用量は合計で512キロバイトとなります。
注※2
共通メッセージログのログファイル名には,末尾に「01」または「02」が付加されます。
シーケンシャルファイル(jpclog)方式の場合
末尾が「01」のファイルjpclog01へ常に最新ログが書き込まれる方式です。
ログファイルのサイズが設定値に達すると,jpclog01のファイル名をjpclog02に変更して保存し,jpclog01のファイルの内容をクリアして,最新ログが書き込まれます。
ラップアラウンドファイル(jpclogw)方式の場合
ログファイルのサイズが設定値に達すると,次のログファイルの内容をクリアし,次のログファイルに最新ログが書き込まれます。jpclogw01の次はjpclogw02のファイルへ,jpclogw02の次はjpclogw01のファイルへと最新ログが書き込まれます。
注※3
環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のフォルダです。

 

表14-5 稼働状況ログのファイル名

ログ情報の種類出力元ファイル名ディスク使用量※1(キロバイト)
稼働状況ログPFM - Web Consoleインストール先フォルダ¥log¥jpcwtraceログファイル番号※3.log4,096(*10)
jpcrptコマンドの場合※2
インストール先フォルダ¥log¥jpcrpt_実行時のコマンドのプロセスID_logログファイル番号※3.log
jpcrdefコマンド,jpcasrecコマンドおよびjpcaspsvコマンドの場合
インストール先フォルダ¥log¥コマンド名_サブコマンド名_logログファイル番号※3.log
jpcmkkeyコマンドの場合
インストール先フォルダ¥log¥jpcmkkey_logログファイル番号※3.log
上記以外のコマンドの場合
インストール先フォルダ¥log¥コマンド名_logログファイル番号※3.log
4,096(*10*9(PFM - Web Consoleのコマンド数))
注※1
( )内の数字は,一つのサービスに対して作成されるログファイルの数を示します。例えば,「256(*2)」の場合,ディスク使用量が256キロバイトのログファイルが最大で二つ作成されることを示します。この場合,ディスク使用量は合計で512キロバイトとなります。
注※2
jpcrptコマンドを1か月に1500回(1日平均50回)以上実行する場合,上表のディスク使用量以内に抑えるには,ログファイルの保持期間を短くする必要があります。
次に設定例を示します。
3000回/月(平均100回/日)実行する場合
ログファイルの保持期間を15日以内に設定してください。
6000回/月(平均200回/日)実行する場合
ログファイルの保持期間を7日以内に設定してください。
ただし,jpcrptコマンドのログファイルの保持期間については,次に示す条件があるため,設定例は目安です。
jpcrptコマンドのログファイルの保持期間について
jpcrptコマンドは,jpcrptコマンドのログをすべて合算したファイルサイズが,初期設定ファイル(config.xml)で指定した“[logFileNumber]*[logFileSize]”の値よりも大きい場合に,jpcrptコマンドのログをすべて合算したファイルサイズのほうが小さくなるまで,ログファイルを削除します。
また,削除対象になるのは,初期設定ファイル(config.xml)のlogFileRetentionで指定された日数より前に更新されたファイルだけです。
次に保持期間の計算例を示します。
[例1]
logFileRetentionを3日=72時間と指定していて,以下の6ファイルが残っている場合

 jpcrpt_3509_log1.log   9MB  100時間前
 jpcrpt_3510_log1.log   9MB   80時間前
 ───<基準時刻(=72時間前)>───
 jpcrpt_3511_log1.log   9MB   60時間前
 jpcrpt_3512_log1.log   9MB   40時間前
 jpcrpt_3513_log1.log   9MB   20時間前
 jpcrpt_3514_log1.log   9MB     数分前

ここで新しくコマンドを実行すると,現在までのログ(6ファイル)の合計サイズが54メガバイトあり,54メガバイト > 40メガバイトとなるため,基準時刻より古いファイルが,合計サイズが40メガバイトを下回るまで,古い順に削除されます。
この場合,jpcrpt_3509_log1.logとjpcrpt_3510_log1.logを削除した時点で,合計36メガバイトとなり,4ファイルが残ります。
[例2]
logFileRetentionを3日=72時間と指定していて,以下の6ファイルが残っている場合

 jpcrpt_3509_log1.log   7MB  100時間前
 jpcrpt_3510_log1.log   7MB   80時間前
 ───<基準時刻(=72時間前)>───
 jpcrpt_3511_log1.log   7MB   60時間前
 jpcrpt_3512_log1.log   7MB   40時間前
 jpcrpt_3513_log1.log   7MB   20時間前
 jpcrpt_3514_log1.log   7MB     数分前

ここで新しくコマンドを実行すると,現在までのログ(6ファイル)の合計サイズが42メガバイトあり,42メガバイト > 40メガバイトとなるため,基準時刻より古いファイルが,合計サイズが40メガバイトを下回るまで,古い順に削除されます。
この場合,jpcrpt_3509_log1.logを削除した時点で,合計35メガバイトとなり,基準時刻より古いjpcrpt_3510_log1.logも含め,5ファイルが残ります。
[例3]
logFileRetentionを3日=72時間と指定していて,以下の6ファイルが残っている場合

 jpcrpt_3509_log1.log   1MB  100時間前
 jpcrpt_3510_log1.log   1MB   80時間前
 ───<基準時刻(=72時間前)>───
 jpcrpt_3511_log1.log   1MB   60時間前
 jpcrpt_3512_log1.log   1MB   40時間前
 jpcrpt_3513_log1.log   1MB   20時間前
 jpcrpt_3514_log1.log   1MB     数分前

ここで新しくコマンドを実行しても,ログファイルの合計サイズが6メガバイト < 40メガバイトであるため,基準時刻以前のファイルも含めすべてのファイルが残ります。
[例4]
logFileRetentionを30日=720時間と指定していて,以下の6ファイルが残っている場合

 ───<基準時刻(=720時間前)>───
 jpcrpt_3509_log1.log   9MB  100時間前
 jpcrpt_3510_log1.log   9MB   80時間前
 jpcrpt_3511_log1.log   9MB   60時間前
 jpcrpt_3512_log1.log   9MB   40時間前
 jpcrpt_3513_log1.log   9MB   20時間前
 jpcrpt_3514_log1.log   9MB     数分前

ここで新しくコマンドを実行すると,現在までのログ(6ファイル)の合計が54メガバイトあり,54メガバイト > 40メガバイトとなります。しかし,どのファイルも保存後にlogFileRetentionの30日=720時間を経過していないため,すべてのファイルが残ります。
注※3
ログファイル番号は,「1」から始まるログファイルの出力数となります。
稼働状況ログの出力
jpcrptコマンド以外の稼働状況ログの出力サイズは,初期設定ファイル(config.xml)の「logFileSize」×「logFileNumber」で設定できます。

 

表14-6 共通メッセージログのファイル名(UNIXの場合)

ログ情報の種類出力元ファイル名ディスク使用量※1(キロバイト)
共通メッセージログPerformance Management/opt/jp1pc/log/jpclog{01|02}※22,048(*2)
/opt/jp1pc/log/jpclogw{01|02}※22,048(*2)
共通メッセージログ(論理ホスト運用の場合)論理ホスト運用のPerformance Management環境ディレクトリ※3/jp1pc/log/jpclog{01|02}※22,048(*2)
環境ディレクトリ※3/jp1pc/log/jpclogw{01|02}※22,048(*2)
注※1
( )内の数字は,一つのサービスに対して作成されるログファイルの数を示します。例えば,「256(*2)」の場合,ディスク使用量が256キロバイトのログファイルが最大で二つ作成されることを示します。この場合,ディスク使用量は合計で512キロバイトとなります。
注※2
共通メッセージログのログファイル名には,末尾に「01」または「02」が付加されます。
シーケンシャルファイル(jpclog)方式の場合
末尾が「01」のファイルjpclog01へ常に最新ログが書き込まれます。
ログファイルのサイズが設定値に達すると,jpclog01のファイル名をjpclog02に変更して保存し,jpclog01のファイルの内容をクリアして,最新ログが書き込まれます。
ラップアラウンドファイル(jpclogw)方式の場合
ログファイルのサイズが設定値に達すると,次のログファイルの内容をクリアし,次のログファイルに最新ログが書き込まれます。jpclogw01の次はjpclogw02のファイルへ,jpclogw02の次はjpclogw01のファイルへと最新ログが書き込まれます。
注※3
環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。

(2) トレースログ

ここでは,Performance Managementのログ情報のうち,トレースログの出力元であるサービス名または制御名,および格納先ディレクトリ名を,OSごとに次の表に示します。

表14-7 トレースログの格納先フォルダ名(Windowsの場合)

ログ情報の種類出力元フォルダ名
トレースログAction Handlerインストール先フォルダ¥bin¥action¥log¥
Agent CollectorおよびRemote Monitor Collectorインストール先フォルダ¥xxxx※1¥agent¥インスタンス名※2¥log¥
Agent StoreおよびRemote Monitor Storeインストール先フォルダ¥xxxx※1¥store¥インスタンス名※2¥log¥
Correlatorインストール先フォルダ¥mgr¥clator¥log¥
Agent Collector(ヘルスチェックエージェント)インストール先フォルダ¥agt0¥agent¥log¥
Agent Store(ヘルスチェックエージェント)インストール先フォルダ¥agt0¥store¥log¥
Master Storeインストール先フォルダ¥mgr¥store¥log¥
Master Managerインストール先フォルダ¥mgr¥manager¥log¥
Name Serverインストール先フォルダ¥mgr¥namesvr¥log¥
Performance Managementコマンドインストール先フォルダ¥tools¥log¥
Status Serverインストール先フォルダ¥bin¥statsvr¥log¥
Trap Generatorインストール先フォルダ¥mgr¥trapgen¥log¥
View Serverインストール先フォルダ¥mgr¥viewsvr¥log¥
トレースログ(論理ホスト運用の場合)Action Handler環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥bin¥action¥log¥
Agent CollectorおよびRemote Monitor Collector環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥xxxx※1¥agent¥インスタンス名※2¥log¥
Agent StoreおよびRemote Monitor Store環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥xxxx※1¥store¥インスタンス名※2¥log¥
Correlator環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥clator¥log¥
Agent Collector(ヘルスチェックエージェント)環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥agt0¥agent¥log¥
Agent Store(ヘルスチェックエージェント)環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥agt0¥store¥log¥
Master Store環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥store¥log¥
Master Manager環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥manager¥log¥
Name Server環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥namesvr¥log¥
Performance Managementコマンド環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥tools¥log¥
Trap Generator環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥trapgen¥log¥
View Server環境ディレクトリ※3¥jp1pc¥mgr¥viewsvr¥log¥
注※1
xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。
注※2
一つのホスト上で複数のサービスのセットを起動できるアプリケーションプログラムを監視するPFM - AgentまたはPFM - RMの場合は,インスタンス名のフォルダがあります。
注※3
環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のフォルダです。

 

表14-8 トレースログの格納先ディレクトリ名(UNIXの場合)

ログ情報の種類出力元ディレクトリ名
トレースログAction Handler/opt/jp1pc/bin/action/log/
Agent CollectorおよびRemote Monitor Collector/opt/jp1pc/xxxx※1/agent/インスタンス名※2/log/
Agent StoreおよびRemote Monitor Store/opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/log/
Correlator/opt/jp1pc/mgr/clator/log/
Agent Collector(ヘルスチェックエージェント)/opt/jp1pc/agt0/agent/log/
Agent Store(ヘルスチェックエージェント)/opt/jp1pc/agt0/store/log/
Master Store/opt/jp1pc/mgr/store/log/
Master Manager/opt/jp1pc/mgr/manager/log/
Name Server/opt/jp1pc/mgr/namesvr/log/
Performance Managementコマンド/opt/jp1pc/tools/log/
Status Server/opt/jp1pc/bin/statsvr/log/
Trap Generator/opt/jp1pc/mgr/trapgen/log/
View Server/opt/jp1pc/mgr/viewsvr/log/
トレースログ(論理ホスト運用の場合)Action Handler環境ディレクトリ※3/jp1pc/bin/action/log/
Agent CollectorおよびRemote Monitor Collector環境ディレクトリ※3/jp1pc/xxxx※1/agent/インスタンス名※2/log/
Agent StoreおよびRemote Monitor Store環境ディレクトリ※3/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/log/
Correlator環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/clator/log/
Agent Collector(ヘルスチェックエージェント)環境ディレクトリ※3/jp1pc/agt0/agent/log/
Agent Store(ヘルスチェックエージェント)環境ディレクトリ※3/jp1pc/agt0/store/log/
Master Store環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/store/log/
Master Manager環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/manager/log/
Name Server環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/namesvr/log/
Performance Managementコマンド環境ディレクトリ※3/jp1pc/tools/log/
Trap Generator環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/trapgen/log/
View Server環境ディレクトリ※3/jp1pc/mgr/viewsvr/log/
注※1
xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。
注※2
一つのホスト上で複数のサービスのセットを起動できるアプリケーションプログラムを監視するPFM - AgentまたはPFM - RMの場合は,インスタンス名のディレクトリがあります。
注※3
環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。