9.4.1 bjexla.confLog Agent設定ファイル

バッチジョブ実行サーバでのLog Agentの動作を設定します。

<この項の構成>
(1) 格納ディレクトリ・ファイル名
(2) パラメーター一覧
(3) 設定の反映時期
(4) パラメーター詳細
(5) 定義例

(1) 格納ディレクトリ・ファイル名

UNIXの場合:/opt/hitachi/bjexlog/bjexlogagent/conf/bjexla.conf

Windowsの場合:Log Agentのインストール先フォルダ¥conf¥bjexla.conf

(2) パラメーター一覧

表9-3 bjexla.confのパラメーター一覧

パラメーター名内容規定値起動中の変更可否
MANAGERHOSTLog Managerのホスト名またはIPアドレスlocalhost×
MANAGERPORTLog Agentが接続するLog Managerのポート番号23600×
AGENTPORTLog Agentのコマンドを受け付けるポート番号23603×
AUDIT※1監査ログの取得有無ON×
AUDIT_SIZE監査ログ1ファイル当たりのファイルサイズ1×
AUDIT_NUM監査ログのバックアップファイルの面数4×
AUDIT_FILE監査ログの出力ファイル名trace/bjexla_audit×
AUDIT_SERVERITY※1監査ログの出力レベルError;Warning;Information×
AUDIT_CATEGORY※1監査ログの出力種別StartStop;ConfigurationAccess;Failure;ExternalService;ContentAccess×
TRACEトレースの取得有無ON※2
TRACE_SIZEトレースファイル1ファイル当たりのファイルサイズ8×
TRACE_NUMトレースファイルの面数4×
COMM_INTERVALLog Managerへ再接続する時間30
(凡例)
○:Log Agentの起動中に,パラメーターの値を変更できます。
×:Log Agentの起動中に,パラメーターの値を変更しないでください。
注※1
監査ログを出力するかどうかの指定に矛盾がある場合,出力しない設定が優先されます。
例えば,AUDIT_SERVERITYパラメーター(監査ログの出力レベル)に「Error」,AUDIT_CATEGORYパラメーター(監査ログの出力種別)に「StartStop」を指定したとします。「StartStop」は,AUDIT_SERVERITYパラメーターに「Information」を指定したときにだけ出力される種別のため,矛盾になります。指定が矛盾すると,監査ログは出力されません。
注※2
引数にreloadを指定して実行したbjexlagent(Log Agent設定コマンド)が正常に完了したとき(KAKH501-Iが出力されたとき),設定の変更が有効になります。

(3) 設定の反映時期

UNIXの場合,設定内容は,引数にstartまたはreloadを指定してbjexlagent(Log Agent設定)コマンドを実行したときに,反映され有効になります。

Windowsの場合,設定内容は,WindowsのサービスからLog Agentを開始したとき,またはreloadを指定してbjexlagent(Log Agent設定コマンド)を実行したときに,反映され有効になります。

(4) パラメーター詳細

MANAGERHOST
Log Agentが接続するLog Managerのホスト名またはIPアドレスを指定します。
名前解決できるホスト名またはIPアドレスを指定します。
Log Agentは,このパラメーターに指定したLog Managerに接続して,蓄積したログ情報を転送します。
規定値は「localhost」です。
MANAGERPORT
Log Agentが接続するLog Managerのポート番号を1024~32767の整数値で指定します。bjexlm.conf(Log Manager設定ファイル)のAGENTPORTパラメーターと同じ値を指定します。
規定値は「23600」です。
AGENTPORT
Log Agentでコマンドを受け付けるためのポート番号を1024~32767の整数値で指定します。
AGENTPORTパラメーターには,MANAGERPORTパラメーターと同じ値を指定しないでください。
規定値は「23603」です。
AUDIT
監査ログを取得するかどうかを指定します。
  • ON:監査ログを出力します。
  • OFF:監査ログを出力しません。
規定値は「ON」です。
AUDIT_SIZE
監査ログ1ファイル当たりのファイルサイズを1~16の整数値で指定します。単位はMBです。
監査ログのファイルサイズがこのパラメーターに指定した値を超えると,syslogにメッセージが出力されて,監査ログの出力ファイルが切り替わります。
1件の監査事象のサイズを300バイトとすると,このパラメーターに1MBを設定した場合,監査ログ1ファイル当たり3,000件程度の監査事象が格納できます。
規定値は「1」です。
AUDIT_NUM
監査ログのバックアップファイルの面数を1~64の整数値で指定します。
2以上の値を指定することを推奨します。
規定値は「4」です。
AUDIT_FILE
監査ログの出力ファイル名をフルパス,またはインストールディレクトリからの相対パスで指定します。Windowsの場合でもファイル区切り記号には,「/」を使用します。
記述例を次に示します。
  • UNIXの場合
    この例の場合,監査ログは/var/adm/audit/bjexla_audit.logに出力されます。

    /var/adm/audit/bjexla_audit

  • Windowsの場合
    この例の場合,監査ログはD:¥TEMP¥audit¥bjexla_audit.logに出力されます。

    D:/TEMP/audit/bjexla_audit

規定値は「trace/bjexla_audit」です。
AUDIT_SERVERITY
監査ログの出力レベルを指定します。
出力するレベルを半角の「;」(セミコロン)で区切って指定します。なお,指定の最後に「;」は不要です。指定できるレベルを次に示します。
  • Error:処理を続行できないエラー,または処理を続行できる部分的エラーを出力します。
  • Warning:エラーの事前連絡(リソース不足による警告など)や,制限付きの処理の続行を出力します。
  • Information:プロセスの起動,停止など,動作上の情報を出力します。
このパラメーターに指定するレベルと出力される監査ログの対応については,「10.3 メッセージ一覧」を参照してください。記述例を次に示します。この例の場合,ErrorとWarningのレベルが設定されている監査ログが出力されます。

Error;Information

すべてのレベルのログを出力する指定にすることを推奨します。
規定値は「Error;Warning;Information」です。
AUDIT_CATEGORY
監査ログに出力する種別を指定します。
出力する種別を半角の「;」(セミコロン)で区切って指定します。指定の最後に「;」は不要です。指定できる種別を次に示します。
  • StartStop:「起動・停止」の監査事象を示します。
  • ConfigurationAccess:「構成定義」の監査事象を示します。
  • Failure:「障害」の監査事象を示します。
  • ExternalService:「外部サービス」の監査事象を示します。
  • ContentAccess:「重要情報アクセス」の監査事象を示します。
記述例を次に示します。この例の場合,監査事象の種別が「StartStop」および「ContentAccess」の監査ログが出力されます。

StartStop;ContentAccess

すべてのレベルのログを出力する指定(規定値)にすることを推奨します。
規定値は「StartStop;ConfigurationAccess;Failure;ExternalService;ContentAccess」です。
TRACE
トレースを取得するかどうかを指定します。
  • ON:トレースを取得します。
  • OFF:トレースを取得しません。
規定値は「ON」です。
TRACE_SIZE
トレースファイル1ファイル当たりのサイズを1~64の整数値で指定します。単位はMBです。
規定値は「8」です。
TRACE_NUM
トレースファイルのファイル面数を1~16の整数値で指定します。
トレースファイルは,Log Agentで障害が発生したときの調査資料になります。できるだけ多くの面数を確保してください。
ファイル面数は,TRACE_SIZEパラメーターとあわせて,次の点を考慮して決定してください。
  • 障害が発生してからトレース情報を採取するまでに,ログ情報の収集やLog Managerへのログ情報の転送が行われても,ファイルがラップしない面数を確保してください。
  • ログ情報を1回収集した場合,ファイル容量として約10KBが必要です。Log Managerへログ情報を1回転送した場合,ファイル容量として約20KBが必要です。
規定値は「4」です。
COMM_INTERVAL
Log Managerとの接続が切断されたときに,Log AgentからLog Managerへ再接続する間隔を30~120の整数値で指定します。単位は秒です。
このパラメーターに設定する値は,BJEXの実行ログまたはsyslogでのログ情報の出力量,および一時蓄積ファイルの容量(MAX_SIZEパラメーターに指定した値)を考慮する必要があります。
このパラメーターに設定した秒数内に,ログ情報の出力量が一時ファイルの容量を超えると,容量を超えた分のログ情報は破棄されます。そのため,ログ情報の出力量が一時蓄積ファイルの容量を超えないように,秒数を決定してください。
規定値は「30」です。

(5) 定義例

MANAGERHOST=localhost
MANAGERPORT=23600
AGENTPORT=23603
AUDIT=ON
AUDIT_SIZE=1
AUDIT_NUM=4
AUDIT_FILE=log/bjexla_audit
AUDIT_SERVERITY=Error;Warning;Information
TRACE=ON
TRACE_SIZE=8
TRACE_NUM=4
COMM_INTERVAL=30