2.5.3 ビジネスプロセス定義および振り分けルール定義のカスタマイズ
(1) ファイルのコピーとオープン
カスタマイズの作業では,販売契約稟議EUR.hbxを直接編集するのではなく,販売契約稟議EUR.hbxをコピーして名称を変更し,このファイルを編集していきます。
ファイルのコピーからオープンまでの手順を次に示します。
操作手順
- 次のフォルダにある販売契約稟議EUR.hbxをコピーし,任意のフォルダに保存します。
<BLSGのインストールディレクトリ>¥data¥bp
- コピーしたファイルの名称を「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」に変更します。
- Eclipseを起動し,「CSCIW-Definer」パースペクティブを開きます。メニューの[ファイル]-[ファイルを開く]を選択し,「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」を開きます。
[ビジネスプロセス遷移エディタ]にビジネスプロセスが表示されCustom_販売契約稟議EUR.hbxを編集できるようになります。
Custom_販売契約稟議EUR.hbxが表示された[ビジネスプロセス遷移エディタ]を次に示します。
図2-16 [ビジネスプロセス管理]ウィンドウ(カスタマイズ前)
![[図データ]](figure/zu020600.gif)
(2) ビジネスプロセス名の変更
ビジネスプロセス名を変更する手順を次に示します。
操作手順
- [アウトライン]ビューで,トップにある「販売契約稟議EUR」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログが表示されます。
[アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログを次に示します。
図2-17 [アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログ
![[図データ]](figure/zu020700.gif)
- ダイアログで,次のように変更します。
- ビジネスプロセス名
Custom_販売契約稟議EUR
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
(3) 振り分けルールの作成
稟議1作業および稟議2作業の作業者としてBLC_INBOX_TのNMITEM3カラムおよびNMITEM4カラムの値を割り当てるため,次の振り分けルールを作成します。
表2-2 稟議作業の振り分けルール
振り分けルール名 | 作業者 |
---|
ringi1_rule | BLC_INBOX_T. NMITEM3 |
ringi2_rule | BLC_INBOX_T. NMITEM4 |
振り分けルールを作成する手順を次に示します。
操作手順
- Eclipseのメニューから,[ファイル]-[新規]-[振り分けルール定義]を選択します。
[新規振り分けルール定義]ウィンドウが表示されます。
- ダイアログで,振り分けルール「ringi1_rule」として,次の内容を設定します。
- プロジェクト
(任意)
- 作成ファイル名
ringi1_rule.hcx
- 振分けルール名
ringi1_rule
- バージョン
1
[終了]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
- [振り分けルールエディタ]の[プロパティ]タブで,次の内容を設定します。
- 振り分けルール名
ringi1_rule(設定済み)
- バージョン
1(設定済み)
- 状態
活性
- 管理者
BLC
- [振り分けルールエディタ]の[SQL]タブで,次の内容を設定します。
SELECT NMITEM3 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName'
- [ファイル]-[別名保管]を選択します。
[別名保管]ウィンドウが表示されます。
- ファイル名を「ringi1_rule.hcx」にして保存します。
- 手順1.から手順6.を繰り返し,振り分けルール「ringi2_rule」を作成します。
各手順で次のように設定してください。これ以外は「ringi1_rule」と同じです。
手順4.のSQL文:SELECT NMITEM4 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName'
手順2.の振り分けルール名:ringi2_rule
手順2.の作成ファイル名:ringi2_rule.hcx
(4) 稟議作業(稟議)の変更
既存の稟議作業(稟議)の作業名を「稟議1」に変更して,振り分けルールを設定します。
稟議作業(稟議)を変更する手順を次に示します。
操作手順
- [アウトライン]ビューで,稟議業務ステップのアイコンの左側の[+]アイコンをクリックします。
稟議業務ステップの下に稟議作業が表示されます。
- 稟議作業を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
稟議作業の[一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログで,次のように変更します。
- 次の内容を設定します。
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
(5) 稟議作業(稟議2)の追加
稟議作業(稟議2)を追加して,振り分けルールを設定します。また,「稟議2」作業は稟議2の宛先が指定された場合だけ実行されるため,作業の発生条件を設定します。
稟議作業(稟議2)を追加する手順を次に示します。
操作手順
- [アウトライン]ビューの「条件」を右クリックし,[新規作成]を選択します。
条件に「新規条件定義1」が追加されます。
- 追加された「新規条件定義1」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
[条件プロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログで,次のように変更します。
- 定義名
稟議2作業発生条件
- SQL文
「稟議2」作業は,稟議2の宛先が指定されたときだけ実行します。ユーザ追加処理では,宛先が未指定の場合は,「未選択」というテキストをNMITEM4カラムに設定するため,次の発生条件を設定します。
SELECT NMITEM4 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName' AND NMITEM4 = '未選択'
- 「True/Falseの結果を反対にする」
チェックします。
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
- [アウトライン]ビューで,稟議業務ステップを右クリックし,[新規作成]-[一般作業]を選択します。
稟議業務ステップの下に新規一般作業定義が追加されます。
- 追加されたアイコンを選択し,[プロパティ]を選択します。
[一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログで,次の内容を設定します。
- 作業定義名
稟議2
- 振り分けルール名
ringi2_rule
- 発生条件名
稟議2作業発生条件
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
(6) 申請者確認業務ステップの追加
申請者確認業務ステップを稟議業務ステップのあとに追加します。
申請者確認業務ステップでは,承認作業または受付作業が完了したあとに,申請者本人が処理の状況を確認します。
申請者確認業務ステップを追加する手順を次に示します。
操作手順
- [ビジネスプロセス遷移エディタ]で,稟議と先着2の間に入るよう,業務ステップアイコンを貼り付けます。業務ステップアイコンは,[ビジネスプロセス遷移エディタ]の右側にある[パレット]を開いて選択することができます。
- 貼り付けた業務ステップアイコンを右クリックし,[プロパティ]を選択します。
[業務ステッププロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログで,次のように変更します。
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
- 稟議から先着2への遷移定義を稟議から申請者確認へに変更します。
- 遷移定義アイコンを貼り付けて,申請者確認から先着2への遷移定義を追加します。
- [アウトライン]ビューの申請者確認のアイコンを右クリックし[新規作成]-[一般作業]を選択します。
申請者確認業務ステップの下に新規一般作業定義1が追加されます。
- 追加された「新規条件定義1」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
[一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログで,次の内容を設定します。
- 作業定義名
申請者確認
- 振り分けルール名
申請者振り分けルール
申請者振り分けルールは,BLSGで提供されているサンプルです。「<BLSGのインストールディレクトリ>¥data¥bp」の下にあります。
- [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。