2.5.3 ビジネスプロセス定義および振り分けルール定義のカスタマイズ

ここでは,ビジネスプロセス定義および振り分けルール定義で次の内容を定義します。

カスタマイズ後のビジネスプロセス定義および振り分けルール定義は,次のようになります。

図2-15 カスタマイズ後のビジネスプロセス定義および振り分けルール定義(稟議2作業のカスタマイズ)

[図データ]

ビジネスプロセス定義および振り分けルール定義をカスタマイズする手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) ファイルのコピーとオープン
(2) ビジネスプロセス名の変更
(3) 振り分けルールの作成
(4) 稟議作業(稟議)の変更
(5) 稟議作業(稟議2)の追加
(6) 申請者確認業務ステップの追加

(1) ファイルのコピーとオープン

カスタマイズの作業では,販売契約稟議EUR.hbxを直接編集するのではなく,販売契約稟議EUR.hbxをコピーして名称を変更し,このファイルを編集していきます。

ファイルのコピーからオープンまでの手順を次に示します。

操作手順

  1. 次のフォルダにある販売契約稟議EUR.hbxをコピーし,任意のフォルダに保存します。
    <BLSGのインストールディレクトリ>¥data¥bp
  2. コピーしたファイルの名称を「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」に変更します。
  3. Eclipseを起動し,「CSCIW-Definer」パースペクティブを開きます。メニューの[ファイル]-[ファイルを開く]を選択し,「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」を開きます。
    [ビジネスプロセス遷移エディタ]にビジネスプロセスが表示されCustom_販売契約稟議EUR.hbxを編集できるようになります。
    Custom_販売契約稟議EUR.hbxが表示された[ビジネスプロセス遷移エディタ]を次に示します。

    図2-16 [ビジネスプロセス管理]ウィンドウ(カスタマイズ前)

    [図データ]

(2) ビジネスプロセス名の変更

ビジネスプロセス名を変更する手順を次に示します。

操作手順

  1. [アウトライン]ビューで,トップにある「販売契約稟議EUR」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログが表示されます。
    [アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログを次に示します。

    図2-17 [アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログ

    [図データ]

  2. ダイアログで,次のように変更します。
    • ビジネスプロセス名
      Custom_販売契約稟議EUR
  3. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。

(3) 振り分けルールの作成

稟議1作業および稟議2作業の作業者としてBLC_INBOX_TのNMITEM3カラムおよびNMITEM4カラムの値を割り当てるため,次の振り分けルールを作成します。

表2-2 稟議作業の振り分けルール

振り分けルール名作業者
ringi1_ruleBLC_INBOX_T. NMITEM3
ringi2_ruleBLC_INBOX_T. NMITEM4

振り分けルールを作成する手順を次に示します。

操作手順

  1. Eclipseのメニューから,[ファイル]-[新規]-[振り分けルール定義]を選択します。
    [新規振り分けルール定義]ウィンドウが表示されます。
  2. ダイアログで,振り分けルール「ringi1_rule」として,次の内容を設定します。
    • プロジェクト
      (任意)
    • 作成ファイル名
      ringi1_rule.hcx
    • 振分けルール名
      ringi1_rule
    • バージョン
      1
    [終了]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
  3. [振り分けルールエディタ]の[プロパティ]タブで,次の内容を設定します。
    • 振り分けルール名
      ringi1_rule(設定済み)
    • バージョン
      1(設定済み)
    • 状態
      活性
    • 管理者
      BLC
  4. [振り分けルールエディタ]の[SQL]タブで,次の内容を設定します。
    SELECT NMITEM3 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName'
  5. [ファイル]-[別名保管]を選択します。
    [別名保管]ウィンドウが表示されます。
  6. ファイル名を「ringi1_rule.hcx」にして保存します。
  7. 手順1.から手順6.を繰り返し,振り分けルール「ringi2_rule」を作成します。
    各手順で次のように設定してください。これ以外は「ringi1_rule」と同じです。
    手順4.のSQL文:SELECT NMITEM4 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName'
    手順2.の振り分けルール名:ringi2_rule
    手順2.の作成ファイル名:ringi2_rule.hcx

(4) 稟議作業(稟議)の変更

既存の稟議作業(稟議)の作業名を「稟議1」に変更して,振り分けルールを設定します。

稟議作業(稟議)を変更する手順を次に示します。

操作手順

  1. [アウトライン]ビューで,稟議業務ステップのアイコンの左側の[+]アイコンをクリックします。
    稟議業務ステップの下に稟議作業が表示されます。
  2. 稟議作業を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    稟議作業の[一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. ダイアログで,次のように変更します。
    • 作業定義名
      稟議1
  4. 次の内容を設定します。
    • 振り分けルール名
      ringi1_rule
  5. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。

(5) 稟議作業(稟議2)の追加

稟議作業(稟議2)を追加して,振り分けルールを設定します。また,「稟議2」作業は稟議2の宛先が指定された場合だけ実行されるため,作業の発生条件を設定します。

稟議作業(稟議2)を追加する手順を次に示します。

操作手順

  1. [アウトライン]ビューの「条件」を右クリックし,[新規作成]を選択します。
    条件に「新規条件定義1」が追加されます。
  2. 追加された「新規条件定義1」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [条件プロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. ダイアログで,次のように変更します。
    • 定義名
      稟議2作業発生条件
    • SQL文
      「稟議2」作業は,稟議2の宛先が指定されたときだけ実行します。ユーザ追加処理では,宛先が未指定の場合は,「未選択」というテキストをNMITEM4カラムに設定するため,次の発生条件を設定します。
      SELECT NMITEM4 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName' AND NMITEM4 = '未選択'
    • 「True/Falseの結果を反対にする」
      チェックします。
  4. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
  5. [アウトライン]ビューで,稟議業務ステップを右クリックし,[新規作成]-[一般作業]を選択します。
    稟議業務ステップの下に新規一般作業定義が追加されます。
  6. 追加されたアイコンを選択し,[プロパティ]を選択します。
    [一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
  7. ダイアログで,次の内容を設定します。
    • 作業定義名
      稟議2
    • 振り分けルール名
      ringi2_rule
    • 発生条件名
      稟議2作業発生条件
  8. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。

(6) 申請者確認業務ステップの追加

申請者確認業務ステップを稟議業務ステップのあとに追加します。

申請者確認業務ステップでは,承認作業または受付作業が完了したあとに,申請者本人が処理の状況を確認します。

申請者確認業務ステップを追加する手順を次に示します。

操作手順

  1. [ビジネスプロセス遷移エディタ]で,稟議と先着2の間に入るよう,業務ステップアイコンを貼り付けます。業務ステップアイコンは,[ビジネスプロセス遷移エディタ]の右側にある[パレット]を開いて選択することができます。
  2. 貼り付けた業務ステップアイコンを右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [業務ステッププロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. ダイアログで,次のように変更します。
    • 業務ステップ定義名
      申請者確認
  4. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
  5. 稟議から先着2への遷移定義を稟議から申請者確認へに変更します。
  6. 遷移定義アイコンを貼り付けて,申請者確認から先着2への遷移定義を追加します。
  7. [アウトライン]ビューの申請者確認のアイコンを右クリックし[新規作成]-[一般作業]を選択します。
    申請者確認業務ステップの下に新規一般作業定義1が追加されます。
  8. 追加された「新規条件定義1」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [一般作業プロパティ]ダイアログが表示されます。
  9. ダイアログで,次の内容を設定します。
    • 作業定義名
      申請者確認
    • 振り分けルール名
      申請者振り分けルール
      申請者振り分けルールは,BLSGで提供されているサンプルです。「<BLSGのインストールディレクトリ>¥data¥bp」の下にあります。
  10. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。