2.3.2 ビジネスプロセス定義のカスタマイズ(分岐条件のカスタマイズ)

ここでは,分岐条件をカスタマイズして,承認業務ステップをスキップするよう定義します。

カスタマイズ後のビジネスプロセス定義は,次のようになります。「承認スキップ」の[条件プロパティ]ダイアログで分岐条件を追加することで,承認業務ステップをスキップさせます。

図2-5 カスタマイズ後のビジネスプロセス定義(分岐条件のカスタマイズ)

[図データ]

ビジネスプロセス定義をカスタマイズする手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) ファイルのコピーとオープン
(2) ビジネスプロセス名の変更
(3) 先着ノードの追加
(4) 分岐条件の追加

(1) ファイルのコピーとオープン

カスタマイズの作業では,販売契約稟議EUR.hbxを直接編集するのではなく,販売契約稟議EUR.hbxをコピーして名称を変更し,このファイルを編集していきます。

ファイルのコピーからオープンまでの手順を次に示します。

操作手順

  1. 次のフォルダにある販売契約稟議EUR.hbxをコピーし,任意のフォルダに保存します。
    <BLSGのインストールディレクトリ>¥data¥bp
  2. コピーしたファイルの名称を「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」に変更します。
  3. Eclipseを起動し,「CSCIW-Definer」パースペクティブを開きます。メニューの[ファイル]-[ファイルを開く]を選択し,「Custom_販売契約稟議EUR.hbx」を開きます。
    [ビジネスプロセス遷移エディタ]にビジネスプロセスが表示されCustom_販売契約稟議EUR.hbxを編集できるようになります。
    Custom_販売契約稟議EUR.hbxが表示された[ビジネスプロセス遷移エディタ]を次に示します。

    図2-6 [ビジネスプロセス遷移エディタ](カスタマイズ前)

    [図データ]

(2) ビジネスプロセス名の変更

ビジネスプロセス名を変更する手順を次に示します。

操作手順

  1. [アウトライン]ビューで,トップにある「販売契約稟議EUR」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログが表示されます。
    [アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログを次に示します。

    図2-7 [アウトライン]ビューから表示される[ビジネスプロセス定義プロパティ]ダイアログ

    [図データ]

  2. ダイアログで,次のように変更します。
    • ビジネスプロセス名
      Custom_販売契約稟議EUR
  3. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。

(3) 先着ノードの追加

業務ステップ(受付)は,複数のノードから遷移するよう定義できないため,先着ノードを追加します。

先着ノードを追加する手順を次に示します。

操作手順

  1. [ビジネスプロセス遷移エディタ]で,承認と受付の間に入るよう,先着ノードを追加します。先着ノードは,[ビジネスプロセス遷移エディタ]の右側にある[パレット]を開いて選択することができます。
  2. 貼り付けた先着ノードアイコンを右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [制御ノードプロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. ダイアログで,次のように変更します。
    • 定義名
      先着3
  4. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。

(4) 分岐条件の追加

分岐1から先着3へ遷移する条件を追加します。

条件を追加する手順を次に示します。

操作手順

  1. [アウトライン]ビューの「条件」を右クリックし,[新規作成]を選択します。条件に「新規条件定義1」が追加されます。
  2. 追加された「新規条件定義1」を右クリックし,[プロパティ]を選択します。
    [条件プロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. ダイアログで,次のように変更します。
    • 定義名
      承認スキップ
    • SQL文
      HiRDB,SQL Serverの場合(integer型を利用した場合)
      SELECT NMITEM2 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName' AND CAST(NMITEM2 AS INTEGER) < 10000
      NMITEM2カラムの値がinteger型の範囲を超えていると,キャストエラーが発生します。利用する型は,業務に合わせて選択してください。必要に応じて,NMITEM2カラムに値を設定する前に,EUR Form帳票のプロパティ設定などによって入力チェックを実施してください。
      Oracleの場合
      SELECT NMITEM2 FROM BLC_INBOX_T WHERE CDPINAME = '@PIName' AND CAST(NMITEM2 AS NUMBER) < 10000
  4. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
  5. [ビジネスプロセス遷移エディタ]で,分岐1から先着3へ遷移するよう,遷移定義アイコンを貼り付けます。次に,分岐1から先着3へ接続します。遷移定義は,[ビジネスプロセス遷移エディタ]の右側にある[パレット]を開いて選択することができます。
  6. 分岐1のアイコンを右クリックし,[プロパティ]を選択します。[制御ノードプロパティ]ダイアログが表示されるので,[分岐条件]ボタンをクリックします。
    [分岐条件の設定]ダイアログが表示されます。
  7. [遷移先一覧]内[遷移先名]列の「先着3」の行を選択した状態で,[分岐条件名]のプルダウンから「承認スキップ」を選択します。
    [遷移先一覧]内の[遷移先名]列「先着3」行に,[条件名]列の値として「承認スキップ」が設定されます。
  8. [OK]ボタンをクリックして,ダイアログを閉じます。
    さらに,[制御ノードプロパティ]ダイアログで[OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

また,次のノードについても,遷移定義を追加・変更します。