9.3.1 Webプロジェクトの作成

Eclipseを使用してWebプロジェクトを作成し,Webプロジェクト内のフォルダにWeb帳票アプリケーションをコピーして,WARを作成します。

文字コードにUTF-8を使用する場合は,「付録E UTF-8環境の設定」を参照してください。

<この項の構成>
(1) Webプロジェクトの作成
(2) Web帳票アプリケーションのコピー
(3) Webプロジェクトの設定

(1) Webプロジェクトの作成

新規Webプロジェクトを作成します。

操作手順

  1. Eclipseのメニューから[ファイル]-[新規]-[プロジェクト]を選択します。
    [新規プロジェクト]ダイアログが表示されます。
  2. [web]-[動的Webプロジェクト]を選択して,[次へ]ボタンをクリックします。
    [新規動的 Web プロジェクト]ダイアログが表示されます。

    [図データ]

  3. Webプロジェクトのプロパティを設定します。
    次のとおり設定してください。

    表9-3 Webプロジェクトのプロパティの設定値

    設定項目設定値
    プロジェクト名blc_war
    デフォルト・ロケーションの使用チェックを外します。
    ロケーションC:¥blcwar_project
    ターゲット・ランタイムCosminexus_J2EE(デフォルト)
    Dynamic web module バージョン2.3
    構成<カスタム>
    プロジェクトをEARに追加チェックを外します。
    ワーキング・セットにプロジェクトを追加チェックを外します。
    注※
    [構成]-[変更]ボタンをクリックして,[プロジェクト・ファセット]ダイアログを表示して[Dynamic web module]と[Java]のバージョンを設定します。[プロジェクト・ファセット]ダイアログでは,次の値を設定して,[OK]ボタンをクリックします。
    Dynamic Web Module:2.3
    Java:1.5

    [図データ]

  4. [新規動的 Web プロジェクト]ダイアログで[次へ]ボタンをクリックします。
  5. [新規動的 Web プロジェクト]ダイアログで,デフォルトの[ビルド・パス上のソース・フォルダー]を削除します。
  6. [フォルダの追加]ボタンをクリックし,[ソースフォルダ]および[既定の出力フォルダ]にソースフォルダ設定値を設定します。
    次のとおり設定してください。

    表9-4 ソースフォルダ設定値

    設定項目設定値
    ソースフォルダwebSample/WEB-INF/src
    既定の出力フォルダwebSample/WEB-INF/classes
  7. [新規動的 Web プロジェクト]ダイアログで,Webモジュール設定値を設定します。
    次のとおり設定してください。

    表9-5 Webモジュール設定値

    設定項目設定値
    コンテキスト・ルート/blc
    コンテントディレクトリwebSample
  8. [完了]ボタンをクリックします。
    新規Webプロジェクトが作成されます。

(2) Web帳票アプリケーションのコピー

Webプロジェクトの作成によって生成されたフォルダに,Web帳票アプリケーションのファイルを配置します。

Webプロジェクトを作成したあとは,次のようなフォルダ構成になっています。

/blcwar_project
  ├─/.settings
  ├─/build
  ├─/webSample
  ├─/classpath
  └─/project

<Webルート・フォルダー>下に,Web帳票アプリケーションをコピーします。

8.1 Web帳票アプリケーション(webSample)の作成」で作成した作業ディレクトリをwebSampleフォルダ下にコピーしてください。コピー元とコピー先を示します。

Web帳票アプリケーションをコピーしたあとのフォルダ構成は,次のようになります(太字部分が追加されたフォルダです)。

/blcwar_project
  ├─/.settings
  ├─/build
  ├─/webSample
  │    ├─/adportlets
  │    ├─/app
  │    ├─/contents
  │    ├─/css
  │    ├─/efd
  │    ├─/form
  │    ├─/html
  │    ├─/images
  │    ├─/js
  │    ├─/manual
  │    ├─/META-INF
  │    ├─/portlets
  │    └─/WEB-INF
  ├─/classpath
  └─/project

ファイルをコピーしたあとに,Eclipse上でフォルダの状態を更新するため,[パッケージ・エクスプローラー]でWebプロジェクトを選択し,右クリックで[更新]を選択してください。

注※
[パッケージ・エクスプローラー]が表示されていない場合は,Eclipseのメニューから[ウィンドウ]-[ビューの表示]-[パッケージ・エクスプローラー]を選択してください。

(3) Webプロジェクトの設定

Webプロジェクトのプロパティを確認し,Web帳票アプリケーションのコンパイルに必要なライブラリを追加します。

操作手順

  1. [パッケージ・エクスプローラー]上で,作成したWebプロジェクト(blc_war)を選択し,メニューから[プロジェクト]-[プロパティー]を選択します。
    [プロパティー:<Webプロジェクト名>]ウィンドウが表示されます。
  2. 左ペインで[Javaのビルド・パス]を選択し,右ペインで[ソース]タブを選択します。
  3. 「ビルド・パス上のソース・フォルダー」に"blc_war/webSample/WEB-INF/src"が設定されていることを確認します。
  4. 左ペインで[Javaのビルド・パス]を選択し,右ペインで[ライブラリー]タブを選択します。
  5. [外部JARの追加]ボタンをクリックして,JARファイルを追加します。
    次に示すライブラリ(外部JARファイル)を追加してください。

    表9-6 追加するライブラリ(外部JARファイル)

    JARファイル名格納先
    csciw.jar<CSCIWのインストールディレクトリ>¥lib
    csciwcmn.jar<CSCIWのインストールディレクトリ>¥lib
    hitj2ee.jar<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CC¥lib
    hntrlib2j.jar
    (32bit版製品の場合)
    C:¥Program Files¥HITACHI¥HNTRLib2¥classes※1
    hntrlib2j64.jar
    (64bit版製品の場合)
    C:¥Program Files¥HITACHI¥HNTRLib2¥classes※1
    castor.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    ecs.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    hitachiportal.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    jakarta-oro.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    portlet.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    portletwebsso.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    portletwebssolib.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    velocity.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    village.jar<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥lib
    pdjdbc2.jar
    (HiRDBを使用する場合)
    <Cosminexusのインストールディレクトリ>¥DB¥CLIENT¥UTL
    ojdbc6.jar
    (Oracleを使用する場合,かつ実行環境がJDK6の場合)
    C:¥oracle¥product¥11.1.0¥Client_1¥jdbc¥lib¥ojdbc6.jar※2
    sqljdbc4.jar
    (SQL Serverを使用する場合,かつ実行環境がJDK6の場合)
    C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server JDBC Driver 3.0¥sqljdbc_3.0¥jpn¥sqljdbc4.jar※2
    注※1
    システムドライブにインストールされます。システムドライブがCドライブの場合の例を記載しています。
    注※2
    JDBCドライバの格納フォルダは,データベースまたはJDBC Driverのインストール先によって変わります。

  6. [ライブラリー]タブの「ビルド・パス上のJARおよびクラス・フォルダー」に次のJARファイルがあることを確認します。
    ファイルがない場合は,[JARの追加]ボタンをクリックして追加してください。

    表9-7 追加または確認するライブラリ(JARファイル)

    JARファイル名格納先
    EURForm.jar<Webプロジェクトのディレクトリ>¥webSample¥WEB-INF¥lib
    blc.jar<Webプロジェクトのディレクトリ>¥webSample¥WEB-INF¥lib
    hitachiportalctn.jar<Webプロジェクトのディレクトリ>¥webSample¥WEB-INF¥lib
  7. [ライブラリー]タブの「Cosminexus J2EE[Cosminexus J2EE]」を選択します。
    外部JARファイルおよびJARファイルを追加したあとの[ライブラリー]タブが次のように表示されることを確認してください。

    [図データ]

    HiRDBを利用する場合の例です。
  8. [プロパティー:<Webプロジェクト名>]ウィンドウで[OK]ボタンをクリックします。
  9. 「blc_war」プロジェクトを選択します。
  10. 右クリックで[検証]を選択します。
    Webプロジェクトがビルドされます。Webプロジェクトのビルド結果は,[コンソール]ビューに表示されます。[コンソール]ビューが表示されていない場合は,Eclipseのメニューから[ウィンドウ]-[ビューの表示]-[コンソール]を選択してください。
    なお,[問題]ビューにはエラーが表示されますが,次に示す方法で解除できます。
[問題]ビューに表示されるエラーの解除方法
  1. [プロパティー:<Webプロジェクト名>]ウィンドウで左ペインから[検証]を選択します。
  2. 右ペインの[プロジェクト固有の設定を可能にする]をチェックします。
  3. [バリデータ]の「クライアント・サイドJavaScriptバリデーター」の,[手操作]および[ビルド]のチェックを外します。

    [図データ]

  4. 検証列の[設定]ボタンをクリックします。
    各バリデータに対して詳細な除外設定をします。
    JSP構文バリデータの設定をする場合の例を次に示します。
(例)
  1. 除外グループが存在しない場合は,[JSP 構文バリデータの検証フィルター]ウィンドウの[除外グループを追加]ボタンをクリックします(除外グループがすでに存在する場合は,この操作は不要です)。
  2. [除外グループ]を選択して,[ルールの追加]ボタンをクリックします。

    [図データ]

  3. [新規フィルターウィザード]ウィンドウで[フォルダーまたはファイルの名前]を選択して,[次へ]ボタンをクリックします。
  4. [新規フィルターウィザード]ウィンドウで[フォルダーを参照]ボタンをクリックして,除外対象のフォルダを選択し,[完了]ボタンをクリックします。

    必ずEclipseの[フォルダーを参照]ボタンをクリックして,除外対象のフォルダを選択してください。テキストボックスエリアに直接入力したり,コピー&ペーストなどで除外対象のパスを直接設したりすると,正しく除外設定がされません。
  5. [JSP 構文バリデータの検証フィルター]ウィンドウの除外グループにパスが追加されていることを確認して,[OK]ボタンをクリックします。

    [図データ]

  6. 各バリーデータに対して,上記の1.~5.の作業をします。
    対象リソースと除外グループ設定をするバリデータを,次の表に示します。

    表9-8 対象リソースと除外グループ設定をするバリデータ

    除外グループ設定をするバリデータ対象リソース
    JSP構文バリデータC:¥blcwar_project¥webSample¥js※1
    C:¥blcwar_project¥webSample¥portlets¥portaloperation※1
    C:¥blcwar_project¥webSample¥WEB-INF¥templates※2
    JSPコンテンツバリデータC:¥blcwar_project¥webSample¥js※1
    C:¥blcwar_project¥webSample¥portlets¥portaloperation※1
    C:¥blcwar_project¥webSample¥WEB-INF¥templates※2
    HTML文法バリデータC:¥blcwar_project¥webSample¥portlets¥portaloperation※1
    XMLバリデータC:¥blcwar_project¥webSample¥portlets¥portaloperation※1
    Tag Library Descriptor ValidatorC:¥blcwar_project¥webSample¥WEB-INF¥templates※2
注※1
フォルダ下の各種ファイルについては,カスタマイズ対象外です。
注※2
templatesフォルダ下のファイルをカスタマイズする場合,対象ファイルを検証対象とするときは,「各バリデータの検証フィルター」ウィンドウで[除外グループ]-[ルール]を選択して,[除去]ボタンをクリックして[ルール]を削除します。
ルールの追加または削除をしたあとは,[blc_war]プロジェクトを右クリックし,ポップアップメニューで [検証]をクリックしてリソースを再検証します。

上記の1.~6.の作業を完了すると,[問題]ビューに警告エラーだけが残ります。実行はできますが,カスタマイズした個所は確認してください。