書式
アーカイブ済みREDOログファイルおよび制御ファイルをバックアップする場合
drmoralogbackup Oracleインスタンス名
RACインスタンス全体のログのアーカイブをする場合
drmoralogbackup Oracleインスタンス名 –rac [-arc_all]
Oracleインスタンスで取得されているログのバックアップの情報を表示する場合
drmoralogbackup Oracleインスタンス名 -v [ログバックアップID]
アーカイブ済みREDOログファイルのバックアップファイルを削除する場合
drmoralogbackup Oracleインスタンス名 -d [ログバックアップID]
説明
次の二つのファイルを,drmorainitコマンドで指定したログ格納ディレクトリに対してバックアップします。
アーカイブ済みREDOログファイル
最後にRESETLOGSオプションを使用してデータベースをオープンしたあとから,このコマンドを発行するまでに生成されたアーカイブ済みREDOログファイルのバックアップを取得します。
このコマンドでは,引数のOracleインスタンス名に設定されているアーカイブ済みREDOログファイル保管先に存在しているファイルだけが,バックアップの対象となります。
このコマンドを実行することで作成されるオンラインREDOログファイルは,アーカイブされ,アーカイブ済みREDOログファイルと一緒にバックアップされます。
バックアップされたファイルは,drmorainitコマンドで指定されたログ格納ディレクトリに従って,次のディレクトリに格納されます。
/<ログ格納ディレクトリ名>/<インスタンス名>
バックアップ対象のアーカイブ済みREDOログファイルは,バックアップ元からアーカイブ済みREDOログファイル格納先に移動します。
制御ファイル
制御ファイルのバックアップは,次の場所に出力されます。
/<ログ格納ディレクトリ名>/<Oracleインスタンス名>/<制御ファイル名ログバックアップID>
ここで使用されるログバックアップIDとは,このコマンドで取得したログバックアップを一意に識別するためのIDです。4けたの10進数で表します(例:0001,1000)。ログバックアップIDが9999まで実行されていた場合,9999の次のログバックアップIDは0001となります。
このコマンドは,インスタンス名で指定したインスタンスが起動され,かつアーカイブログモード(ARCHIVELOG MODE)で運用されている場合だけ実行できます。
ノーアーカイブログモード(NO ARCHIVELOG MODE)で運用されているOracleデータベースに対して実行した場合は,このコマンドはエラーとなります。
ログバックアップIDは,drmorabackupコマンドでバックアップしたアーカイブ済みREDOログファイルにも付けられます。drmorabackupコマンドで取得したログバックアップについても,このコマンドで情報を表示したり削除したりできます。
引数
Oracleインスタンス名
バックアップ対象とするアーカイブ済みREDOログファイルを含むデータベースのOracleインスタンス名を指定します。このオプションには,drmorainitコマンドで登録したインスタンス名を指定します。
-rac
RACインスタンスの場合に指定します。対象が非RACインスタンスの場合,このオプションを指定するとコマンドがエラー終了します。
-arc_all
RAC構成で,アーカイブ済みREDOログファイル保管先が,すべてのノードで同じディレクトリパスに設定されているかチェックをする場合に指定します。また,警告メッセージの出力制御を以下のようにします。
対象が非RACインスタンスの場合,このオプションを指定するとコマンドがエラー終了します。また,引数に-racを同時に指定しないでにこのオプションだけを指定した場合もコマンドがエラー終了します。
このオプションを指定しなかった場合,アーカイブ済みREDOログファイル保管先のチェックをしないため,すべてのノードのアーカイブ済みREDOログファイルをバックアップできなくても警告を出力しません。
-v
指定したインスタンスで取得されている,ログのバックアップに関する情報を表示する場合に指定します。ログバックアップIDオプションが指定されている場合は,指定されたログバックアップIDに対応するアーカイブ済みREDOログファイルのバックアップ情報だけを表示します。
表示する項目を次の表に示します。
表2-41 drmoralogbackupコマンドの表示項目
表示項目 | 意味 |
---|---|
BACKUP-ID | ログバックアップID |
DATE | バックアップ作成時刻 |
CONTROL-FILE | バックアップ制御ファイル名(絶対パス)※1 |
FILE-NAME | バックアップアーカイブ済みREDOログファイル名(絶対パス)※1 |
SEQUENCE | REDOログ順序番号※2,※3 |
FIRST-CHANGE | アーカイブログ内の最初の変更番号※2 |
NEXT-CHANGE | 次のログ内の最初の変更番号※2 |
FIRST-TIME | アーカイブログ内の最初の変更時刻※2 |
NEXT-TIME | 次のログ内の最初の変更時刻※2 |
-d
指定したインスタンスに対応する,アーカイブ済みREDOログファイルのバックアップファイルを削除する場合に指定します。ログバックアップIDオプションが指定されている場合は,指定されたログバックアップIDに対応するアーカイブ済みREDOファイルのバックアップファイルだけを削除します。
ログバックアップID
指定したOracleインスタンスで取得されているログバックアップのうち,操作対象とするログバックアップをログバックアップID単位で特定する場合に指定します。このオプションを省略した場合,すべてのログバックアップが操作の対象となります。
戻り値
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
使用例
PROMPT> drmoralogbackup orains
PROMPT> drmoralogbackup orains -v 0005
BACKUP-ID :0005
DATE :2003-08-13 17:58:30
CONTROL-FILE :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/control01.ctl0005
FILE-NAME :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/ARC00144.001
SEQUENCE :144
FIRST-CHANGE :30182
NEXT-CHANGE :30258
FIRST-TIME :2003-08-13 16:45:13
NEXT-TIME :2003-08-13 17:02:08
FILE-NAME :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/ARC00145.001
SEQUENCE :145
FIRST-CHANGE :30258
NEXT-CHANGE :30419
FIRST-TIME :2003-08-13 17:02:08
NEXT-TIME :2003-08-13 17:16:58
PROMPT>
PROMPT> drmoralogbackup orains -d 0005
KAVX0802-I アーカイブ済みREDOログバックアップ情報記憶ファイルを削除しました。
PROMPT> drmoralogbackup orains -v
BACKUP-ID :0005
DATE :2003-08-13 17:17:09
CONTROL-FILE :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/control01.ctl0005
FILE-NAME :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/ARC00144.001
SEQUENCE :144
FIRST-CHANGE :30182
NEXT-CHANGE :30258
FIRST-TIME :2003-08-13 16:45:13
NEXT-TIME :2003-08-13 17:02:08
FILE-NAME :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/ARC00145.001
SEQUENCE :145
FIRST-CHANGE :30258
NEXT-CHANGE :30419
FIRST-TIME :2003-08-13 17:02:08
NEXT-TIME :2003-08-13 17:16:58
BACKUP-ID :0006
DATE :2003-08-13 17:30:10
CONTROL FILE :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/control01.ctl0006
FILE-NAME :/var/opt/drm/backup/oracle/orains/ARC00146.001
SEQUENCE :146
FIRST-CHANGE :30419
NEXT-CHANGE :30697
FIRST-TIME :2003-08-13 17:16:58
NEXT-TIME :2003-08-13 17:29:06
PROMPT>
KAVX0001-I drmoralogbackupコマンドを開始します。
KAVX0805-I アーカイブREDOログファイルのバックアップ中です。
KAVX0808-I ログバックアップは以下の内容で取得されています。
ログバックアップID = 0001
KAVX0002-I drmoralogbackupコマンドを終了します。