1.5.2 EX_DRM_MOUNT(副ボリュームをマウントする)

書式

ーシックディスク構成でマウントする場合(Windowsの場合)

EX_DRM_MOUNT オペレーションID [ -copy_group コピーグループ名 | -force ]
        [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ]

ダイナミックディスク構成でマウントする場合(Windowsの場合)

EX_DRM_MOUNT オペレーションID
        [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ][-force ][ -conf ]

ウントポイントディレクトリ名を指定する場合(Solarisの場合)

EX_DRM_MOUNT オペレーションID
        [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ][ -force ]

マウントポイントディレクトリ名を指定しない場合(Solarisの場合)

EX_DRM_MOUNT オペレーションID
        [ -raw ] [ -force ]

説明

副ボリュームをマウントし,該当するコピーグループをロックします。次のような場合に使用します。

副ボリュームのマウントポイントは,コピーグループマウント定義ファイルがあればこれに従います。コピーグループマウント定義ファイルについては,マニュアル「Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド」の,副ボリュームのマウント方法の設定を参照してください。

EX_DRM_MOUNTでロックしたコピーグループはEX_DRM_UMOUNTコマンドでロックが解除されますので,EX_DRM_MOUNTコマンドで副ボリュームをマウントしたら,必ずEX_DRM_UMOUNTコマンドで副ボリュームをアンマウントしてください。

ファイルシステムとしてフォーマットされていない副ボリュームやミラー状態の副ボリュームはマウントできません。

EX_DRM_MOUNTコマンドは,ボリュームマネージャーによるディスクグループ構成のバックアップ対象およびリストア対象となっている副ボリュームをマウントできます。Windowsの場合,Veritas Volume Manager for Windows環境でのダイナミックディスク構成(ディスクグループと同等)の副ボリュームをマウントするためには,事前にコピーグループマウント定義ファイルの作成が必要となります。コピーグループマウント定義ファイルは,drmmountコマンドに-confオプションを指定して実行することで自動作成できます。

次のような場合,副ボリュームをマウントしないで,メッセージを出力してエラーになります。

引数

オペレーションID

処理の対象となるリソースを表す固有の文字列を指定します。

-copy_group コピーグループ名(Windowsの場合)

マウントするコピーグループの名称を指定します。OSがWindowsの場合,データをバックアップする前に,システムキャッシュをクリアする必要があります。このとき,バックアップサーバからコピーグループを指定して副ボリュームをマウントします。そのあと,EX_DRM_UMOUNTコマンドでアンマウントすることでシステムキャッシュがクリアされます。

Veritas Volume Manager for Windows環境でのダイナミックディスク構成で,-copy_groupオプションを指定する場合は,事前にコピーグループマウント定義ファイルの作成が必要です。

-mount_pt マウントポイントディレクトリ名

副ボリュームをマウントするマウントポイントディレクトリの名称を絶対パスで指定します。

Windowsの場合
マウントポイントディレクトリ名をドライブ文字またはドライブ文字から始まる絶対パスで指定します。
マウントポイントディレクトリ名を指定するときの条件は次のとおりです。
  • 最大文字数:指定できるパスの長さは,RAID Managerのマウント,アンマウント機能の制限に準拠します。
  • 使用できる文字:Windowsでディレクトリ名に使用できる文字(ただし,空白,2バイト文字,半角かたかなは使用できません)
マウントポイントディレクトリ名としてドライブを指定すると,指定したドライブを基点として未使用のドライブをアルファベット順に検索し,マウントします。
マウントポイントディレクトリ名としてドライブ文字から始まる絶対パスを指定した場合,コピーグループ名を指定してマウントするときは,マウントポイントディレクトリ名に指定した絶対パスになります。
パスの末尾に「¥」がない場合でも,「¥」が指定されているものとみなされます。例えば,「D:」と「D:¥」は同じドライブとみなされます。また,「D:¥MOUNTDIR」と「D:¥MOUNTDIR¥」は同じディレクトリとみなされます。
Solarisの場合
マウントポイントディレクトリ名を指定するときの条件は次のとおりです。
  • 最大文字数:255バイト
  • 使用できる文字:各OSでディレクトリ名として使用できる文字
パスの末尾に「/」がない場合でも,「/」が指定されているものとみなされます。例えば「/mnt」と「/mnt/」は同じディレクトリとみなされます。
マウントポイントディレクトリ名として「/」を指定した場合,主ボリュームにマウントしていたマウントポイントで,副ボリュームにマウントします。
指定するディレクトリは,コマンドを実行する前に作成しておく必要があります。

このオプションを省略した場合,次のマウントポイントが使われます。

Windowsの場合
EX_DRM_MOUNTコマンド実行時に使用されていないドライブ
Solarisの場合
/var/opt/drm/mnt/主ボリュームのマウントポイント

-conf(Windowsの場合)

マウントされた副ボリュームからコピーグループマウント定義情報を抽出して,コピーグループマウント定義ファイルを作成または更新します。コピーグループマウント定義ファイルは,Veritas Volume Manager for Windows環境でのダイナミックディスク構成で,副ボリュームをマウントしてテープバックアップおよびリストアするために必要です。

このオプションはオペレーションIDと同時に指定する必要があります。

作成されるコピーグループマウント定義ファイル名を次に示します。

<Protection Managerのインストール先>¥conf¥vm¥CG_MP.conf

-raw(Solarisの場合)

このオプションは,マウントする副ボリュームをRAWデバイスとして処理する場合に指定します。

-force

強制的にマウントするときに指定します。指定したバックアップIDに対して,マウントボリュームのコピーグループ名が一致している場合は,LDEV番号またはDKCシリアル番号が一致していないときでも強制的にマウントします。

注意事項
-forceオプションを指定すると,副ボリュームのLDEV番号およびDKCシリアル番号をチェックしないでマウントするので,データが破壊されるおそれがあります。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合