1.3.2 EX_DRM_FS_DEF_CHECK(オペレーション定義ファイルの内容チェック,および一時ディレクトリの自動生成をする)
書式
ファイルサーバのオペレーション定義ファイルの内容をチェックする場合
EX_DRM_FS_DEF_CHECK オペレーションID -db
バックアップサーバのオペレーション定義ファイルの内容をチェックする場合
EX_DRM_FS_DEF_CHECK オペレーションID -bk
説明
オペレーション定義ファイルの記述内容をチェックし,問題がなかった場合は拡張コマンドの使用する一時ディレクトリを自動生成します。
なお,次の場合は,定義ファイルチェックツールの再実行が必要となります。
- ファイルサーバ上で対象とするディクショナリマップファイル格納ディレクトリのディレクトリパスを変更したとき
- Windowsの場合,バックアップサーバ上で「FTP_HOME_DIR」に設定したディレクトリパスを変更したとき
オペレーション定義ファイルの記述内容のチェックでは,オペレーション定義ファイルが存在することをチェックしてから,オペレーション定義ファイルのすべての指定項目について,次のことをチェックします。
- 項目名と値が指定されていること
- 指定された項目は一つだけであること
- 文字数が項目の最大字数を超えていないこと
このほか,オペレーション定義ファイルの各指定項目について,次の表に示す指定内容をチェックします。旧バージョンで作成したオペレーション定義ファイルをチェックする場合は,マニュアル「Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド」の,旧バージョンとの互換性についての記述を参照してください。
表1-8 オペレーション定義ファイルのチェック内容(EX_DRM_FS_DEF_CHECK)
項目名 | チェック内容 |
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BACKUP_OBJECT | 「FILESYSTEM」が指定されていること |
DB_SERVER_NAME | 「SET_DRM_HOSTNAME」に1が指定されている場合は,「DB_SERVER_NAME」に指定された値と,Protection Managerの構成定義ファイル「init.conf」の「DRM_DB_PATH」に指定されたファイルサーバ名が一致していること |
INSTANCE_NAME | - 「INSTANCE_NAME」に指定されたマウントポイントディレクトリが存在すること
- マウントポイントディレクトリ一括定義ファイルを指定した場合,ファイルが存在することおよび定義されたマウントポイントが存在すること
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TARGET_NAME | - 指定されたファイルまたはディレクトリが存在すること※1
- 指定したファイルおよびディレクトリが「INSTANCE_NAME」で指定したマウントポイントディレクトリ配下であること
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FTP_HOME_DIR※3 | - 指定されたディレクトリが存在すること※1※2
- 絶対パスが指定されていること
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FTP_SUB_DIR※3 | - 指定された文字列の中にディレクトリ区切り文字(¥)が含まれていないこと
- ピリオド一つ(.)または二つ(..)だけの指定でないこと
- ルートディレクトリを指定していないこと
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SET_DRM_HOSTNAME | 0または1が指定されていること |
- 注※1
- ディレクトリの名称は,Solaris環境では大文字と小文字が区別されます。Windows環境では大文字と小文字が区別されません。
- 注※2
- -bkオプションを指定したときだけチェックされます。
- 注※3
- FTP_HOME_DIRおよびFTP_SUB_DIRは,Windowsの場合だけチェックされます。
チェックツールで自動生成されるディレクトリは,次のとおりです。
表1-9 EX_DRM_FS_DEF_CHECKで自動生成されるディレクトリ
EX_DRM_FS_DEF_CHECKの実行場所 | 拡張コマンド用一時ディレクトリ |
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ファイルサーバ | - Windowsの場合
<ディクショナリマップファイル格納ディレクトリと同じ階層のscript_workディレクトリ>¥<オペレーションID>¥DB (例) ディクショナリマップファイル格納ディレクトリが「H:¥PTM」,オペレーションIDが「Operation_A」の場合,拡張コマンド用一時ディレクトリは,「H:¥script_work¥Operation_A¥DB」となります。
- Solarisの場合
<ディクショナリマップファイル格納ディレクトリと同じ階層のscript_workディレクトリ>/<オペレーションID>/DB (例) ディクショナリマップファイル格納ディレクトリが「/var/opt/drm/db」,オペレーションIDが「Operation_A」の場合,拡張コマンド用一時ディレクトリは,「/var/opt/drm/script_work/Operation_A/DB」となります。
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バックアップサーバ | - Windowsの場合
<FTP_HOME_DIRで指定したディレクトリ>¥<FTP_SUB_DIRで指定したディレクトリ>¥<オペレーションID>¥BK
- Solarisの場合
/var/opt/drm/script/tmp/オペレーションID/BK
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前提条件
次の前提条件があります。
- チェック対象のファイルが格納されているサーバで実行すること
- ファイルサーバに格納されているオペレーション定義ファイルで指定されたマウントポイントディレクトリが同一ホストにあること
引数
オペレーションID
処理の対象となるリソースを表す固有の文字列を指定します。指定したオペレーションIDに対応したオペレーション定義ファイルの情報が,拡張コマンドの実行に使用されます。
-db
ファイルサーバのオペレーション定義ファイルの内容をチェックする場合に指定します。
-bk
バックアップサーバのオペレーション定義ファイルの内容をチェックする場合に指定します。
戻り値
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
エラーの発生条件
次の場合には,この拡張コマンドはエラーとなります。
- 不正なオプションが指定された場合
- オペレーション定義ファイルが存在しない,またはファイルにアクセスできない場合
- ファイルの内容チェックの結果,異常を発見した場合
- 一時ディレクトリの作成に失敗した場合
- ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ名の取得に失敗した場合
使用例
- Windows環境のファイルサーバで,定義ファイル「C:¥Program Files¥drm¥SCRIPT¥conf¥_OP0001.dat」をチェックする。
EX_DRM_FS_DEF_CHECK OP0001 -db
- Windows環境のバックアップサーバで,定義ファイル「C:¥Program Files¥drm¥SCRIPT¥conf¥_OP0001.dat」をチェックする。
EX_DRM_FS_DEF_CHECK OP0001 -bk
- Solaris環境のファイルサーバで,定義ファイル「/opt/drm/script/conf/_OP0001.dat」をチェックする。
EX_DRM_FS_DEF_CHECK OP0001 -db
- Solaris環境のバックアップサーバで,定義ファイル「/opt/drm/script/conf/_OP0001.dat」をチェックする。
EX_DRM_FS_DEF_CHECK OP0001 -bk