2.9.5 drmoralogbackup(アーカイブ済みREDOログファイルおよび制御ファイルをバックアップする)

書式

アーカイブ済みREDOログファイルおよび制御ファイルをバックアップする場合

drmoralogbackup Oracleインスタンス名

RACインスタンス全体のログのアーカイブをする場合

drmoralogbackup Oracleインスタンス名 –rac [-arc_all]

Oracleインスタンスで取得されているログのバックアップの情報を表示する場合

drmoralogbackup Oracleインスタンス名 -v [ログバックアップID]

アーカイブ済みREDOログファイルのバックアップファイルを削除する場合

drmoralogbackup Oracleインスタンス名 -d [ログバックアップID]

説明

次の二つのファイルを,drmorainitコマンドで指定したログ格納ディレクトリに対してバックアップします。

アーカイブ済みREDOログファイル

最後にRESETLOGSオプションを使用してデータベースをオープンしたあとから,このコマンドを発行するまでに生成されたアーカイブ済みREDOログファイルのバックアップを取得します。

このコマンドでは,引数のOracleインスタンス名に設定されているアーカイブ済みREDOログファイル保管先に存在しているファイルだけが,バックアップの対象となります。

このコマンドを実行することで作成されるオンラインREDOログファイルは,アーカイブされ,アーカイブ済みREDOログファイルと一緒にバックアップされます。

バックアップされたファイルは,drmorainitコマンドで指定されたログ格納ディレクトリに従って,次のディレクトリに格納されます。

/<ログ格納ディレクトリ名>/<インスタンス名>

バックアップ対象のアーカイブ済みREDOログファイルは,バックアップ元からアーカイブ済みREDOログファイル格納先に移動します。

制御ファイル

制御ファイルのバックアップは,次の場所に出力されます。

/<ログ格納ディレクトリ名>/<Oracleインスタンス名>/<制御ファイル名ログバックアップID>

ここで使用されるログバックアップIDとは,このコマンドで取得したログバックアップを一意に識別するためのIDです。4けたの10進数で表します(例:0001,1000)。ログバックアップIDが9999まで実行されていた場合,9999の次のログバックアップIDは0001となります。

このコマンドは,インスタンス名で指定したインスタンスが起動され,かつアーカイブログモード(ARCHIVELOG MODE)で運用されている場合だけ実行できます。

ノーアーカイブログモード(NO ARCHIVELOG MODE)で運用されているOracleデータベースに対して実行した場合は,このコマンドはエラーとなります。

ログバックアップIDは,drmorabackupコマンドでバックアップしたアーカイブ済みREDOログファイルにも付けられます。drmorabackupコマンドで取得したログバックアップについても,このコマンドで情報を表示したり削除したりできます。

引数

Oracleインスタンス名

バックアップ対象とするアーカイブ済みREDOログファイルを含むデータベースのOracleインスタンス名を指定します。このオプションには,drmorainitコマンドで登録したインスタンス名を指定します。

-rac

RACインスタンスの場合に指定します。対象が非RACインスタンスの場合,このオプションを指定するとコマンドがエラー終了します。

-arc_all

RAC構成で,アーカイブ済みREDOログファイル保管先が,すべてのノードで同じディレクトリパスに設定されているかチェックをする場合に指定します。また,警告メッセージの出力制御を以下のようにします。

対象が非RACインスタンスの場合,このオプションを指定するとコマンドがエラー終了します。また,引数に-racを同時に指定しないでにこのオプションだけを指定した場合もコマンドがエラー終了します。

このオプションを指定しなかった場合,アーカイブ済みREDOログファイル保管先のチェックをしないため,すべてのノードのアーカイブ済みREDOログファイルをバックアップできなくても警告を出力しません。

-v

指定したインスタンスで取得されている,ログのバックアップに関する情報を表示する場合に指定します。ログバックアップIDオプションが指定されている場合は,指定されたログバックアップIDに対応するアーカイブ済みREDOログファイルのバックアップ情報だけを表示します。

表示する項目を次の表に示します。

表2-41 drmoralogbackupコマンドの表示項目

表示項目意味
BACKUP-IDログバックアップID
DATEバックアップ作成時刻
CONTROL-FILEバックアップ制御ファイル名(絶対パス)※1
FILE-NAMEバックアップアーカイブ済みREDOログファイル名(絶対パス)※1
SEQUENCEREDOログ順序番号※2,※3
FIRST-CHANGEアーカイブログ内の最初の変更番号※2
NEXT-CHANGE次のログ内の最初の変更番号※2
FIRST-TIMEアーカイブログ内の最初の変更時刻※2
NEXT-TIME次のログ内の最初の変更時刻※2
注※1
drmoralogbackupコマンドによるバックアップで生成されたファイル名が表示されます。
注※2
バックアップアーカイブ済みREDOログファイル単位で表示されます。
注※3
コマンドを実行することで作成されるオンラインREDOログファイルがバックアップされるため,さらに1が加算された値になります。

-d

指定したインスタンスに対応する,アーカイブ済みREDOログファイルのバックアップファイルを削除する場合に指定します。ログバックアップIDオプションが指定されている場合は,指定されたログバックアップIDに対応するアーカイブ済みREDOファイルのバックアップファイルだけを削除します。

ログバックアップID

指定したOracleインスタンスで取得されているログバックアップのうち,操作対象とするログバックアップをログバックアップID単位で特定する場合に指定します。このオプションを省略した場合,すべてのログバックアップが操作の対象となります。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例