Protection Managerを使用して副ボリュームから主ボリュームにデータをリストアすると,データベースはローディング状態,またはスタンバイ状態のどちらかになります。
ローディング状態およびスタンバイ状態のデータベースに対しては,トランザクションログを適用することができます。トランザクションログを使用した運用については,「7.5 SQL Serverのトランザクションログを利用した運用をする」を参照してください。
ローディング状態やスタンバイ状態のデータベースに対しては,バックアップは実行できません。バックアップを実行するには,データベースを参照および更新できる状態にする必要があります。ローディング状態やスタンバイ状態のデータベースを参照および更新できるようにするには,drmsqlrecovertoolコマンドまたはdrmsqlrecoverコマンドでデータベースをリカバリします。これらのコマンドを使用すると,データベースをローディング状態からスタンバイ状態に,またはスタンバイ状態からローディング状態に変更することもできます。
リストア,リカバリ時のデータベースの状態を次の図に示します。
図7-4 リストア,リカバリ時のデータベースの状態
なお,スタンバイ状態のデータベースをEnterprise Managerから参照した場合,drmsqlrecoverコマンドやdrmsqlrecovertoolコマンドを実行する前に,Enterprise Managerで対象データベースとの接続を解除するか,またはEnterprise Managerを終了してください。Enterprise Managerがデータベースサーバに接続した状態のままdrmsqlrecoverコマンドやdrmsqlrecovertoolコマンドを実行すると,データベースが排他状態になっているため,コマンドがエラー終了します。