7.9 マルチターゲット構成でバックアップおよびリストアする

Protection Manager for SQLの拡張コマンドでは,ShadowImageとTrueCopyを組み合わせたシステム構成で,リモートサイトの副ボリュームへのバックアップと連動して,ローカルサイトの副ボリュームへ同時バックアップ(マルチターゲット構成でバックアップ)を実行できます。

なお,ローカルバックアップを実行しないで,リモートサイトの副ボリュームだけにバックアップする場合(カスケード構成でバックアップする場合)は,拡張コマンドを使用しないで,基本コマンドを使用してください。基本コマンドを使用したカスケード構成でのバックアップ例については,「7.12 カスケード構成またはマルチターゲット構成でバックアップおよびリストアする」を参照してください。

ここでは,拡張コマンドを使用したマルチターゲット構成での処理の例について説明します。次の図に示すシステム構成を想定しています。

図7-24 SQL Serverデータベースをマルチターゲット構成でテープへバックアップ,リストアするためのシステム構成

[図]

この例でのシステムの前提条件は次のとおりです。

この例では次のオペレーション定義ファイルを使用します。オペレーション定義ファイル名はこの例で使用するオペレーションID「opid_SQL」に対応して,「_opid_SQL.dat」とし,サーバ「hostA」,「hostB」に配置しています。

_opid_SQL.datの内容

BACKUP_OBJECT=MSSQL
DB_SERVER_NAME=hostB
INSTANCE_NAME=DEFAULT
TARGET_NAME=USER_DB1
FTP_HOME_DIR=C:¥FTP_ROOT
FTP_SUB_DIR=script
SET_DRM_HOSTNAME=0

この例では次のホスト環境設定ファイルを使用します。ホスト環境設定ファイルは,サーバ「hostA」,「hostB」にそれぞれ配置してください。

hostA」用のホスト環境設定ファイル

HOST_ROLE=BK
MAX_LOG_LINES=1000

hostB」用のホスト環境設定ファイル

HOST_ROLE=DB

MAX_LOG_LINES=1000

この例では次のユーザースクリプトファイルを用意します。ここでは,ユーザースクリプトファイル名を「C:¥Uscrip.txt」とします。

C:¥Uscrip.txtの内容

LOCAL_BACKUP=YES
[RESYNC_PROC]
# Target pair volume: TC01,sql01
[CMD]
CMDLINE=C:¥HORCM¥etc¥pairresync.exe -g TC01 -d sql01 -FBC 0
ENV=HORCMINST=0
ENV=HORCC_MRCF=
END_CODE=TERMINATE_NZ
TIMEOUT=10
[CMD]
CMDLINE=C:¥HORCM¥etc¥pairevtwait.exe -g TC01 -d sql01 -s pair -t 600 -FBC 0
ENV=HORCMINST=0
END_CODE=TERMINATE_NZ
TIMEOUT=0
[SPLIT_PROC]
# Target pair volume: SI01,dev01
[CMD]
CMDLINE=C:¥HORCM¥etc¥pairsplit.exe -g TC01 -d sql01 -FBC 0
ENV=HORCMINST=0
ENV=HORCC_MRCF=
END_CODE=TERMINATE_NZ
TIMEOUT=10
[CMD]
CMDLINE=C:¥HORCM¥etc¥pairevtwait.exe -g TC01 -d sql01 -s psus -t 600 -FBC 0
ENV=HORCMINST=0
END_CODE=TERMINATE_NZ
TIMEOUT=0
[FINISH_PROC]
#do nothing

この節の構成
7.9.1 マルチターゲット構成でSQL Serverデータベースをバックアップする例
7.9.2 マルチターゲット構成でSQL Serverデータベースをリストアする例