9.7.2 RAC構成で拡張コマンドを使用してバックアップする
Operation_Aを使用して,DBServer_A上のOracleインスタンス「INSTANCE_1」のディスクバックアップおよびテープバックアップを実行する例を説明します。なお,運用例では拡張コマンドがインストールされている/opt/drm/script/bin下のディレクトリにPATHを通してあります。
コマンド操作内容では,コマンドを入力するサーバ名をコマンドプロンプト文字列に表記しています。
- ペアを再同期します。
ディスクバックアップを高速化するため,ディスクバックアップに先行して拡張コマンドEX_DRM_RESYNCを実行し,対象とするペアボリュームの再同期を実施します。
DBServer_A > EX_DRM_RESYNC Operation_A -cg VG01,oravol01 -copy_size 7
- Oracleインスタンス固有のOracleファイルをディスクバックアップします。
Operation_Aに対して拡張コマンドEX_DRM_ORA_BACKUPを使用し,Oracleインスタンス固有のOralceファイルのオンラインディスクバックアップを実行します。なお,ディスクバックアップの対象インスタンスは,定義ファイル_Operataion_A.datに定義されている情報(INSTANCE_1)です。
DBServer_A > EX_DRM_ORA_BACKUP Operation_A -mode online -local
- バックアップカタログをエクスポートします。
拡張コマンドEX_DRM_DB_EXPORTを使用し,手順2のディスクバックアップを実行した際に生成されたバックアップカタログを拡張コマンド用一時ディレクトリ内の一時ファイルにエクスポートします。
DBServer_A > EX_DRM_DB_EXPORT Operation_A
- Oracle制御ファイル,初期化ファイルを退避します。
拡張コマンドEX_DRM_ORAFILE_PACKを使用し,手順2のディスクバックアップを実行した際に生成されたOracle制御ファイル,初期化ファイルを拡張コマンド用一時ディレクトリにコピーします。
DBServer_A > EX_DRM_ORAFILE_PACK Operation_A
- バックアップカタログファイル,Oracle制御ファイル,および初期化ファイルをFTP転送します。
拡張コマンドEX_DRM_FTP_PUTを使用し,手順3および手順4で拡張コマンド用一時ディレクトリに格納された各種ファイルをBKServer上の拡張コマンド一時ディレクトリへFTP転送します。
DBServer_A > EX_DRM_FTP_PUT Operation_A -server BKServer -user admin -password password
- バックアップカタログをインポートします。
拡張コマンドEX_DRM_DB_IMPORTを使用し,手順5で転送されたバックアップカタログファイルをデータベースサーバ上のバックアップカタログにインポートします。
BKServer > EX_DRM_DB_IMPORT Operation_A
- Oracle制御ファイル,初期化ファイルを展開します。
拡張コマンドEX_DRM_ORAFILE_EXTRACTを使用し,手順5で転送されたOracle制御ファイル,初期化ファイルをOracle制御ファイル,初期化ファイル格納ディレクトリに展開します。
BKServer > EX_DRM_ORAFILE_EXTRACT Operation_A
- Oracleインスタンス固有のOracleファイルをテープバックアップします。
拡張コマンドEX_DRM_TAPE_BACKUPを使用し,副ボリューム上にバックアップされたOracleデータベース,およびOracle制御ファイル,初期化ファイル格納ディレクトリ以下の制御ファイル,初期化ファイルをテープ装置にバックアップします。このとき,テープバックアップ用のマウントポイントとして/mntを指定します。
DBServer_A > EX_DRM_TAPE_BACKUP Operation_A -mount_pt /mnt
- RAC共通のOracleファイルをディスクバックアップします。
Operation_Aに対して拡張コマンドEX_DRM_ORA_BACKUPを使用し,RAC共通のOralceファイルのオンラインディスクバックアップを実行します。
DBServer_A > EX_DRM_ORA_BACKUP Operation_A -mode online -rac
- RAC共通のOracleファイルをテープバックアップします。
手順9でバックアップしたファイルに対して,手順3から手順8を実行し,副ボリューム上にバックアップされたRAC共通のOracleファイルをテープ装置にバックアップします。