9.8.1 システム構成
RAC構成であるデータベースサーバ2台とバックアップサーバ1台のシステムを例にして,説明します。共有ファイルは,どのノードからもRACインスタンスのバックアップおよびリストアが実行できます。ノード固有ファイルはそれぞれのノードでバックアップまたはリストアが必要となります。ディスクバックアップまたはリストアとテープバックアップまたはリストアを連携した一連の処理として実行します。
図9-10 RAC構成でバックアップおよびリストアする例
![[図]](graphics/jc090301.gif)
この構成例について説明します。
- OracleインスタンスはCRSまたはVCSによってOracle RAC構成で管理されている。
- 主ボリュームはVxCFSまたはASMでフォーマットされている。
VxCFSの場合:/MNT1と/MNT2ディレクトリにマウントされている。
ASMの場合:RAWデバイスのためマウントポイントなし。
- 副ボリュームは通常マウントされていない。必要なときだけ,/PTM1ディレクトリにマウントされる。
- バックアップサーバには,NetBackupが導入され,テープライブラリ装置の構成は定義されている。
- テープバックアップコマンドはdrmmediabackupコマンドおよびdrmmediarestoreコマンドを使用する。
- ノード固有ファイルには,アーカイブ済みREDOログファイル,REDOログファイル,UNDO表領域が含まれる。
- 共有ファイルには,データファイル,制御ファイル,サーバパラメーターファイルが含まれる。
この構成の前提条件を次に示します。
- ディクショナリマップファイルは,RACを構成するOracleインスタンスごとに個別に持つ。
- 副ボリュームをテープ媒体へバックアップするまでは,新たな主ボリュームをバックアップできない。