バックアップの取り方によっては,副ボリュームにバックアップデータがあっても,リストアできなくなる場合があります。
別々のボリュームに格納された次の二つのバックアップオブジェクト※を例に説明します。
- オブジェクトA(コピーグループ:vg01,obj01)
- オブジェクトB(コピーグループ:vg01,obj02)
次のようにバックアップしたとします。
1.オブジェクトA,オブジェクトBを一括でバックアップする。
バックアップID「0000000001」が生成される。
2.オブジェクトAだけをバックアップする。
バックアップID「0000000002」が生成される。
注※
バックアップオブジェクトは次のとおりです。
バックアップ対象がファイルシステムの場合:マウントポイント
バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合:データベース
バックアップ対象がExchangeデータベースの場合:ストレージグループ
バックアップ対象がOracleデータベースの場合:表領域
図5-1 バックアップカタログとコピーグループの対応
![[図]](graphics/jc050100.gif)
手順2のように,オブジェクトAだけをバックアップするとき,バックアップID「0000000002」が生成されるとともに,オブジェクトAのコピーグループ「vg01,obj01」の古いバックアップ情報(バックアップID:0000000001)がバックアップカタログから消去されます。つまり,バックアップID「0000000001」に含まれるオブジェクトBのバックアップ情報もバックアップカタログから消去されるので,オブジェクトBは副ボリュームにバックアップデータがあっても,リストアできなくなります。オブジェクトBをリストアする場合,手順1(オブジェクトA,オブジェクトBを一括してバックアップ)のバックアップデータをテープから副ボリュームにリストアしたあと,副ボリュームから主ボリュームへリストアしてください。