6.3.4 ファイルシステムをテープからリストアする
テープへバックアップしたデータをリストアし,ファイルシステムをリカバリする例について説明します。この例では,いったんテープのデータを副ボリュームにリストアしたあと,副ボリュームと主ボリュームを再同期することでリストアします。リストア対象を特定するオペレーションIDとして,「Operation_A」を使用します。
ファイルシステムをリストアするには:
- バックアップデータのバックアップIDを確認します。
テープから副ボリュームへのリストアに使用するバックアップデータのバックアップIDを確認します。バックアップIDを確認するには,バックアップサーバでdrmtapecatコマンドを実行します。
BKServer >drmtapecat -hostname FSServer -l
BACKUP-ID ORIGINAL-ID HOSTNAME BACKUP-OBJECT INSTANCE SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000002 0000000001 FSServer FILESYSTEM E: 2003/08/01 19:00:00 2003/11/01 19:00:00 -
:
:
なお,リストアコマンド実行時に-targetオプションを指定して,特定のファイルやディレクトリを含むファイルシステムをリストアする場合には,リストア対象を確認する必要があります。この場合,drmtapecatコマンドに次のオプションを指定して実行します。
- -o FILESYSTEM マウントポイントディレクトリ名またはドライブ名
- -backup_id <バックアップID>
- バックアップしたデータをテープから副ボリュームへリストアします。
リストアするには,バックアップサーバでEX_DRM_TAPE_RESTOREを実行します。
BKServer > EX_DRM_TAPE_RESTORE Operation_A -backup_id 0000000002
リストアを実行すると,バックアップサーバのバックアップカタログに,このリストア操作に関する情報が新しいバックアップID「0000000003」で登録されます。
- 正しくテープから副ボリュームへリストアされていることを確認します。
バックアップサーバでdrmfscatコマンドを実行して,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップを実行した日付のバックアップ情報がバックアップサーバにリストアされていることを確認します。
- バックアップ情報を一時ファイルへエクスポートします。
副ボリュームから主ボリュームへリストアするには,テープから副ボリュームへのリストア操作に関するバックアップ情報を,ファイルサーバにコピーする必要があります。EX_DRM_DB_EXPORTを実行し,バックアップ情報を拡張コマンド用一時ディレクトリの一時ファイルへエクスポートします。
BKServer > EX_DRM_DB_EXPORT Operation_A
- 一時ファイルをファイルサーバで受け取ります。
ファイルサーバでEX_DRM_FTP_GETを実行し,バックアップサーバの一時ファイルを一括してファイルサーバで受け取ります。ここでは,FTPサーバにログオンするために使用するユーザーIDを「admin」,パスワードを「password」とします。一時ファイルは,ファイルサーバの拡張コマンド用一時ディレクトリに格納されます。
FSServer > EX_DRM_FTP_GET Operation_A -server BKServer -user admin -password password
- バックアップサーバから転送した一時ファイルをファイルサーバのバックアップカタログへインポートします。
バックアップサーバから転送した一時ファイルを,ファイルサーバのバックアップカタログへインポートします。一時ファイルをインポートするには,ファイルサーバでEX_DRM_DB_IMPORTを実行します。
FSServer >EX_DRM_DB_IMPORT Operation_A
- 正しくインポートされていることを確認します。
ファイルサーバでdrmfscatコマンドを実行して,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップを実行した日付のバックアップ情報がファイルサーバにインポートされていることを確認します。
- 副ボリュームのデータを主ボリュームへリストアします。
主ボリュームと副ボリュームを再同期することでリストアします。リストアするには,ファイルサーバでEX_DRM_FS_RESTOREを実行します。
FSServer > EX_DRM_FS_RESTORE Operation_A -resync