4.18.1 バックアップが必要なファイル
次に示すディレクトリおよびファイルを,Protection Managerが使用されていない時間帯にテープバックアップ製品などを使用してバックアップします。
- 注意事項
- 次のファイルや設定情報は,定期的なバックアップの対象外となります。これらのファイルや設定情報は,別な手段でバックアップします。復旧時に再インストール,または再設定してください。
- プログラムファイル
- ライセンス情報
- レジストリ情報(Windows)
- 環境変数
- この項の構成
- (1) Protection Managerの環境設定ファイルおよびログファイル
- (2) Protection Managerをインストール後に作成した定義ファイル
- (3) Protection Managerのバックアップ情報
(1) Protection Managerの環境設定ファイルおよびログファイル
下記のディレクトリ以下のファイルをバックアップします。Protection Managerの環境を設定したあと,または設定を変更したあとにバックアップします。
- Windowsの場合
- <Protection Managerのインストール先>¥conf
- <Protection Managerのインストール先>¥log※2
- <Protection Managerのインストール先>¥script¥conf
- <Protection Managerのインストール先>¥script¥log※2
- <Protection Manager Consoleのインストール先>¥conf※1
- <Protection Manager Consoleのインストール先>¥log※1
- Solarisの場合
- /opt/drm/conf
- /opt/drm/log※2
- /opt/drm/script/conf
- /opt/drm/script/log※2
- 注※1
- Protection Manager Consoleをローカルで起動している場合にバックアップしてください。リモートで起動している場合は,次に示す管理クライアントのファイルをバックアップしてください。
- 管理クライアントがWindowsクライアントの場合
- <管理クライアントのユーザーホームディレクトリ>¥drm_console¥conf
- <管理クライアントのユーザーホームディレクトリ>¥drm_console¥log※2
- 管理クライアントがSolarisクライアントの場合
- <管理クライアントのホームディレクトリ>/drm_console/conf
- <管理クライアントのホームディレクトリ>/drm_console/log※2
- 注※2
- このディレクトリのバックアップは任意です。ログファイルも復旧したい場合にバックアップしてください。
(2) Protection Managerをインストール後に作成した定義ファイル
Protection Managerをインストールしたあとに作成した定義ファイルをバックアップします。Protection Managerの環境を設定したあと,または設定を変更したあとにバックアップします。
(3) Protection Managerのバックアップ情報
Protection Managerでバックアップしたデータをリストアするには,バックアップカタログおよびDBMSの情報(バックアップ対象がSQL Serverの場合,SQL Serverメタファイル)が必要です。バックアップカタログが破壊されるとカタログを使用したリストアができなくなります。また,DBMSの情報が破壊されるとリストアができなくなります。
このため,Protection Managerのバックアップ情報としてバックアップカタログおよびDBMSの情報を保護しておく必要があります。
バックアップカタログおよびDBMSの情報(SQL Serverメタファイル)は,通常のバックアップの完了ごとに保護(バックアップ)してください。
ディスクバックアップ時のバックアップ情報を保護する
ディスクバックアップ実行時のバックアップ情報は,ディスクにだけ保存されています。このため,ディスクが破壊された場合,副ボリュームにバックアップしたデータをリストアできなくなります。これは,ファイルサーバまたはデータベースサーバからバックアップ情報を保護しておくことで回避できます。
バックアップ情報を保護するには,保護するファイルを拡張コマンド用一時ディレクトリに格納し,拡張コマンド用一時ディレクトリのファイルをテープなどにバックアップします。
図4-16 ディスクバックアップ時のバックアップ情報の保護
![[図]](graphics/jc041500.gif)
ファイルシステム,SQL Serverデータベース,ExchangeデータベースまたはOracleデータベースのバックアップの手順に続いて,次の操作を実行してください。
- 注意事項
- EX_DRM_DB_EXPORTを実行すると,拡張コマンド用一時ディレクトリに1世代分のバックアップ情報が格納されます。バックアップ情報は,副ボリュームの世代の数だけ,管理してください。また,それぞれの世代が識別できるようにしてください。
- バックアップ対象がファイルシステムの場合
- EX_DRM_FS_BACKUPを実行したあとに,ファイルサーバで次の手順を実行します。
- EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
バックアップ情報がエクスポートされ,拡張コマンド用一時ディレクトリ中のバックアップ情報のファイルに記録されます。
- 拡張コマンド用一時ディレクトリ※のファイルをテープなどにバックアップします。
- バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合
- EX_DRM_SQL_BACKUPを実行したあとに,データベースサーバで次の手順を実行します。
- なお,SQL Serverメタファイルの出力先を,バックアップ対象となるデータベースのプライマリデータベースが格納されている主ボリュームにしている場合,SQL Serverメタファイルを保護する必要はありません。これは,バックアップ過程でSQL Serverメタファイルも保護(バックアップ)されるためです。
- EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
バックアップ情報が拡張コマンド用一時ディレクトリ中のファイルに記録されます。
- EX_DRM_SQLFILE_PACKを実行します。
DBMSの情報(SQL Serverメタファイル)が,拡張コマンド用一時ディレクトリに格納されます。
- 拡張コマンド用一時ディレクトリ※のファイルをテープなどにバックアップします。
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合
- EX_DRM_EXG_BACKUPを実行したあとに,データベースサーバで次の手順を実行します。
- EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
バックアップ情報が拡張コマンド用一時ディレクトリ中のファイルに記録されます。
- 拡張コマンド用一時ディレクトリ※のファイルをテープなどにバックアップします。
- バックアップ対象がOracleデータベースの場合
- EX_DRM_ORA_BACKUPを実行したあとに,データベースサーバで次の手順を実行します。
- EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
バックアップ情報が拡張コマンド用一時ディレクトリ中のファイルに記録されます。
- EX_DRM_ORAFILE_PACKを実行します。
DBMSの情報が,拡張コマンド用一時ディレクトリに格納されます。
- 拡張コマンド用一時ディレクトリ※のファイルをテープなどにバックアップします。
- 注※
- ファイルサーバまたはデータベースサーバの拡張コマンド用一時ディレクトリのディレクトリ名については,「4.15.10 拡張コマンド用一時ディレクトリの確認」を確認してください。
テープバックアップ時のバックアップ情報を保護する
テープバックアップの実行時には,DBMSの情報(SQL Serverメタファイル)がテープにバックアップされます。しかし,バックアップカタログはテープにはバックアップされないで,ディスクにだけ保存されています。このため,ディスクが破壊された場合,カタログを使用したテープからのリストアができなくなります。これは,バックアップサーバからバックアップカタログを保護しておくことで回避できます。
バックアップカタログを保護するには,バックアップカタログを含むディクショナリマップファイル格納ディレクトリをテープなどにバックアップします。
図4-17 テープバックアップ時のバックアップ情報の保護
![[図]](graphics/jc041600.gif)
テープへのバックアップの手順に続いて,次の操作を実行してください。
EX_DRM_TAPE_BACKUPを実行したあとに,バックアップサーバで次の手順を実行します。
- ディクショナリマップファイルの格納ディレクトリ※のすべてのファイルを,テープバックアップ製品を使用してテープにバックアップします。
- 注※
- バックアップサーバでのディクショナリマップファイル格納ディレクトリについては,「4.5.1 非クラスタ構成またはバックアップサーバの場合」を参照してください。