6.5.2 ファイルシステムをローカルサイトにリストアする

ローカルサイトに障害が発生しておらず,正常に動作している場合に,ファイルシステムをローカルサイトにリストアする例について説明します。ローカルサイトとリモートサイトの手順を分けて説明します。

この項の構成
(1) リモートサイトでの操作
(2) ローカルサイトでの操作

(1) リモートサイトでの操作

  1. TrueCopyのペア(常時ペア)を分割します。

    BKServer > pairsplit -g TC01 -d FS11 -rw

    BKServer >

  2. バックアップデータのバックアップIDを確認します。
    バックアップIDを確認するには,バックアップサーバでdrmtapecatコマンドを実行します。

    BKServer > drmtapecat

    BACKUP-ID   BACKUP-OBJECT    SNAPSHOT TIME        EXPIRATION TIME      BACKUP-MEDIA

    0000000002  FILESYSTEM       2004/08/05 10:00:00  2004/11/05 10:00:00  MEDIA1

    :

    :

    BKServer >

  3. バックアップしたデータをテープから副ボリュームへリストアします。
    リストアするには,バックアップサーバでEX_DRM_TAPE_RESTOREを実行します。Windowsの場合は,マウントポイントとして「G:」ドライブを指定します。Solarisの場合はマウントポイントとして「/mnt1」を指定します。
    Windowsの場合
    BKServer > EX_DRM_TAPE_RESTORE Operation_A -backup_id 0000000002 -mount_pt G:
    Solarisの場合
    BKServer > EX_DRM_TAPE_RESTORE Operation_A -backup_id 0000000002 -exopt -mount_pt /mnt1
    リストアを実行すると,バックアップサーバのバックアップカタログに,このリストア操作に関する情報が新しいバックアップID「0000000003」で登録されます。
  4. 正しくテープから副ボリュームへリストアされていることを確認します。
    バックアップサーバでdrmfscatコマンドを実行して,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップを実行した日付のバックアップ情報がバックアップサーバにリストアされていることを確認します。

    BKServer > drmfscat G:

    INSTANCE: G:

    BACKUP-ID:0000000003 BACKUP-MODE: COLD INSTANCE: G: ORIGINAL-ID: 0000000001

    START-TIME:2004/08/05 10:00:00 END-TIME: 2004/08/05 10:03:00 HOSTNAME: FSServer

    T FILE          FS           DG        DEVICE              COPY-GROUP

    F G:            G:           -         Harddisk2           TC01,FS11

    F -             -            -         -                   TC01,FS11

    BKServer >

  5. バックアップ情報を一時ファイルへエクスポートします。
    副ボリュームから主ボリュームへリストアするには,テープから副ボリュームへのリストア操作に関するバックアップ情報を,ファイルサーバにコピーする必要があります。EX_DRM_DB_EXPORTを実行し,バックアップ情報を拡張コマンド用一時ディレクトリの一時ファイルへエクスポートします。

    BKServer > EX_DRM_DB_EXPORT Operation_A

(2) ローカルサイトでの操作

  1. 一時ファイルをローカルサイトのファイルサーバで受け取ります。
    ファイルサーバでEX_DRM_FTP_GETを実行し,バックアップサーバの一時ファイルを一括してファイルサーバで受け取ります。一時ファイルは,ファイルサーバの拡張コマンド用一時ディレクトリに格納されます。

    FSServer > EX_DRM_FTP_GET Operation_A -server BKServer -user admin -password password

  2. バックアップサーバから転送した一時ファイルをファイルサーバのバックアップカタログへインポートします。
    バックアップサーバから転送した一時ファイルを,ファイルサーバのバックアップカタログへインポートします。一時ファイルをインポートするには,ファイルサーバでEX_DRM_DB_IMPORTを実行します。

    FSServer >EX_DRM_DB_IMPORT Operation_A

  3. 正しくインポートされていることを確認します。
    ファイルサーバでdrmfscatコマンドを実行して,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップを実行した日付のバックアップ情報がファイルサーバにインポートされていることを確認します。

    FSServer > drmfscat G:

    INSTANCE: G:

    BACKUP-ID:0000000002 BACKUP-MODE: COLD INSTANCE: G: ORIGINAL-ID: 0000000001

    START-TIME:2004/08/05 10:00:00 END-TIME: 2004/08/05 10:03:00 HOSTNAME: FSServer

    T FILE          FS           DG        DEVICE              COPY-GROUP

    F G:            G:           -         Harddisk1           FS001,DDrive

    F -             -            -         -                   FS001,DDrive

    FSServer >

  4. 副ボリュームのデータを主ボリュームへリストアします。
    主ボリュームと副ボリュームを再同期することでリストアします。リストアするには,ファイルサーバでEX_DRM_FS_RESTOREを実行します。

    FSServer > EX_DRM_FS_RESTORE Operation_A -resync

  5. コピーグループを再同期します。
    ファイルサーバでEX_DRM_RESYNCを実行し,コピーグループを再同期します。

    FSServer > EX_DRM_RESYNC Operation_A