用語解説
このマニュアルで使用している用語の意味を説明します。
(英字)- DBMS
- Database Management Systemの略です。データベースを管理するプログラムです。
- Hitachi Protection Manager
- 次に示すプログラムの総称です。
- Hitachi Protection Manager Copy Controller
- Hitachi Protection Manager for Oracle
- Hitachi Protection Manager for SQL
- Hitachi Protection Manager for Exchange
- Hitachi Protection Manager Console
- Hitachi Protection Manager Console
- Protection Managerが提供するバックアップ・リストア機能を,GUIから操作できるようにするプログラムです。
- Hitachi Protection Manager Copy Controller
- WindowsおよびSolarisのファイルシステムを対象として,バックアップやリストアを行うプログラムです。OracleやSQL Serverといったデータベースをバックアップする際の前提プログラムでもあります。
- Hitachi Protection Manager for Exchange
- Exchangeデータベースを対象として,データベースのバックアップやリストアを行うプログラムです。Hitachi Protection Managerのオプション製品です。
- Hitachi Protection Manager for Oracle
- Oracleデータベースを対象として,データベースのバックアップやリストアを行うプログラムです。Hitachi Protection Managerのオプション製品です。
- Hitachi Protection Manager for SQL
- SQL Serverデータベースを対象として,データベースのバックアップやリストアを行うプログラムです。Hitachi Protection Managerのオプション製品です。
- LDM
- Microsoft Logical Disk Managerの略です。LDMは,Windows標準の論理ボリュームマネージャーです。
- RAID Manager
- 日立ディスクアレイサブシステムを制御するためのソフトウェアです。ストレージサブシステムに接続するホストにインストールします。
- Setup GUI
- Protection Managerを運用するために必要な動作環境の設定をGUIで実行する機能です。GUIによる設定なので,コマンドを実行したり,設定ファイルを編集したりといった操作は不要です。Setup GUIは,Protection Manager Consoleをインストールすると実行できます。
- VDI
- Virtual Device Interfaceの略です。VDIは,SQL Serverが提供するボリューム複製機能のAPIです。
- VSS
- Volume Shadow Copy Serviceの略です。Windows Server 2003およびWindows Server 2008で使用できるストレージ支援機能の一つです。
- 通常,ストレージサブシステムのボリュームに格納されたデータベースのデータをほかのボリュームにコピーする場合,ホスト(データベースアプリケーション)からのアクセスを一時停止し,データベースを静止化する必要があります。
- VSSを使用すると,データベースアプリケーションのトランザクションやボリュームへの入出力をOSの機能で制御し,データベースを静止化できます。
- これによって,より信頼性の高いバックアップ処理ができるようになります。ただし,VSSを使用したデータベースアプリケーションの静止化を行うためには,データベースアプリケーションがVSSに対応したものである必要があります。
- Protection Managerでは,VSSに対応したデータベースアプリケーションとして,Exchange Server 2003およびExchange Server 2007に対応しています。また,VSSを使用したファイルシステムのバックアップ,リストアにも対応しています。
- VxFS
- Veritas File Systemの略です。VxFSは,Solaris上で動作するファイルシステムです。
- VxVM
- 論理ボリュームマネージャー Veritas Volume Managerの略です。
(ア行)- アーカイブ済みREDOログ
- Oracleデータベースで,障害発生時にデータベースを回復するために必要となる過去のトランザクションを記録したログファイルです。アーカイブ済みREDOログファイルは,ディスク障害が発生した場合でもデータベースを回復できるように,いっぱいになったオンラインREDOログファイルをアーカイブしたものです。
- アプリケーションマップファイル
- ディクショナリマップファイルを構成するマップファイルの一つです。アプリケーションマップファイルは,バックアップの対象となるアプリケーションデータとファイルシステム上のファイルとのマッピング情報を記憶するためのファイルです。
- 一括定義ファイル
- Protection Managerのコマンドで,複数の操作対象を一度に指定するためにユーザーが定義する定義ファイルです。
- オンラインREDOログ
- Oracleデータベースで,障害発生時にデータベースを回復するために必要となる過去のトランザクションを記録したログファイルです。
(カ行)- クラスタソフトウェア
- システムを多重化することで,システム全体の可用性を向上させるソフトウェアです。
- Protection Managerと連携できるクラスタソフトウェアを次に示します。
- Windowsの場合:Microsoft Cluster ServiceまたはVeritas Cluster Server
- Solarisの場合:Veritas Cluster Server
- コアマップファイル
- ディクショナリマップファイルを構成するマップファイルの一つです。コアマップファイルは,ファイルシステムのマウントポイントディレクトリからRAID装置内のディスク番号までのマッピング情報を記憶するためのファイルです。
- コピーグループ
- コピーグループとは,ボリューム複製機能とRAID Managerの機能によって同期されたり,分割されたりする主ボリュームと副ボリュームの組み合わせです。ペアボリュームと呼ばれることもあります。
- コピーグループマップファイル
- ディクショナリマップファイルを構成するマップファイルの一つです。コピーグループマップファイルは,主ボリュームと,それに対応する副ボリュームとのマッピング情報を記憶するためのファイルです。
(サ行)- システムログ
- システムの状態やトラブルを通知するためにOSが発行するログ情報です。システムログは,次のログファイルに出力されます。
- Windowsの場合
- Windowsイベントログファイル
- Solarisの場合
- syslogファイル
- ストレージグループ
- Exchange Serverが提供している,複数のデータベースをグループ化する管理方法です。グループ内のデータベースは共通のトランザクションログを使用するので,複数のデータベースをまとめて管理できます。
- ストレージサブシステム間のボリューム複製機能
- このマニュアルでの,TrueCopyおよびUniversal Replicatorの総称です。ストレージサブシステム間のボリューム複製機能は,2台のストレージサブシステム間のデータコピー機能であり,LANを経由しないで高速にデータを転送します。これによって,データセンターの災害対策や,移転・統合に伴うリモートサイトへのデータ転送をホストと独立して迅速に行うことができます。
(タ行)- ターゲットID
- SCSIバス上に接続された各デバイスを識別するための番号です。SCSI IDとも呼ばれます。
- ダイナミックディスク
- VxVMでディスクグループを作成するための機能です。ディスクグループまたはディスクセットを構成している物理ディスクを指すこともあります。1台,または複数のダイナミックディスクを結合または分割した論理ボリューム(ダイナミックボリューム)を作成できます。
- ダイナミックボリューム
- 1台,または複数のダイナミックディスクを結合または分割して割り当てた論理ボリュームです。
- ディクショナリマップファイル
- Protection Managerで,バックアップ処理を自動化するために必要となる,バックアップ対象のオブジェクトからRAID装置までのマッピング情報を記憶するファイルです。
- ディクショナリマップファイルは,3種類のマップファイルとバックアップカタログで構成されます。
- ・アプリケーションマップファイル
- ・コアマップファイル
- ・コピーグループマップファイル
- ・バックアップカタログ
- ディスクグループ
- VxVMを使用して,一つ以上の論理デバイスをグループ化した単位です。ディスクグループでは,ディスクグループを構成する論理ボリュームの容量とは関係なく一つ以上のボリュームを構成できます。
- Veritas Volume Manager for Windowsの環境では,ディスクグループを構成すると,ディスクグループは一つ以上のディスクセットとして認識されます。Veritas Volume Manager for Windowsの環境では,ディスクグループを最小単位としてバックアップおよびリストアを実行します。
- ディスクセット
- Protection Managerでは,ダイナミックディスク構成の場合に,一つ以上のダイナミックディスクと,ダイナミックディスクに割り当てた一つ以上の論理ボリュームのグループをディスクセットと呼びます。
- データベースの静止化
- データベースを格納しているディスクへの入出力を,DBMSが一時的に停止することです。データベースの静止化が解除されるまでの間,アプリケーションからのトランザクションはDBMSによって制御されます。
- ペアボリュームが同期している状態でデータベースを静止化すると,主ボリュームと副ボリュームが完全に同じ状態になります。この状態でバックアップすることで,整合性の確保されたデータベースをバックアップできます。
- トランザクションログ
- データベースに加えられた変更を記録するログです。このログ情報は,バックアップやリストアによるロールフォワード(データ変更のやり直し)やロールバック(データ変更の取り消し)の際に必要となります。
(ハ行)- バックアップID
- バックアップカタログに記憶される情報の一つです。バックアップIDは,バックアップデータを一意に識別するためのIDです。バックアップIDは,Protection Managerでバックアップ操作を行うと自動的に付与されます。
- バックアップカタログ
- バックアップカタログは,Protection Managerが行うバックアップ操作の履歴や世代を管理するのに必要な情報を収集したものです。バックアップを実行すると,バックアップカタログ内に,実行したバックアップに関する情報を集めたレコードが作成されます。バックアップしたデータをリストアする場合には,Protection Managerは,バックアップカタログの情報を参照してリストアを実行します。
- バックアップ情報
- Protection Managerでのバックアップ操作で,バックアップカタログに記憶されるさまざまな情報をバックアップ情報と呼びます。
- フェールオーバー
- クラスタソフトウェアによって多重化されたシステムで,システムに障害が発生した場合に,自動的に予備のシステムに切り替えることをフェールオーバーといいます。
- ペアボリューム
- RAID Managerとボリューム複製機能によって,ミラー制御される物理ボリュームのペアです。
- ベーシックディスク
- Windowsでの標準の物理ディスクです。複数のディスクにわたるボリュームを作成することはできません。
- ベーシックボリューム
- ベーシックディスクに割り当てた論理ボリュームです。Protection Managerでは,一つのベーシックディスクに対して一つのベーシックボリュームの構成だけをサポートします。
- ボリューム動的認識
- ボリューム動的認識とは,サーバに接続されたストレージサブシステム装置の物理ボリュームを,Protection Managerのコマンドを実行して,サーバから隠ぺいまたは隠ぺい解除する機能です。サーバから物理ボリュームを隠ぺいしてアクセスを制御することで,ユーザーの誤操作を防ぐことができます。
- ボリューム複製機能
- このマニュアルでの,ShadowImage,TrueCopyなど,ストレージサブシステムが持つボリュームを高速複製するための機能の総称です。ストレージサブシステムが提供するミラー制御機能によって,LANを経由しないで高速にボリュームのレプリカを作成できます。
(マ行)- メタデータ
- SQL Serverデータベースで,データやファイルシステムに関する構成や属性などの各種情報を示すデータです。
(ラ行)- リモートコピー機能
- このマニュアルでは,TrueCopyやUniversal Replicatorなどのリモートサイトへのボリューム複製機能を総称してストレージサブシステム間のボリューム複製機能(リモートコピー機能)と呼びます。リモートサイトにデータをバックアップすることで,ローカルサイトにストレージサブシステムの障害が発生した場合にも,リモートサイトのデータをリストアすることができるため,データの安全性が向上します。例えば,大規模災害によってローカルサイトのデータがすべて失われてしまっても,リモートサイトのデータを使用することによって,データを短時間で復旧することができます。