C.11 オペレーション定義ファイルの内容チェック
次の拡張コマンドで,オペレーション定義ファイルの記述内容をチェックします。
- バックアップ対象がファイルシステムの場合:EX_DRM_FS_DEF_CHECK
- バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合:EX_DRM_SQL_DEF_CHECK
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合:EX_DRM_EXG_DEF_CHECK
- バックアップ対象がOracleデータベースの場合:EX_DRM_ORA_DEF_CHECK
引数で指定されたファイルが存在することをチェックしてから,オペレーション定義ファイルのすべての指定項目について,次のことをチェックします。
- 項目名と値が指定されていること
- 指定された項目は一つだけであること
- 文字数が項目の最大字数を超えていないこと
このほか,オペレーション定義ファイルの各指定項目について,次の表に示す指定内容をチェックします。
表C-20 オペレーション定義ファイルのチェック内容
項目名 | チェック内容 |
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BACKUP_OBJECT | - バックアップ対象がファイルシステムの場合
「FILESYSTEM」が指定されていること
- バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合
「MSSQL」が指定されていること
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合
「MSEXCHANGE」が指定されていること
- バックアップ対象がOracleデータベースの場合
「ORACLE」が指定されていること
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DB_SERVER_NAME | - 「SET_DRM_HOSTNAME」に1が指定されている場合
「DB_SERVER_NAME」に指定された値と,Protection Managerの構成定義ファイル「init.conf」の「DRM_DB_PATH」に指定されたファイルサーバ名が一致していること
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合
Exchangeサーバ名または仮想サーバ名が存在すること
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INSTANCE_NAME | - 「INSTANCE_NAME」に指定されたマウントポイントディレクトリが存在すること
- マウントポイント一括定義ファイルを指定した場合,ファイルが存在することおよび定義されたマウントポイントが存在すること
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合は,「-」が指定されていること
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TARGET_NAME | - バックアップ対象がファイルシステムの場合
指定されたファイルまたはディレクトリが存在すること※1 指定したファイルおよびディレクトリが「INSTANCE_NAME」で指定したマウントポイントディレクトリ配下であること
- バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合
データベース名が実在すること(データベースに接続して,masterデータベースのsysdatabasesテーブルの内容をチェックする)※1 バックアップ対象外のデータベース「tempdb」が含まれていないこと
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合
ストレージグループ名が存在すること※2
- バックアップ対象がOracleデータベースの場合
表領域名が実在すること※1
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AP_FILE_DIR(バックアップ対象がSQL ServerデータベースまたはOracleデータベースの場合) | - 絶対パスが指定されていること
- 指定されたディレクトリが実在すること
- データベースサーバでSQL Serverの環境設定ファイルの「VDI_METAFILE_DIR」で指定されている内容と一致すること※1(バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合)
- drmorainitコマンド実行時に指定したバックアップファイル格納ディレクトリ名と一致していること(バックアップ対象がOracleデータベースの場合)
- データベースサーバのオペレーション定義ファイルの場合,「DB_DATA_FILE_DIR」の設定値と異なる値が設定されていること
- バックアップサーバのオペレーション定義ファイルの場合,「BK_DATA_FILE_DIR」の設定値と異なる値が設定されていること
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DB_DATA_FILE_DIR | - 絶対パスが指定されていること
- 指定されたディレクトリが存在すること※1
- 最下位フォルダ名が「オペレーションID」であること
- Windowsの場合,指定されたディレクトリの構成が「<FTPサイトのホームディレクトリ>¥<オペレーションID>」であり,このディレクトリの下にサブディレクトリがないこと
- Solarisの場合,指定されたディレクトリの構成が「<任意のディレクトリ>/<オペレーションID>」であり,このディレクトリの下にサブディレクトリがないこと
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BK_DATA_FILE_DIR | - 絶対パスが指定されていること
- 指定されたディレクトリが存在すること※1
- Windowsの場合,指定されたディレクトリの構成が「<FTPサイトのホームディレクトリ>¥<オペレーションID>」であり,このディレクトリの下にサブディレクトリがないこと
- Solarisの場合,指定されたディレクトリの構成が「<任意のディレクトリ>/<オペレーションID>」であり,このディレクトリの下にサブディレクトリがないこと
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SET_DRM_HOSTNAME | 0または1が指定されていること |
- 注※1
- Windows環境では大文字と小文字が区別されません。Solaris環境では,表領域,データベースおよびディレクトリの名称は,大文字と小文字が区別されます。
- 注※2
- この項目は,対象となるExchange ServerがExchange 2000 Enterprise ServerまたはExchange Server 2003 Enterprise Editionの場合だけチェックされます。
オペレーション定義ファイルのチェックを実行するには,次の前提条件があります。
- バックアップ対象がファイルシステムの場合
- チェック対象のファイルが格納されているサーバで実行すること
- ファイルサーバに格納されているオペレーション定義ファイルで指定されたマウントポイントディレクトリが同一ホストにあること
- バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合
- Windowsにログイン中のユーザーアカウントでデータベースサーバに接続できること
- データベースサーバでSQL Serverのサービスが起動していること
- データベースサーバで実行する場合,チェックするファイルに記述されているSQL Serverインスタンスが同一ホスト上にあること
- データベースサーバで実行する場合,同じSQL Serverインスタンス内のデータベースに対してクエリーを発行できること
- あらかじめdrmsqlinitコマンドが実行され,「INSTANCE_NAME」に指定されたインスタンスの初期設定がされていること
- バックアップ対象がExchangeデータベースの場合
- Windowsにログイン中のユーザーアカウントでProtection Managerのコマンドを実行できること
- データベースサーバで実行する場合,Exchangeサーバを管理しているWindowsドメインのドメインコントローラにアクセスできること。また,データベースサーバでDNSサービスが起動していること
- バックアップ対象がOracleデータベースの場合
- データベースサーバでOracleインスタンスが起動していること
- データベースサーバで実行する場合,チェックするファイルに記述されているOracleインスタンスが同一ホスト上にあること
- データベースサーバで実行する場合,Oracleインスタンス内の表領域に対してクエリーを発行できること
- あらかじめdrmorainitコマンドが実行され,「INSTANCE_NAME」に指定されたインスタンスの初期設定がされていること
なお,次の場合には,この拡張コマンドはエラーとなります。
- 不正なオプションが指定された場合
- 引数で指定されたファイルが存在しない,またはファイルにアクセスできない場合
- ファイルの内容チェックの結果,異常を発見した場合
- ファイルサーバまたはデータベースサーバへのアクセスに失敗した場合(-dbオプション指定時)