2.17.3 バックアップ対象となるExchangeデータベースの条件と注意事項

Protection Manager for Exchangeが対象としているExchangeデータベース製品を次の表に示します。

表2-4 Protection Manager for Exchangeが対象としているExchangeデータベース製品

製品名Protection Manager for Exchange
(2000/2003版)
Protection Manager for Exchange
2007
Exchange 2000 Enterprise Server
Exchange 2000 Server
Exchange Server 2003 Enterprise Edition
Exchange Server 2003 Standard Edition
Exchange Server 2007 Enterprise Edition
Exchange Server 2007 Standard Edition
(凡例)
○:対象とする。
-:対象としない。

Protection Manager for Exchangeでバックアップ対象となるデータの種類を次の表に示します。

表2-5 Protection Manager for Exchangeでバックアップ対象となるデータの種類

対象データベース対象となるファイル拡張子
Exchange Serverストレージグループデータファイル(Exchange Serverのインフォメーションストア)*.edb
*.stm
トランザクションログファイル*.log
チェックポイントファイル*.chk
注※
Exchange Server 2007では,この拡張子のファイルは存在しません。

Protection Manager for Exchangeでは物理ボリューム単位にバックアップやリストアをするため,Exchangeデータベースのオブジェクト構成には次に示す前提条件があります。

この項の構成
(1) VSSを使用する場合
(2) VSSで取得したバックアップデータをインフォメーションストア単位でリストアする場合
(3) ダイナミックディスク構成の場合
(4) クラスタ構成の場合
(5) Veritas Cluster Server for Windowsを使用したクラスタ構成の場合
(6) Microsoft Cluster Serviceを使用したクラスタ構成の場合
(7) カスケード構成の場合
(8) CCR構成の場合
(9) SCR構成の場合

(1) VSSを使用する場合

ここでは,VSSを使用してExchangeデータベースをバックアップする場合に特に必要な条件と注意事項について説明します。

(2) VSSで取得したバックアップデータをインフォメーションストア単位でリストアする場合

VSSで取得したバックアップデータは,インフォメーションストア単位(*.edbファイルおよび*.stmファイルのデータファイル単位)でリストアできます。インフォメーションストア単位でリストアすることで,必要なデータファイルだけを短時間でリストアできます。

バックアップデータをインフォメーションストア単位でリストアするには,リストアする単位でディスクを分ける必要があります。このため,リストアする単位を考慮してデータファイルを配置してください。

インフォメーションストア単位でリストアできるDB構成
  • 個別にリストアしたいインフォメーションストアのデータファイル(*.edb*.stm)だけが,それぞれ別のディスク上に格納されている場合
  • 個別にリストアしたいインフォメーションストアのデータファイル(*.edb*.stm)だけが,同じディスク上に格納されている場合
  • 同じストレージグループ内の複数のインフォメーションストアのデータファイルが,同じディスクに格納されている場合
    同じディスクに格納されているすべてのインフォメーションストアを指定すればリストアできます。この場合,同じディスクに格納されているすべてのインフォメーションストアを指定しないと,コマンドがエラー終了します。
インフォメーションストア単位でリストアできないDB構成
  • 異なるストレージグループのデータファイル(*.edb*.stm),トランザクションログファイル(*.log),およびチェックポイントファイル(*.chk)が同じディスクにある場合,ディスクを共有しているストレージグループ配下のインフォメーションストアは,個別にリストアできません。

インフォメーションストア単位でリストアする場合のファイル配置条件を次の表に示します。

表2-8 インフォメーションストア単位でリストアする場合のファイル配置条件

リストア
対象
同じディスク上のファイル
ほかのファイルなしリストア対象のインフォメーションストア同じストレージグループのインフォメーションストア異なるストレージグループのインフォメーションストア
*.edb*.stm*.edb*.stm*.edb*.stm
*.edb××
*.stm××
(凡例)
◎:個別にリストアできる。
○:同じディスク上のすべてのインフォメーションストアを指定すればリストアできる。
×:個別にリストアできない。
-:該当しない。

インフォメーションストア単位でリストアする場合のDB構成を次の図に示します。

図2-40 インフォメーションストア単位でのリストア(バックアップ対象がExchangeデータベースの場合)

[図]

上記の例では,ストレージグループSG1に,IS11~IS14のインフォメーションストアがあります。この場合,次の単位でリストアできます。

注意事項
  • インフォメーションストア単位でリストアする場合,リストア時にトランザクションログを適用(ロールフォワード)する必要があります。リストア時のコマンド実行に関する注意事項については,マニュアル「Hitachi Protection Manager Software コマンドリファレンス」のdrmexgrestoreコマンドの説明を参照してください。

(3) ダイナミックディスク構成の場合

(4) クラスタ構成の場合

(5) Veritas Cluster Server for Windowsを使用したクラスタ構成の場合

(6) Microsoft Cluster Serviceを使用したクラスタ構成の場合

(7) カスケード構成の場合

(8) CCR構成の場合

(9) SCR構成の場合