9.3.1 システム構成
Oracleデータベースをテープバックアップおよびリストアする処理の例について説明します。この例では,次の図に示すシステム構成を想定しています。なお,ここではデータベースサーバが1台の場合のシステム構成を例としていますが,データベースサーバを複数構成にすることもできます。
図9-4 Oracleデータベースをテープへバックアップ,リストアするためのシステム構成
![[図]](graphics/jc090400.gif)
なお,Protection Managerでは,データベースサーバをクラスタ構成にできます。データベースサーバをフェールオーバー型のクラスタ構成にすることで,現用サーバに障害が発生したときに待機サーバに運用を引き継ぐことができます。
この例での前提条件は次のとおりです。
- 環境変数PATHにコマンドのパス/opt/drm/script/binが設定されている。
- データベースサーバ(サーバ名:DBServer)と,テープ装置を接続したバックアップサーバ(サーバ名:BKServer)を備えている。
- 主ボリュームは,VxFSでフォーマットされていて,/mntディレクトリにマウントされている。
- 主ボリュームは,Oracleの表領域用として使用されている。表領域用ボリュームはログ用のボリュームとは共有できない。
- データベースサーバおよびバックアップサーバに,論理ボリュームマネージャーとしてVxVMがインストールされている。
- 主ボリュームと副ボリュームがミラー構成になっている(ボリューム複製機能およびRAID Managerで設定する)。
- drmtapeinitコマンドを実行して,バックアップ管理製品のパラメーターが登録されている。
- 主ボリュームから副ボリュームにオンラインバックアップされたデータを,テープにバックアップする。
- バックアップサーバでFTPサービスが起動しており,各データベースサーバのOSログオンユーザーを使用してFTPサーバへのログインおよびファイルの転送ができるように設定されている。FTPユーザーIDは「admin」,FTPユーザーパスワードは「password」とする。
- 副ボリュームをテープへバックアップするまでは,バックアップ対象の副ボリュームとペアを構成している主ボリュームのバックアップを新たに実行することはないとする。
- データベースサーバ(サーバ名:DBServer)上にはインスタンス「INSTANCE_1」が存在し,/mntディレクトリにマウントされている。
- 副ボリュームは通常はマウントされていないで,運用時にだけ/mntディレクトリにマウントされる。
- 各データベースサーバおよびバックアップサーバで,オペレーション定義ファイルに指定された拡張コマンド一時ファイル格納ディレクトリおよびバックアップファイル格納ディレクトリが作成されている。