7.5.3 SQL Serverデータベースをバックアップする

データベースが「時点A」の状態であると仮定して,SQL Serverデータベースのバックアップを取得します。

この項の構成
(1) コピーグループの再同期
(2) SQL Serverデータベースのバックアップ

(1) コピーグループの再同期

常時スプリット運用の場合,コピーグループを再同期してから,データをバックアップします。

常時ペア運用の場合は,バックアップの前にコピーグループを再同期する必要はありません。テープバックアップが終了してから,コピーグループを再同期して,初期状態に戻します。

コピーグループを再同期するには:

  1. 複数世代のコピーペア構成の場合,次に使われるコピーグループを確認します。
    バックアップサーバでdrmsqlcatコマンドを実行し,次に使われるコピーグループを確認します。
    コピーグループがロックされていない場合は,最もバックアップ終了時刻の古いコピーグループが上書きされます(コピーグループのロック状態は,drmcgctlコマンドを実行して確認できます)。
  2. 副ボリュームのキャッシュをクリアします。
    バックアップする前に,バックアップサーバのシステムキャッシュをクリアします。
    システムキャッシュをクリアするには,バックアップサーバでEX_DRM_CACHE_PURGEを実行し,副ボリュームをマウント/アンマウントします。

    BKServer > EX_DRM_CACHE_PURGE Operation_A -cg_file C:¥temp¥CGLIST.txt

    この例では,コピーグループ名「VG01,vol11」および「VG01,vol12」に属する副ボリュームのキャッシュをクリアしています。指定するコピーグループ名が複数あるときは,あらかじめコピーグループ一括定義ファイルを作成し,コピーグループ一括定義ファイルを指定すると便利です。ここでは,コピーグループ「VG01,vol11」および「VG01,vol12」をコピーグループ一括定義ファイルCGLIST.txtで定義しています。
  3. コピーグループを再同期します。
    SANRISE1000シリーズを使用する場合,SANRISE9500Vシリーズ,Hitachi AMS/WMSシリーズ,Hitachi AMS2000シリーズ,Hitachi TMS1000,またはHitachi SMSシリーズでShadowImageを使用する場合は,データベースサーバでEX_DRM_RESYNCを実行し,コピーグループを再同期します。バックアップする前にコピーグループを再同期することで,バックアップを高速化できます。

    DBServer > EX_DRM_RESYNC Operation_A -cg_file C:¥temp¥CGLIST.txt -copy_size 7

(2) SQL Serverデータベースのバックアップ

SQL Serverデータベースをバックアップするには:

  1. SQL Serverデータベースを主ボリュームから副ボリュームへバックアップします。

    DBServer > EX_DRM_SQL_BACKUP Operation_A

  2. バックアップ情報を一時ファイルへエクスポートします。

    DBServer > EX_DRM_DB_EXPORT Operation_A

  3. バックアップ時に作成されたメタファイルを一時フォルダに退避します。

    DBServer > EX_DRM_SQLFILE_PACK Operation_A

  4. メタファイルと一時ファイルをバックアップサーバへ転送します。

    DBServer > EX_DRM_FTP_PUT Operation_A -server BKServer -user admin -password password

  5. データベースサーバから転送した一時ファイルをバックアップサーバのバックアップカタログへインポートします。

    BKServer > EX_DRM_DB_IMPORT Operation_A

  6. データベースサーバから転送したメタファイルをバックアップサーバへ展開します。

    BKServer > EX_DRM_SQLFILE_EXTRACT Operation_A

  7. 副ボリュームのデータをテープへバックアップします。
    バックアップするには,バックアップサーバでEX_DRM_TAPE_BACKUPを実行します。ここでは,副ボリュームのドライブ文字を「E:」とします。

    BKServer > EX_DRM_TAPE_BACKUP Operation_A -mount_pt E:

    バックアップを実行すると,このバックアップ操作に関する情報がバックアップカタログに登録されます。