6.5 ローカルサイトとリモートサイトの間でバックアップおよびリストアする(リモートコピー)
ここでは,TrueCopyまたはUniversal Replicatorなどのストレージサブシステム間のボリューム複製機能を使用して,ローカルサイトの主ボリュームからリモートサイトの副ボリュームへファイルシステムをバックアップする例,およびリモートサイトの副ボリュームからローカルサイトの主ボリュームへリストアする例について示します。
次のような場合について説明します。
- ファイルシステムをリモートサイトにバックアップする。
- リモートサイトへバックアップしたファイルシステムを,ローカルサイトにリストアする(ローカルサイトが正常に動作している場合)。
- リモートサイトへバックアップしたファイルシステムを,リモートサイトでリストアする(ローカルサイトに障害が発生している場合)。
- リモートサイトからローカルサイトにファイルシステムを復旧させる(ローカルサイトの障害が復旧した場合)。
この例では,次の図に示すシステム構成を想定しています。
図6-9 ローカルサイトとリモートサイトの間でファイルシステムをバックアップおよびリストアする場合のシステム構成例
![[図]](graphics/jc060700.gif)
この例でのシステムの前提条件は次のとおりです。
- ローカルサイトのファイルサーバ(サーバ名:FSServer)と,テープ装置を接続したリモートサイトのバックアップサーバ(サーバ名:BKServer)を備えている。
- リモートサイトのバックアップサーバでFTPサービスが起動しており,各ファイルサーバのOSログオンユーザーを使用してFTPサーバへのログインおよびファイルの転送ができるように設定されている。FTPユーザーIDは「admin」,FTPユーザーパスワードは「password」とする。
- Windowsの場合,ローカルサイトの主ボリュームは,「FSServer」の「G:」ドライブにマウントされている。Solarisの場合,ローカルサイトの主ボリュームは,「FSServer」の「/mnt1」にマウントされている。
- コピーグループ名「TC01,FS11」でTrueCopyのペア(常時ペア)が組まれている。
- コピーグループ名「SI01,FS01」でShadowImageのペアが組まれている。
- リモートサイトのバックアップ先の世代識別名が「remote_0」になるように,設定されている。
- Windowsの場合,リモートサイトのボリュームは通常マウントされておらず,必要な場合にバックアップサーバの「G:」ドライブにマウントされる。Solarisの場合は「/mnt1」ディレクトリにマウントされる。
- リモートサイトのバックアップサーバ(BKServer)は,ローカルサイトのストレージサブシステムに障害が発生した場合,ファイルサーバとして使用することができる。
- オペレーションIDとして,「Operation_A」を使用する。
- この節の構成
- 6.5.1 ファイルシステムをリモートサイトにバックアップする
- 6.5.2 ファイルシステムをローカルサイトにリストアする
- 6.5.3 ファイルシステムをリモートサイトでリストアする
- 6.5.4 リモートサイトからローカルサイトにファイルシステムを復旧させる