Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド
以下の操作例では,次のデータべース名を使用します。
パブリケーションデータベース:PubUserDB1
サブスクリプションデータベース:SubUserDB1
ディストリビューションデータベース:distribution
- この項の構成
- (1) データベースをバックアップする
- (2) パブリケーションデータベースのトランザクションログをバックアップする
- (3) データベースのリストアの準備をする
- (4) データベースをリストアする
- (5) データベースをリカバリする
- (6) 運用再開の準備をする
- パブリケーションデータベースをバックアップする
パブリッシャ/ディストリビュータサーバで,-targetオプションまたは-fオプションでパブリケーションデータベースとディストリビューションデータベースを指定してdrmsqlbackupコマンドを実行します。
- 補足説明
- パブリケーションデータベースをバックアップするときには,ディストリビューションデータベースも同時にバックアップする必要があります。
PROMPT > drmsqlbackup instA -target PubUserDB1,distribution PROMPT >- サブスクリプションデータベースをバックアップする
サブスクライバサーバで,drmsqlbackupコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqlbackup instC PROMPT >- システムデータベースを含めてデータベースをバックアップする
パブリッシャ/ディストリビュータサーバ,またはサブスクライバサーバで,-systemオプションを指定してdrmsqlbackupコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqlbackup instA -system PROMPT >
(2) パブリケーションデータベースのトランザクションログをバックアップする
パブリッシャ/ディストリビュータサーバで,drmsqllogbackupコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqllogbackup instA PROMPT >
各データベースでリストアするための前提条件を次に示します。
- パブリケーションデータベースをリストアするときには,ディストリビューションデータベースも同時にリストアする必要があります。
- パブリケーションデータベースをリストアするときには,パブリケーションデータベースはオンライン状態,または削除されている必要があります。
- システムデータベースをリストアするときには,パブリケーションデータベースはオンライン状態である必要があります。
データベースをリストアするには次の準備が必要です。ただし,サブスクリプションデータベースだけをリストアする場合には,ステップ2(サブスクリプションの同期の停止)だけを実施してください。
- ログリーダーエージェントを停止します。
- サブスクリプションエージェントを停止します。
サブスクリプションの同期の停止が行われます。停止しない場合,デタッチに失敗し,エラーメッセージが出力されます。
- パブリケーションデータベースをリストアする
パブリケーションデータベースとディストリビューションデータベースをバックアップしたときのバックアップIDを指定して,パブリッシャ/ディストリビュータサーバでdrmsqlrestoreコマンドを実行します。システムデータベースを含めてデータベースをバックアップするときのバックアップIDを指定する場合には,-targetオプションまたは-fオプションでパブリケーションデータベースとディストリビューションデータベースを指定してdrmsqlrestoreコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqlrestore 0000000001 -resync PROMPT >
PROMPT > drmsqlrestore 0000000005 -resync -target PubUserDB1,distribution PROMPT >- パブリケーションデータベースとシステムデータベースをリストアする
パブリッシャ/ディストリビュータサーバで,次の手順でリストアする必要があります。
- システムデータベースをリストアします。
PROMPT > drmsqlrestore 0000000005 -resync -target master,model,msdb PROMPT >- ログリーダーエージェントを停止します。
- サブスクリプションエージェントを停止します。
サブスクリプションの同期の停止が行われます。
注意事項
ログリーダーエージェントの起動オプションが「SQL Serverエージェント起動時に自動的に起動する」の場合,master,model,msdbデータベースのリストア後にログリーダーエージェントが起動され,パブリケーションデータベース,ディストリビューションデータベースのリストアのときにエラーになります。- パブリケーションデータベースとディストリビューションデータベースをリストアします。
PROMPT > drmsqlrestore 0000000005 -resync -target PubUserDB1,distribution PROMPT >- システムデータベースだけをリストアする
システムデータベースを含むデータベースをバックアップしたときのバックアップIDを指定して,パブリッシャ/ディストリビュータサーバまたはサブスクライバサーバで,drmsqlrestoreコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqlrestore 0000000005 -resync -target master,model,msdb PROMPT >- サブスクリプションデータベースをリストアする
サブスクライバサーバで,drmsqlrestoreコマンドを実行します。
PROMPT > drmsqlrestore 0000000002 -resync -target SubUserDB1 PROMPT >
drmsqlrecoverコマンドまたはdrmsqlrecovertoolコマンドを使用して,通常の手順でリカバリ(ロールフォワード)を実施します。
SQL Serverのレプリケーションの運用を再開するには,次の準備が必要です。
サブスクリプションの方式によって,この操作をするサーバが異なります。
プッシュサブスクリプションの場合:パブリッシャ/ディストリビュータサーバ
プルサブスクリプションの場合:サブスクライバサーバ
- ログリーダーエージェントを起動します。
- サブスクリプションエージェントを起動します。
サブスクリプションの同期が開始されます。- サブスクリプションの再初期化,または削除・再作成をします。