Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド
トランザクションログを適用すると,ある時点のバックアップからデータベースをリカバリすることや,メタファイルが破損した場合でもデータベースをリカバリできます。この場合,トランザクションログを連続してバックアップしていないとリカバリできません。また,トランザクションログが途中で一つでも抜けているとリカバリできません。
また,トランザクションログは,バックアップした順に適用する必要があります。ここでは,次の場合にトランザクションログを適用する順番について説明します。
- SQL Serverデータベースを直前のバックアップからリカバリする
- SQL Serverデータベースを二つ以上前のバックアップからリカバリする
- この項の構成
- (1) SQL Serverデータベースを直前のバックアップからリカバリする
- (2) SQL Serverデータベースを二つ以上前のバックアップからリカバリする
(1) SQL Serverデータベースを直前のバックアップからリカバリする
SQL Serverデータベースを直前のデータベースのバックアップ時点(一つ前のバックアップ)から復旧するには,直前の主ボリュームから副ボリュームへのバックアップをリストア後にトランザクションログのバックアップを適用します。
直前の主ボリュームから副ボリュームへのバックアップをリストア後にトランザクションログのバックアップを適用する例を次の図に示します。
図7-8 トランザクションログのバックアップを適用する順序1
- 時点Bのトランザクションログのバックアップは,直前のボリュームバックアップ(時点A)のリストア後に適用できます。
- 時点Cのトランザクションログのバックアップは,直前のトランザクションログのバックアップ(時点B)を適用したあとに適用できます。
(2) SQL Serverデータベースを二つ以上前のバックアップからリカバリする
最新のバックアップデータに問題があった場合など,SQL Serverデータベースを二つ以上前のバックアップ時点から復旧することができます。例えば,二つ前のバックアップからリカバリする場合,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップ(二つ前)に対して取得された最後のトランザクションログを適用後に,トランザクションログのバックアップを適用します。
主ボリュームから副ボリュームへのバックアップ(二つ前)に対して取得された最後のトランザクションログを適用後にトランザクションログのバックアップを適用する例を次の図に示します。この例のように適用することで,最新のバックアップデータに問題があった場合でも,二つ前のバックアップデータから最新の状態に復旧できます。
図7-9 トランザクションログのバックアップを適用する順序2
- 時点Bのトランザクションログのバックアップは,直前のボリュームバックアップ(時点A)のリストア後に適用できます。
- 時点Cのトランザクションログのバックアップは,直前のトランザクションログのバックアップ(時点B)を適用したあとに適用できます。
- 時点Eのトランザクションログのバックアップは,主ボリュームから副ボリュームへのバックアップに対して取得された最後のトランザクションログ(時点C)を適用後に適用できます。