Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド
一つのインスタンス中に複数のデータベースがある場合,各データベースが格納されている主ボリュームの構成によって,バックアップやリストアできるボリュームの単位が異なります。
- 複数データベースが同じボリュームに格納されている場合
同じボリュームにある複数のデータベースを,同時にバックアップまたはリストアできます。- 複数データベースが複数のボリュームに格納されている場合
データベース名を指定して,インスタンス内の一部のユーザーデータベースをバックアップまたはリストアできます。
- この項の構成
- (1) 複数データベースが同じボリュームに格納されている場合
- (2) 複数データベースが複数のボリュームに格納されている場合
(1) 複数データベースが同じボリュームに格納されている場合
同じボリュームにあるデータベースを,同時にバックアップまたはリストアする必要があります。
データベースが同じボリュームに格納されている場合のバックアップおよびリストアを次の図に示します。
図7-1 複数データベースのバックアップおよびリストア(同一ボリューム構成)
(2) 複数データベースが複数のボリュームに格納されている場合
データベース名を指定して,インスタンス内の一部のユーザーデータベースをバックアップまたはリストアできます※。
データベースが複数ボリュームに格納されている場合のバックアップおよびリストアを次の図に示します。
図7-2 複数データベースのバックアップおよびリストア(複数ボリューム構成)
- 注※
- 一つのインスタンス内に複数のユーザーデータベースがある場合,Protection Managerではインスタンス名だけを指定してインスタンス配下のすべてのユーザーデータベースをバックアップできます。しかし,この機能を使用する場合は,SQL Serverのインストール時に作成されるサンプルデータベースを移動または削除する必要があります。そのため,一つのインスタンス内にバックアップ対象外のユーザーデータベースがある場合,拡張コマンドのオペレーション定義ファイルで,TARGETに複数のデータベース名を指定してバックアップを取得してください。
テープから副ボリュームにリストアしたデータから,一部のデータベースを主ボリュームにリストアした場合,Protection Managerはリストアを完了したものとして扱います。
図7-3 複数データベースのテープリストア(複数ボリューム構成)
上図のリストア操作では,テープからリストアされたデータが副ボリューム2に格納されていますが,副ボリューム1のデータを主ボリューム1にリストアすると,Protection Managerはリストアを完了したものとして扱います。このため,副ボリューム2のDB2を,EX_DRM_SQL_RESTOREを使用して主ボリューム2にリストアすることはできません。副ボリューム2の内容を主ボリューム2にリストアする場合は,テープのリストアから実行し直してください。