Hitachi Protection Manager Software ユーザーズガイド
- バックアップの取り方によっては,副ボリュームにバックアップデータがあっても,リストアできなくなる場合があります。
別々のボリュームに格納された次の二つのバックアップオブジェクト※を例に説明します。次のようにバックアップしたとします。
- オブジェクトA(コピーグループ:vg01,obj01)
- オブジェクトB(コピーグループ:vg01,obj02)
1.オブジェクトA,オブジェクトBを一括でバックアップする。
バックアップID「0000000001」が生成される。
2.オブジェクトAだけをバックアップする。
バックアップID「0000000002」が生成される。
注※
バックアップオブジェクトは次のとおりです。
バックアップ対象がファイルシステムの場合:マウントポイント
バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合:データベース
バックアップ対象がExchangeデータベースの場合:ストレージグループ
バックアップ対象がOracleデータベースの場合:表領域
手順2のように,オブジェクトAだけをバックアップするとき,バックアップID「0000000002」が生成されるとともに,オブジェクトAのコピーグループ「vg01,obj01」の古いバックアップ情報(バックアップID:0000000001)がバックアップカタログから消去されます。つまり,バックアップID「0000000001」に含まれるオブジェクトBのバックアップ情報もバックアップカタログから消去されるので,オブジェクトBは副ボリュームにバックアップデータがあっても,リストアできなくなります。オブジェクトBをリストアする場合,手順1(オブジェクトA,オブジェクトBを一括してバックアップ)のバックアップデータをテープから副ボリュームにリストアしたあと,副ボリュームから主ボリュームへリストアしてください。
- Windowsの場合,QuickShadowを使用するときは,世代数は必ず一つでバックアップしてください。複数世代のバックアップを実行するとバックアップが失敗する場合があります。
- Veritas Volume Managerによってディスクグループを構成したボリュームに対してProtection Managerのコマンドを実行すると,イベントログに次に示すエラーログが出力されることがありますが,問題ありません。Protection Managerのコマンドが正常終了したとき,ディスクグループのデポート処理を再試行すると成功することが確認できています。
- WindowsアプリケーションのイベントログのイベントID: 10242
- Veritas Enterprise AdministratorのイベントログのイベントID: V-76-58645-10243