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PRINT DATA EXCHANGE for Open


2.1.5 外字

印刷データや書式オーバレイで外字を使用する場合には,PDL変換やPDE - Form Designerでの書式定義および生成に使用するPC(Windows)に外字コードに対応したフォントを準備する必要があります。

〈この項の構成〉

(1) 使用可能なコード範囲

ユーザ外字は,シフトJISの場合は最大1,880字((F040)16〜(F9FC)16),Unicodeの場合は最大6,400字(U+E000〜U+F8FF)となります。AIX,HP-UXまたはRed Hat Enterprise Linux上の業務プログラムを実行する場合,OSの違いによって使用できる外字コードの範囲が異なる場合もあるため,注意してください。

ユーザ外字のコード範囲について次に示します。

表2‒22 ユーザ外字のコード範囲

文字コード

コード範囲

使用可否

シフトJIS

(F040)16〜(F9FC)16

ユーザ外字には,この領域を使用してください。WindowsではIBM拡張文字があるため,ユーザ外字として使えるのはこの範囲(最大1,880字)となります。

(FA40)16〜(FCFC)16

IBM拡張文字領域を含むため,ユーザ外字として利用できません。

Unicode

U+E000〜U+F8FF

ユーザ外字には,この領域(私用領域)を使用してください(最大6,400字)。なお,一部の私用領域に登録された外字が,Windowsの制限によって正しく表示・印刷されない場合があるため,Unicodeで外字を登録する際にはご注意ください。

U+F0000〜U+FFFFF

ユーザ外字として利用できません。

U+100000〜U+10FFFF

ユーザ外字として利用できません。

 外字はすべて全角文字として扱います。

(2) PDE for Openを使用した外字の出力

外字を使用するとき,プリンタに対しては特別な設定は不要です。Windowsの外字フォントに,PDE for Openを使用して印字したい外字を登録することで,登録した外字を出力できます。

PDE for Openでは,次に示す方法で外字を出力できます。

(a) システム標準の外字フォント(EUDC.tte)を使用する

システム標準の外字フォント(EUDC.tte)を使用して,外字を出力します。標準の設定では,この方法によって外字を出力します。

重要

実際には,GDI変換以外では「MS明朝」フォントに対応している外字を使用しますので,外字作成時にフォント固有にリンク付けした外字フォントは作成しないでください。外字エディタによる外字作成時に,外字フォントの種類として[すべてのフォントにリンクする]で作成し,「MS明朝」フォントに外字がすでにリンクされている場合は削除してください。

(b) 任意の外字フォント(*.tte)を使用する

任意の外字フォント(*.tte)を使用して,外字を出力します。この場合,使用したい外字フォント名をジョブ属性として指定する必要があります。

この方法を利用すると,帳票ごと,またはページごとに使用する外字フォントを変更できます。ただし,書体番号ごとに使用する外字は変更できません。また,ファイル名やドキュメント名,ログ情報などに使用される外字には,任意に指定した外字フォントは適用されません。サポート対象とするWindows 外字フォントの形式を次に示します。

種別

Windows外字フォント

ファイル名形式

4けた以内の英数字('A'〜'Z','0'〜'9'),'#','@','_'

拡張子

.tte

なお,帳票のページ(セパレータのページも含む)ごとに書式中の外字を切り替えたい場合は書式を分けて作成し,それぞれの書式に対して個々に外字フォントを割り当てるように指定してください。

(3) 出力上の注意事項

画面・帳票中に外字(シフトJISの場合(F040)16〜(F9FC)16,Unicodeの場合U+E000〜U+F8FFのコード)を使用している場合,そのコードに対応する外字が登録されていないと,未定義文字として,「・」または空白で出力されます。必ず対応する外字を定義してください。なお,文字が割り当てられていない外字(シフトJISの場合(F040)16〜(F9FC)16,Unicodeの場合U+E000〜U+F8FF)以外のコードを使用した場合は,GDI変換では「・」,PostScriptおよびPDF変換では空白として出力されます。

フォント(書体番号)の変更は,外字には適用されません。フォントに合わせて外字を変更したい場合は,外字のコード範囲をフォントごとに分けて定義するなどの対応が必要となります。

PDE for Openでは,Windows外字の文字パターンを画像として出力します。PC環境では,作成できる外字の大きさは1種類だけです。変換時に必要に応じて拡大します。

GDI変換では,外字もほかの文字と同様に出力します(画像としては出力しません)。ただし,ジョブ属性として外字フォントを指定した場合は,画像として出力します。

PDF変換では,外字は画像としてPDFファイルへ出力されますので,Acrobatによる外字の検索はできません。

PDE - LP Optionでは,外字は24×24ドットで出力されます。外字に細かい点画がある場合は判読しにくくなるおそれがあります。また,次の文字も外字と同様に「MS明朝」フォントの文字パターンを画像として出力されます。