8.3.1 CORBAで動作するAPの作成

CORBAを利用したC/Sシステム上で動作するサーバAPは,サーバオブジェクトで実装し,サーバオブジェクトでの定義情報をSEWB+/CONSTRUCTIONに取り込んで作成します。サーバAP作成の概要を次に示します。

この例では,まずサーバオブジェクト実装のプログラム作成用のテンプレートファイル「サーバ実装作成.cst」をプログラム定義で選択します。そのあと,論理設計図中の対象となるオブジェクト「CompanyServer」を選択して,ソースプログラムとヘッダファイルを生成します。

図8-2 サーバオブジェクト実装プログラムの作成

[図データ]

作業手順

  1. テンプレート選択([サイン]タブ)
    オブジェクトで実装したAPを作成するためのテンプレートを選びます。APが提供するサービスの内容は,選んだテンプレートで決まります。
    なお,選んだテンプレートは変更できます。ただし,その際は,同一の可変記号だけが引き継がれます。
  2. インタフェース選択([インタフェース]タブ)
    [インタフェース]タブで目的のサーバオブジェクトのインタフェースを指定します。まずSEWB+/CS-DESIGNで作成した論理設計図を選択し,その中から作成するサーバオブジェクトのインタフェース,またはオペレーションを選択します。
  3. 入出力項目指示([入出力]タブ)
    選択したテンプレートが,AP内でファイルやDBへの入出力をするようになっている場合は,使用するファイルやDBが定義されているデータ定義ファイルを指定します。
  4. 指示項目の定義([パラメタ]タブ)
    テンプレートでの宣言に従って,プログラム定義で指示項目に値を設定します。
    なお,途中でテンプレートを変更した場合,同一の可変記号だけが引き継がれます。
  5. ユーザ追加処理・業務ルールの設定([ユーザ処理]タブ)
    [ユーザ処理]タブで,ユーザ追加処理としてAP固有の処理を編集します。また,APで使用する業務ルール処理を設定します。同一項目用業務ルールを使用すると,ユーザ追加処理の記述量を軽減できます。
  6. ヘッダファイル・ソースプログラム生成
    プログラム定義で定義した情報に基づき,ソースプログラムを生成します。
    サーバAPをサーバオブジェクトで実装する場合,各オペレーションを別プログラム定義に分割して定義できます。このようにプログラム定義をオペレーション単位の業務固有処理に分割すると,オペレーションごとに開発担当者を割り振ることができるので,オブジェクト指向のノウハウを知らない担当者が,今までのCOBOL2002やC言語などの知識の範囲内で,業務固有の処理に専念してプログラム開発ができるなどの利点があります。