SEWB+を利用して大規模な開発をするときには,次のようなライフサイクルで開発資源を管理していくことになります。
図15-1 開発ライフサイクル
バージョン1の開発作業では,機能別に作成した個々のプログラムをリポジトリにチェックインして登録します。これらのプログラムをすべてリポジトリ内に登録した後,実行環境上で動作するシステム構成にまとめ上げます。これをシステム統合(System Integration:SI)といいます。
システム統合で作成したシステムは,実機で動作確認をします。これを実機テストといいます。実機テストで動作に不具合が発見された場合には,再び開発作業に戻り,リポジトリに格納されている資源をチェックアウトして修正を加えます。修正が終わったら,再びチェックインします。
このようにしてシステム統合と実機テストを繰り返したあと,実機テストで不具合が発生しなくなれば,バージョン1の開発作業は終了します。
バージョン1で開発した生成物は,次のバージョン(バージョン2)の開発の基盤となります。バージョン2以降は,再び開発作業とシステム統合・実機テストを繰り返して開発を進めていきます。
また,バージョン1の生成物は,リリースしたバージョン1のシステムに障害が発生した場合の調査および対策のために使用します。このため,バージョン1のすべての資源を保管しておく必要があります。
システムの一とおりの機能が開発されたあと,実機で動作確認をする時の作業の流れを次の項で説明します。