CSV形式ファイルのフォーマットは,用途に応じて,標準フォーマットとアプリケーション専用フォーマットの2種類に分類されます。標準フォーマットは通常,SEWB+/REPOSITORYの辞書情報を入出力するために使用します。また,アプリケーション専用フォーマットは,SEWB+/REPOSITORYの辞書情報をほかのアプリケーションに連携するために使用します。
ここでは,基本的なファイル内部の構成と,標準フォーマットの詳細について説明します。アプリケーション専用フォーマット(ERwin/ERX)の詳細は,「付録B ERwin/ERXからの辞書登録」を参照してください。
基本的なファイル内部の構成を次に示します。
先頭の1行目には,ヘッダがあります。ヘッダには,定義項目の名称を記述してそのCSV形式ファイルにどのような定義情報があるのかを示す役割があります。ヘッダは,標準フォーマット(データ項目辞書),アプリケーション専用フォーマットで記述内容が異なります。なお,コマンド実行時の引数の指定によって,必要に応じ,ヘッダの入出力を抑止することもできます。
2行目以降からは,定義情報を記述します。定義情報の記述内容も標準フォーマット(データ項目辞書),アプリケーション専用フォーマットで異なります。
データ項目辞書のファイル内部の構成を次に示します。
1行目にはヘッダを,2行目からは個々のデータ項目の定義情報を記述します。一つのデータ項目に対応する定義情報は,内容に応じて1から複数行で記述します。国語区分,言語区分,フィールドおよび結合項目の関連の数のように,一つのデータ項目で複数の定義内容を持つ場合は,複数行になります。
データ項目のヘッダの記述内容を,表4-3に示します。CSV形式ファイル入力コマンドでヘッダの入力を指定した場合には,必ずヘッダが記述されていなければなりません。
表4-3 データ項目のヘッダの記述内容
記述順 | 項目名 | ヘッダの記述内容 |
---|---|---|
1 | データ項目名継承フラグ | DataItemNameIFlg |
2 | データ項目名 | DataItemName |
3 | 標準名称継承フラグ | StdNameIFlg |
4 | 標準名称 | StdName |
5 | フリガナ継承フラグ | SymbolNameIFlg |
6 | フリガナ | SymbolName |
7 | 分類継承フラグ | TypeIFlg |
8 | 分類 | Type |
9 | けた数継承フラグ | DigitIFlg |
10 | けた数 | Digit |
11 | 小数部けた数継承フラグ | FloatDigitIFlg |
12 | 小数部けた数項目名 | FloatDigit |
13 | 反復回数継承フラグ | RepeatNumberIFlg |
14 | 反復回数 | RepeatNumber |
15 | フィールド継承フラグ | FieldIFlg |
16 | フィールド | Field |
17 | 名前継承フラグ | SourceNameIFlg |
18 | 名前 | SourceName |
19 | タイプ継承フラグ | SourceTypeIFlg |
20 | タイプ | SourceType |
21 | タイプ修飾情報継承フラグ | TypeModifyInfoIFlg |
22 | タイプ修飾情報 | TypeModifyInfo |
23 | 初期値継承フラグ | InitValueIFlg |
24 | 初期値項目名 | InitValue |
25 | 言語別フィールド継承フラグ | SourceFieldIFlg |
26 | 言語別フィールド | SourceField |
27 | 最上位結合項目フラグ | TopCompositeFlg |
28 | 所有者 | Owner |
29 | グループ | Group |
30 | アクセス権 | AccessRight |
31 | データ項目ID | DataItemID |
32 | 親データ項目ID | PrntDataItemID |
33 | 構成項目ID | ElmtDataItemID |
34 | コメント | Comment |
35 | 取りうる値 | AvailableValue |
データ項目の定義項目に対応する値を記述するためのフォーマットを,表4-4に示します。国語区分,言語区分,フィールドおよび結合項目の構成項目のように,一つのデータ項目で複数の定義内容を持つ場合は,最大の個数の数だけ,複数行に渡って同じ列に値を記述します。
CSV形式ファイルを入力する場合,データ項目名およびデータ項目名継承フラグには必ず値が記述されていなければなりません。ほかの定義項目の値の記述は任意です。なお,一つのデータ項目を複数行に渡って記述する場合は,開始行にだけデータ項目名とデータ項目名継承フラグを記述します。2行目からは,この値は記述してはなりません。
表4-4 データ項目の定義情報の記述内容
記述順 | 記述する定義情報 | 記述順 | 記述する定義情報 |
---|---|---|---|
1 | データ項目名継承フラグ※1 ※2 | 18 | 名前 |
2 | データ項目名※1 | 19 | タイプ継承フラグ※2 |
3 | 標準名称継承フラグ※2 | 20 | タイプ※3 |
4 | 標準名称 | 21 | タイプ修飾情報継承フラグ※2 ※4 |
5 | フリガナ継承フラグ※2 | 22 | タイプ修飾情報※4 |
6 | フリガナ | 23 | 初期値継承フラグ※2 |
7 | 分類継承フラグ※2 | 24 | 初期値 |
8 | 分類 | 25 | 言語別フィールド継承フラグ※2 |
9 | けた数継承フラグ※2 | 26 | 言語別フィールド |
10 | けた数 | 27 | 最上位結合項目フラグ※5 |
11 | 小数部けた数継承フラグ※2 | 28 | 所有者※6 |
12 | 小数部けた数 | 29 | グループ※6 |
13 | 反復回数継承フラグ※2 | 30 | アクセス権※7 |
14 | 反復回数 | 31 | データ項目ID※8 |
15 | フィールド継承フラグ※2 | 32 | 親データ項目ID※8 ※9 |
16 | フィールド | 33 | 構成項目ID※8 ※9 |
17 | 名前継承フラグ※2 | 34 | コメント※10 |
35 | 取りうる値※11 |
業務ルール辞書のファイル内部の構成を次に示します。
1行目にはヘッダを,2行目からは個々の業務ルールの定義情報を記述します。一つのデータ項目に対応する定義情報は,内容に応じて1から複数行で記述します。国語区分,言語区分,フィールドおよび業務ルールに関連するデータ項目のように,一つの業務ルールで複数の定義内容を持つ場合は,複数行になります。例えば,1行目の標準名称の定義情報は国語区分「日本語」,3行目のルールスクリプトの定義情報は言語区分「SQL」とみなされます。ある特定の区分だけを入力する時,CSV形式ファイルコマンドの引数に指定する数字も定義情報の定義行に対応していますので,注意してください。
業務ルールのヘッダの記述内容を,表4-5に示します。CSV形式ファイル入力時にヘッダの入力を指定した場合には,必ずヘッダが記述されていなければなりません。
表4-5 業務ルールのヘッダの記述内容
記述順 | 項目名 | ヘッダの記述内容 |
---|---|---|
1 | 業務ルール名 | BusiRuleName |
2 | 標準名称 | StdName |
3 | フリガナ | SymbolName |
4 | フィールド | Field |
5 | 所有者 | Owner |
6 | グループ | Group |
7 | アクセス権 | AccessRight |
8 | 業務ルールID | BusiRuleID |
9 | 共用情報 | ShareInfo |
10 | キーワード | Keyword |
11 | 適用条件 | ApplyCond |
12 | 関連データ項目ID | ReltnDataItemID |
13 | ルールスクリプト | RuleScript |
14 | コメント | Comment |
業務ルールの定義項目に対応する値を記述するためのフォーマットを,表4-6に示します。国語区分,言語区分,フィールドおよび業務ルールに関連するデータ項目のように,一つの業務ルールで複数の定義内容を持つ場合は,最大の個数の数だけ,複数行に渡って同じ列に値を記述します。
表4-6 業務ルールの定義情報の記述内容
記述順 | 記述する定義情報 | 記述順 | 記述する定義情報 |
---|---|---|---|
1 | 業務ルール名※1 | 8 | 業務ルールID※4 |
2 | 標準名称 | 9 | 共用情報※5 |
3 | フリガナ | 10 | キーワード |
4 | フィールド | 11 | 適用条件※6 |
5 | 所有者※2 | 12 | 関連データ項目ID※7,※8 |
6 | グループ※2 | 13 | ルールスクリプト※9 |
7 | アクセス権※3 | 14 | コメント※9 |