3.1.2 辞書フォルダを作成する
環境構築ユティリティを使用して,辞書フォルダをリポジトリに作成します。辞書フォルダにはリポジトリでユニークな名称を付け,運用状況に応じたアクセス権を設定してください。辞書フォルダを作成すると,辞書フォルダが管理するデータ項目辞書および業務ルール辞書も自動的に作成されます。
辞書フォルダを作成する場合には,その辞書フォルダでどのくらいの数の資源を管理するのかについても検討する必要があります。一つの辞書フォルダでは,最大30,000のデータ項目を管理できます。
- <この項の構成>
- (1) 辞書フォルダの定義項目
- (2) マルチ辞書を構築するには
- (3) 辞書フォルダを変更または削除するときの留意事項
(1) 辞書フォルダの定義項目
(a) 辞書フォルダ名
プロジェクトでの辞書の用途や管理内容に合わせて,辞書フォルダを識別する名称を付けます。辞書フォルダにはリポジトリでユニークな名称を付けます。
辞書フォルダ名は,必ず定義しなければなりません。
- 文字数の上限(半角文字単位)は,1~92で設定できます。標準値は63です。
- 英数字,カナ文字,日本語文字を使えます。ただし,「:」,「|」は使えません。また,文字列の途中に空白文字を含めてはなりません。
(b) コメント
その辞書フォルダがどのような辞書情報を管理しているのか,使用目的や内容,使用時の注意事項などを記述します。4種類までの国語区分別に記述できます。
- 文字数の上限(半角文字単位)は,6500です。変更はできません。
- 任意の文字を使えます。
(2) マルチ辞書を構築するには
リポジトリに複数の辞書フォルダを作成することで,マルチ辞書を構築できます。システム開発形態,プロジェクトの体制や運用などに合わせて,最適な辞書フォルダの構成を検討してください。構成を検討する場合には,次に説明する辞書の資源間の関連を考慮することをお勧めします。
(a) データ項目同士の関連
- データ項目の継承関係は,辞書フォルダ内にだけ定義できます。したがって,継承関係を定義する場合には,ドメインとするデータ項目が,同じ辞書フォルダ内に登録されていなければなりません。同一の定義情報を持つドメインでも,マルチ辞書を構成するそれぞれの辞書フォルダに登録する必要があります。
- データ項目の結合関係は,複数の辞書フォルダを渡って定義することもできます。例えば,辞書のレコード定義(最上位結合項目)を専用に管理する辞書フォルダ,レコード定義を構成する基本的なデータ項目を専用に管理する辞書フォルダというような分類ができます。
(b) 業務ルールとデータ項目の関連
業務ルールとデータ項目は,複数の辞書フォルダを渡って関連づけることもできます。例えば,あるプロジェクト専用のデータ項目を「辞書フォルダA」で管理し,別のプロジェクト専用のデータ項目を「辞書フォルダB」で管理する場合に,両方のプロジェクトから共用できる業務ルール専用の辞書フォルダを作成できます。
(3) 辞書フォルダを変更または削除するときの留意事項
(a) 辞書フォルダの環境を変更するとき
辞書フォルダの環境を変更(作成や削除)する前にクライアントのリポジトリブラウザを起動しているときには,変更後,再起動してください。
(b) 辞書フォルダを削除するとき
- 辞書フォルダを削除すると,その辞書フォルダが管理しているデータ項目辞書および業務ルール辞書も併せて削除されます。
- 複数の辞書フォルダに渡って結合項目を定義している場合,削除する辞書フォルダに構成項目となるデータ項目がある場合には,辞書フォルダを削除できません。
- 複数の辞書フォルダに渡って業務ルールを定義している場合,削除する辞書フォルダに適用条件「専用にする」が定義された業務ルールがある場合には,辞書フォルダを削除できません。