付録B.4 テーブルレポートの連携

ここでは,ERwin/ERX(バージョン3.5)で作成したテーブルレポートの辞書登録について説明します。

<この項の構成>
(1) ERwin/ERXでのテーブルレポートの出力設定
(2) テーブルレポートからデータ項目辞書への変換規則
(3) テーブルレポートからデータ項目辞書への変換規則(同一カラム名をマージする場合)
(4) データ項目辞書とテーブルレポート形式の対応
(5) テーブルレポート形式フォーマット

(1) ERwin/ERXでのテーブルレポートの出力設定

ERwin/ERXで次の設定をして,CSV形式ファィルを出力してください。

(a) サーバの対象SQL DBMSの設定
データベースにORACLEを使用する場合
  • SQL DBMSの設定値:ORACLE
  • DBのバージョン:任意
データベースにHiRDBを使用する場合
  • SQL DBMSの設定値:HiRDB
  • DBのバージョン:任意
(b) レポート作成時の設定

ERwin/ERXのでレポートを作成するときには,次のオプションを設定してください。

論理/物理:物理

カテゴリ:テーブル

(c) レポート形式に設定する項目

テーブルレポートから辞書に連携するために必要なカラムオプションと,その並び順を次に示します。

順序カラム
1テーブル 名前
2テーブル カラム 名前
3テーブル カラム データ型
4テーブル カラム 主キーである
5テーブル カラム 外部キーである
6テーブル カラム デフォルト デフォルト
7テーブル カラム 属性 名前
8テーブル カラム 属性 ノート
8テーブル カラム 属性 定義
9テーブル 親リレーションシップ 親テーブル 名前
10テーブル 親リレーションシップ 移行カラム 名前
11テーブル 親リレーションシップ 移行カラム 属性 ベース名
12テーブル エンティティ 名前
13※1テーブル エンティティ ノート
13※1テーブル エンティティ 定義
※2テーブル カラム フィルタ 実カラム(非FK)を含む
※2テーブル カラム フィルタ FKカラムを含む
※2テーブル カラム ソート 物理順序
注※1
どちらか一方だけを指定してください。
注※2
必ず指定してください。順序は該当しません。

(d) レポートのエクスポート時の設定

レポートをファイルにエクスポートするときには,次のオプションを設定してください。

エクスポート形式:CSV

表示形式:表形式(重複)

エクスポート先:ファィル

(2) テーブルレポートからデータ項目辞書への変換規則

依存関係のあるテーブルレポートを辞書登録する場合の変換規則は,エンティティレポートと属性レポートを同時入力する場合と同様です。「付録B.2(2) エンティティレポートからデータ項目辞書への変換規則」を参照してください。

(3) テーブルレポートからデータ項目辞書への変換規則(同一カラム名をマージする場合)

テーブルレポート中に,同一のカラム名が定義された属性情報が複数ある場合,その情報をマージしてデータ項目辞書に登録できます。この変換規則は,エンティティレポートと属性レポートを同時入力する場合と同様です。「付録B.2(3) エンティティレポートからデータ項目辞書への変換規則(同一カラム名をマージする場合)」を参照してください。

(4) データ項目辞書とテーブルレポート形式の対応

データ項目辞書の定義項目とテーブルレポート形式の対応を,表B-15に示します。

表B-15 データ項目辞書とテーブルレポート形式の対応

データ項目辞書の定義項目テーブルレポート形式
結合項目※1構成項目
単項目結合項目とその構成項目
結:結合項目
構:構成項目
名称データ項目名テーブル 名前カラム 名前結:カラム 名前
構:カラム 名前+サフィックス※2
標準名称エンティティ 名前属性 名前結:属性 名前
構:属性 名前+サフィックス※2
フリガナ××結:×
構:×
属性分類結合データカラム データ型を変換※2結:結合データ
構:カラム データ型を変換2
けた数カラム データ型から抽出※2結:-
構:カラム データ型から抽出※2
小数部
けた数
カラム データ型から抽出2結:-
構:カラム データ型から抽出2
反復回数×結:-
構:×
付加情報フィールド
1~n
××結:×
構:×
コメントエンティティ ノート/定義属性 ノート/定義結:属性 ノート/定義
構:×
言語別詳細情報名前テーブル 名前カラム 名前結:カラム 名前
構:カラム 名前+サフィックス※2
タイプカラム データ型を変換2結:-
構:カラム データ型を変換2
タイプ修飾情報※3×結:-
構:×
取りうる値××結:×
構:×
初期値カラム デフォルト デフォルト結:-
構:※4
言語別フィールド××結:×
構:×
(凡例)
×:ERwin/ERX側にデータ項目辞書に対応する情報がない項目
-:データ項目辞書側に値が設定されない項目
注※1
エンティティから変換されるデータ項目は,最上位結合項目となります。
注※2
変換される分類とタイプは,「付録B.2(5) ERwin/ERX タイプマッピングの規則」を参照してください。
注※3
「COBOL又はOOCOBOL」で定義する編集文字列,「IDL(CORBA)」で定義するシーケンスを指します。
注※4
初期値にはタイプマッピングで定義した値が設定されます。

(5) テーブルレポート形式フォーマット

ERwin/ERXのテーブルレポートに対応するCSV形式ファイルフォーマットについて説明します。

(a) ファイル内部の構成

テーブルレポート形式のファイル内部の構成を次に示します。

[図データ]

1行目からはヘッダを,2行目からはこのデータ項目の定義情報を記述します(ヘッダはERwin/ERXのバージョンによっては出力されない場合があります)。定義情報の行では,前の行と異なるテーブル名の記述がある行をエンティティの開始行とし,結合項目に対応するエンティティの情報と構成項目に対応する属性のうち1番目の情報を合わせて1行に記述します。そのあとの行で,2番目以降の属性の情報を一行ずつ連続して記述します。次のエンティティ情報が現れるまでをエンティティに属する属性情報とみなします。

(b) ヘッダ

ヘッダはERwin/ERX(バージョン3.5)でレポートを出力した場合に付加されます。ヘッダの内容は任意ですが,ヘッダ行のカンマで区切られた列数は,定義情報と同じでなくてはなりません。

(c) 定義情報

定義情報のフォーマットとテーブルレポートで定義する必要のある値と省略できる値を,表B-16に示します。文字列の値はすべてクォーテーション(「"」または「'」)で囲まないで記述します。

表B-16 データ項目の定義情報の記述内容(テーブルレポート形式)

記述順記述内容設定区分
1テーブル名
2カラム名
3カラムデータタイプ
4PK指定
5FK指定
6デフォルト値
7属性名
8属性コメント
8属性定義
9親テーブル名
10移行カラム名
11移行属性ベース名
12エンティティ名
13エンティティコメント
13エンティティ定義
(凡例)
○:必要な値
△:省略できる値
注※
どちらか一方を記述します。