SEWB+/REPOSITORY 辞書設計ガイド
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1.3.1 辞書を利用したC/Sシステム設計
- SEWB+/CS-DESIGNとは
- ORB(オブジェクトリクエストブローカ)を利用したC/Sシステムのアプリケーション(オブジェクト)の論理構成設計を支援するツールです。特に,3層−画面入出力などのユーザインタフェースを制御する「プレゼンテーション層」,中核的な業務処理を実行する「ファンクション層」,データベースの管理およびデータベースへのアクセスを実行する「データ層」−で構成されるC/Sシステムの設計に適しています。SEWB+/CS-DESIGNでは,C/Sシステムのアプリケーション分割や関連の定義を,論理設計図を描きながらビジュアルに設計できます。論理設計図には,各アプリケーションの外部インタフェースとして,アプリケーションの操作関数,属性や例外を定義できます。また,オブジェクトに定義したインタフェースの情報からは,CORBA※1(Common Object Request Broker Architecture)のIDL※2(Interface Definition Language)を生成できます。
- 注
- SEWB+/REPOSITORYとの連携は,SEWB+/CS-DESIGNのバージョン02-04以降が前提となります。
- 注※1
- CORBAは,OMG(オブジェクトマネジメントグループ)が標準化を進めている,ネットワークに分散したオブジェクト間のメッセージング機構の規約です。
- 注※2
- IDLは,ORBを利用するC/Sシステムで,オブジェクトのインタフェースを定義する言語です。ORBとは,クライアントとサーバに分散されたアプリケーション間の通信を制御し,要求を伝える役割を持つ分散オブジェクト実行環境です。
- 辞書の利用の流れ
- 次に,SEWB+/CS-DESIGNから辞書に登録した資源がどのように利用されるのかについておおまかに説明します。この流れを,図1-6に示します。
図1-6 辞書の利用の流れ(SEWB+/CS-DESIGN)
![[図データ]](FIGURE/ZU010600.GIF)
- 論理設計図の作成
C/Sシステムを論理的な3層に分割し,システムを構成するオブジェクトをどの階層に属するのかを決定します。そして,各オブジェクトおよびオブジェクト間の呼び出し関係を決定し,論理設計図を作成します。
- オブジェクト定義
オブジェクトの詳細を設計して定義します。ここでは,そのオブジェクトがインタフェースを持つかどうかや,インタフェースを持つ場合の属性や引数などを定義します。このとき,辞書に用意したデータ項目が利用されます。
- IDLの生成
開発するC/SシステムでCORBAをサポートするORB(日立製品では,TPBrokerがあります)を使用する場合は,個々のオブジェクトから,または論理設計図を構成するすべてのオブジェクトからIDLを生成します。インタフェース情報の定義で利用したデータ項目の情報が,SEWB+/CS-DESIGNの生成規則に従ってIDLの中に展開されます。
- 論理設計図をサーバアプリケーション作成に連携する
- SEWB+/CS-DESIGNで設計した論理設計図のファイルをSEWB+/CONSTRUCTIONに読み込み,サーバアプリケーション開発に利用できます。
- SEWB+/CS-DESIGNの詳細は,マニュアル「SEWB+/CS - DESIGN ユーザーズガイド」を参照してください。
- SEWB+/CS-DESIGNでの設計情報を利用したアプリケーション開発については,マニュアル「SEWB+/CONSTRUCTION アプリケーション開発ガイド」を参照してください。
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