5.2.2 エクスポートの実行
(1) コマンドによるエクスポートの実行
エクスポートのコマンドについて説明します。
エクスポートのコマンドのファイルは,次の場所に格納されています。
SEWB+ 基本開発環境の組み込み先のパス名¥Repository¥bin¥RPexport
SEWB+ 基本開発環境の組み込み先のパス名は,デフォルトでは次のように設定されています。システムドライブとは,Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64が組み込まれているドライブです。
- Windows 2000 ServerまたはWindows Server 2003の場合
システムドライブ:¥Program Files¥HITACHI¥Sewb
- Windows Server 2003 x64の場合
システムドライブ:¥Program Files(x86)¥HITACHI¥Sewb
エクスポートは,次のコマンドで実行します。
![[図データ]](figure/zu051300.gif)
- /t
- エクスポート方法を指定します。
- 省略時はallが仮定されます。
- all
- 全体をエクスポートします。
- incremental
- 前回のエクスポート以降,追加または更新された増分の資源の情報だけをエクスポートします。
- [エクスポート運用の設定]ダイアログの[ドキュメント]タブで,「指定したシステムバージョンの情報をエクスポートする」を選択している場合は,incrementalの指定はできません。この場合,ログファイルに警告メッセージが出力され処理が中止されます。
- /nomsg
- エクスポートを実行するときに,ダイアログを表示しません。このオプションを指定すると,エラーメッセージ,問い合わせ,進ちょく情報のダイアログが表示されなくなります。このオプションを指定した場合,運用設定で指定した次のオプションは無視されます。
- エクスポートファイルの上書き確認
既存のエクスポートファイルがある場合は上書きされます。
- エクスポートファイルの最大サイズ指定
最大サイズの指定がないものとみなされます。
(2) [エクスポート運用の一覧]ダイアログからのエクスポートの実行
[エクスポート運用の一覧]ダイアログで次の項目を指定して[実行]ボタンを押すと,エクスポートが実行されます。
- 実行するエクスポート運用名
- エクスポート方法(全体または増分)
(3) エクスポートの自動実行
Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64のatコマンドなどで,エクスポートのコマンド(Rpexport)を特定の時刻に実行するように登録することによって,エクスポートを自動化できます。atコマンドについての詳細は,各OSのヘルプを参照してください。
次に,自動実行をする際の注意事項を説明します。
- /nomsgを指定しない場合,エクスポート運用の設定では,オプション「既存のエクスポートファイルを上書きする」を選択してください。このオプションを選択していない場合は,同名のエクスポートファイルが存在していたときに,上書きを確認するダイアログが表示されます。
- /nomsgを指定しない場合,エラー発生時には,エラーの発生を通知するダイアログが表示されます。その場合は,ユーザが[OK]ボタンを押してダイアログを閉じる必要があります。したがって,atコマンドを使ってエクスポートを自動実行する場合,/nomsgを指定しないときは必ずatコマンドに/interactiveを指定してください。/interactiveは,実行中のコマンドとユーザの対話を許可するオプションです。
/nomsgと/interactiveのどちらも指定しないでエクスポートを自動実行し,エラーが発生した場合は,エクスポートの実行を終了させるためにシャットダウンが必要になります。
atコマンド以外のコマンドでエクスポートを自動実行する場合も,/nomsgを指定しないときは同様の注意が必要です。
- atコマンド以外のコマンドでスケジュールした場合に,エクスポートのコマンドがWindows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64の「system」アカウント以外で実行されると,パスワード入力のダイアログが表示され,パスワードの入力が必要になるため注意してください。なお,atコマンドでスケジュールした場合,エクスポートのコマンドは「system」アカウントで実行されるため,パスワードの入力は不要です。
(4) エクスポート実行時のエラー
エクスポート実行時にエラーが発生した場合は,メッセージログファイルにエラーの内容が出力されます。
(5) エクスポートの中止
エクスポートの実行時に表示される進ちょく情報ダイアログの[中止]ボタンを押すと,中止確認のダイアログが表示されます。そこで[OK]を押すとエクスポートが中止されます。
エクスポートを中止した場合,作成途中のエクスポートファイルは削除されます。ただし,ファイルサイズを指定してエクスポートファイルの分割作成をする指定をしていた場合,作成済みのエクスポートファイルは削除されません。
(6) エクスポートの終了コード
エクスポートが終了すると,次に示す終了コードを返します。
- 0:正常終了
- 1:異常終了(処理を中止した)
- 2:引数不正
- 4:処理は終了したが,途中で続行可能なエラーが発生(メッセージログ出力ファイルに詳細なメッセージを出力した)
- 5:エクスポートする情報がないので,エクスポートしないで終了
- 6:ユーザ応答による中止
強制終了の場合の終了コードは不定です。