4.2.6 システムを統合してテスト・検査する

機能別に設計,製造された個々のプログラムを統合して,一つのプログラムに組み立てることをシステム統合といいます。プログラムの連動テストや,検査の目的で他部署にプログラムを提出するといったリリース時に,システム統合の作業が必要です。

リポジトリを利用して,システムを統合する場合の運用例を説明します。

<この項の構成>
(1) リリース用のシステムバージョンの作成
(2) システム統合の手順

(1) リリース用のシステムバージョンの作成

他部署にプログラムを提出するといったリリース時に,システム統合の責任者は,リリース用のシステムバージョンを作成します。リリース用のシステムバージョンは,個々のプログラムの最新版を指しているシステムバージョン「System V1.0」を複製して作成します。このとき,バージョン種別は「固定」にします。リリース用のシステムバージョンは,リリースごとに作成します。

リリース用の固定のシステムバージョンを作成することによって,以降に,個々のドキュメントが更新されても,リリース時の版を識別できます。

ここでは,システムバージョン「System V1.0」を複製して,「System V1.0 Release1」を作成する手順を説明します。

  1. リポジトリブラウザのウィンドウで,システムバージョン「System V1.0」を選ぶ
  2. [リポジトリ]メニューから[システムバージョン]-[複製]を選ぶ
    [システムバージョンの複製]ダイアログが表示されます。
  3. [システムバージョンの複製]ダイアログに次の設定をする
    項目設定内容
    システムバージョン名System V1.0 Release1
    バージョン種別固定
    複製先システムバージョンの複製先
  4. [OK]ボタンを押す
    複製されたシステムバージョン「System V1.0 Release1」が作成されます。
  5. リポジトリブラウザのウィンドウで,システムバージョン「System V1.0 Release1」を選ぶ
  6. [リポジトリ]メニューから[プロパティ]を選ぶ
    [システムバージョンのプロパティ]ダイアログが表示されます。
  7. 「アクセス権」タブに次の設定をする
    項目設定内容
    所有者のアクセス権フルコントロール
    グループのアクセス権読み取り
    全ユーザのアクセス権読み取り
  8. [OK]ボタンを押す
    システムバージョンのアクセス権が設定されます。

(2) システム統合の手順

  1. システムを構成するプログラムをチェックアウトする
    システム統合の責任者は,システムを構成するプログラムをリポジトリから取り出します。システムを構成するプログラムは,リリース用のシステムバージョン「System V1.0 Release1」を指定して参照チェックアウトで取り出します。
  2. ビルドを実行する
    システム統合の責任者は,チェックアウト先でビルドを実行します。このビルドを実行することで,システム統合の作業が完了します。