10.1.2 ユーザで障害を回復できない場合の処置
(1) アプリケーションログを収集する
サーバで,アプリケーションログを収集してください。
- サーバに「Administrators」権限でログインする
- 「管理ツール」の「イベントビューア」を起動する
- イベントビューアでアプリケーションログの一覧を表示する
[ツリー]タブから「アプリケーションログ」を選びます。
- アプリケーションログをファイルに保存する
[操作]メニューから[ログファイルの名前を付けて保存]を選びます。
- イベントビューアを終了する
- アプリケーションログを保存したファイルを収集する
(2) レジストリ情報を収集する
サーバで,レジストリ情報を収集してください。
- レジストリエディタ(システムディレクトリ¥SYSTEM32¥REGEDT32.EXE)を起動する
システムディレクトリとは,Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64が組み込まれているディレクトリです。
- 「ローカルマシン(コンピュータ)上のHKEY_LOCAL_MACHINE」ウィンドウをアクティブにする
- ツリービューの「SOFTWARE」,「HITACHI」を順にダブルクリックする
- ツリービューの「SEWB+/REPOSITORY」を選ぶ
- [レジストリ]メニューから[名前を付けてサブツリーを保存]を選ぶ
[ファイル名を付けて保存]ダイアログが表示されます。
- ファイル名を入力して[OK]ボタンを押す
- [レジストリ]メニューから[レジストリエディタの終了]を選ぶ
レジストリエディタが終了します。
- レジストリ情報を保存したファイルを収集する
(3) 関数トレースを収集する
サーバで,関数トレースとして次に示す2種類のファイルを収集してください。関数トレースは,サーバの起動中,常に採取されています。
- システム環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPxxx.tmp
(xxxは,SEWB+のセッションのプロセス番号)
SEWB+のセッションが正常に終了した場合,このファイルは削除されます。
SEWB+のセッションが異常終了した場合,このファイルはサービス再起動時に削除されます。
- インストールディレクトリ¥Repository¥spool¥ログインユーザ名.trc
インストールディレクトリは,SEWB+ 基本開発環境が組み込まれているディレクトリで,デフォルトでは次のように設定されています。システムドライブとは,Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64が組み込まれているドライブです。
- Windows 2000 ServerまたはWindows Server 2003場合
システムドライブ:¥Program Files¥HITACHI¥Sewb
- Windows Server 2003 x64の場合
システムドライブ:¥Program Files(x86)¥HITACHI¥Sewb
(4) 通信トレースを収集する
再現性のある障害が発生する場合には,通信トレースを収集してください。通信トレースは,サーバとクライアントの両方で収集する必要があります。通信トレースを収集するには,環境設定が必要です。
なお,通信トレースは,障害の要因を調査するための情報ですので,正常に動作しているときは収集しないようにしてください。情報を収集すると,レスポンスが遅くなるなどの処理速度の低下が発生します。
(a) サーバの通信トレースを収集する
- ■環境設定
- 通信トレースを収集するには,レジストリキー「HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥SEWB+/REPOSITORY¥Debug」に,次に示す二つの値を設定します。
値の名前 | 値のデータ |
---|
RPCOMUNICATIONLOG | all(固定) |
RPCOMUNICATIONLOGSIZE | トレースファイルのサイズをバイト単位で指定する。 省略時は,1,048,576バイトが仮定される。 |
- レジストリへの環境変数の設定には,レジストリエディタを使用します。次に,レジストリエディタでの設定手順を示します。
- レジストリエディタ(システムディレクトリ¥REGEDIT.EXE)を起動する
システムディレクトリとは,Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64が組み込まれているディレクトリです。
- ツリービューの「HKEY_LOCAL_MACHINE」,「SOFTWARE」,「HITACHI」,「SEWB+/REPOSITORY」,「Debug」を順に選ぶ
- [編集]メニューから[新規作成]-[文字列]を選び,値の名称を設定する
- 設定した値の名称をダブルクリックする
[文字列の編集]ダイアログが表示されます。
- 値のデータを入力して[OK]ボタンを押す
- 4.,5.の操作を設定する値の数だけ繰り返す
- [レジストリ]メニューから[レジストリエディタの終了]を選ぶ
レジストリエディタが終了します。
- ■サーバの通信トレースファイル
- サーバの通信トレースは次に示すファイルに保存されます。
- システム環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPcomSV1.xxx※1
- システム環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPcomSV2.xxx※1
- インストールディレクトリ¥Repository¥spool¥RPcomSV1.yyy※2
- インストールディレクトリ¥Repository¥spool¥RPcomSV2.yyy※2
- 注※1
- ファイル拡張子xxxには,SEWB+のセッションのプロセス番号が設定されます。この二つのファイルは,SEWB+サービスの起動時に削除されます。
- 注※2
- ファイル拡張子yyyには,ログインユーザ名が設定されます。
- このファイルは,SEWB+のセッションが異常を検地した場合に作成します。SEWB+では削除しません。
- インストールディレクトリは,SEWB+ 基本開発環境が組み込まれているディレクトリで,デフォルトでは次のように設定されています。システムドライブとは,Windows 2000 Server,Windows Server 2003またはWindows Server 2003 x64が組み込まれているドライブです。
- Windows 2000 ServerまたはWindows Server 2003の場合
システムドライブ:¥Program Files¥HITACHI¥Sewb
- Windows Server 2003 x64の場合
システムドライブ:¥Program Files(x86)¥HITACHI¥Sewb
(b) クライアントの通信トレースを収集する
- ■環境設定
- 通信トレースを収集するには,次に示す二つの環境変数を設定します。
変数名 | 変数の値 |
---|
RPCOMUNICATIONLOG | all(固定) |
RPCOMUNICATIONLOGSIZE | トレースファイルのサイズをバイト単位で指定する。 省略時は,1,048,576バイトが仮定される。 |
- 環境変数の設定手順を,次に示します。
- 「コントロールパネル」の「システム」を起動する
- "ユーザ環境変数"に環境変数を設定する
- [システムのプロパティ]ウィンドウで[OK]ボタンを押す
[システムのプロパティ]ウィンドウが閉じます。
- ■クライアントの通信トレースファイル
- クライアントの通信トレースは,次の二つのファイルに保存されます。
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPcomCL1.xxx
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPcomCL2.xxx
- ファイル拡張子xxxには,プロセス番号が設定されます。
- この二つのファイルは,環境変数RPCOMUNICATIONLOGが設定されている場合,SEWB+ログインの起動時に削除されます。
(5) ドキュメントAPIトレースを収集する
ドキュメントの操作で再現性のある障害が発生する場合には,クライアントでドキュメントAPIトレースを収集してください。ドキュメントAPIトレースを収集するには,環境設定が必要です。
なお,ドキュメントAPIトレースは,障害の要因を調査するための情報ですので,正常に動作しているときは収集しないようにしてください。情報を収集すると,レスポンスが遅くなるなどの処理速度の低下が発生します。
(a) 環境設定
ドキュメントAPIトレースを収集するには,次に示す二つの環境変数を設定します。
変数名 | 変数の値 |
---|
API_PROC | 2(固定) |
API_ASSERT | normal(固定) |
環境変数の設定手順を,次に示します。
- 「コントロールパネル」の「システム」を起動する
- "ユーザ環境変数"に環境変数を設定する
- [システムのプロパティ]ウィンドウで[OK]ボタンを押す
[システムのプロパティ]ウィンドウが閉じます。
(b) トレースファイル
ドキュメントAPIトレースは,次の二つのファイルに保存されます。
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥APIPROC.LOG
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥APIASSERT.LOG
この二つのファイルは,同一のクライアントで次回ログイン時に削除されます。
(6) 辞書APIトレースを収集する
辞書の操作で再現性のある障害が発生する場合には,クライアントで辞書APIトレースを収集してください。辞書APIトレースを収集するには,環境設定が必要です。
なお,辞書APIトレースは,障害の要因を調査するための情報ですので,正常に動作しているときは収集しないようにしてください。情報を収集すると,レスポンスが遅くなるなどの処理速度の低下が発生します。
(a) 環境設定
辞書APIトレースを収集するには,次に示す二つの環境変数を設定します。
変数名 | 変数の値 |
---|
RPDICTIONARYLOG | all(固定) |
RPDICTIONARYLOGSIZE | トレースファイルのサイズをバイト単位で指定する。 省略時は,1,048,576バイトが仮定される。 |
環境変数の設定手順を,次に示します。
- 「コントロールパネル」の「システム」を起動する
- "ユーザ環境変数"に環境変数を設定する
- [システムのプロパティ]ウィンドウで[OK]ボタンを押す
[システムのプロパティ]ウィンドウが閉じます。
(b) トレースファイル
辞書APIトレースは,次の二つのファイルに保存されます。
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPdicCL1.xxx
- 環境変数TEMPに指定したディレクトリ¥RPdicCL2.xxx
ファイル拡張子xxxには,プロセス番号が設定されます。
この二つのファイルは,SEWB+ログインの起動時に削除されます。
(7) リポジトリブラウザのトレースを収集する
リポジトリブラウザに障害が発生した場合は,トレース情報を収集してください。
トレース情報は,次の環境変数を設定することでファイルに出力できます。
![[図データ]](figure/zu090100.gif)
トレース情報ファイルは,環境変数TEMPで指定したディレクトリに「DCXXXX.tmp(XXXXは,システムが仮定する英数字)」の名称で出力されます。