ソートマージ


18.1.2 使用するSORT EE機能を有効にする

使用する機能に対応したSORT EEの環境変数を指定します。環境変数の指定方法については,「14.1 SORT EEの環境変数の設定」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) ファイル排他機能の無効化(UNIXの場合だけ)

SORT EEでは,ファイル排他を無効にできます。

ファイル排他機能を無効にする場合は,SORT EEの環境変数「EXSORTMGTOPT」に,「LOCK_INVALID」を指定します。

注※

64ビット版の環境変数名は「EXSORT64MGTOPT」です。

(2) チェック緩和機能

SORT EEでは,キー,比較項目,または集約項目の入力データ形式が不正であってもエラーとしないで処理を続行する,チェック緩和オプションがあります。

注※

64ビット版の環境変数名は「EXSORT64MGTOPT」です。

(3) I/Oサイズ変更機能

SORT EEでは,入力ファイル,出力ファイル,ソート用一時ファイル,およびマージ用一時ファイルに対する1回のデータ読み込みサイズ,および書き出しサイズを変更できます。

適切なI/Oサイズを指定することで,実行時の性能を向上できます。I/Oサイズのチューニングについては,「17. 性能チューニング方法」を参照してください。

入力ファイル,出力ファイル,ソート用一時ファイル,およびマージ用一時ファイルに対して,すべて同じI/Oサイズを指定する場合は,SORT EEの環境変数「EXSORTIOSIZE※1」を指定します。

ファイルごとに個別に指定する場合は,それぞれに対応した環境変数を指定します。※2環境変数を指定していない場合,1,024KBが設定されます。

入力ファイル:EXSORTINPIOSIZE

出力ファイル:EXSORTOUTIOSIZE

ソート用一時ファイル:EXSORTSORTTMPIOSIZE

マージ用一時ファイル:EXSORTMERGETMPIOSIZE

注※1

64ビット版の環境変数名は「EXSORT64IOSIZE」です。

注※2

64ビット版の環境変数名はつぎのとおりです。

入力ファイル:EXSORT64INPIOSIZE

出力ファイル:EXSORT64OUTIOSIZE

ソート用一時ファイル:EXSORT64SORTTMPIOSIZE

マージ用一時ファイル:EXSORT64MERGETMPIOSIZE

(4) ワークバッファサイズの自動見積もり機能

SORT EEでは,ソート機能で使用するワークバッファのサイズを自動で見積もることができます。ワークバッファサイズを指定していない場合,あるいはインコアソートで実行時間を短縮させたい場合などに効果的な機能です。ワークバッファのチューニングについては,「17. 性能チューニング方法」を参照してください。

ワークバッファサイズの指定値は,次の優先順位で決定します。

Windowsの場合
  1. SORT EEの環境変数「EXSORT_HI_WORKSIZE※2

  2. wnsortコマンドの/yパラメタまたはwnsortexコマンドのwork_sizeパラメタ

  3. 環境ファイル「wnsort.wse」のwork_sizeオプション

  4. SORT EEの環境変数「EXSORTWORKSIZE※1

  5. exsortコマンドの-worksize autoオペランドを設定(SORT EEの省略値)

UNIXの場合
  1. SORT EEの環境変数「EXSORT_HI_WORKSIZE※2

  2. rsortコマンドの-yパラメタ

  3. 環境変数「SORTOPT」の-yオプション

  4. SORT EEの環境変数「EXSORTWORKSIZE※1

  5. exsortコマンドの-worksize autoオペランドを設定(SORT EEの省略値)

注※1

64ビット版の環境変数名は「EXSORT64WORKSIZE」です。

注※2

64ビット版の環境変数名は「EXSORT64_HI_WORKSIZE」です。

(5) 2GB超ワークバッファサイズの指定(64ビット版の場合)

64ビット版のSORT EEでは,ソート機能で使用するワークバッファのサイズに,2,000GBまで指定できます。インコアソートで,大容量ファイルのソート実行時間を短縮させたい場合に効果的な機能です。