ソートマージ


10.2.4 使用例

集約コマンドの使用例を示します。

〈この項の構成〉

(1) 文字項目をキーとして集約する例

文字項目をキーとして集約する例を示します。ここでは,商品コードをキーとして売上数を集約する例を示します。

(a) 条件

集約の条件は,次のとおりです。

  • 32ビット版SORTを使用する

  • 集約キーの比較は,JIS8単位コードの体系に従う

  • 入力ファイルおよび出力ファイルは,固定長順ファイル

  • 入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長は,128バイト

  • 集約結果の出力ファイル名は「OUTFILE」

  • 集約キーの属性は文字項目(文字)

  • 集約キーの開始バイト位置は「5」バイト目,バイト長は「4」バイト

  • 集約項目の属性は数字項目(内部10進数)

  • 集約項目の開始バイト位置は「17」バイト目,バイト長は「4」バイト

  • 入力ファイルは標準入力ファイル

また,ソートの条件は,次のとおりです。

  • 32ビット版SORTを使用する

  • ソートキーの比較はJIS8単位コードの体系に従う

  • 入力ファイルおよび出力ファイルは,固定長順ファイル

  • 入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長は,128バイト

  • ソート結果の出力ファイルは標準出力ファイル

  • ソートは昇順,キーの属性は文字項目(文字)

  • ソートキーの開始バイト位置は「5」バイト目,バイト長は「4」バイト

  • ソートするファイルのファイル名は「INFILE」

注※

集約処理と同じ値を指定しなければなりません。

(b) 入力するコマンド

入力する集約コマンドを次の図に示します。

図10‒6 入力する集約コマンド(その1)

[図データ]

(c) コマンドの指定内容

集約コマンドの指定内容を次の表に示します。

表10‒15 集約コマンドの指定内容(その1)

項番

入力項目

指定内容

1

rsort

ソート処理のコマンド「rsort」を指定する。

2

-S

入力ファイルを「固定長順ファイル」で指定する。

3

-L128

入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長を「128」バイトで指定する。

4

-c

キーの整列順序を「昇順」,属性を文字項目の「文字」で指定する。

5

+5-4

キーの開始バイト位置を「5」バイト目,バイト長を「4」バイトで指定する。

6

-INFILE

ソートするファイルのファイル名「INFILE」を指定する。

7

rsum

集約処理のコマンド「rsum」を指定する。

8

-S

入力ファイルを「固定長順ファイル」で指定する。

9

-L128

入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長を「128」バイトで指定する。

10

-oOUTFILE

集約結果の出力先ファイル名「OUTFILE」を指定する。

11

-c

集約キーの属性を文字項目の「文字」で指定する。

12

+5-4

集約キーの開始バイト位置を「5」バイト目,バイト長を「4」バイトで指定する。

13

-ap

集約項目の属性を数字項目の「内部10進数」で指定する。

14

+17-4

集約項目の開始バイト位置を「17」バイト目,バイト長を「4」バイトで指定する。

注1

ソートキーおよび集約キーの比較はJIS8単位コード体系に従うので,指定を省略します。

注2

出力ファイルのファイル編成は,入力ファイルと同じなので,指定を省略します。

(2) 集約項目を複数指定して集約する例

文字項目をキーとして,集約項目を2個指定して集約する例を示します。ここでは,ソート済みの商品名を集約キーとして,売上数および売上金額を集計する例を示します。

(a) 条件

集約の条件は,次のとおりです。

  • 32ビット版SORTを使用する

  • 集約キーの比較は,JIS8単位コードの体系に従う

  • 入力ファイルおよび出力ファイルは,固定長順ファイル

  • 入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長は,128バイト

  • 集約するファイルのファイル名は「INFILE」

  • 集約結果の出力ファイル名は「OUTFILE」

  • 集約キーの属性は文字項目(文字)

  • 集約キーの開始バイト位置は「9」バイト目,バイト長は「24」バイト

  • 集約項目(売上数)の属性は数字項目(内部10進数)

  • 集約項目(売上数)の開始バイト位置は「37」バイト目,バイト長は「4」バイト

  • 集約項目(売上金額)の属性は数字項目(外部10進数)

  • 集約項目(売上金額)の開始バイト位置は「41」バイト目,バイト長は「8」バイト

(b) 入力するコマンド

入力する集約コマンドを次の図に示します。

図10‒7 入力する集約コマンド(その2)

[図データ]

(c) コマンドの指定内容

集約コマンドの指定内容を次の表に示します。

表10‒16 集約コマンドの指定内容(その2)

入力項目

指定内容

rsum

集約処理のコマンド名「rsum」を指定する。

-S

入力ファイルを「固定長順ファイル」で指定する。

-L128

入力ファイルおよび出力ファイルの最大レコード長を「128」バイトで指定する。

-c

集約キーの属性を文字項目の「文字」で指定する。

+9-24

集約キーの開始バイト位置を「9」バイト目,バイト長を「24」バイトで指定する。

INFILE

集約するファイルのファイル名「INFILE」を指定する。

-oOUTFILE

集約結果の出力ファイル名「OUTFILE」を指定する。

-ap

集約項目(売上数)の属性を数字項目の「内部10進」で指定する。

+37-4

集約項目(売上数)の開始バイト位置を「37」バイト目,バイト長を「4」バイトで指定する。

z

集約項目(売上金額)の属性を数字項目の「外部10進」で指定する。

+41-8

集約項目(売上金額)の開始バイト位置を「41」バイト目,バイト長を「8」バイトで指定する。

注1

集約キーの比較はJIS8単位コード体系に従うので,指定を省略します。

注2

出力ファイルのファイル編成は,入力ファイルと同じなので,指定を省略します。