ソートマージ


8.2.4 使用例

マージコマンドの使用例を示します。

〈この項の構成〉

(1) 文字項目で相対ファイルをマージする例

文字項目のキーを使って,相対ファイルをマージする例を示します。

(a) 条件

マージの条件は,次のとおりです。

  • 32ビット版SORTを使用する

  • キーの比較はJIS8単位コードの体系に従う

  • 入力ファイルおよび出力ファイルは,共に可変長順ファイル

  • マージ結果の出力ファイル名は「OUTFILE」

  • マージは昇順,キーの属性は文字項目(文字)

  • キーの開始バイト位置は「0」バイト目,バイト長は「5」バイト

  • マージするファイルのファイル名は「INFILE1」,「INFILE2」

(b) 入力するコマンド

入力するマージコマンドを次の図に示します。

図8‒5 入力するマージコマンド(その1)

[図データ]

(c) コマンドの指定内容

マージコマンドの指定内容を次の表に示します。

表8‒13 マージコマンドの指定内容(その1)

入力項目

指定内容

rmerge

マージ処理のコマンド名「rmerge」を指定する。

-V

入力ファイルのファイル編成を「可変長順ファイル」で指定する。

-oOUTFILE

マージ結果の出力ファイル名「OUTFILE」を指定する。

-c

キーの整列順序を「昇順」,属性を文字項目の「文字」で指定する。

+0-5

キーの開始バイト位置を「0」バイト目,バイト長を「5」バイトで指定する。

INFILE1

INFILE2

マージするファイルのファイル名「INFILE1」および「INFILE2」を指定する。

注1

キーの比較はJIS8単位コード体系に従うため,指定を省略します。

注2

出力ファイルのファイル編成は,入力ファイルと同じなので,指定を省略します。

(2) 2種類の文字項目で索引ファイルをマージする例

2種類の文字項目をそれぞれ第1キーおよび第2キーにして,索引ファイルをマージする例を示します。

(a) 条件

マージの条件は次のとおりです。

  • 32ビット版SORTを使用する

  • 入力ファイルは排他モードでオープンする

  • 出力ファイル名と同じ名前のファイルがすでにある場合は,そのファイルの内容を書き換えない(既存ファイルの書き換え防止)

  • キーの比較はEBCDIKコードの体系に従う

  • 入力ファイルは固定長索引ファイル

  • 出力ファイルは固定長順ファイル

  • 入力ファイルおよび出力ファイルのレコード長は,128バイト

  • マージ結果の出力ファイル名は,「OUTFILE」

  • 第1キーでのマージは昇順,キーの属性は文字項目(英数字)

  • 第1キーの開始バイト位置は「0」バイト目,バイト長は「5」バイト

  • 第2キーでのマージは降順,キーの属性は文字項目

  • 第2キーの開始バイト位置は「6」バイト目,バイト長は「8」バイト

  • マージするファイルのファイル名は「INFILE1」,「INFILE2」,および「INFILE3」

注※

入力ファイルが索引ファイルの場合,マージの第1キーには,索引ファイルの主キーまたは副キーを指定してください。

(b) 入力するコマンド

入力するマージコマンドを次の図に示します。

図8‒6 入力するマージコマンド(その2)

[図データ]

(c) コマンドの指定内容

マージコマンドの指定内容を次の表に示します。

表8‒14 マージコマンドの指定内容(その2)

入力項目

指定内容

rmerge

マージ処理のコマンド名「rmerge」を指定する。

-e

入力ファイルのオープンモードは「排他モード」と指定する。

-i

「既存ファイルの書き換え防止」を指定する。

-v

キーの比較は「EBCDIKコードの体系に従う」と指定する。

-I

入力ファイルのファイル編成を「固定長索引ファイル」で指定する。

:S

出力ファイルのファイル編成を「固定長順ファイル」で指定する。

-oOUTFILE

マージ結果の出力ファイル名「OUTFILE」を指定する。

-j

第1キーの整列順序を「昇順」,属性を文字項目の「英数字」で指定する。

+0-5

第1キーの開始バイト位置を「0」バイト目,バイト長を「5」バイトで指定する

-jr

第2キーの整列順序を「降順」,属性を文字項目の「英数字」で指定する。

+6-8

第2キーの開始バイト位置を「6」バイト目,バイト長を「8」バイトで指定する。

INFILE1

INFILE2

INFILE3

マージするファイルのファイル名「INFILE1」,「INFILE2」,および「INFILE3」を指定する。

入力ファイルが固定長索引ファイルなので,レコード長は指定しません。

注※

索引ファイルをマージする場合は,必ず,マージの第1キーに索引ファイルの主キーまたは副キーを指定してください。