8.1.2 オペランドの意味
オペランドには，必ず指定するオペランドと任意に指定できるオペランドの2種類があります。
- 〈この項の構成〉
(1) マージオプション
マージ処理で使用する機能上のオプションを指定します。マージオプションのパラメタを次の表に示します。
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パラメタ |
意味 |
|---|---|
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/k |
マージするファイルが昇順または降順にソートされていない場合に，強制的にマージすることを指定する（強制マージ）。 |
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/i |
出力ファイル名と同じ名前のファイルがすでにある場合，そのファイルの内容が書き換えられるのを防ぐ（既存ファイルの書き換え防止）。 |
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/v |
EBCDIKコードの体系に従ってキーを比較する。 |
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/b※1 |
マージキーが数値項目の場合，big endian※2の数値として扱う。 |
- 注※1
-
マージキーが2進項目「/n」「/m」，または内部浮動小数点項目「/f」の場合だけ有効となる。
- 注※2
-
big endianとは，上位バイトを下位番地とする数値のことです。
/bパラメタを指定しなかった場合は，little endian（上位バイトを上位番地とする数値）として扱います。
複数のオプションを指定する場合は，次に示すどちらかの方法で指定します。
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「/k△/i」のように分けて指定します。
-
「/ki」のようにつなげて指定します。
（凡例） △：スペース（空白）を示します。
また，この指定は省略できます。省略した場合は，次のようになります。
-
「/k」の指定を省略した場合，通常のマージをします（マージするファイルが昇順または降順に並んでいない場合は，エラーメッセージが表示されます）。
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「/i」の指定を省略した場合，出力ファイル名と同じ名前のファイルがすでにあると，そのファイルの内容が書き換えられます。
-
「/v」の指定を省略した場合，JIS8単位コードの体系に従ってキーが比較されます。
なお，キー属性に「/j」を指定していない場合は，「/v」を指定しても無効になります。
(2) /g入力ファイルのファイル編成
入力ファイルのファイル編成を「/g＋オペランド」の形で指定します。複数の入力ファイルを指定する場合は，すべて同じファイル編成にしてください。
また，この指定は省略できません。入力ファイルのファイル編成のオペランドを次の表に示します。
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オペランド |
意味 |
|---|---|
|
s |
固定長順編成ファイルを指定する。 |
|
v |
可変長順編成ファイルを指定する。 |
|
r |
固定長相対ファイルを指定する。 |
|
w |
可変長相対ファイルを指定する。 |
|
a |
テキストファイルを指定する。 |
(3) 出力ファイルのファイル編成
出力ファイルのファイル編成のオペランドを，コロンで区切って指定します。出力ファイルのファイルの形式（固定長，可変長またはテキスト）は，入力ファイルと同じにしてください。
この指定は省略できます。指定を省略した場合は，入力ファイルと同じファイル編成が設定されます。出力ファイルのファイル編成のオペランドを次の表に示します。
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オペランド |
意味 |
|---|---|
|
s |
固定長順編成ファイルを指定する。 |
|
v |
可変長順編成ファイルを指定する。 |
|
r |
固定長相対ファイルを指定する。 |
|
w |
可変長相対ファイルを指定する。 |
|
a |
テキストファイルを指定する。 |
(4) /lレコード長
入力ファイル編成ごとのレコード長の指定方法を次の表に示します。
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入力ファイル編成 |
レコード長の指定方法 |
|---|---|
|
固定長順編成ファイル |
ファイルのレコード長を「1〜65,535」バイトの範囲で指定します。 |
|
可変長順編成ファイル |
指定は不要です。指定しても無視されます。 ただし，入力できるレコード長の範囲は，1〜65,535バイトです。 |
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固定長相対ファイル |
|
|
可変長相対ファイル |
|
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テキストファイル |
ファイルの最大レコード長を「1〜65,535」バイトの範囲で指定します。レコード長には，改行文字「X'0A'」は含みません。 省略できます。省略した場合「65,535」バイトが設定されます。 |
(5) /o出力ファイル名
マージ結果の出力先ファイルをファイル名で指定します。出力先ファイルは，入力ファイルとは異なるファイルである必要があります。
この指定は，省略できます。指定を省略した場合は，マージ結果を標準出力ファイルに出力します。
(6) キー属性
マージキーのキー属性を指定します。キー属性のパラメタを次の表に示します。
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パラメタ |
意味 |
|---|---|
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/r |
キーの降順でマージすることを指定する。 |
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/j |
キーが文字（JIS8単位コード※）であることを指定する。 |
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/c |
キーが文字であることを指定する。 |
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/n |
キーが符号付き固定小数点2進数であることを指定する。 |
|
/m |
キーが符号なし2進数であることを指定する。 |
|
/p |
キーが内部10進数であることを指定する。 |
|
/z |
キーが外部10進数であることを指定する。 |
|
/x |
キーが左符号付き外部10進数であることを指定する。 |
|
/s |
キーが右分離符号付き外部10進数であることを指定する。 |
|
/t |
キーが左分離符号付き外部10進数であることを指定する。 |
|
/f |
キーが内部浮動小数点であることを指定する。 |
|
/e |
キーが日付（英数字）であることを指定する。 |
- 注※
-
ASCIIコード（0x00〜0x7F）を含む，JIS8単位コード（0x00〜0xFF）を意味します。入力データに日本語などのマルチバイト文字が含まれている場合，マルチバイト文字として扱わず，シングルバイト文字として扱います。EBCDIKコードの体系に従ってキー・項目を比較する「-vオプション（Windowsは/vオプション）」を使用できます。
「/r」を指定しないときは，キーの昇順でマージされます。また，マージキーにするデータの属性を，「/j，/c，/n，/m，/p，/z，/x，/s，/t，/f」のパラメタのどれかで必ず指定してください。降順でマージする場合は，「/rc」のようにつなげて指定します。なお，マージオプションに「/v」を指定した場合，キーの属性を必ず「/j」で指定してください。
(7) +キー位置-キー長
キーの開始バイト位置を5桁以内の数字で指定します。開始バイト位置はレコードの先頭からのバイト位置（先頭を0とする）とします。開始バイト位置に指定できる値の範囲は，「0〜レコード長-1」です。
また，キーのバイト長を「1〜4,096」から指定します。
この指定は，省略できません。必ず，指定してください。
(8) 入力ファイル名
マージの入力ファイルを指定します。同じファイルを2個以上指定できません。2個以上指定するときは，それぞれは互いに異なっていなければなりません。
この指定は，省略できます。指定を省略した場合は，入力ファイルに標準入力ファイルが設定されます。