ナル文字列（null項目）は，ナル文字列であるかどうか（ナル文字列の抽出）の判定だけをすることができます。

null項目は，条件値との大小を比較できません。大小比較（＞または＜）を指定した場合，include，omitの指定に関わらず，比較結果は常に「偽（選択せず）」と判定されます。

図D-5　null項目の選択例（比較項目同士の比較）

• (1)，(2)は，ナル文字列と比較項目の大小比較ではないので，レコード1〜3も選択されます。
  (1) csvinclude=c+1-1 = c+2-1
  (2) csvinclude=c+1-1 != c+2-1
  
• (3)〜(6)は，ナル文字列と比較項目の大小を比較することになるため，レコード1〜3が選択されることはありません。
  (3) csvinclude=c+1-1 > c+2-1
  (4) csvinclude=c+1-1 >= c+2-1
  (5) csvinclude=c+1-1 < c+2-1
  (6) csvinclude=c+1-1 <= c+2-1
  

  図D-6　null項目の選択例（比較項目と条件値（NULL）との比較）

  

(1)〜(5)の選択条件は次のとおりです。

• 比較項目（セル2）がナル文字列であるレコードを選択します。
  (1) csvinclude=c+2-1 = NULL
  
• 比較項目（セル2）がナル文字列であるレコードを選択しません。
  (2) csvomit=c+2-1 = NULL
  
• 最初の選択条件式では，ナル文字列と比較項目の大小を比較することになるため，レコード1〜3は選択されません。2つ目の選択条件式では，比較項目（セル1）がナル文字列であるレコードを選択します。
  (3) csvinclude=c+1-1 > c+2-1 OR c+1-1 = NULL
  
• 比較項目（セル2）が「0」であるレコードを選択します。
  (4) csvinclude=c+2-1 = C'0'
  
• 比較項目（セル1）が「0」でないレコードを選択します。
  (5) csvinclude=c+1-1 != C'0'