ソートマージ
オペランドには,必ず指定するオペランドと任意に指定できるオペランドの2種類があります。
ソート処理で使用する機能上のオプションを指定します。ソートオプションのパラメタを次の表に示します。
表7-1 ソートオプションのパラメタ
パラメタ | 意味 |
---|---|
/d | ファイル中に重複したキーのレコードがある場合,それらのデータを入力順に並べることを指定する(重複レコードの入力順序保存機能)。 |
/i | 出力ファイル名と同じ名前のファイルがすでにある場合,そのファイルの内容が書き換えられるのを防ぐ(既存ファイルの書き換え防止)。 |
/v | EBCDIKコードの体系に従ってキーを比較する。 |
/b※1 | ソートキーが数値項目の場合,big endian※2の数値として扱う。 |
複数のオプションを指定する場合は,次に示すどちらかの方法で指定します。
また,この指定は省略できます。省略した場合は,次のようになります。
なお,ソートオプションを指定する場合は,次の点に注意してください。
入力ファイルのファイル編成を「/g+オペランド」の形式で指定します。複数の入力ファイルを指定する場合は,すべて同じファイル編成にしなければなりません。
また,この指定は省略できません。入力ファイルのファイル編成のオペランドを次の表に示します。
表7-2 入力ファイルのファイル編成のオペランド(ソート機能)
オペランド | 意味 |
---|---|
s | 固定長順編成ファイルを指定する。 |
v | 可変長順編成ファイルを指定する。 |
r | 固定長相対ファイルを指定する。 |
w | 可変長相対ファイルを指定する。 |
i | 固定長索引ファイルを指定する。 |
x | 可変長索引ファイルを指定する。 |
a | テキストファイルを指定する。 |
出力ファイルのファイル編成のオペランドを,コロンで区切って指定します。出力ファイルのファイルの形式(固定長,可変長またはテキスト)は,入力ファイルと同じにしなければなりません。
入力ファイルが索引ファイル以外の場合,この指定は省略できます。指定を省略した場合は,入力ファイルと同じファイル編成が設定されます。入力ファイルが索引ファイルの場合は,順ファイルまたは相対ファイルのどちらかを必ず指定してください。
出力ファイルのファイル編成のオペランドを次の表に示します。
表7-3 出力ファイルのファイル編成のオペランド(ソート機能)
オペランド | 意味 |
---|---|
s | 固定長順編成ファイルを指定する。 |
v | 可変長順編成ファイルを指定する。 |
r | 固定長相対ファイルを指定する。 |
w | 可変長相対ファイルを指定する。 |
a | テキストファイルを指定する。 |
入力ファイル編成ごとのレコード長の指定方法を次の表に示します。
表7-4 入力ファイル編成ごとのレコード長の指定方法(ソート機能)
入力ファイル編成 | レコード長の指定方法 |
---|---|
固定長順編成ファイル | ファイルのレコード長を「1〜65,535」バイトの範囲で指定します。 |
可変長順編成ファイル | 指定は不要です。指定しても無視されます。 ただし,入力できるレコード長の範囲は,1〜65,535バイトです。 |
固定長相対ファイル | |
可変長相対ファイル | |
固定長索引ファイル | 指定は不要です。指定しても無視されます。 ただし,入力できるレコード長の範囲は,1〜65,503バイトです。 |
可変長索引ファイル | |
テキストファイル | ファイルの最大レコード長を「1〜65,535」バイトの範囲で指定します。レコード長には,改行文字「X'0A'」は含みません。 省略できます。省略した場合「65,535」バイトが設定されます。 レコード長を指定した方がソート時間が短くなります。 |
ソート結果の出力先ファイルをファイル名で指定します。
この指定は,省略できます。指定を省略した場合は,ソート結果を標準出力ファイルに出力します。
ワークバッファとして使用するメモリの容量をKBまたはMB単位で指定します。ワークバッファサイズは,メモリ量と単位で指定します。
メモリ量の指定範囲を次の表に示します。
表7-5 メモリ量の指定範囲(ソート機能)
SORTの種別 | レコード長※ | 指定範囲 |
---|---|---|
32ビット版 | 32,760バイト以下 | 128KB以上2,000MB以内の1〜7桁の数字で指定します。 |
32,760バイトより大きい | 256KB以上2,000MB以内の1〜7桁の数字で指定します。 | |
64ビット版 | 32,760バイト以下 | 256KB以上2,000MB以内の1〜7桁の数字で指定します。 |
32,760バイトより大きい | 384KB以上2,000MB以内の1〜7桁の数字で指定します。 |
この指定は省略できます。この指定を省略した場合,または最小メモリ量に満たない値が指定された場合は,1,024KBが設定されます。ただし,これらの場合で環境ファイルに初期値が設定されているときは,その値が設定されます。
なお,メモリ量の目安については,「17.1.1 ワークバッファサイズと処理時間」を参照してください。また,環境ファイルの設定方法については,「15. 環境ファイルの設定」を参照してください。
メモリ量の単位を,KBにするかMBにするか指定します。
単位を省略した場合は「KB(k)」が設定されます。
指定例を次に示します。
(例1)1,024KB→「/y1024k」または「/y1024」
(例2)2MB→「/y2m」
ソート用一時ファイルを割り当てるディレクトリを指定します。
ソート用一時ファイルを使用する条件については,「16.6 SORTの一時ファイルの作成条件」を参照してください。
この指定は,省略できます。指定を省略した場合,使用するディレクトリの優先順位は,次の順となります。
表7-6 一時ファイルが割り当てられるディレクトリ(ソートコマンド)
OS | ディレクトリ |
---|---|
Windows | 次の優先順位で使用するディレクトリが決まります。
|
環境ファイルの設定方法については,「15. 環境ファイルの設定」を参照してください。
マージ用一時ファイルを割り当てるディレクトリを指定します。
マージ用一時ファイルを使用する条件については,「16. 一時ファイルの作成条件とファイル容量の算出方法」を参照してください。
指定を省略した場合,使用するディレクトリの優先順位は,次の順となります。
なお,環境ファイルの設定方法については,「15. 環境ファイルの設定」を参照してください。
ソートキーのキー属性を指定します。キー属性のパラメタを次の表に示します。
表7-7 キー属性のパラメタ(ソート機能)
パラメタ | 意味 |
---|---|
/r | キーの降順でソートすることを指定する。 |
/j | キーが文字(JIS8単位コード※)であることを指定する。 |
/c | キーが文字であることを指定する。 |
/n | キーが符号付き固定小数点2進数であることを指定する。 |
/m | キーが符号なし2進数であることを指定する。 |
/p | キーが内部10進数であることを指定する。 |
/z | キーが外部10進数であることを指定する。 |
/x | キーが左符号付き外部10進数であることを指定する。 |
/s | キーが右分離符号付き外部10進数であることを指定する。 |
/t | キーが左分離符号付き外部10進数であることを指定する。 |
/f | キーが内部浮動小数点であることを指定する。 |
/e | キーが日付(英数字)であることを指定する。 |
「/r」を指定しないときは,キーの昇順でソートされます。また,ソートキーにするデータの属性を「/j,/c,/n,/m,/p,/z,/x,/s,/t,/f,/e」のパラメタのどれかで,必ず指定してください。降順でソートする場合は,「/rc」のようにつなげて指定します。なお,ソートオプションに「/v」を指定した場合,キーの属性は必ず「/j」で指定してください。
キーの開始バイト位置を5桁以内の数字で指定します。開始バイト位置はレコードの先頭からのバイト位置(先頭を0とする)とします。開始バイト位置に指定できる値の範囲は,「0〜レコード長-1」です。
また,キーのバイト長を「1〜4,096」の範囲で指定します。
この指定は,省略できません。
ソートの入力ファイルを指定します。二つ以上のファイルを指定するときは,すべて同じファイル編成にしなければなりません。
入力ファイルが順ファイルまたは相対ファイルの場合,この指定は,省略できます。省略した場合は,入力ファイルに標準入力ファイルが設定されます。入力ファイルが索引ファイルの場合は,この指定は省略できません。
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