6.8 構築したシステムの削除

簡易セットアップツールを利用して構築したシステムは,簡易セットアップツールを利用して削除できます。

簡易セットアップツールを利用してシステムを削除するときの前提条件,削除対象,初期化されるファイル,および削除手順について説明します。また,簡易セットアップツールのシステム構築に失敗した環境を削除した場合に出力される,警告メッセージへの対処方法についても説明します。

<この節の構成>
(1) 簡易セットアップツールの前提条件(システム削除時)
(2) 簡易セットアップツールの削除対象
(3) 初期化されるファイル
(4) システムの削除手順(簡易セットアップツール)
(5) 警告メッセージの対処の判断方法

(1) 簡易セットアップツールの前提条件(システム削除時)

簡易セットアップツールを利用してシステムを削除するときの前提条件を示します。

(2) 簡易セットアップツールの削除対象

簡易セットアップツールでは,簡易セットアップツールを利用して構築したシステムを削除できます。ただし,削除対象となるプログラムのログは削除されません。

削除対象については,「6.1(2) 簡易セットアップツールが提供する機能」を参照してください。

(3) 初期化されるファイル

簡易セットアップツールでアンセットアップを実行すると,次のファイルが初期化されます。簡易セットアップツール実行時に設定した値も初期化されますので,注意してください。

表6-4 初期化されるファイルの一覧(簡易セットアップツールのアンセットアップ)

分類ファイル名説明
Cosminexus<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥config¥mserver.xml管理ユーザアカウント設定ファイル
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥config¥adminagent.properties運用管理エージェントプロパティファイル
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥config¥mserver.propertiesManagement Server環境設定ファイル
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥config¥mmodel.xmlManagement Serverで管理するデータソース情報ファイル
Portal Framework<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥conf¥jetspeed-config.jcfgポートレット定義ファイル
<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥conf¥Repository.xmlリポジトリ設定ファイル
<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥conf¥controllers.xmlレイアウト形式設定ファイル
<Portal Frameworkのインストールディレクトリ>¥psml¥group¥default¥homeHTML.psml拡張レイアウト設定ファイル
注※
簡易セットアップツールのアンセットアップ実行時に,<BLC2のインストールディレクトリ>¥blc¥setup¥blc2easysetup¥log¥backupフォルダ下にバックアップが作成されます。
そのほかのファイルについては,必要に応じて手動でバックアップを作成してください。

(4) システムの削除手順(簡易セットアップツール)

簡易セットアップツールを利用して,システムを削除する手順を説明します。

削除手順

  1. 簡易セットアップツールを起動します。
    起動方法については,「6.5.1 簡易セットアップツールの起動」を参照してください。
  2. 削除するシステムの情報を設定します。
    [簡易セットアップ]画面および[簡易セットアップ - その他の設定]画面で削除するシステムの情報を設定します。
    [簡易セットアップ]画面の設定項目については「6.5.2(2) [簡易セットアップ]画面の構成」を,[簡易セットアップ - その他の設定]画面の設定項目については「6.5.2(3) [簡易セットアップ - その他の設定]画面の構成」を参照してください。
  3. [簡易セットアップ]画面の[アンセットアップ]ボタンをクリック,または[操作]メニューから[アンセットアップ]を選択します。
  4. [簡易セットアップ - 確認]ダイアログが表示されるので,[OK]ボタンをクリックします。
    設定した情報のシステムが削除されます。
    削除を実行しない場合は,[キャンセル]ボタンをクリックして,処理をキャンセルしてください。[キャンセル]ボタンをクリックすると,[簡易セットアップ]画面に戻ります。
    注意事項
    かんたん開発機能を利用していない環境を削除した場合
    簡易セットアップ機能で構築した環境でかんたん開発機能を利用していない場合,簡易セットアップ機能で環境を削除時に「KDLC6130-W Hitachi Business Logic - Container2の削除に失敗しました。」という警告メッセージが出力されます。この警告メッセージは,かんたん開発用作業ディレクトリ下にファイルがないために出力されるメッセージなので,対処する必要はありません。
     
    システムの構築に失敗した環境を削除した場合
    簡易セットアップツールを利用してシステムを削除すると,構築されたシステムの状態に関係なく,削除対象となるすべての項目に対して削除処理が実行されます。不要な削除処理も実行されるため,「KDLC6009-I簡易セットアップツールのアンセットアップを終了します。」というメッセージが表示されても警告メッセージが出力されます。「(5) 警告メッセージの対処の判断方法」を参照して,出力された警告メッセージが不要な処理によるものかどうか判断してください。

(5) 警告メッセージの対処の判断方法

システム構築時にエラーが発生していた環境を削除した場合は,警告メッセージが出力されます。次の手順で,出力された警告メッセージの対処が必要かどうか判断してください。

判断手順

  1. 次に示す簡易セットアップメッセージログを参照します。
    <BLC2のインストールディレクトリ>¥blc¥setup¥blc2easysetup¥log¥message[n].log
    注※
    [n]はファイルの面数を表します。
  2. システム構築時に出力されたエラーメッセージを確認します。
  3. 手順2.で確認したエラーメッセージよりも前に出力されたメッセージのうち,最後に出力されている表6-5のメッセージ(メッセージID(-I))を確認します。
  4. 次に示す表で,手順3.で確認したメッセージIDとシステム削除時に出力された警告メッセージ(メッセージID(W))の交わる欄を参照します。
    参照した欄が「○」の場合は,表6-5の下にある対処手順に従って対処してください。

    表6-5 システム削除時に出力された警告メッセージの対処の要否

    メッセージID(I)出力された警告メッセージ(メッセージID(W))
    61216122612361246125612661276128612961306131
    データベースサーバの設定
    6027××××××××××
    6030××××××××××
    Management Serverの設定
    6035×××××××××
    6038××××××××
    6041×××××
    6090×××××
    6044××××
    6047××××
    6050××××
    CSCIWのセットアップ
    6055×××
    6058×××
    6061×××
    6064×××
    6067×××
    Portal Frameworkのセットアップ
    6095×××
    6098×
    6601×
    6604×
    6607×
    BLCのセットアップ
    6072×
    6075×
    6655×
    6078
    6081
    6084

    (凡例) ○:対処する必要がある。 ×:対処する必要はない。


対処が必要な場合は,次の手順で対処してください。

対処手順

  1. 次に示す簡易セットアップメッセージログを参照します。
    <BLC2のインストールディレクトリ>¥blc¥setup¥blc2easysetup¥log¥message[n].log
    注※
    [n]はファイルの面数を表します。
  2. 環境削除時に出力された簡易セットアップメッセージログを参照して,対処が必要な警告メッセージに関係する警告メッセージをすべて確認します。
  3. 環境削除時に出力された簡易セットアップメッセージログを参照して,手順2.で確認したメッセージの中で最初に出力されている警告メッセージを確認します。
  4. 手順3.で確認したメッセージに対応する手順で,障害から回復します。
    回復手順については,「6.9.4 障害からの回復方法(システム削除時)」を参照してください。