XBRL2.0に準拠したインスタンス文書に,数値コンテキストを追加するサンプルコードについて説明します。
ここでは,「4.4.2 非数値コンテキスト要素の追加」で非数値コンテキストを追加したXBRL DOMに,さらに数値コンテキストを追加します。数値コンテキスト要素を追加する場合,非数値コンテキストで追加した要素に加えて,さらに単位要素,precision属性,cwa属性が必要になります。
ここで説明するサンプルコードでは,次の内容の数値コンテキストを追加します。表中の「名称」欄のインデントは,コーディング結果のインデントを示しています。
表4-8 数値コンテキストの値
項番 | 名称 | 要素/属性 | 値 |
---|---|---|---|
1 | コンテキストID | 属性 | NC01 |
2 | precision | 属性 | 9 |
3 | cwa | 属性 | false |
4 | 時期 | 要素 | 2003-03-31 |
5 | エンティティ(組織) | 要素 | - |
6 | 識別子 | 要素 | SAMP |
7 | スキーム | 属性 | 指定しない |
8 | セグメント | 要素 | - |
9 | prefecture※1 | 要素 | Tokyo |
10 | 単位 | 要素 | - |
11 | 計量 | 要素 | iso4217:JPY※2 |
(凡例)-:値を持つことができません。
注※1 "prefecture"の名前空間URIは"http://www.hitachi.com/2003/XBRL"とします。
注※2 値の単位を「円」とすることを示します。
数値コンテキスト要素の追加で使用するクラスおよびインターフェースを次の表に示します。
表4-9 数値コンテキスト要素の追加で使用するクラスおよびインターフェース
項番 | 使用するクラスおよびインターフェース | 説明 |
---|---|---|
1 | com.hitachi.xbrl.types.XBRLQName | XML Schemaのデータ型QNameを表します。 |
2 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLMeasure | 計量要素を表します。 |
3 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLUnit | 単位要素を表します。 |
4 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLMeasureOrOperator | 計量要素または演算子要素を表します。 |
5 | com.hitachi.xbrl.types.XBRLDateUnion | XBRLのデータ型dateUnionを表します。 |
6 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLPeriod | 時期要素を表します。 |
7 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLIdentifier | 識別子要素を表します。 |
8 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLSegment | セグメント要素を表します。 |
9 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLEntity | エンティティ要素を表します。 |
10 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLNumericContext | 数値コンテキストを表します。 |
11 | com.hitachi.xbrl.instance.XBRLInstanceDocument | インスタンス文書全体を表します。 |
数値コンテキストをXBRL DOMに追加するコードは次のとおりです。
// measure要素の作成 |
コーディング結果として,生成されるインスタンス文書は次のとおりです。
<xbrli:numericContext cwa="false" id="NC01" precision="9"> |