uCosminexus Business Reporting Processorは,インスタンス文書内の要素に指定されているIDを一元管理します。ユーザーは,ユーザーアプリケーションでAPIを使用して要素同士の関係づけを行います。
ここでは,一元管理されるIDと,APIを使用した要素同士の関係づけについて説明します。また,複数インスタンス文書間でのID管理についても説明します。複数インスタンス文書間でのID管理は,XBRL2.1の場合だけできます。
uCosminexus Business Reporting Processorが一元管理するIDを次の表に示します。
表3-1 一元管理されるID
項番 | 要素名 | 属性名 | XBRLバージョン |
---|---|---|---|
1 | <xbrli:xbrl>要素 | id | 2.1 |
2 | アイテム型要素 | id | 2.0および2.1 |
3 | タプル型要素 | id | 2.0および2.1 |
4 | <xbrli:numericContext>要素 | id | 2.0 |
5 | <xbrli:nonNumericContext>要素 | id | 2.0 |
6 | <xbrli:context>要素 | id | 2.1 |
7 | <xbrli:unit>要素 | id | 2.1 |
8 | <link:footnoteLink>要素 | id | 2.1 |
9 | <link:footnote>要素 | id | 2.1 |
xlink:label | 2.0および2.1 | ||
10 | <link:loc>要素 | xlink:label | 2.0および2.1 |
上記に示す表のうち,id属性値であるIDは,読み込み時に一元管理されるため,重複する場合はエラーになります。既存のインスタンス文書を参照する場合などには,IDが一意になるように修正してください。
また,脚注リンクの<link:footnote>要素および<link:loc>要素に記述するxlink:label属性値は,インスタンス文書で一意である必要はありません。しかし,uCosminexus Business Reporting Processorでは,XLinkによる関係づけを管理するため,IDとして一元管理しています。既存のインスタンス文書の場合,脚注リンクの再作成後にxlink:label属性値がIDとして一元管理されます。脚注リンクの再作成の詳細については,「付録B 脚注リンクの再作成」を参照してください。
ユーザーが関係づける要素,使用するAPI,およびIDが採番されるタイミングについて説明します。
XBRL2.1の場合は,一つのXML文書内に複数のインスタンス文書を含めることができます。そのため,複数のインスタンス文書にわたってIDを一意にする必要があります。
uCosminexus Business Reporting Processorは,インスタンス文書ごとにIDを管理します。また,複数のインスタンス文書にわたってIDを一元管理する手段として,XBRLIdManagerクラスを提供します。XBRLIdManagerオブジェクトを使用することで,複数のインスタンス文書間でIDを一元管理できます。