5.4.3 タクソノミー文書への参照定義

インスタンス文書からタクソノミー本体またはリンクベースを参照するための,要素や属性について説明します。それぞれ,次の要素について説明します。

タクソノミー本体への参照定義
  • xsi:schemaLocation属性
  • <link:schemaRef>要素
リンクベースへの参照定義
  • <link:linkbaseRef>要素
<この項の構成>
(1) xsi:schemaLocation属性
(2) <link:schemaRef>要素
(3) <link:linkbaseRef>要素

(1) xsi:schemaLocation属性

タクソノミー本体への参照定義をする属性です。

XBRL2.0の場合,DTSを自動的に読み込むためにルート要素である<xbrli:group>要素のxsi:schemaLocation属性の内容を参照していました。XBRL2.1の場合,DTSを自動的に見つけるための要素として<link:schemaRef>要素が追加されたため,uCosminexus Business Reporting Processorは,xsi:schemaLocation属性の内容を確認しません。

ただし,インスタンス文書を検証するためには,xsi:schemaLocation属性は必須です。

(2) <link:schemaRef>要素

タクソノミー本体への参照定義をする要素で,XBRL2.1で新しく追加されました。DTSを自動的に読み込むために参照されます。

<link:schemaRef>要素は,インスタンス文書に一つ以上定義する必要があります。複数指定されていた場合,指定されているタクソノミー本体すべてがDTSに含まれます。また,<link:schemaRef>要素で参照されるタクソノミー本体で,<xsd:import>要素,および<xsd:include>要素を使用して取り込まれるタクソノミー本体もすべてDTSに含まれます。

uCosminexus Business Reporting Processorでは,<xbrli:xbrl>要素下に記述されている<link:schemaRef>要素を処理します。

<link:schemaRef>要素の属性を次の表に示します。

表5-41 <link:schemaRef>要素の属性

項番属性名内容必須条件
1xlink:typesimple(単純リンク)固定です。必須
2xlink:hrefタクソノミー本体への参照URIを指定します。URIのフラグメントには,XPointer式を記述できます。任意の値を指定できます。必須
3xlink:roleリンク種別を意味する文字列です。空文字列は指定できません。デフォルトはnullです。任意
4xlink:arcrole任意の文字列を指定します。空文字列は指定できません。任意
5xlink:actuate指定できる値は,onLoad,onRequest,other,またはnoneです。属性を省略できます。任意
6xlink:show指定できる値は,new,replace,embed,other,またはnoneです。属性を省略できます。任意
7xlink:title任意の文字列を指定します。任意
8xml:base基底URIを指定します。デフォルトはnullです。任意

(3) <link:linkbaseRef>要素

リンクベースへの参照定義をする要素です。インスタンス文書では,<link:linkbaseRef>要素を使用して,インスタンス文書に特化したリンクベースを参照できます。

<link:linkbaseRef>要素に必要な属性は,タクソノミー文書の場合と同じです。詳細については,「5.3.4 リンクベースへの参照定義」を参照してください。

インスタンス文書の場合,uCosminexus Business Reporting Processorは,<xbrli:xbrl>要素下に記述されている<link:linkbaseRef>要素を処理します。