タクソノミー文書の検証では,要素の宣言,要素の記述位置,インポートやインクルードの指定などを検証します。
検証方法には,通常の検証と,完全な妥当性検証の2とおりがあります。それぞれの検証内容について次に示します。
表A-6 タクソノミー文書の検証
項番 | 検証内容 | 検証 | メッセージ | XBRLのバージョン | XBRL Dimensionsのバージョン | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
分類 | メッセージID | 2.0 | 2.1 | 1.0 | |||
1 | 次の名前空間が宣言されていません。
| - | 致命的エラー | KEBR10039-E | ○ | - | - |
2 | parse()メソッドで渡されたスキーマ文書に,タクソノミー文書でないものが含まれています。 次の要素が一つも含まれていない場合は,タクソノミー文書でないと判断されます。
| - | 警告 | KEBR10105-W | ○ | - | - |
3 | ルート要素に<xsd:schema>要素以外が指定されました。 | - | 致命的エラー | KEBR10033-E | ○ | - | - |
4 | <xsd:schema>要素にtargetNamespaceが記述されていません。XBRL2.1では,<xsd:include>要素以外で読み込まれた文書の場合にこのエラーが発生します。 | - | 致命的エラー | KEBR10003-E | ○ | ○ | ○ |
5 | <xsd:import>要素のschemaLocation属性で指定されたスキーマ文書がタクソノミー文書ではありません。 次の要素が一つも含まれていない場合は,タクソノミー文書でないと判断されます。
| - | 警告 | KEBR10105-W | ○ | - | - |
6 | 拡張されたタクソノミー文書が最大階層数を超えました。 | - | 致命的エラー | KEBR10106-E | ○ | - | - |
7 | タクソノミー文書に含めることができるXML文書の数が,最大数を超えました。 | - | 致命的エラー | KEBR10113-E | - | ○ | ○ |
8 | タクソノミー本体で記述されている<xsd:import>要素がループしています。 | - | 警告 | KEBR10043-W | ○ | - | - |
9 | タクソノミー本体で記述されている<xsd:import>要素または<xsd:include>要素がループしています。 | あり | 警告 | KEBR10052-W | - | ○ | ○ |
10 | タクソノミー本体に,同じ名前空間を持つ同じ要素が複数定義されています。 | - | 致命的エラー | KEBR10007-E | ○ | ○ | ○ |
11 | 要素の型の定義が同一タクソノミー本体内で定義されていません。 | - | 警告 | KEBR10101-W | ○ | - | - |
12 | 要素の型の定義が見つかりません。<xsd:import>要素および<xsd:include>要素で参照している文書内にもありません。 | - | エラー | KEBR10112-E | - | ○ | ○ |
13 | サポートされていない形式でユーザーデータ型を定義しています。 | - | 警告 | KEBR10102-W | ○ | ○ | ○ |
14 | part要素の代替要素がタクソノミー本体で定義されていません。 | - | エラー | KEBR10040-E | ○ | - | - |
15 | 要素宣言のタプルに,指定できないxbrli:periodType属性またはxbrli:balance属性が指定されました。 | あり | エラー | KEBR10064-E | - | ○ | ○ |
16 | 要素宣言のアイテムの型がxbrli:monetaryItemType型(派生元がxbrli:monetaryItemType型も含む)以外の場合に,balance属性が記述されました。 | あり | エラー | KEBR10064-E | - | ○ | ○ |
17 | 要素宣言のアイテムで,xbrli:periodType属性が省略されました。 | あり | エラー | KEBR10065-E | - | ○ | ○ |
18 | xbrli:periodType属性で"instant"および"duration"以外の文字(空文字列含む)が指定されました。または,xbrli:balance属性で"debit"および"credit"以外の文字(空文字列含む)が指定されました。 | あり | エラー | KEBR10061-E | - | ○ | ○ |
19 | XPath"schema/annotation/appinfo/link:linkbase/*"以外に,拡張リンク(xlink:type="extended"の要素)が記述されています。 | あり | エラー | KEBR10067-E | - | ○ | ○ |
20 | XPath"schema/annotation/appinfo/*"以外に,<link:linkbaseRef>要素(xlink:type="simple"の要素)が記述されています。 | ||||||
21 | XPath"schema/annotation/appinfo/link:linkbase/*"以外に,<link:roleRef>要素,<link:arcroleRef>要素(xlink:type="simple"の要素)が記述されています。 | ||||||
22 | XPath"schema/annotation/appinfo/*"以外に,<link:roleType>要素,<link:arcroleType>要素が記述されています。 | ||||||
23 | <link:arcroleType>要素のcyclesAllowed属性で"any","undirected"および"none"以外の文字(空文字列含む)が指定されました。 | あり | エラー | KEBR10061-E | - | ○ | ○ |
24 | targetNamespace属性に空文字列が指定されています。 | あり | エラー | KEBR10076-E | - | ○ | ○ |
25 | 同じ名前空間URIかつ同じname属性値を持つユーザーデータ型の宣言が,異なる文書中に複数あります。 | あり | エラー | KEBR10077-E | - | ○ | ○ |
26 | 同じ名前空間URIかつ同じname属性値を持つ代替グループのヘッド要素が,異なる文書中に複数あります。 | ||||||
27 | ハイパーキューブの要素宣言にabstract="true"が指定されていません。 | あり | エラー | KEBR16000-E | - | - | ○ |
28 | ディメンジョンの要素宣言にabstract="true"が指定されていません。 | あり | エラー | KEBR16001-E | - | - | ○ |
29 | has-hypercube(all)アークのソースがアイテムの要素宣言ではありません。 | あり | エラー | KEBR16002-E | - | - | ○ |
30 | has-hypercube(notAll)アークのソースがアイテムではありません。 | あり | エラー | KEBR16003-E | - | - | ○ |
31 | has-hypercube(all)アークのターゲットがハイパーキューブではありません。 | あり | エラー | KEBR16004-E | - | - | ○ |
32 | has-hypercube(notAll)アークのターゲットがハイパーキューブではありません。 | あり | エラー | KEBR16005-E | - | - | ○ |
33 | hypercube-dimensionアークのソースがハイパーキューブではありません。 | あり | エラー | KEBR16006-E | - | - | ○ |
34 | hypercube-dimensionアークのターゲットがディメンジョンではありません。 | あり | エラー | KEBR16007-E | - | - | ○ |
35 | dimension-domainアークのソースがExplicit Dimensionではありません。 | あり | エラー | KEBR16008-E | - | - | ○ |
36 | dimension-domainアークのターゲットがアイテムではありません。 | あり | エラー | KEBR16009-E | - | - | ○ |
37 | domain-memberアークのソースがアイテムではありません。 | あり | エラー | KEBR16010-E | - | - | ○ |
38 | domain-memberアークのターゲットがアイテムではありません。 | あり | エラー | KEBR16011-E | - | - | ○ |
39 | dimension-defaultアークのソースがExplicit Dimensionではありません。 | あり | エラー | KEBR16012-E | - | - | ○ |
40 | dimension-defaultアークのターゲットがアイテムではありません。 | あり | エラー | KEBR16013-E | - | - | ○ |
41 | has-hypercube(all)アークにxbrldt:contextElement属性がありません。 | あり | エラー | KEBR16014-E | - | - | ○ |
42 | has-hypercube(notAll)アークにxbrldt:contextElement属性がありません。 | あり | エラー | KEBR16015-E | - | - | ○ |
43 | xbrldt:targetRole属性の値であるURIが,roleRefで解決できません。 | あり | エラー | KEBR16016-E | - | - | ○ |
44 | xbrldt:typedDomainRef属性が指しているスキーマが,DTSに含まれていません。 | あり | エラー | KEBR16017-E | - | - | ○ |
45 | xbrldt:typedDomainRef属性が,ディメンジョンの要素宣言以外の場所に記載されています。 | あり | エラー | KEBR16018-E | - | - | ○ |
46 | xbrldt:typedDomainRef属性の値に次のどれかの不正が存在します。
| あり | エラー | KEBR16019-E | - | - | ○ |
47 | xbrldt:typedDomainRef属性のURIに次のどれかの不正が存在します。
| あり | エラー | KEBR16020-E | - | - | ○ |
48 | DRSに有向循環があります。 | - | エラー | KEBR16021-E | - | - | ○ |
49 | アイテムが自身のドメイン・メンバにもなっており,循環があります。 | - | エラー | KEBR16022-E | - | - | ○ |
50 | 一つのディメンジョンに二つ以上のデフォルト・メンバがあります。 | あり | エラー | KEBR16023-E | - | - | ○ |
(凡例)○:検証します。 -:該当しません。
タクソノミー文書の完全な妥当性検証で検証される内容は次のとおりです。
表A-7 タクソノミー文書の完全な妥当性検証
項番 | 検証内容 | メッセージ | |
---|---|---|---|
分類 | メッセージID | ||
1 | タプルが,混合内容または単純な内容を持てるように定義されています。 | エラー | KEBR15001-E |
2 | タプルの子孫要素がanonymous型(匿名)宣言を含んでいます。 | ||
3 | タプルに含められる要素の宣言が局所定義されています。 | ||
4 | タプルに含められる要素の宣言が参照定義になっていますが,その参照先がxbrli:itemまたはxbrli:tupleから派生した要素のグローバル要素ではありません。 | ||
5 | xbrli:fractionItemType型以外のユーザーデータ型定義の<xsd:element>要素で,その子要素として<xsd:simpleContent>または<xsd:annotation>要素以外が宣言されています。 | エラー | KEBR15002-E |