タクソノミー文書の作成時に自動作成される文書項目と要素を次に示します。
- タクソノミー文書の作成時に自動作成される文書項目
文書項目 | 内容 |
---|
名前空間 | タクソノミー文書の作成時に,ユーザーが名前空間を指定できます。一度指定した名前空間は変更できません。 ただし,次に示す名前空間は使用できません。
- http://www.w3.org/XML/1998/namespace
- http://www.w3.org/2000/xmlns/
- http://www.w3.org/2001/XMLSchema
- http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance
- http://www.w3.org/1999/xlink
- http://www.w3.org/1999/xhtml
- http://www.xbrl.org/2003/instance
- http://www.xbrl.org/2003/linkbase
- http://www.xbrl.org/2003/XLink
|
接頭辞 | ユーザーが接頭辞を指定できます。 ただし,次に示す接頭辞は使用できません。
- デフォルト("")
- xsi
- xl
- xlink
- xbrli
- link
- xmlで始まる接頭辞
|
ロケーション | ロケーションを拡張子「xsd」のファイル名で指定できます。このファイル名は,リンクベースを作成する場合にも利用されます。 |
- タクソノミー文書の作成時に自動作成される要素
要素 | 内容 |
---|
xsd:schema | タクソノミー本体のルート要素 |
xsd:annotation | <xsd:appinfo>要素のコンテナ |
xsd:appinfo | <link:linkbaseRef>要素のコンテナ |
次に,ベースとなるタクソノミー文書がない場合とある場合とに分けて,タクソノミー文書の作成例を示します。実際にはインデントはありません。
(a) ベースとなるタクソノミー文書がない場合
ここでは,ベースとなるタクソノミー文書がない場合について,次の条件でタクソノミー文書を作成する例を示します。
- 文書のファイル名:sample_xbrl_2_1.xsd
- 対象名前空間:http://www.hitachi.com/2004/XBRL
- 対象名前空間接頭辞:hi
- ベースとしたタクソノミー(DTS):なし
この場合,次のようなタクソノミー文書が作成されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<schema targetNamespace="http://www.hitachi.com/2004/XBRL"
xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"
xmlns:xbrli="http://www.xbrl.org/2003/instance"
xmlns:link="http://www.xbrl.org/2003/linkbase"
xmlns:hi="http://www.hitachi.com/2004/XBRL">
<import namespace="http://www.xbrl.org/2003/instance" schemaLocation="xbrl-instance-2003-12-31.xsd"/>
<import namespace="http://www.xbrl.org/2003/linkbase" schemaLocation="xbrl-linkbase-2003-12-31.xsd"/>
<annotation>
<appinfo/>
</annotation>
</schema> |
(b) ベースとなるタクソノミー文書がある場合
ここでは,ベースとなるタクソノミー文書がある場合について,次の条件でタクソノミー文書を作成する例を示します。
- 文書のファイル名:sample2_xbrl_2_1.xsd
- 対象名前空間:http://www.hitachi.com/2004/XBRL/2
- 対象名前空間接頭辞:hi
- ベースとしたタクソノミー(DTS):sample_xbrl_2_1.xsd
この場合,次のようなタクソノミー文書が作成されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<schema targetNamespace="http://www.hitachi.com/2004/XBRL/2"
xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"
xmlns:xbrli="http://www.xbrl.org/2003/instance"
xmlns:link="http://www.xbrl.org/2003/linkbase"
xmlns:hi="http://www.hitachi.com/2004/XBRL/2">
<import namespace="http://www.xbrl.org/2003/instance" schemaLocation="xbrl-instance-2003-12-31.xsd"/>
<import namespace="http://www.xbrl.org/2003/linkbase" schemaLocation="xbrl-linkbase-2003-12-31.xsd"/>
<import namespace="http://www.hitachi.com/2004/XBRL" schemaLocation="sample_xbrl_2_1.xsd"/>
<annotation>
<appinfo/>
</annotation>
</schema> |
ベースとしたタクソノミーがある場合は,ベースとしたタクソノミー(DTS)の基点となるタクソノミー本体をインポートするため,<xsd:import>要素を作成します。その際,namespace属性値には対象名前空間を設定し,schemaLocation属性値にはファイル名(絶対URIでない)だけを埋め込みます。なお,指定された対象名前空間が,基点となったタクソノミー本体と同じであった場合には,<xsd:include>要素を作成します。
ベースとしたタクソノミーがある場合,タクソノミー本体には,次に示す名前空間とその接頭辞が自動的に付加されます。名前空間宣言は追加・削除・変更ができません。
名前空間 | 接頭辞 |
---|
http://www.w3.org/2001/XMLSchema | デフォルト |
http://www.w3.org/1999/xlink | xlink |
http://www.xbrl.org/2003/instance | xbrli |
http://www.xbrl.org/2003/linkbase | link |
さらに,タクソノミー(DTS)の基点となったリンクベースがある場合は,<link:linkbaseRef>要素を作成し,そのリンクベースを参照させます。
タクソノミー文書の作成時に,ユーザーが作成できる要素と関係は次のとおりです。
(a) ユーザーが作成できる要素
タクソノミー文書でユーザーが作成できる要素は,<xsd:element>要素と<link:label>要素だけです。それぞれの説明を次に示します。
- <xsd:element>要素(アイテム)
<xsd:element>要素では大域定義だけができます。<xsd:element>要素で追加・設定できる属性を次に示します。
- name属性
- type属性
XBRLの標準型だけ指定できる。拡張したデータ型は指定できない。
- id属性
自動的に設定されるが,ユーザーが設定することもできる。id属性値のデフォルト形式は次のとおり。
対象名前空間接頭辞 + "_" + name属性値
- nillable属性
- abstract属性
- substitutionGroup属性
属性値は「xbrli:item」だけであり,派生した代替グループは作成できない。
- xbrli:balance属性
- xbrli:periodType属性
- <link:label>要素
<link:label>要素には次の制限があります。
- xlink:label属性値は自動的に次の形式で付加される。ユーザーが設定することはできない。
対象名前空間接頭辞 + "_" + name属性値 + xml:lang属性値
拡張リンク内にすでに同じ値がある場合は,末尾に1から始まるシーケンシャル番号を付加する。
一つのラベルに対して,複数のアイテムを割り当てることはできない。
- xlink:role属性値には,標準値または拡張元のタクソノミー文書で定義されているカスタムロールが設定される。
- xml:lang属性値については,ISO639で定義されている言語コードかどうかはチェックされない。
(b) ユーザーが作成できる関係
タクソノミー文書で作成できる関係は次のとおりです。
- 新規作成するコンセプトと新規作成するラベルの,新たな関係
- 既存のコンセプトと新規作成するラベルの,新たな関係
- 既存のコンセプトと既存のラベルとの関係を否定する関係
既存関係と同じ関係や,既存関係のうち優先順位がいちばん高いものと同じ関係を作ることはできません(ベースとなるタクソノミー文書の関係を否定する場合を除く)。
アイテムとラベルの関係が追加・削除されると,ラベルリンクベースが作成・破棄されます。ラベルリンクベースが作成された場合,ファイル名は次のようになります。
タクソノミー本体のファイル名(拡張子除く) + "_label.xml"
そのとき作成される要素は次のとおりです。
要素 | 機能制限 |
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link:linkbaseRef | この要素はschema[1]/annotation[1]/appinfo[1]に作成される。属性値には次の制限がある。
- xlink:arcrole属性値
- "http://www.w3.org/1999/xlink/properties/linkbase"固定。
- xlink:href属性値
- 各リンクベース文書のファイル名だけ(絶対URIではない)。
- xlink:role属性値
- "http://www.xbrl.org/2003/role/labelLinkbaseRef"固定。
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link:linkbase | ラベルリンクベースのルート要素として作成される。※ |
link:labelLink | ロールごとに一つだけ作成する。xlink:role属性値に設定できる内容は次のとおり。
- "http://www.xbrl.org/2003/role/link"
- 拡張元のタクソノミー文書で定義されているカスタムロール
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link:loc | - xlink:label属性値
- 下記の値になる。
- 関連づけたアイテムまたはタプルの名前(対象名前空間接頭辞 + "_" + name属性値)
- ラベルを参照する場合には,参照先のxlink:label属性値と同じ値とする。
- 拡張リンク内で値が重複する場合には,1から始まるシーケンシャル番号を末尾に付加する。
- xlink:href属性値
- ショートハンドポインタで作成する。参照先のアイテム・タプル・ラベルにid属性が存在しない場合は,element() schemeで作成する(新規作成するアイテムやタプルでは,id属性値を省略することはできない)。
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link:labelArc | - xlink:arcrole属性値
- 作成時に指定された値で作成する。
- priority属性値
- 常に最大となる整数値を設定する。
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- 注※ <link:linkbase>の出力形式は次のとおりです。
<link:linkbase xmlns:link="http://www.xbrl.org/2003/linkbase"
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.xbrl.org/2003/linkbase xbrl-linkbase-2003-12-31.xsd
http://www.w3.org/1999/xlink xlink-2003-12-31.xsd"> |