インスタンス文書に記述されているIDは,XML文書内で一意にする必要があります。IDには,アイテムやタプルのid属性,脚注リンクのロケータのxlink:loc属性,リソースのxlink:label属性など,複数あります。XBRL2.1の場合,uCosminexus Business Reporting Processorでは,ユーザー任意の形式でこれらのIDを付けることができます。
任意の形式でid属性を付ける場合,あらかじめID採番クラスをユーザーが作成しておきます。IDを採番したいインスタンス文書の新規作成時,インスタンス文書を表すXBRLInstanceDocumentオブジェクトにID採番クラスのオブジェクトを設定することで,インスタンス文書にIDを付けることができます。
ここでは,使用するインターフェース,ID採番クラスの作成例,およびインスタンス文書の新規作成時にID採番クラスを設定する例を示します。
IDの採番で使用するクラスおよびインターフェースを次の表に示します。
表4-33 IDの採番で使用するクラスおよびインターフェース
項番 | 使用するクラスおよびインターフェース | 説明 |
---|---|---|
1 | com.hitachi.xbrl.util.XBRLIdCreator | XBRL文書のIDを生成するためのインターフェースです。ユーザーはこのインターフェースを実装して,ID採番クラスを作成します。 |
2 | com.hitachi.xbrl.util.XBRLIdManager | XBRL文書に記述されたIDを管理します。ユーザーが新規にインスタンスを生成できます。また,インスタンス文書を表すXBRLInstanceDocumentオブジェクトのgetIdManager()メソッドを使用して,IDを管理するXBRLIdManagerオブジェクトを取得できます。 |
XBRLIdCreatorインターフェースを実装して,ユーザー独自のID採番クラスを作成します。実装したID採番クラスのオブジェクトを,IDを一元管理するXBRLIdManagerオブジェクトに設定します。その結果,IDが必要になったときに採番オブジェクトがコールバックされ,指定した形式でIDが採番されます。
ID採番クラスのオブジェクトをXBRLIdManagerオブジェクトに設定するには,XBRLIdManagerクラスのsetIdCreator()メソッドを使用します。
XBRLIdCreatorインターフェースを実装したサンプルコード(MyIdCreator.java)は次のとおりです。
import java.text.NumberFormat; |
作成したID採番クラスをインスタンス文書に組み込みます。
ID採番クラスの組み込みでは,次が必要です。
ID採番クラスを組み込むサンプルコードは次のとおりです。
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