6.6.14 XBRLInstanceNodeインターフェース

public interface XBRLInstanceNode

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
インスタンス文書を構成するノードを表します。
ノードは,ほかのノードの子となることができます。getParentNode()を使用すると,任意のノードの親ノードを取得できます。一方,あるノードの子ノードを取得する方法は,ノードの種類によって異なります。例えば,XBRLEntityオブジェクトの子であるXBRLIdentifierオブジェクトを取得する場合は,XBRLEntity.getIdentifier()を使用します。子ノードを取得する方法については,ノードを表す各インターフェースの説明を参照してください。
ノードは,アクティブか非アクティブのどちらかの状態を持ちます。アクティブなノードは,インスタンス文書内に存在するノード,つまり,XBRLInstanceDocumentオブジェクトからオブジェクトツリーをたどることで到達できるノードです。一方,非アクティブなノードは,インスタンス文書にないノードです。ノードがアクティブかどうかは,isActive()で調べることができます。
非アクティブなノードをアクティブなノードの子として設定すると,子として設定されたノードはアクティブな状態へと変化します。また,あるノードの親ノードが非アクティブである場合,そのノードも非アクティブですが,親である非アクティブなノードがアクティブな状態へと変化すると,同時にその子ノードもアクティブになります。この状態の変化は,親から子,さらに孫へと伝播します。つまり,あるノードがアクティブになると,その子孫ノードもすべてアクティブになり,あるノードが非アクティブになると,その子孫ノードもすべて非アクティブになります。アクティブになるノードの範囲を次の図に示します。

図6-14 アクティブになるノードの範囲

[図データ]
あるノードが,非アクティブな状態からアクティブな状態へと変化する際に,次の処理が自動的に実行されます。
  • アクティブになったノードがXML要素に対応する場合,そのXML要素およびその要素が持つグローバル属性の名前空間接頭辞が,XBRLInstanceDocumentオブジェクトに設定されている名前空間接頭辞に設定されます。
ノードの種類によっては,アクティブになった時点で,上記以外のさまざまな処理が実行されます。詳細については,ノードを表す各インターフェースの説明を参照してください。
フィールドの概要:
XBRLInstanceNodeインターフェースのフィールドの概要を次の表に示します。

表6-37 XBRLInstanceNodeインターフェースのフィールドの概要

項番説明
1static intINSTANCE_DOCUMENT_NODE
  このノードは,インスタンス文書を表します。
2static intSCHEMA_REF_NODE
  このノードは,<link:schemaRef>要素を表します。
3static intLINKBASE_REF_NODE
  このノードは,<link:linkbaseRef>要素を表します。
4static intROLE_REF_NODE
  このノードは,<link:roleRef>要素を表します。
5static intARCROLE_REF_NODE
  このノードは,<link:arcroleRef>要素を表します。
6static intNUMERIC_CONTEXT_NODE
  このノードは,数値コンテキスト要素を表します。
7static intNON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
  このノードは,非数値コンテキスト要素を表します。
8static intCONTEXT2_NODE
  このノードは,コンテキスト要素を表します。
9static intUNIT2_NODE
  このノードは,単位要素を表します。
10static intITEM_NODE
  このノードは,アイテムを表します。
11static intTUPLE_NODE
  このノードは,タプルを表します。
12static intFOOTNOTE_NODE
  このノードは,脚注を表します。
13static intENTITY_NODE
  このノードは,エンティティ要素を表します。
14static intIDENTIFIER_NODE
  このノードは,識別子(identifier)要素を表します。
15static intSEGMENT_NODE
  このノードは,セグメント要素を表します。
16static intPERIOD_NODE
  このノードは,時期要素を表します。
17static intUNIT_NODE
  このノードは,単位要素を表します。
18static intMEASURE_NODE
  このノードは,計量要素を表します。
19static intOPERATOR_NODE
  このノードは,演算子要素を表します。
20static intSCENARIO_NODE
  このノードは,シナリオ要素を表します。
21static intEXPLICIT_MEMBER_NODE
  このノードは,<xbrldi:explicitMember>要素を表します。
22static intTYPED_MEMBER_NODE
  このノードは,<xbrldi:typedMember>要素を表します。
メソッドの概要:
XBRLInstanceNodeインターフェースのメソッドの概要を次の表に示します。

表6-38 XBRLInstanceNodeインターフェースのメソッドの概要

項番説明XBRLのバージョン
1intgetNodeType()
  ノードの型を表すコードを取得します。
2.0および2.1
2XBRLInstanceDocumentgetOwnerInstanceDocument()
  ノードを所有するXBRLInstanceDocumentオブジェクトを取得します。
2.0および2.1
3booleanisActive()
  ノードがアクティブかどうか(インスタンス文書に存在し,ツリーをたどって到達できるか)を調べます。
2.0および2.1
4XBRLInstanceNodegetParentNode()
  ノードが関連づけられている親ノードを取得します。
2.0および2.1
5XBRLInstanceNodecloneNode(boolean deep)
  ノードを複製します。
2.0および2.1
6org.w3c.dom.NodegetW3CDOMNode()
  ノードに対応するorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトを取得します。
2.0および2.1
<この項の構成>
(1) getNodeType
(2) getOwnerInstanceDocument
(3) isActive
(4) getParentNode
(5) cloneNode
(6) getW3CDOMNode

(1) getNodeType

public int getNodeType()

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードの型を表すコードを取得します。
このメソッドが返す値は,XBRLのバージョンによって異なります。利用できるノードの型とXBRLのバージョンの関係を次の表に示します。

表6-39 利用できるノードの型とXBRLのバージョンの関係

項番ノードの型XBRL2.0XBRL2.1
1INSTANCE_DOCUMENT_NODE
2SCHEMA_REF_NODE×
3LINKBASE_REF_NODE
4ROLE_REF_NODE×
5ARCROLE_REF_NODE×
6NUMERIC_CONTEXT_NODE×
7NON_NUMERIC_CONTEXT_NODE×
8CONTEXT2_NODE×
9UNIT2_NODE×
10ITEM_NODE
11TUPLE_NODE
12FOOTNOTE_NODE
13ENTITY_NODE
14IDENTIFIER_NODE
15SEGMENT_NODE
16PERIOD_NODE
17UNIT_NODE×
18MEASURE_NODE×
19OPERATOR_NODE×
20SCENARIO_NODE
21EXPLICIT_MEMBER_NODE×
22TYPED_MEMBER_NODE×

(凡例)○:利用できます。 ×:利用できません。

注※ XBRL Dimensions1.0の場合だけ存在します。


戻り値:
このノードの型を表すコードを返します。

(2) getOwnerInstanceDocument

public XBRLInstanceDocument getOwnerInstanceDocument()

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードを所有するXBRLInstanceDocumentオブジェクトを取得します。
戻り値:
このノードを所有するXBRLInstanceDocumentオブジェクトを返します。このノードがXBRLInstanceDocumentの場合は,常にnullを返します。

(3) isActive

public boolean isActive()

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードがアクティブかどうかを調べます。アクティブなノードは,インスタンス文書内に存在するノード,つまり,XBRLInstanceDocumentオブジェクトからオブジェクトツリーをたどることで到達できるノードです。
戻り値:
このノードがアクティブな場合はtrue,アクティブでない場合はfalseを返します。このノードがXBRLInstanceDocumentの場合は,常にtrueを返します。

(4) getParentNode

public XBRLInstanceNode getParentNode()

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードが関連づけられている親ノードを取得します。
このメソッドが返す親ノードの型は,このノードの型によって異なります。getParentNodeメソッドが返す親ノードの型を次の表に示します。

表6-40 getParentNodeメソッドが返す親ノードの型

項番このノードの型メソッドが返す親ノードの型
1INSTANCE_DOCUMENT_NODEこのメソッドは常にnullを返します。
2SCHEMA_REF_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
3LINKBASE_REF_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
4ROLE_REF_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
5ARCROLE_REF_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
6NUMERIC_CONTEXT_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
7NON_NUMERIC_CONTEXT_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
8CONTEXT2_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
9UNIT2_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
10ITEM_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODEまたはTUPLE_NODE
11TUPLE_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODEまたはTUPLE_NODE
12FOOTNOTE_NODEINSTANCE_DOCUMENT_NODE
13ENTITY_NODEXBRL2.0の場合:NUMERIC_CONTEXT_NODEまたはNON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
XBRL2.1の場合:CONTEXT2_NODE
14IDENTIFIER_NODEENTITY_NODE
15SEGMENT_NODEENTITY_NODE
16PERIOD_NODEXBRL2.0の場合:NUMERIC_CONTEXT_NODEまたはNON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
XBRL2.1の場合:CONTEXT2_NODE
17UNIT_NODENUMERIC_CONTEXT_NODEまたはNON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
18MEASURE_NODEUNIT_NODEまたはOPERATOR_NODE
19OPERATOR_NODEUNIT_NODEまたはOPERATOR_NODE
20SCENARIO_NODEXBRL2.0の場合:NUMERIC_CONTEXT_NODEまたはNON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
XBRL2.1の場合:CONTEXT2_NODE
21EXPLICIT_MEMBER_NODESEGMENT_NODEまたはSCENARIO_NODE
22TYPED_MEMBER_NODESEGMENT_NODEまたはSCENARIO_NODE

注※ XBRL Dimensions1.0の場合だけ存在します。


戻り値:
このノードの親ノードを返します。このノードがXBRLInstanceDocumentの場合は,常にnullを返します。また,このノードがほかのノードの子ノードとして接続されていない場合も,nullを返します。

(5) cloneNode

public XBRLInstanceNode cloneNode(boolean deep)

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードを複製します。
このメソッドが返すノードはアクティブではなく,また,親ノードを持ちません。つまり,このメソッドが返すXBRLInstanceNodeオブジェクトのisActive()はfalseを返し,また,getParentNode()はnullを返します。
ノードを複製する処理は,ノードの型によって異なります。ノードの複製処理を次の表に示します。

表6-41 ノードの複製処理

項番ノードの型説明
1INSTANCE_DOCUMENT_NODE引数deepがtrueの場合は,インスタンス文書に含まれているコンテキスト要素,アイテム,タプル,脚注がすべて複製されます。
引数deepがfalseの場合は,インスタンス文書に含まれているコンテキスト要素,アイテム,タプル,脚注はすべて複製されません。つまり,複製されたインスタンス文書は空です。ただし,名前空間宣言は複製されます。
複製されたXBRLInstanceDocumentオブジェクトは,複製元のXBRLInstanceDocumentオブジェクトが参照しているXBRLTaxonomyDocumentオブジェクトの複製を参照します。つまり,XBRLInstanceDocumentのgetTaxonomyDocument()の戻り値は,複製元のXBRLInstanceDocumentオブジェクトと複製先のXBRLInstanceDocumentオブジェクトで異なります。ただし,それぞれが参照するXBRLTaxonomyDocumentオブジェクトの内容は同じです。
XBRL2.0の場合:インスタンス文書の読み込み時にリンクベースの遅延解析が指定されていて,かつリンクが未解析の場合は,複製処理の前にインスタンス文書中のリンクベースの遅延解析が実行されます。このとき,インスタンス文書が参照しているタクソノミー文書に含まれるリンクベース,および,インスタンス文書に記述された<link:linkbaseRef>要素が参照しているリンクベースは,未解析であっても解析されません。
複製されたXBRLInstanceDocumentオブジェクトに対応するorg.w3c.dom.Documentオブジェクトは新規に作成されます。また,インスタンス文書のルート要素がXML文書のルート要素として設定されます。
XBRL2.1の場合:複製されたインスタンス文書のルート要素はid属性を持ちません。
引数deepにtrueが指定された場合は,インスタンス文書の内容が複製されます。複製された各ノードがid属性を持つかどうかについては,この表の各ノードの説明を参照してください。
XBRL2.1の場合:インスタンス文書のIDを管理するXBRLIdManagerオブジェクトは新規に作成されるため,複製元のインスタンス文書と複製されたインスタンス文書とでIDを管理するXBRLIdManagerオブジェクトは異なります。ただし,XBRLIdManagerオブジェクトに設定されているXBRLIdCreatorオブジェクトは引き継がれます。つまり,複製元のXBRLInstanceDocumentオブジェクトと複製されたXBRLInstanceDocumentオブジェクトとで,getIdManager()メソッドが返すXBRLIdManagerオブジェクトは異なりますが,getIdManager().getIdCreator()によって取得できるXBRLIdCreatorオブジェクトは同一のものとなります。このため,インスタンス文書を複製する際にコンテキスト要素などのid属性の値が採番し直されます。このときに複製元と同じXBRLIdCreatorオブジェクトを使用してIDが生成されます。
XBRL2.1の場合:引数deepがfalseの場合は,複製元の<link:schemaRef>要素や<link:linkbaseRef>要素は複製されません。このため,引数deepにfalseを指定してインスタンス文書を複製した場合は,タクソノミー文書を構築する際の出発点となったタクソノミー本体およびリンクベースのリストをXBRLTaxonomyDocument.getStartingPoints()メソッドによって取得し,それらを指す<link:schemaRef>要素および<link:linkbaseRef>要素を追加する必要があります。このとき,各要素のxlink:href属性に指定するURIは,絶対URI,相対URIのどちらでもかまいません。ただし,インスタンス文書をストリームへ出力してから再度読み込んだ際に,それらのURIは適切な文書へ解決されなければなりません。なお,必要な<link:schemaRef>要素および<link:linkbaseRef>要素を追加しなかった場合は,インスタンス文書をストリームへ出力してから再度読み込んだ場合に,タクソノミー文書を構成するタクソノミー本体またはリンクベースに不足が生じるおそれがあるため注意してください。
2SCHEMA_REF_NODEサブツリーが存在しないため,引数deepの値は影響しません。
3LINKBASE_REF_NODE
4ROLE_REF_NODE
5ARCROLE_REF_NODE
6NUMERIC_CONTEXT_NODE引数deepの値に関係なく,常にサブツリーが複製されます。
複製されたコンテキスト要素のid属性の値は採番し直されます。
7NON_NUMERIC_CONTEXT_NODE
8CONTEXT2_NODE
9UNIT2_NODEサブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。複製された単位要素のid属性の値は採番し直されます。
10ITEM_NODEアイテムにはサブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。
複製されたアイテムは,複製元と同一のコンテキスト要素を参照します。
XBRL2.1の場合:数値アイテムを複製した場合,複製されたアイテムは,複製元と同一の単位要素を参照します。
XBRL2.0の場合:複製されたアイテムのid属性の値は採番し直されます。
XBRL2.1の場合:複製されたアイテムはid属性を持ちません。
11TUPLE_NODE引数deepがtrueの場合は,タプルの子要素もすべて複製されます。引数deepがfalseの場合は,子要素は複製されません。
XBRL2.0の場合:複製されたタプルのid属性の値は採番し直されます。
XBRL2.1の場合:複製されたタプルはid属性を持ちません。
12ENTITY_NODE引数deepの値に関係なく,常にサブツリーが複製されます。
13PERIOD_NODE
14UNIT_NODE
15OPERATOR_NODE
16IDENTIFIER_NODEサブツリー※1がないため,引数deepの値は影響しません。
17SEGMENT_NODEXBRL Dimensions1.0ではない場合:サブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。
XBRL Dimensions1.0の場合:引数deepがtrueの場合は,セグメント要素に含まれている<xbrldi:explicitMember>要素および<xbrldi:typedMember>要素がすべて複製されます。
引数deepがfalseの場合は,セグメント要素に含まれている<xbrldi:explicitMember>要素および<xbrldi:typedMember>要素がすべて複製されません。
18MEASURE_NODEサブツリー※1がないため,引数deepの値は影響しません。
19SCENARIO_NODEXBRL Dimensions1.0ではない場合:サブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。
XBRL Dimensions1.0の場合:引数deepがtrueの場合は,シナリオ要素に含まれている<xbrldi:explicitMember>要素および<xbrldi:typedMember>要素がすべて複製されます。
引数deepがfalseの場合は,シナリオ要素に含まれている<xbrldi:explicitMember>要素および<xbrldi:typedMember>要素がすべて複製されません。
20FOOTNOTE_NODEサブツリー※1がないため,引数 deep の値は影響しません。
XBRL2.1の場合:複製された脚注はid属性を持ちません。
21EXPLICIT_MEMBER_NODE※2サブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。
22TYPED_MEMBER_NODE※2サブツリー※1が存在しないため,引数deepの値は影響しません。

注※1 ここでのサブツリーとは,XBRL DOMのノード(XBRLInstanceNodeオブジェクト)によって構築されるツリーでのサブツリーのことです。W3C DOMのノード(org.w3c.dom.Nodeオブジェクト)によって構築されるツリーでのサブツリーではないので注意してください。

例えば,単位要素の子として記述される<xbrli:divide>要素は,XBRL DOMではXBRLUnit2オブジェクトの子ノードとしては表現されませんが,W3C DOMでは<xbrli:divide>要素は<xbrli:unit>要素を表すノードの子ノードとして表現されます。そのため,XBRLUnit2オブジェクトを複製した場合は,W3C DOMではサブツリーとなっている<xbrli:divide>要素を表すノードやその子孫(<xbrli:unitNumerator>要素を表すノードや<xbrli:unitDenominator>要素を表すノード)も複製されます。

これは,データ型がFRACTION_ITEMであるアイテム,XHTMLのタグを内容として持つ脚注,任意の子要素を記述できるセグメント要素やシナリオ要素についても同じです。

注※2 XBRL Dimensions1.0の場合だけ存在します。


引数:
deep - ノードのサブツリーを複製する場合はtrue,サブツリーを複製しない場合はfalseを指定します。
戻り値:
このノードの複製を返します。

(6) getW3CDOMNode

public org.w3c.dom.Node getW3CDOMNode()

XBRLのバージョン:
2.0および2.1
説明:
ノードに対応するorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトを取得します。XBRLの仕様で規定されていない属性や要素を参照したい場合は,このメソッドで取得したDOMツリーを使用します。
このメソッドが返すorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトの型は,このノードの型によって異なります。getW3CDOMNodeメソッドが返すorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトを次の表に示します。

表6-42 getW3CDOMNodeメソッドが返すorg.w3c.dom.Nodeオブジェクト

項番XBRLInstanceNode
オブジェクトの型
org.w3c.dom.Node
オブジェクトの型
説明
1INSTANCE_DOCUMENT_NODEorg.w3c.dom.Documentインスタンス文書を表します。
2SCHEMA_REF_NODEorg.w3c.dom.Element<link:schemaRef>要素を表します。
3LINKBASE_REF_NODEorg.w3c.dom.Element<link:linkbaseRef>要素を表します。
4ROLE_REF_NODEorg.w3c.dom.Element<link:roleRef>要素を表します。
5ARCROLE_REF_NODEorg.w3c.dom.Element<link:arcroleRef>要素を表します。
6NUMERIC_CONTEXT_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:numericContext>要素を表します。
7NON_NUMERIC_CONTEXT_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:nonNumericContext>要素を表します。
8CONTEXT2_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:context>要素を表します。
9UNIT2_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:unit>要素を表します。
10ITEM_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:item>要素の代替要素を表します。
11TUPLE_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:tuple>要素の代替要素を表します。
12FOOTNOTE_NODEorg.w3c.dom.Element<link:footnote>要素を表します。
13ENTITY_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:entity>要素を表します。
14IDENTIFIER_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:identifier>要素を表します。
15SEGMENT_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:segment>要素を表します。
16PERIOD_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:period>要素を表します。
17UNIT_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:unit>要素を表します。
18MEASURE_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:measure>要素を表します。
19OPERATOR_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:operator>要素を表します。
20SCENARIO_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrli:scenario>要素を表します。
21EXPLICIT_MEMBER_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrldi:explicitMember>要素を表します。
22TYPED_MEMBER_NODEorg.w3c.dom.Element<xbrldi:typedMember>要素を表します。

注※ XBRL Dimensions1.0の場合だけ存在します。


このメソッドが返したorg.w3c.dom.Nodeオブジェクト,およびそのorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトが属するDOMツリーに対する更新操作の範囲は限定されます。getW3CDOMNodeメソッドが返すorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトに対して許可される更新操作を次の表に示します。

表6-43 org.w3c.dom.Nodeオブジェクトに対して許可される更新操作

項番XBRLInstanceNode
オブジェクトの型
許可される更新操作
1INSTANCE_DOCUMENT_NODE更新操作は許可されません。
2SCHEMA_REF_NODE更新操作は許可されません。
3LINKBASE_REF_NODE更新操作は許可されません。
4ROLE_REF_NODE更新操作は許可されません。
5ARCROLE_REF_NODE更新操作は許可されません。
6NUMERIC_CONTEXT_NODE更新操作は許可されません。
7NON_NUMERIC_CONTEXT_NODE更新操作は許可されません。
8CONTEXT2_NODE更新操作は許可されません。
9UNIT2_NODE更新操作は許可されません。
10ITEM_NODE次の属性以外の属性の追加・更新・削除が許可されます。
  • id
  • XBRL2.0の場合:numericContext
  • XBRL2.0の場合:nonNumericContext
  • xmlnsによる名前空間宣言
  • XBRL2.1の場合:contextRef
  • XBRL2.1の場合:unitRef
  • XBRL2.1の場合:precision
  • XBRL2.1の場合:decimals
  • XBRL2.1の場合:xsl:nil
11TUPLE_NODE次の属性以外の属性の追加・更新・削除が許可されます。
  • id
  • xmlnsによる名前空間宣言
  • XBRL2.1の場合:xsl:nil
12FOOTNOTE_NODE子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
13ENTITY_NODE更新操作は許可されません。
14IDENTIFIER_NODE更新操作は許可されません。
15SEGMENT_NODEXBRL Dimensions1.0ではない場合:子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
XBRL Dimensions1.0の場合:次の子孫ノード以外の子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
  • <xbrldi:explicitMember>要素
  • <xbrldi:typedMember>要素
16PERIOD_NODE更新操作は許可されません。
17UNIT_NODE更新操作は許可されません。
18MEASURE_NODE更新操作は許可されません。
19OPERATOR_NODE更新操作は許可されません。
20SCENARIO_NODEXBRL Dimensions1.0ではない場合:子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
XBRL Dimensions1.0の場合:次の子孫ノード以外の子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
  • <xbrldi:explicitMember>要素
  • <xbrldi:typedMember>要素
21EXPLICIT_MEMBER_NODE子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。
22TYPED_MEMBER_NODE子孫ノードに対する任意の更新操作が許可されます。

注※ XBRL Dimensions1.0の場合だけ存在します。


許可されていない更新操作をした場合は,XBRL DOMが正常に動作しないおそれがあります。
戻り値:
このノードに対応するorg.w3c.dom.Nodeオブジェクトを返します。