ここでは,XBRL2.1の場合の,priority属性値が同じ場合のリンクの上書きについて説明します。
リンクには,優先順位を示すpriority属性を指定できます。priority属性値は,数値が大きいものほど優先順位が高いとみなされます。ここでは,priority属性に同じ値が指定されていた場合の,リンクの上書きについて説明します。
priority属性に同じ値が指定されていた場合,uCosminexus Business Reporting Processorは,use属性がoptionalかprohibitedかを調べます。prohibitedの方が優先され,リンクの関係が禁止されます。一つでもprohibitedが指定されている場合は,すべての関係が無効になります。
priority属性値が同じ場合の例を次に示します。
同じリンク関係を示す関係Aおよび関係Bで,priority属性値が同じでuse="optional"が指定されている場合を次に示します。
<Arc use="optional" priority="0"...中略> <!--関係A--> |
この場合,どちらか片方のリンクが無効になり,メッセージが出力されます。どちらのリンクが有効になるかは,メッセージ(KEBR10074-W)に出力されます。両方とも同じリンク関係を示すため,XBRL DOMの内容は変更されません。
同じリンク関係を示す関係Aおよび関係Bで,両方ともpriority属性値が同じで,片方にuse="optional",もう片方にuse="prohibited"が指定されている場合を次に示します。
<Arc use="optional" priority="0"...中略> <!--関係A--> |
この場合,priority属性値が同じですが,片方にuse="prohibited"が指定されているため,両方の関係が無効になります。エラーメッセージは出力されません。
同じリンクの関係が三つ以上ある場合,use="prohibited"が指定されている関係が一つあれば,リンクの関係は禁止されます。
同じリンク関係を示す関係Aおよび関係Bで,priority属性値が同じでuse="prohibited"が指定されている場合を次に示します。
<Arc use="prohibited " priority="0" ...中略> <!--関係A--> |
この場合,両方のリンクの関係が禁止されるため,関係Aおよび関係Bで定義されているリンクの関係が両方とも無効になります。エラーメッセージは出力されません。