4.16.2 プロパティ一覧

uCosminexus Business Reporting Processorを利用して作成したアプリケーションを実行する場合に,設定できるプロパティについて説明します。

設定内容は,大きく次の分類に分けられます。

<この項の構成>
(1) cbrp.trace.fileName
(2) cbrp.trace.level
(3) cbrp.trace.maxFileSize
(4) cbrp.trace.maxFileSegment
(5) cbrp.parse.XBRLVersion
(6) cbrp.parse.validate
(7) cbrp.parse.delayLoad
(8) cbrp.parse.maxTaxonomyExtension
(9) cbrp.parse.DTS.ignoringSchemas
(10) cbrp.parse.DTS.externalSchemaRefs
(11) cbrp.parse.DTS.maxDocuments
(12) cbrp.cache.enable
(13) cbrp.cache.maxTaxonomyNum
(14) cbrp.cache.registerErrorDocument
(15) cbrp.parse.validate.full-checking
(16) cbrp.parse.validate.full-checking.role
(17) cbrp.parse.validate.full-checking.iso4217
(18) cbrp.parse.validate.full-checking.PTVx.location
(19) cbrp.parse.validate.full-checking.PTVI.rounded-item-value
(20) cbrp.parse.validate.full-checking.essence-alias.infer
(21) cbrp.parse.validate.full-checking.ignoringZeroPrecision
(22) cbrp.parse.validate.frtafris
(23) cbrp.parse.DimensionsVersion
(24) cbrp.parse.validate.dimensions.role
(25) cbrp.parse.validate.search-schemaRefs-beforehand

(1) cbrp.trace.fileName

出力するトレースログファイル名を絶対URIで指定します。このプロパティに指定した値に「n.log」を付けた文字列がトレースログファイル名となります。nには,1から始まる通し番号(整数値)が付けられます。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
<java.io.tmpdirの値>/cbrp/cbrptrc
java.io.tmpdirは,Java VMのシステムプロパティの値です。
デフォルトのトレースログファイル名は,cbrptrc1.log,crbptrc2.log,crbptrc3.logになります。
指定できる値
任意の文字列

(2) cbrp.trace.level

トレース出力レベルを指定します。レベルには-1,0,10,20,30または40を設定します。レベル20以上を指定した場合,各APIの引数および戻り値の値が出力されます。-1を指定した場合,トレースログが出力されません。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
10
指定できる値
-1以上100以下の数字
レベルと設定値[n]との関係
レベル0 :0<=n<10
レベル10:10<=n<20
レベル20:20<=n<30
レベル30:30<=n<40
レベル40:40<=n<=100

(3) cbrp.trace.maxFileSize

トレースログ1ファイル当たりの最大ファイルサイズを指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
2097152
指定できる値
4096以上2147483647(Integer.MAX_VALUE)以下の数字

(4) cbrp.trace.maxFileSegment

トレースログファイルの最大面数を指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
10
指定できる値
1以上16以下の数字

(5) cbrp.parse.XBRLVersion

XBRL文書の解析時に,読み込むXBRL文書のバージョンを指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
2.0
指定できる値
2.0または2.1

(6) cbrp.parse.validate

XBRL文書解析時に,文書が妥当であることを検証するかどうかを指定します。妥当であることを検証する場合はtrue,検証しない場合はfalseを設定します。

このプロパティとcbrp.parse.validate.full-checkingの両方でtrueを指定すると,文書がXBRL 2.1 Conformance Suite 1.0に準じているかを検証(完全な妥当性検証)できます。
指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
true
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(7) cbrp.parse.delayLoad

XBRL文書解析時に,リンクベースの遅延読み込みをするかどうかを指定します。

この指定は,XBRL文書を検証しない場合(cbrp.parse.validate=false),かつFRTA/FRIS検証に必要となる解析を実施しない場合(cbrp.parse.validate.frtafris=false)だけ有効です。検証する場合,またはFRTA/FRIS検証に必要となる解析を実施する場合には無視されます。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(8) cbrp.parse.maxTaxonomyExtension

XBRL文書解析時に読み込むタクソノミー文書の最大階層数を指定します。このプロパティは,XBRLのバージョンが2.0の場合だけ使用できます。

DTS(拡張されたタクソノミー文書)のうち,基底タクソノミー文書を含めた階層数を指定します。0を指定した場合は,読み込む階層の上限を設けないで,基底タクソノミー文書が見つかるまで解析します。

指定できるXBRLバージョン
2.0
デフォルト値
2
指定できる値
0以上2147483647(Integer.MAX_VALUE)以下の数字

(9) cbrp.parse.DTS.ignoringSchemas

タクソノミー本体の<xsd:import>要素に記述されたXMLスキーマ文書のうち,タクソノミー本体でない文書など,DTSに含める必要がない文書の名前空間(targetNamespace)を空白区切りで指定します。このプロパティは,XBRLのバージョンが2.1の場合だけ使用できます。

指定した名前空間のXMLスキーマ文書は,タクソノミー文書の読み込み時にXBRLプロセッサに無視され,DTSに含まれないものとして扱われます。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
null
指定できる値
nullまたは任意の文字列

(10) cbrp.parse.DTS.externalSchemaRefs

DTSを構成するタクソノミー本体(スキーマ定義)の絶対URIまたは相対URIのリストを空白区切りで指定します。このプロパティは,XBRLのバージョンが2.1の場合だけ使用できます。

インスタンス文書の解析時に,このプロパティで指定されたタクソノミー本体(スキーマ定義)のリストは,どのタクソノミー本体よりも優先して読み込まれ,DTSの一部となります。そのため,リンクベースの<link:loc>要素で参照されているだけでインスタンス文書に<link:schemaRef>要素などの位置情報がないタクソノミー本体の場合でも,リンクベースより先にタクソノミー本体(スキーマ)を解析できます。

このプロパティは,XBRL2.1の場合でリンクベースの遅延読み込みをするときに,使用してください。XBRL2.1の場合でリンクベースの遅延読み込みをすると,APIの実行順序によって読み込むリンクベースおよびDTSの内容が変わってきます。このプロパティであらかじめ必要なタクソノミー本体を指定することで,常に一定の結果を得られるようになります。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
null
指定できる値
nullまたは任意の文字列

(11) cbrp.parse.DTS.maxDocuments

DTSを構成する文書(タクソノミー本体およびリンクベース)のうち,読み込む文書の最大文書数を指定します。0が指定された場合には無制限に読み込まれます。このプロパティは,XBRLのバージョンが2.1の場合だけ使用できます。

このプロパティで指定する文書数には,cbrp.parse.DTS.ignoringSchemasでDTSに含めないと指定したタクソノミー本体は含まれません。cbrp.parse.DTS.externalSchemaRefsで優先して読み込むように指定したタクソノミー本体は含まれます。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
0
指定できる値
0以上2147483647(Integer.MAX_VALUE)以下の数字

(12) cbrp.cache.enable

タクソノミー文書のメモリキャッシュをするかどうかを示します。メモリキャッシュをする場合はtrue,しない場合はfalseを設定します。

この指定は,リンクベースの遅延読み込みが無効の場合(cbrp.parse.delayLoad=false)だけ有効です。リンクベースの遅延読み込みをする場合は,メモリキャッシュされません。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
true
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(13) cbrp.cache.maxTaxonomyNum

メモリにキャッシュするタクソノミー文書の最大個数を示します。

この指定はメモリキャッシュをする場合(cbrp.cache.enable=true)だけ有効です。メモリキャッシュをしない場合は無視されます。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
3
指定できる値
1以上2147483647(Integer.MAX_VALUE)以下の数字

(14) cbrp.cache.registerErrorDocument

XBRL文書解析時に,エラーが発見されたDTSをメモリにキャッシュするかどうかを指定します。trueの場合にはメモリキャッシュをし,falseの場合にはメモリキャッシュをしません。

この指定はメモリキャッシュをする場合(cbrp.cache.enable=true)だけ有効です。メモリキャッシュをしない場合は無視されます。

指定できるXBRLバージョン
2.0および2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(15) cbrp.parse.validate.full-checking

XBRL文書解析時に,完全な妥当性検証を実施するかどうかを指定します。文書中にサイクルの循環がないかなど,XBRL 2.1 Conformance Suite 1.0に完全に準拠しているかを検証したい場合はtrueを指定します。実施しない場合はfalseを指定します。

このプロパティは,次の二つのプロパティが指定されている場合だけ有効です。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(16) cbrp.parse.validate.full-checking.role

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,各種アークの検証を実施する拡張リンクのxlink:role属性値を指定します。実施するxlink:role属性値が複数ある場合には,空白区切りで指定します。指定値がnullの場合は,すべてのxlink:role属性値の検証を実施します。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
null
指定できる値
nullまたは任意の文字列

(17) cbrp.parse.validate.full-checking.iso4217

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,単位の検証に使用するISO4217のコードを空白区切りですべて指定します。指定値がnullの場合は,デフォルトの方法で検証します。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
null
指定できる値
nullまたは任意の文字列

(18) cbrp.parse.validate.full-checking.PTVx.location

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,PTVLIおよびPTVIに対するスキーマの位置情報を指定します。この位置情報は,PTVLIおよびPTVI作成時に使用されます。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
ptv-2003-12-31.xsd
指定できる値
任意の文字列

(19) cbrp.parse.validate.full-checking.PTVI.rounded-item-value

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,PTVI作成時の数値アイテム(fractionItemType型を除く)の値を丸めた値とするかどうかを指定します。丸めた値とする場合はtrue,インスタンス文書の記述のままとする場合はfalseを指定します。指定値がfalseの場合は,インスタンス文書の記述のままになります。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(20) cbrp.parse.validate.full-checking.essence-alias.infer

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,essence-aliasアークの検証時にインスタンス文書に存在しないアイテムを再帰的に推測して,検証するかどうかを指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(21) cbrp.parse.validate.full-checking.ignoringZeroPrecision

インスタンス文書解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,essence-aliasアークの検証時や,summation-itemアークの検証時にprecision属性値またはdecimals属性値から推測される精度が"0"となるアイテムを無視するかどうかを指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(22) cbrp.parse.validate.frtafris

XBRL文書解析時にFRTA/FRIS検証に必要となる解析を実施するかどうかを指定します。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
false
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。

(23) cbrp.parse.DimensionsVersion

XBRL Dimensions文書の解析時に,読み込むXBRL Dimensions1.0対応文書のバージョンを指定します。このプロパティに1.0を指定し,かつcbrp.parse.delayLoad=falseを指定した場合,DRSを生成します。

また,このプロパティはcbrp.parse.XBRLVersion=2.1の場合だけ有効となります。cbrp.parse.XBRLVersion=2.0の場合,このプロパティは無視されます。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
none
指定できる値
noneまたは1.0

(24) cbrp.parse.validate.dimensions.role

XBRL Dimensions 1.0に準拠したインスタンス文書の解析時に完全な妥当性検証を実施する場合,検証を実施する拡張リンクのxlink:role属性値を指定します。実施するxlink:role属性値が複数ある場合は,空白で区切って指定します。その場合,左側に書かれたxlink:role属性値から順番に検証を実施します。指定値がnullの場合は,すべてのxlink:role属性値の検証を実施します。指定値がnullの場合,順不同で検証を実施します。また,このプロパティはcbrp.parse.XBRLVersion=2.1かつcbrp.parse.DimensionsVersion=1.0の場合だけ有効となります。cbrp.parse.XBRLVersion=2.0またはcbrp.parse.DimensionsVersion=noneの場合,このプロパティは無視されます。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
null
指定できる値
nullまたは任意の文字列

(25) cbrp.parse.validate.search-schemaRefs-beforehand

インスタンス文書の妥当性検証を実施する場合に,XMLスキーマ検証を実施する前に<link:schemaRef>要素を検索し,<link:schemaRef>要素のxlink:href属性で示されるタクソノミー本体を検証に使用するスキーマとするかどうかを指定します。

このプロパティの値にtrueを指定した場合は,<link:schemaRef>要素のxlink:href属性で示されるタクソノミースキーマを検証に使用するスキーマとします。ただし,このプロパティの値にtrueを指定した場合でも,<xbrli:xbrl>要素にxsi:schemaLocation属性が記述されていたときは,XMLスキーマ検証を実施する前に<link:schemaRef>要素を検索しません。

このプロパティの値にfalseを指定した場合は,XMLスキーマ検証を実施する前に<link:schemaRef>要素を検索しません。

指定できるXBRLバージョン
2.1
デフォルト値
true
指定できる値
trueまたはfalse。大文字,小文字は区別しません。