XBRLで記述された文書をXBRL文書と呼びます。ここでは,XBRL文書の構成について説明します。
XBRL文書は,タクソノミー文書とインスタンス文書から構成されます。タクソノミー文書は,文書の書式や記載する項目,計算方法などを定義したXMLスキーマです。インスタンス文書は,定義されたスキーマ(タクソノミー文書)に従って実際の値を入力したXML文書です。
XBRLの仕様には複数のバージョンがあり,バージョンによって作成されるXBRL文書が異なります。uCosminexus Business Reporting Processorでは,XBRL 2.0およびXBRL 2.1に対応しています。また,XBRL2.1の拡張規格であるXBRL Dimensions1.0にも対応しています。XBRL Dimensions1.0では,財務報告の情報を多次元で表現できます。
タクソノミー文書とインスタンス文書の関係を次の図に示します。
図1-1 タクソノミー文書とインスタンス文書の関係
財務諸表を例に挙げると,財務諸表の書式,記載する勘定科目やその計算式,根拠となる会計基準などの参考文献をまとめたひな型がタクソノミー文書に該当し,企業のある期の財務データを入力して作成した財務諸表がインスタンス文書に該当します。企業は,財務諸表用のタクソノミー文書で定義した内容に従って,企業のある期のデータを基に財務諸表を作成します。