uCosminexus Message Service Client Light for ebXML クライアント操作ガイド

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7.3 ドキュメント送信コマンドHSRCMessageService -mode=send

<この節の構成>
(1) 形式
(2) 機能
(3) オプション
(4) 戻り値
(5) 注意事項
(6) 実行例

(1) 形式

 
HSRCMessageService     -mode=send
                      [-infofile=クライアント引数情報ファイルの絶対パス]
                      [-sender=ドキュメント送信者識別子]
                      [-formattype=ドキュメント形式
                       -documenttype=ドキュメント種別]
                      [-compresstype=圧縮タイプ]
                      [-datapath={送信ディレクトリパス|送信ファイルパス}]
                      [-count=送信ファイル数]
 

(2) 機能

接続先サーバに対して,ドキュメントを送信します。

(3) オプション

-mode=send
動作モードを指定します。値には,ドキュメント送信を示すsendを指定してください。
この項目は,必ず指定してください。

-infofile=クライアント引数情報ファイルの絶対パス
クライアント引数情報ファイルの絶対パスを,255バイト以内の文字列で指定します。クライアント引数情報ファイルには,動作モードのsendに応じた引数情報が記述されている必要があります。
このオプションを省略した場合,クライアント共通定義ファイルに動作モードのsendに応じた引数情報が記述されているときは,その値が設定されます。
なお,クライアント共通定義ファイルに動作モードのsendに応じた引数情報が記述されていたとしても,このオプションが指定されている場合は,クライアント引数情報ファイルに記述された情報が引数情報として使用されます。
指定されたファイルが存在しない場合,エラーとなります。

-sender=ドキュメント送信者識別子
ドキュメント送信者識別子を,63バイト以内の文字列で指定します。
ドキュメント送信者識別子は,クライアント共通定義ファイルのオーサー情報に記述されている必要があります。
なお,クライアント共通定義ファイル,またはクライアント引数情報ファイルに該当する識別子が記述されていたとしても,この引数で指定された値がドキュメント送信者識別子として使用されます。
ドキュメント送信者識別子を省略して,かつ"-infofile=クライアント引数情報ファイルの絶対パス"を省略した場合
  • クライアント共通定義ファイルのオーサー情報に記述されたクライアントIDが使用されます。
  • クライアント共通定義ファイルのクライアントIDが複数記述されている場合は,最も上位に記述された識別子が使用されます。
  • クライアント共通定義ファイルのオーサー情報にクライアントIDが記述されていない場合は,エラーになります。

-formattype=ドキュメント形式
ドキュメント形式を次のどれかの形式で指定します。
  • SecondGenEDI(SecondGenEDI形式)
  • JEDICOS-XML(JEDICOS-XML形式)
  • JEDICOS(JEDICOS形式)
  • J Protocol(JCA形式)
  • Mutuality defined(相互定義:双方間の合意の下で使用する任意の形式)
このオプションは,-documenttypeオプションと同時に指定します。

-documenttype=ドキュメント種別
ドキュメント種別を,255バイト以内の文字列で指定します。このオプションは,-formattypeオプションと同時に指定します。
ドキュメント種別は,伝送ドキュメント種別で定義されるドキュメント種別要素を使用して指定します。-formattypeオプションのドキュメント形式にMutuality defined以外を指定した場合,次の表に従ってドキュメント種別を指定してください。

表7-2 ドキュメント種別とドキュメント形式の組み合わせ(コマンド)

項番 ドキュメント種別 ドキュメント形式
SecondGenEDI JEDICOS-XML JEDICOS J-Protocol
1 Order × × ×
2 Shipment Notification × × ×
3 Package Shipment Notification × × ×
4 Non-associated Package Shipment Notification × × ×
5 Receiving Notification × × ×
6 Payment × × ×
7 Return Notification × × ×
8 Price/Sales Catalogue × ×
9 Purchase Order ×
10 Purchase Order Response × × ×
11 Inventory Report × ×
12 Shelf Allocation Report × × ×
13 POS Report × ×
14 Order Recommendation × × ×
15 Despatch Advice Slip × ×
16 Despatch Advice Carton × ×
17 Arrival Notice × ×
18 Confirmation of Delivery × × ×
19 Purchasing Advice × ×
20 Invoice
21 Remittance Advice ×
22 Remittance Detail × × ×
23 Announcement for Returns × ×
24 Sales Promotion Plan × × ×
25 Payment Order × × ×
26 Financial Statement × × ×
27 Price Tag × × ×
28 Fresh Order × × ×
29 Fresh Shipment Notification × × ×
30 Fresh Receiving Notification × × ×
31 Fresh Return Notification × × ×
32 Picking List × × ×

(凡例)
○:対応しています。
×:対応していません。

-compresstype=圧縮タイプ
ドキュメント圧縮形式を,63バイト以内の文字列で指定します。
ドキュメントを圧縮している場合,圧縮形式をIANAによって管理されているMIMEメディアタイプで指定します。ただし,IANAによって管理されているMIMEメディアタイプかどうかのチェックはされません。

-datapath={送信ディレクトリパス | 送信ファイルパス}
送信するドキュメントの格納ディレクトリ,または送信するドキュメントのファイルの絶対パスを,247バイト以内の文字列で指定します。ただし,ネットワーク上の共有ファイルシステムのパスは指定できません。
送信ディレクトリ下に格納されている送信対象のファイルは,ドキュメント送信コマンドの実行時に送信成功ディレクトリまたは送信失敗ディレクトリに移動されます。したがって,送信ディレクトリとしてWindowsディレクトリなどを指定するとシステムが壊れるおそれがあるため,指定するディレクトリには十分注意してください。

-count=送信ファイル数
1回のドキュメント送信コマンドで,送信するファイル数の最大値を指定します。指定できる値は,1〜65,535の整数値です。

(4) 戻り値

戻り値 内容
0 正常終了
ドキュメント送信コマンドのすべての処理が正常に終了しました。送信ディレクトリに,送信対象サイズのファイルが存在しない場合も含みます。
1 警告付き正常終了
1回以上のドキュメント送信に成功しましたが,コマンドの処理を継続できるエラー(ネットワーク障害など)が発生しました。
2 警告付き正常終了
1回以上のドキュメント送信には成功しましたが,コマンドの処理を継続できないエラーが発生しました。
継続できないエラーの例を次に示します。
  • ファイル内容の異常が検出されました。
  • 送信ファイル,または送信ディレクトリへのアクセスが拒否されました。
3 警告付き正常終了
1回以上のドキュメント送信には成功しましたが,送信ディレクトリに送信対象外のサイズのファイルが含まれています。
9 異常終了(実行時エラー)
接続先サーバから受信したドキュメントに誤りがあります。
-1 異常終了(引数エラー)
ドキュメント送信コマンドの実行時の引数に過不足があるか,引数の指定方法に誤りがあります。
-2 異常終了(定義内容エラー)
クライアント共通定義ファイル,クライアント引数情報ファイルの記述内容や,コマンド引数に指定された引数の内容に誤りがあります。
-3 異常終了(実行時エラー)
1回目のドキュメント送信時にコマンドの処理を継続できるエラー(ネットワーク障害など)が発生しました。
-4 異常終了(実行時エラー)
1回目のドキュメント送信時にコマンドの処理を継続できないエラーが発生しました。
継続できないエラーの例を次に示します。
  • ファイル内容の異常が検出されました。
  • 送信ファイル,または送信ディレクトリへのアクセスが拒否されました。
-999 コマンドを強制終了しました。

(5) 注意事項

複数のファイルを送信する場合,ドキュメントの送信処理の途中でエラーが発生すると,後続のドキュメントが送信されないまま,コマンドが終了します。エラーの要因を解決したあと,送信されなかったドキュメントに対して,コマンドを再実行してください。なお,送信処理対象外のサイズのファイルを検出した場合,該当するファイルを無視して送信処理を続けます。

(6) 実行例

クライアント引数情報ファイル(入荷予定データ伝票.xml)を指定して,コマンドを実行する場合の実行例を次に示します。

“C:\Program files\Hitachi\ebxml\mscl\bin\HSRCMessageService.exe” -mode=send -infofile=”C:\Program files\Hitachi\ebxml\mscl\conf\send_info\入荷予定データ伝票.xml”