9.12.2 環境変数の変更

Cosminexus TPBroker Version 5で変更があった環境変数について説明します。

<この項の構成>
(1) 使用できなくなった環境変数
(2) 設定値の変更
(3) 環境変数名の変更
(4) デフォルト値の変更

(1) 使用できなくなった環境変数

Cosminexus TPBroker for C++ Version 3で使用できていて,Cosminexus TPBroker Version 5で使用できなくなった環境変数を次の表に示します。この変更点は,32ビット用Windows,AIX,HP-UX,またはSolarisの場合に該当します。

表9-7 使用できなくなった環境変数

項番環境変数Cosminexus TPBroker Version 5での動作
1HVI_OSAGENT_ORMSG_RESTRICT該当機能を"有効"にした場合と,同じ動作です。
2HVI_RELOCATE_USE_HOSTNAME該当機能に"Y"を指定した場合と,同じ動作です。
3HVI_TRIAL_CONNECT該当機能に"Y"を指定した場合と,同じ動作です。
4HVI_CONNECT_NOLOCK該当機能に"Y"を指定した場合と,同じ動作ですが,Cosminexus TPBroker for C++ Version 3で,この機能を使用するときの注意事項は発生しません。
5HITACHI_TERMINATION_THREAD_WAIT_LOOPTPBrokerがアプリケーションを終了するときに,TPBrokerの管理するスレッドの終了を適切に待ちます。特に設定は必要ありません。
6HVI_MTRENTRYCOUNT_THDモジュールトレースのスレッドごとのヒープ領域出力機能は提供していません。
7HVI_MDLTRACE_THD

(2) 設定値の変更

Cosminexus TPBroker for C++ Version 3またはCosminexus TPBroker for Java Version 4を使用している場合,Cosminexus TPBroker Version 5とインストール先ディレクトリが異なるため,インストール先ディレクトリを含むパスを指定する環境変数は,設定値を変更する必要があります。この変更点は,32ビット用Windows,AIX,HP-UX,またはSolarisの場合に該当します。

ディレクトリまたはファイルのパスを設定値に指定する環境変数を次の表に示します。

表9-8 設定値の変更

項番環境変数名必須/任意備考
1CLASSPATH必須
2PATH
3TPDIR
4TPJDIR
5VBROKER_ADM
6SHLIB_PATHHP-UXの場合
7LD_LIBRARY_PATHHP-UX(IPF),またはSolarisの場合
8LIBPATHAIXの場合
9HVI_OSAGENT_CLIENTHANDLERADDR_FILE任意
10HVI_TRACEPATH
11OSAGENT_LOCAL_FILE
12OSAGENT_ADDR_FILE

(凡例)-:説明なし


設定値の変更例
  • 条件
    Cosminexus Version 5のCosminexus TPBroker for C++(32ビット用Windows)を使用していた場合の,環境変数TPDIRの設定値を変更します。
  • 変更前
    "<Cosminexusのインストール先ディレクトリ>¥TPBC"
    (Cosminexus TPBroker for C++のインストール先ディレクトリ)
  • 変更後
    "<Cosminexusのインストール先ディレクトリ>¥TPB"
    (Cosminexus TPBroker Version 5のインストール先ディレクトリ)

(3) 環境変数名の変更

Cosminexus TPBroker 05-12から名称を変更した環境変数を次の表に示します。この変更点は,32ビット用Windows,AIX,HP-UX,またはSolarisの場合に該当します。

表9-9 環境変数名の変更

項番変更前変更後注意事項
1OSAGENT_CLIENTHANDLERADDR_FILEHVI_OSAGENT_CLIENTHANDLERADDR_FILEデフォルト値に変更があります。
  • 変更前(Cosminexus TPBroker for C++ Version 3およびCosminexus TPBroker for Java Version 4の場合)
    $VBROKER_ADM/clienthandleraddr
    (%VBROKER_ADM%¥clienthandleraddr)
  • 変更後(Cosminexus TPBroker 05-12以降)
    $VBROKER_ADM/htc.clienthandleraddr
    (%VBROKER_ADM%¥htc.clienthandleraddr)
そのため,Cosminexus TPBroker for C++ Version 3およびCosminexus TPBroker for Java Version 4でclienthandleraddrを使用している場合は,ファイル名の変更が必要です。
2OSAGENT_CLIENT_HANDLER_UDP_PORTOSAGENT_CLIENT_HANDLER_PORT設定値に変更はありません。
3OSAGENT_CLIENT_HANDLER_TCP_PORTOSAGENT_CLIENT_HANDLER_PORT設定値に変更はありません。
4HVI_OSAGENT_OSFIND_VERBOSEHVI_OSAGENT_LOCATE_VERBOSE設定値に変更があります。
詳細は次を参照してください。
3.3.3 バーボースログの出力抑止
5HVI_OSAGENT_HEARTBEAT_INTERVALHVI_OSAGENT_ALIVE_INTERVAL設定値に変更があります。
詳細は次を参照してください。
3.3.2 HEARTBEATメッセージおよびARE_YOU_ALIVEメッセージの送信間隔

(4) デフォルト値の変更

環境変数VBROKER_ADM,およびプロパティvbroker.orb.admDirのデフォルト値はありませんでしたが,%TPDIR%¥admに変更になります。osagentはCosminexus TPBroker 05-12-/Cで,そのほかの機能はCosminexus TPBroker 05-15で変更されました。

デフォルト値の変更に伴い,環境変数VBROKER_ADMの設定値を使用する機能(トラブルシュートファイルの出力先やagentaddrファイルの探索など)は,環境変数VBROKER_ADMを設定していないときの動作に変更があります。この変更点は,32ビット用Windowsの場合に該当します。