付録C.6 チューニングの設定方法
- 〈この項の構成〉
(1) WorkManagerの最大スレッド数の設定
アプリケーション呼び出しを行うスレッド数を増やすために,WorkManagerの最大スレッド数を増やします。
WorkManagerの最大スレッド数の設定方法の詳細については,「9.4 WorkManagerの最大スレッド数を変更する」を参照してください。
(2) アプリケーション呼び出しサービスの稼働数の設定
1つのJ2EEサーバでアプリケーション呼び出しサービスを複数稼働させる場合に,アプリケーション呼び出しサービスを追加します。ここでは,アプリケーション呼び出しサービスの追加および削除の手順について説明します。
アプリケーション呼び出しサービスの追加手順
アプリケーション呼び出しサービスの追加手順を次に示します。
1つのJ2EEサーバでアプリケーション呼び出しサービスを複数稼働させる場合は,実行環境を構築したあとで,次に示す手順を繰り返し実施してください。
-
アプリケーション呼び出しサービスをインポートする。
cjimportappコマンドを使用して,アプリケーション呼び出しサービスをインポートします。cjimportappコマンドの詳細については,マニュアルCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編を参照してください。
■cjimportappコマンドの指定形式
cjimportapp <サーバ名称> -f <earファイルパス>
- メモ
-
1つのJ2EEサーバに同一のearファイルを重複してインポートできません。
アプリケーション呼び出しサービスのearファイルは,次に示すディレクトリに格納されています。
-
Windowsの場合
<CSCIWのインストールディレクトリ>\lib
-
UNIXの場合
/opt/hitachi/CSCIW/lib
なお,アプリケーション呼び出しサービスには,インポートしたearファイルごとに異なるJ2EEアプリケーション名が設定されます。
アプリケーション呼び出しサービスのearファイル名と,対応するJ2EEアプリケーション名の一覧を次の表に示します。
表C‒3 アプリケーション呼び出しサービスのearファイル名およびJ2EEアプリケーション名 項番
earファイル名
J2EEアプリケーション名
1
csciwapsrv.ear
CSCIWBpmnAPService01
2
csciwapsrv02.ear
CSCIWBpmnAPService02
3
csciwapsrv03.ear
CSCIWBpmnAPService03
4
csciwapsrv04.ear
CSCIWBpmnAPService04
5
csciwapsrv05.ear
CSCIWBpmnAPService05
6
csciwapsrv06.ear
CSCIWBpmnAPService06
7
csciwapsrv07.ear
CSCIWBpmnAPService07
8
csciwapsrv08.ear
CSCIWBpmnAPService08
-
アプリケーション呼び出しサービスのプロパティを設定する。
cjgetapppropコマンドおよびcjsetapppropコマンドを使用して,アプリケーション呼び出しサービスのプロパティを設定します。cjgetapppropコマンドおよびcjsetapppropコマンドの詳細については,マニュアルCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編を参照してください。
まず,cjgetapppropコマンドを実行して,J2EEアプリケーションの属性ファイル(XMLファイル)を取得します。
■cjgetapppropコマンドの指定形式
cjgetappprop <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名> -type all -c <属性ファイルパス>
取得したXMLファイルをテキストエディタで開きます。XMLファイル内の次に示すresource-ref要素のlinked-to要素に,DB Connectorのデータソース表示名を記載します。
<resource-ref> <description xml:lang="ja-JP"></description> <res-ref-name>jdbc/CSCIWApServiceDataSource</res-ref-name> <res-type>javax.sql.DataSource</res-type> <res-auth>Container</res-auth> <res-sharing-scope>Shareable</res-sharing-scope> <linked-to>データソース表示名</linked-to> </resource-ref>
編集したXMLファイルを指定したcjsetapppropコマンドを実行して,アプリケーション呼び出しサービスのプロパティを設定します。
■cjsetapppropコマンドの指定形式
cjsetappprop <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名> -type all -c <属性ファイルパス>
-
アプリケーション呼び出しサービスを開始する。
cjstartappコマンドを使用して,アプリケーション呼び出しサービスを開始します。cjstartappコマンドの詳細については,マニュアルCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編を参照してください。
■cjstartappコマンドの指定形式
cjstartapp <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名>
アプリケーション呼び出しサービスの削除手順
性能チューニングのために追加したアプリケーション呼び出しサービスが不要になった場合に,削除する手順を次に示します。
なお,1つのJ2EEサーバに設定したアプリケーション呼び出しサービスを複数削除する場合は,次に示す手順を繰り返し実施してください。
-
アプリケーション呼び出しサービスを停止する。
cjstopappコマンドを使用して,アプリケーション呼び出しサービスを停止します。cjstopappコマンドの詳細については,マニュアルCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編を参照してください。
■cjstopappコマンドの指定形式
cjstopapp <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名>
-
アプリケーション呼び出しサービスを削除する。
cjdeleteappコマンドを使用して,アプリケーション呼び出しサービスを削除します。cjdeleteappコマンドの詳細については,マニュアルCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編を参照してください。
■cjdeleteappコマンドの指定形式
cjdeleteapp <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名>
注意事項
-
同一プロセス内のすべてのアプリケーション呼び出しサービスに対して,同じ共通設定ファイルおよびアプリケーション呼び出し情報ファイルを使用してください(アプリケーション呼び出しサービスごとに異なるファイルを使用しないでください)。
-
次に示すファイルの内容を変更した場合は,同一プロセス内のすべてのアプリケーション呼び出しサービスを再開始してください。
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共通設定ファイル
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アプリケーション呼び出し情報ファイル
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アプリケーション呼び出しで使用するヘッダファイル
-
アプリケーション呼び出しで使用するスタイルシート
-
(3) アプリケーション呼び出しグループの設定
WorkManagerのスレッドの利用効率を上げるために,アプリケーション呼び出しグループを作成します。ここでは,アプリケーション呼び出しグループの設定および削除の手順について説明します。
アプリケーション呼び出しグループの構成例
アプリケーション呼び出しグループの設定手順および削除手順の説明で想定する,アプリケーション呼び出しグループの構成例を次の図に示します。
アプリケーション呼び出しグループの設定手順
アプリケーション呼び出し制御情報,およびアプリケーション呼び出しグループ定義を追加して,アプリケーション呼び出しグループを設定します。
-
アプリケーション呼び出し制御情報を追加する。
アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを作成し,アプリケーション呼び出し制御情報を追加します。アプリケーション呼び出し制御情報ファイルについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドの「ciwmngap(アプリケーション呼び出し制御情報の管理)」を参照してください。
■アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの作成例
#UPDATEOPTION,REFTYPE,REF,EXECUTEINTERVAL,RETRYINTERVAL,RETRYCOUNT,WORKITEMMAX,RECOVERYTIME U,grp,GroupA,20,150,0,10000,1000 U,grp,GroupB,40,200,0,10000,3000
- [説明]
-
U:アプリケーション呼び出し制御情報の追加を意味しています。
次に,アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを指定したciwmngapコマンドを実行して,アプリケーション呼び出し制御情報を反映させます。ciwmngapコマンドについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドを参照してください。
■ciwmngapコマンドの指定形式
ciwmngap -sid <システムID> -chg –apdf <アプリケーション呼び出し制御情報ファイル名>
-
アプリケーション呼び出しグループ定義を追加する。
アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルを作成し,アプリケーション呼び出しグループ定義を追加します。アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドの「ciwmngapgrp(アプリケーション呼び出しグループの管理)」を参照してください。
■アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルの作成例
#UPDATEOPTION,REFTYPE,REF,GROUPNAME U,ope,operationRef01,GroupA U,ope,operationRef02,GroupA U,ope,operationRef03,GroupB U,ope,operationRef04,GroupB
- [説明]
-
U:アプリケーション呼び出しグループ定義の追加を意味しています。
次に,アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルを指定したciwmngapgrpコマンドを実行して,アプリケーション呼び出しグループ定義の内容を反映させます。ciwmngapgrpコマンドについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドを参照してください。
■ciwmngapgrpコマンドの指定形式
ciwmngapgrp -sid <システムID> -chg –apgf <アプリケーション呼び出しグループ定義ファイル>
- 重要
-
アプリケーション呼び出しグループ定義に登録したグループは,アプリケーション呼び出し制御情報にも登録してください。アプリケーション呼び出し制御情報に登録しないと,アプリケーション呼び出しグループ定義の該当するグループに登録したref識別子が呼び出されません。
アプリケーション呼び出しグループの削除手順
性能チューニングのために設定したアプリケーション呼び出しグループが不要になった場合,アプリケーション呼び出し制御情報,およびアプリケーション呼び出しグループ定義を削除して,アプリケーション呼び出しグループを削除します。
-
アプリケーション呼び出しグループ定義を削除する。
アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルを作成し,アプリケーション呼び出しグループ定義を削除します。アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドの「ciwmngapgrp(アプリケーション呼び出しグループの管理)」を参照してください。
■アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルの作成例
#UPDATEOPTION,REFTYPE,REF,GROUPNAME D,ope,operationRef01 D,ope,operationRef02 D,ope,operationRef03 D,ope,operationRef04
- [説明]
-
D:アプリケーション呼び出しグループ定義の削除を意味しています。
次に,アプリケーション呼び出しグループ定義ファイルを指定したciwmngapgrpコマンドを実行して,アプリケーション呼び出しグループ定義の内容を反映させます。ciwmngapgrpコマンドについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドを参照してください。
■ciwmngapgrpコマンドの指定形式
ciwmngapgrp -sid <システムID> -chg –apgf <アプリケーション呼び出しグループ定義ファイル>
-
アプリケーション呼び出し制御情報を削除する。
アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを作成し,アプリケーション呼び出し制御情報を削除します。アプリケーション呼び出し制御情報ファイルについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドの「ciwmngap(アプリケーション呼び出し制御情報の管理)」を参照してください。
■アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの作成例
#UPDATEOPTION,REFTYPE,REF,EXECUTEINTERVAL,RETRYINTERVAL,RETRYCOUNT,WORKITEMMAX,RECOVERYTIME D,grp,GroupA D,grp,GroupB
- [説明]
-
D:アプリケーション呼び出し制御情報の削除を意味しています。
次に,アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを指定したciwmngapコマンドを実行して,アプリケーション呼び出し制御情報を反映させます。ciwmngapコマンドについては,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドを参照してください。
■ciwmngapコマンドの指定形式
ciwmngap -sid <システムID> -chg –apdf <アプリケーション呼び出し制御情報ファイル名>
(4) 追加でチューニングが必要となる項目の設定
追加でチューニングが必要となる項目の設定方法については,「付録C.5 チューニング項目の設計手順の詳細」の「(4) 追加でチューニングが必要となる項目の値の検討」を参照してください。