15.3.4 プロセスデータの設定方法(アプリケーション呼び出し情報ファイル)
アプリケーション呼び出し情報ファイルにプロセスデータキー名を記述することで,呼び出し先にプロセスデータを渡したり,呼び出し先からプロセスデータを受け取ったりすることができます。
プロセスデータの設定時の動作
プロセスデータキー名をプロパティの値として指定した場合,アプリケーション呼び出しサービスによって,プロセスデータキー名は,対応するプロセスデータ値に置き換えられます。
プロセスデータキー名をプロパティのキーとして指定した場合,アプリケーション呼び出しサービスによって,該当するプロセスデータが更新されます。
プロセスデータの使用例
アプリケーション呼び出し情報ファイルにプロセスデータキー名を記述して,プロセスデータを更新する例を示します。
この例では,RESTアプリケーション呼び出しで呼び出すRESTアプリケーションのレスポンスのボディの内容を,プロセスデータテーブルに格納するように,アプリケーション呼び出し情報ファイルを設定しています。
- アプリケーション呼び出し情報ファイルの設定例(一部抜粋)
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rest.response.pi.$SReplyUser=rest.response.body.key.userdescription
- RESTアプリケーションのレスポンスのボディの返却例(一部抜粋)
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<data> <key>userdescription</key> <value>User001</value> </data>
上記の場合,アプリケーション呼び出し情報ファイルの内容に従って,レスポンスのkey要素の値がuserdescriptionであるvalue要素の値が,プロセスデータReplyUserに設定されます。
プロセスデータの使用規則
アプリケーション呼び出し情報ファイルでプロセスデータを使用する場合は,次の規則に従ってください。
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プロセスデータキー名の前後に,プロセスデータキー名,組み込み変数,その他の文字列を連続して記載することはできません。また,半角空白などで文字列を区切ることもできません。
- 誤った記載例(通常の文字列として扱われる)
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abc$Skey1
- 誤った記載例(エラーが発生)
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$Skey1$Skey2
ただし,rest.request.urlプロパティの値の中では,特定の文字で区切ることで,プロセスデータキー名の前後に組み込み変数や文字列を連続して記載できます。
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プロパティの値の先頭に"$$"を記載した場合,プロセスデータではなく通常の文字列として扱われます。
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1つのアプリケーション呼び出し情報ファイル内に,プロセスデータは255個まで指定できます。
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指定したプロセスデータキー名に対応したプロセスデータがプロセスデータテーブルに存在しない場合,アプリケーション呼び出しの実行時にエラーが発生します。
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プロパティのキーに指定した呼び出し元案件のプロセスデータキー名は,プロパティの値に記載できません。記載した場合,アプリケーション呼び出しの実行時にエラーが発生します。
- 誤った記載例(エラーが発生)
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rest.request.body.key.offset=$Skey1
rest.response.pi.$Skey1=rest.response.body.key.result
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プロセスデータの値がnullの場合,null値として扱われます。ただし,rest.request.urlプロパティの値の中にnullが含まれている場合は,空文字として扱われます。
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リスト型プロセスデータ間の代入をした場合(プロパティキーとプロパティ値の両方にリスト型プロセスデータの全要素を示すプロセスデータキー名を指定した場合),更新対象(プロパティキー側)のリスト型プロセスデータのリスト内識別子は,順番はそのままで1から連番で付与されます。参照元(プロパティ値側)のリスト内識別子が連番ではない場合,更新対象(プロパティキー側)のリスト内識別子は,参照元(プロパティ値側)のリスト内識別子と一致しません。
- ヒント
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rest.request.urlプロパティについては,「15.3.14 RESTアプリケーションの呼び出しの場合にファイルに指定する内容」の「(3) rest.request.url」を参照してください。