3.1 ciwcmpbp(ビジネスプロセス定義ファイルの比較)
形式
-
形式1(ビジネスプロセス定義ファイル(hbx形式)を比較する場合)
ciwcmpbp -hbx -bpfa <process_definition_name_a> -bpfb <process_definition_name_b>
-
形式2(オプションファイルを指定して実行する場合)※
ciwcmpbp -file <option_file_name> [-encoding <character_set>]
-
形式3(コマンドの形式を表示する場合)※
ciwcmpbp -h
- 注※
-
すべてのコマンドで同じ形式で指定します。詳細は,「1.5 コマンド共通のオプション」を参照してください。
機能
ビジネスプロセス定義ファイルを比較して,差分を標準出力に表示します。
このコマンドで確認できることを次に示します。
-
テスト環境と本番環境に登録済みのビジネスプロセス定義が一致しているかどうかの確認
-
テスト環境と本番環境で登録済みのビジネスプロセス定義をciweditbpコマンドで変更する場合に,テスト環境と本番環境で同じ変更が行われたかどうかの確認
- ビジネスプロセス定義ファイルを比較した場合
-
各定義で比較する際にキーとする属性と比較対象の属性を次に示します。
表3‒1 ビジネスプロセス定義ファイルで比較する属性 項番
定義種別
比較する際のキー
比較対象の属性
1
ビジネスプロセス定義
-
ビジネスプロセス定義名
バージョン
状態
処理期限ルール名
管理者名
案件投入可能期間開始
案件投入可能期間終了
アドホックAPIを使用する
スクリプトバージョン
クライアント識別情報
2
業務ステップ定義
業務ステップ定義名
事前生成フラグ
完了条件名
処理期限ルール名
階層定義名
3
一般作業定義
作業定義名※1
作業種別
振り分けルール名
発生条件名
完了条件名
条件再評価フラグ
作業アプリケーション定義名
4
並列作業定義
作業定義名※1
作業種別
子作業定義名
子作業生成ルール名
発生条件名
完了条件名
条件再評価フラグ
5
制御ノード定義
制御ノード定義名※2
制御ノード種別
階層定義名
6
遷移定義
遷移元ノード種別
遷移元ノード定義名
遷移先ノード種別
遷移先ノード定義名
優先順位
分岐条件名
階層定義名
7
条件定義
条件定義名
種別
NOTフラグ
SQL文
Javaクラス名
補助定数パラメタ
8
生成ルール定義
生成ルール定義名
種別
SQL文
Javaクラス名
補助定数パラメタ
9
時間取得ルール定義
時間取得ルール定義名
種別
相対日数
10
作業アプリケーション定義
作業アプリケーション定義名
種別
補助定数パラメタ
Javaクラス名
ref識別子
11
階層定義
階層定義名
親階層定義名
- 注※1
-
同じ業務ステップ定義内で作業定義名をキーにして差分を取得します。
- 注※2
-
ソースノードとシンクノードについては階層定義ごとに定義できるため,同じ定義名が複数存在することがあります。そのため,同じ階層定義内で制御ノード定義名をキーにして差分を取得します。
実行権限
このコマンドは,管理者特権を使用しなくても実行できます。
ただし,uCosminexus Business Process Developerのインストール先を,管理者だけに更新権限が与えられているディレクトリ(「C:\Program Files」など)にしている場合は,管理者特権で実行してください。管理者特権で実行しないと,メッセージおよびトレースファイルの出力先をデフォルトにしている場合に,メッセージおよびトレースファイルが出力されません。
実行条件
このコマンドを実行できるコンポーネントの稼働状態を次に示します。
|
コンポーネント |
起動状態 |
|
|---|---|---|
|
起動中 |
停止中 |
|
|
CSCIWManagementServer |
○ |
○ |
|
案件運用操作 |
○ |
○ |
|
CSCIWライブラリを使用した業務アプリケーション(J2EEアプリケーション) |
○ |
○ |
|
CSCIWライブラリを使用した業務アプリケーション(Javaアプリケーション) |
○ |
○ |
|
アプリケーション呼び出しサービス |
○ |
○ |
|
RESTサービス |
○ |
○ |
|
運用管理RESTサービス |
○ |
○ |
|
同一マシンでのほかのコマンド |
○ |
○ |
|
異なるマシンでの同一コマンド |
○ |
○ |
|
異なるマシンでのほかのコマンド |
○ |
○ |
|
DBMS |
○ |
○ |
- (凡例)
-
○:コマンドを実行できます。
引数
- -hbx
-
ビジネスプロセス定義ファイル(hbx形式)を比較する場合に指定します。
指定したビジネスプロセス定義の各定義は,定義名をキーにして比較され,差分が標準出力に表示されます。出力フォーマットは「ビジネスプロセス定義ファイルを比較した場合」を参照してください。
- -bpfa <process_definition_name_a>
-
比較するビジネスプロセスファイル名を指定します。(ビジネスプロセスファイル名A)
- -bpfb <process_definition_name_b>
-
比較するビジネスプロセスファイル名を指定します。(ビジネスプロセスファイル名B)
出力フォーマット
- ビジネスプロセス定義ファイルを比較した場合
-
指定したビジネスプロセス定義の各定義は,定義名をキーにして比較され,差分が標準出力に表示されます。
差分種別には,変更内容に応じて次の4種類の文字列が出力されます。
-
Addition:ビジネスプロセス定義ファイルBにしかキーが存在しない場合
-
Deletion:ビジネスプロセス定義ファイルAにしかキーが存在しない場合
-
ModificationA:両方にキーが存在するが他の属性に差分が存在する場合(ビジネスプロセス定義ファイルAの情報)
-
ModificationB:両方にキーが存在するが他の属性に差分が存在する場合(ビジネスプロセス定義ファイルBの情報)
未設定の属性は空文字列が表示されます。
属性に改行や「,」,「’」,または「”」などが含まれていても,エスケープは行わずに出力します。
表3‒2 差分情報(ビジネスプロセス定義) カラム
出力内容
備考
1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
BusinessProcess
3
ビジネスプロセス名
4
バージョン
5
状態
INACTIVE:非活性
ACTIVE:活性
6
処理期限ルール
7
管理者名
8
案件投入可能期間開始
日付が表示されます。形式はJavaVMに依存します。
ただし,開始が未設定なら「ORIGIN」,終了が未設定なら「BEYOND」が表示されます。
9
案件投入可能期間終了
10
アドホックAPI使用フラグ※
true:アドホックAPIを使用する
false:アドホックAPIを使用しない(デフォルト)
11
スクリプトバージョン 0770:バージョン01-70~02-20で作成
0800:バージョン02-30以降で作成
12
クライアント識別情報 CSCIW0170:バージョン01-70~02-20で作成
CSCIW0230:バージョン02-30以降で作成
- 注※
-
WorkCoordinator Definerで作成したビジネスプロセス定義ファイルに関しては「アドホックAPI使用フラグ」は常にfalseと出力されます。
表3‒3 差分情報(業務ステップ定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Activity
3
業務ステップ定義名
4
事前生成フラグ
true:事前生成する
false:事前生成しない
5
完了条件名
6
処理期限ルール
7
階層定義名
階層定義内に定義されていない場合は空文字列
表3‒4 差分情報(一般作業定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
NormalWork
3
作業定義名
4
振り分けルール名
5
発生条件名
6
完了条件名
7
条件再評価フラグ
true:条件再評価を行う
false:条件再評価を行わない
8
作業アプリケーション定義名
9
業務ステップ定義名
表3‒5 差分情報(並列作業定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
ParallelWork
3
作業定義名
4
子作業定義名
5
子作業生成ルール名
6
発生条件名
7
完了条件名
8
条件再評価フラグ
true:条件再評価を行う
false:条件再評価を行わない
9
業務ステップ定義名
表3‒6 差分情報(制御ノード定義(分岐・分業・先着・待合・ソース・シンクノード)) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
ControlNode
3
制御ノード種別
対象の種別を示す次の固定文字列のどれかが表示されます。
-
XOR-Split(分岐ノード)
-
AND-Split(分業ノード)
-
OR-Join(先着ノード(後続停止なし))
-
XOR-Join(先着ノード(後続停止あり))
-
AND-Join(待合ノード)
-
Source(ソースノード)
-
Sink(シンクノード)
4
制御ノード種別名
5
階層定義名
階層定義内に定義されていない場合は空文字列
表3‒7 差分情報(遷移定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Flow
3
遷移元ノード種別
遷移元の種別を示す次の固定文字列のどれかが表示されます。
-
Activity(業務ステップ定義)
-
ControlNode(制御ノード定義)
-
Hierarchy(階層定義)
4
遷移元ノード名
次のどれかの定義名が表示されます。
-
業務ステップ定義
-
各種制御ノード定義
-
階層定義
-
ソースノード
-
シンクノード
5
遷移先ノード種別
遷移先の種別を示す次の固定文字列のどれかが表示されます。
-
Activity(業務ステップ定義)
-
ControlNode(制御ノード定義)
-
Hierarchy(階層定義)
6
遷移先ノード名
次のどれかの定義名が表示されます。
-
業務ステップ定義
-
各種制御ノード定義
-
階層定義
-
ソースノード
-
シンクノード
7
優先順位
0:分岐ノード以外からの遷移定義
1以上:分岐ノードからの遷移定義
Default:分岐ノードからのデフォルトの遷移定義
8
分岐条件名
9
階層定義名
階層定義内に定義されていない場合は空文字列
表3‒8 差分情報(階層定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Hierarchy
3
階層名
4
親階層定義
階層定義内に定義されていない場合は空文字列
表3‒9 差分情報(条件定義:RDB検索の場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Condition
3
条件定義名
4
条件種別
次に示す固定文字列が表示されます。
SQL
5
SQL文
6
NOTフラグ
true:NOT指定あり
false:NOT指定なし
表3‒10 差分情報(条件定義:Javaオブジェクト呼び出しの場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Condition
3
条件定義名
4
条件種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Java
5
Javaクラス名
6
補助定数パラメタ
表3‒11 差分情報(生成ルール定義:RDB検索の場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
CreationRule
3
生成ルール定義名
4
生成ルール種別
次に示す固定文字列が表示されます。
SQL
5
SQL文
表3‒12 差分情報(生成ルール定義:Javaオブジェクト呼び出しの場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
CreationRule
3
生成ルール定義名
4
生成ルール種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Java
5
Javaクラス名
6
補助定数パラメタ
表3‒13 差分情報(時間取得ルール定義) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
TimeRule
3
時間取得ルール定義名
4
時間取得ルール種別
次に示す固定文字列が表示されます。
DATE
5
相対日数
表3‒14 差分情報(作業アプリケーション定義:Javaオブジェクト呼び出しの場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Application
3
作業アプリケーション定義名
4
作業アプリケーション種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Java
5
Javaクラス名
6
補助定数パラメタ
表3‒15 差分情報(作業アプリケーション定義:RESTアプリケーション呼び出しの場合) カラム
出力内容 備考 1
差分種別
2
定義種別
次に示す固定文字列が表示されます。
Application
3
作業アプリケーション定義名
4
作業アプリケーション種別
次に示す固定文字列が表示されます。
REST
5
ref識別子
差分がない場合の表示例
KDIW23301-I The specified business process definition file matched. file-nameA = BP_FILE1.hbx, file-nameB = BP_FILE2.hbx KDIW20000-I The command has ended. command = ciwcmpbp
差分がある場合の表示例
KDIW23302-I The specified business process definition file did not match. file-nameA = BP_FILE1.hbx, file-nameB = BP_FILE2.hbx Addition,Activity,審査,false,,, Addition,NormalWork,審査,審査振分ルール,,,false,,審査 Deletion,Flow,Activity,申請,Activity,承認,,, Addition,Flow,Activity,申請,Activity,審査,,, Addition,Flow,Activity,審査,Activity,承認,,, KDIW20000-I The command has ended. command = ciwcmpbp
-
戻り値
|
戻り値 |
内容 |
|---|---|
|
0 |
正常終了 |
|
1 |
致命的なエラー |
|
51 |
パラメーター不正 |
|
150 |
ファイルアクセスセラー |
|
254 |
異常終了 |
注意事項
-
このコマンドのログに関する設定は,uCosminexus Business Process Developer設定ファイルの設定を使用します。詳細は,マニュアル「uCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow BPMN 連携機能 使用の手引」の「uCosminexus Business Process Developer設定ファイル」を参照してください。
-
このコマンドを同一マシンで複数同時に実行した場合,メッセージ・トレースファイルが正常に出力されないことがあります。