7.4.2 業務ステップに対する運用
業務ステップに対する運用の種類とCSCIWが提供する機能でできる操作を次の表に示します。
業務ステップに対する運用の種類 |
操作 |
||
---|---|---|---|
案件運用操作 |
API |
コマンド |
|
活性化 |
○ |
○ |
− |
中断 |
○ |
○ |
− |
再開 |
○ |
○ |
− |
完了 |
○ |
○ |
− |
強制終了 |
○ |
○ |
− |
優先度の設定と更新 |
− |
○ |
− |
処理期限の設定 |
− |
○ |
− |
業務ステップに対する運用について次に説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 業務ステップの活性化
「初期」状態の業務ステップを「実行可能状態」にするには,業務ステップを活性化します。
活性化した業務ステップを含む案件の状態が「実行中」の場合,業務ステップの状態は,「実行中」になります。それ以外の場合は,業務ステップの状態は「実行開始不可」になります。
(2) 業務ステップの中断と再開
何らかの理由で業務ステップを一時的に停止したい場合は,業務ステップを中断します。
業務ステップを中断すると,その業務ステップは「中断(実行停止)」の状態になり,「完了」状態への遷移が抑止されます。また,その業務ステップ内の作業の発生が抑止されます。
業務ステップを中断した場合の,作業の状態遷移を次の表に示します。
業務ステップ中断時の作業の状態 |
作業の状態遷移 |
---|---|
未実行(初期) |
状態は変わりません。 |
未実行(実行開始可能) |
「中断(実行開始不可)」の状態に遷移します。 |
実行中 |
状態は変わりませんが,作業は続行されます。 |
中断(実行停止),完了,強制終了 |
状態は変わりません。 |
業務ステップを再開すると,その業務ステップの状態は「中断(実行停止)」から「実行中」になります。業務ステップの中断によって,「中断(実行開始不可)」の状態に遷移した作業は,「未実行(実行開始可能)」の状態になります。また,業務ステップの再開時には,業務ステップの完了条件および作業の発生条件が再度評価されます。
(3) 業務ステップの完了
「実行中」状態の業務ステップを完了して,次の業務ステップに遷移できるようにするには,業務ステップを完了します。
案件を完了すると,その業務ステップは「遷移可」状態になり,業務ステップに含まれるすべての「未実行」状態の作業が,「実行省略」状態になります。また,業務ステップに含まれるすべての「実行中」状態の作業が「実行取消」状態になります。さらに,業務ステップに含まれるすべての「実行停止」状態の作業が「強制終了」状態になります。
(4) 業務ステップの強制終了
何らかの理由で,業務ステップを強制的に終了したい場合は,業務ステップを強制終了します。
業務ステップを強制終了すると,その業務ステップは「強制終了」の状態になります。また,業務ステップが終了していないすべての作業が「強制終了」状態になります。
(5) 業務ステップの優先度の更新
対象となる業務ステップが未終了状態の場合には,CSCIWのAPIを利用して,優先度の設定を個別に更新できます。ただし,このAPIを使用して業務ステップの優先度を更新しても,その業務ステップ内のすでに生成された作業の優先度は更新されません。CSCIWが提供するAPIについては,マニュアル「uCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow AP開発ガイド」を参照してください。
(6) 業務ステップの処理期限の設定
CSCIWでは業務ステップの開始時に,案件の開始日時を起算日として,ビジネスプロセス定義で指定された処理期限を絶対日時で設定します。処理期限を設定するには,CSCIWのAPIを使用します。CSCIWが提供するAPIについては,マニュアル「uCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow AP開発ガイド」を参照してください。
設定した処理期限は,業務ステップの検索条件として使用できます。なお,処理期限は単なる属性値の一つです。処理期限の設定によって,CSCIWが業務ステップの推進を制御することはありません。