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uCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow システム構築・運用ガイド


4.3.5 ワーク管理データベースの環境設定(PostgreSQLの場合)

〈この項の構成〉

(1) ワーク管理データベースの作成(PostgreSQLの場合)

ワーク管理データベースのテーブルやインデクスをPostgreSQLに作成する方法について説明します。

テーブルやインデクスは,SQLスクリプトファイルを使用して作成してください。

(a) SQLスクリプトファイルの編集

テーブルやインデクスは,次に示すSQLスクリプトファイルを編集して作成します。

<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/createtable_postgresql.sql
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/createtableex_postgresql.sql
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/insertex_postgresql.sql
注※

アプリケーション呼び出しサービスを使用する場合だけ編集してください。

SQLスクリプトファイル中の文字列を,テキストエディタを使用してワーク管理データベース用に書き換えてください。テーブルやインデクスを作成する際にSQLスクリプトファイルの書き換えが必要な文字列,および書き換える内容を次に示します。

表4‒10 テーブルやインデクスの作成時に書き換えが必要なSQLスクリプトファイル中の文字列(PostgreSQLの場合)

書き換えが必要な文字列

書き換える内容

<SYSTEMID>

システムID

ワーク管理データベースを一意に識別するためのシステムIDに置換してください。システムIDに指定できる文字は,半角英大文字で始まる半角英大文字および半角数字で,5文字以内です。

<SCHEMANAME>

CSCIWの管理用のスキーマ

ワーク管理データベースのテーブルやインデクスを作成するスキーマに置換してください。

<DATASPACE>

テーブルを格納するテーブル空間名

ワーク管理データベースのテーブルを格納するテーブル空間名に置換してください。

<INDEXSPACE>

インデクスを格納するテーブル空間名

ワーク管理データベースのインデクスを格納するテーブル空間名に置換してください。

なお,テーブルごとに格納先のテーブル空間を変えて指定するなど,格納するテーブル空間をカスタマイズできます。テーブル空間の指定方法については,PostgreSQLのマニュアルを参照してください。

(b) SQLスクリプトファイルの実行

編集したSQLスクリプトファイルを,psqlコマンドを使用して実行します。

psqlコマンドの使用方法については,PostgreSQLのマニュアルを参照してください。

psqlコマンドの指定例を次に示します。

psql -U <接続ユーザ名>
       -d <接続データベース名>
       -f <編集したSQLスクリプトファイルの絶対パス>
注1

接続ユーザ名には,次に示す権限がすべて与えられているユーザを指定してください。

データベースに対する権限
  • CONNECT権限

スキーマに対する権限
  • CREATE権限

  • USAGE権限

テーブル空間に対する権限
  • CREATE権限

注2

PostgreSQL設定ファイル(postgresql.conf)について,standard_conforming_stringsのプロパティは設定しないでください。

(2) データベースへのアクセス権限の付与(PostgreSQLの場合)

ワーク管理データベースのテーブルやインデクスを作成したユーザと,業務アプリケーションが接続するためのユーザとが異なっている場合,業務アプリケーションが接続するためのユーザに,ワーク管理データベースのテーブルやインデクスなどへアクセスするための権限を与える必要があります。

アクセス権限を付与する方法について説明します。

アクセス権限は,SQLスクリプトファイルを使用して付与してください。

(a) SQLスクリプトファイルの編集

アクセス権限は,次に示すSQLスクリプトファイルを編集して付与します。

<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/granttable_postgresql.sql
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/granttableex_postgresql.sql
注※

アプリケーション呼び出しサービスを使用する場合だけ編集してください。

SQLスクリプトファイル中の文字列を,テキストエディタを使用してワーク管理データベースへアクセスできるように書き換えてください。アクセス権限を付与する際にSQLスクリプトファイルの書き換えが必要な文字列,および書き換える内容を次に示します。

表4‒11 アクセス権限を付与する際に書き換えが必要なSQLスクリプトファイル中の文字列(PostgreSQLの場合)

書き換えが必要な文字列

書き換える内容

<SCHEMANAME>

CSCIWの管理用のスキーマ

ワーク管理データベースのテーブルやインデクスを作成したスキーマに置換してください。

<SYSTEMID>

システムID

ワーク管理データベースを作成した際に設定したシステムIDに置換してください。

<USERNAME>

業務アプリケーション用のユーザ

業務アプリケーションが接続するためのユーザに置換してください。

(b) SQLスクリプトファイルの実行

編集したSQLスクリプトファイルを,psqlコマンドを使用して実行します。

psqlコマンドに編集したSQLスクリプトファイルを指定し,実行することで,アクセス権限を付与できます。psqlコマンドの使用方法については,「4.3.5(1)(b) SQLスクリプトファイルの実行」を参照してください。

(c) スキーマに対する権限

PostgreSQLでは,業務アプリケーションが接続するためのユーザに,スキーマへのUSAGE権限を付与する必要があります。ただし,スキーマが「public」,または接続ユーザがオーナーの場合は,スキーマに対する権限の付与は不要です。

ユーザ名に,スキーマ名に対するUSAGE権限を付与するSQLコマンドの指定形式を次に示します。

GRANT USAGE ON SCHEMA <スキーマ名> TO <ユーザ名>;