2.3.9 データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合の実行環境に関する設定

データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合,実行環境に関する設定内容が,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合と異なります。

ここでは,データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合に設定する次の内容について,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合との違いを説明します。

<この項の構成>
(1) HCSCサーバ構成定義ファイルを設定する
(2) HCSCサーバセットアップ定義ファイルを設定する
(3) HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する
(4) ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルを設定する
(5) 変換テーブルを登録する

(1) HCSCサーバ構成定義ファイルを設定する

HCSCサーバ構成定義ファイルに設定できる要素を次の表に示します。

なお,HCSCサーバ構成定義ファイルの作成方法については,「2.3.1(1) HCSCサーバ構成定義ファイルの作成」を参照してください。

表2-11 HCSCサーバ構成定義ファイルに設定できる要素(データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合)

項番分類使用するタグ名要素指定可否
1clusterの定義※1nameクラスタ名
2type※1クラスタ種別(LBまたはHA)
3cosminexus-managerの定義nameCosminexus Manager名
4ip-address※2Cosminexus ManagerのIPアドレス
5port※2Cosminexus Managerのリモート管理機能への外部接続ポート番号
6idManagement Serverの管理ユーザID
7password※1Management Serverの管理ユーザパスワード
8hcsc-serverの定義nemeHCSCサーバ名
9idHCSCサーバが使用するデータベースのユーザID×
10passwordHCSCサーバが使用するデータベースのパスワード×
11j2ee-server-nameHCSCサーバが使用するJ2EEサーバ名
12setup-propertiesHCSCサーバセットアッププロパティファイル名
13soap-receptionの定義※1ip-address※1※2WebサーバのIPアドレス
14port※2Webサーバのポート番号
15protocol※2プロトコル種別(httpまたはhttps)
16jms-receptionの定義※1※3ip-address※1※2WebサーバのIPアドレス×
17port※2Webサーバのポート番号×
18protocol※2プロトコル種別(httpまたはhttps)×
19rm-service-context-root※2RMのサービスコンテキストルート×
20rm-service-name※1※2RMのサービス名×
21jms-physical-receptionの定義※1※4ip-address※1※2WebサーバのIPアドレス×
22port※2Webサーバのポート番号×
23protocol※2プロトコル種別(httpまたはhttps)×
24rm-service-context-root※2RMのサービスコンテキストルート×
25rm-service-name※1※2RMのサービス名×
26ejb-receptionの定義※1ip-address※1※2NameServerのIPアドレス
27port※2NameServerのポート番号
(凡例)
○:指定できます。
×:指定できません。
注※1 省略できます。
注※2 2回目以降設定を変えて再セットアップすると,値が上書きされます。
注※3 クラスタ種別が「HA」の場合に設定します。クラスタ種別が「LB」の場合は,設定しても無視されます。
注※4 クラスタ種別が「LB」の場合に設定します。クラスタ種別が「HA」の場合は,設定しても無視されます。

HCSCサーバ構成定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSCサーバ構成定義ファイル」を参照してください。

(2) HCSCサーバセットアップ定義ファイルを設定する

HCSCサーバセットアップ定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

なお,HCSCサーバ構成定義ファイルの作成方法については,「2.3.2(1) HCSCサーバセットアップ定義ファイルの作成」を参照してください。

表2-12 HCSCサーバセットアップ定義ファイルに定義するプロパティ(データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合)

項番分類プロパティ名内容指定可否
1セットアップ構成関連db-useデータベースの使用有無
2rm-useCosminexus RMの使用有無
3hcscserver-data-filepathHCSCサーバのシステム管理情報の出力先
4標準受付関連request-ejb標準の同期受付(SessionBean)の使用有無
5request-soap標準の同期受付(Webサービス)の使用有無
6request-jms標準の非同期受付(MDB(WS-R))の使用有無
7request-jms.maxmessage標準の非同期受付(MDB(WS-R))のキューの最大メッセージ数×
8request-dbq標準の非同期受付(MDB(DBキュー))の使用有無
9request-dbq.maxmessage標準の非同期受付(MDB(DBキュー))のキューの最大メッセージ数×
10request-jms-rdarea標準の非同期受付(MDB(WS-R))のRDエリア名×
11request-dbq-rdarea標準の非同期受付(MDB(DBキュー))のRDエリア名×
12request-dbq-maxlen標準の非同期受付(MDB(DBキュー))の最大メッセージ長×
13ユーザ定義受付関連request-userdef-soapユーザ定義受付の使用有無
14J2EE関連naming-service-hostnameネーミングサービスのホスト名
15naming-service-portネーミングサービスのポート番号
16Cosminexus RM関連rm-systemnameCosminexus RMのシステム名×
17rm-displaynameCosminexus RMの表示名×
18DBコネクタ関連dbcon-xadisplaynameXATransaction用またはLocalTransaction用のDB Connectorの表示名×
19dbcon-nodisplaynameNoTransaction用DB Connectorの表示名×
20転送キュー関連transreq-maxmessageHCSCサーバ間転送受信キューの最大メッセージ数×
21transreq-jms-rdareaHCSCサーバ間転送受信キューのRDエリア名×
22データベース関連dbtype使用するデータベース種別×
23jdbc-typeJDBCドライバ種別×
24jdbc-urlJDBC用データベースURL×
25jdbc-dbhostnameデータベースのホスト名×
26jdbc-dbconnectinfoデータベースの接続情報×
27db-character-setsデータベース文字コード種別×
28データベースのRDエリア(表領域)情報cscserverinfo-tbl-areaHCSC基本情報用テーブル領域×
29server-trans-tbl-area連携HCSC用テーブル領域×
30location-tbl-areaロケーション用テーブル領域×
31routing-tbl-areaルーティング用テーブル領域×
32cv-tbl-areaデータ変換用テーブル領域×
33exehistory-tbl-area実行履歴情報テーブル領域×
34exehistory-idx-area実行履歴情報テーブルのインデクスを格納する領域×
35process-tbl-areaビジネスプロセス基盤用PROCESSテーブルを格納する領域×
36process-idx-areaビジネスプロセス基盤用PROCESSテーブルのインデクスを格納する領域×
37activity-tbl-areaビジネスプロセス基盤用ACTIVITYテーブルを格納する領域×
38activity-idx-areaビジネスプロセス基盤用ACTIVITYテーブルのインデクスを格納する領域×
39link-tbl-areaビジネスプロセス基盤用LINKテーブルを格納する領域×
40link-idx-areaビジネスプロセス基盤用LINKテーブルのインデクスを格納する領域×
41correlationset-tbl-areaビジネスプロセス基盤用CORRELATIONSETテーブルを格納する領域×
42correlationset-idx-areaビジネスプロセス基盤用CORRELATIONSETテーブルのインデクスを格納する領域×
43string-variable-tbl-areaビジネスプロセス基盤用STRING-VARIABLEテーブルを格納する領域×
44string-variable-idx-areaビジネスプロセス基盤用STRING-VARIABLEテーブルのインデクスを格納する領域×
45numeric-variable-tbl-areaビジネスプロセス基盤用NUMERIC-VARIABLEテーブルを格納する領域×
46numeric-variable-idx-areaビジネスプロセス基盤用NUMERIC-VARIABLEテーブルのインデクスを格納する領域×
47boolean-variable-tbl-areaビジネスプロセス基盤用BOOLEAN-VARIABLEテーブルを格納する領域×
48boolean-variable-idx-areaビジネスプロセス基盤用BOOLEAN-VARIABLEテーブルのインデクスを格納する領域×
49message-variable-tbl-areaビジネスプロセス基盤用MESSAGE-VARIABLEテーブルを格納する領域×
50message-variable-idx-areaビジネスプロセス基盤用MESSAGE-VARIABLEテーブルのインデクスを格納する領域×
51message-variable-val-areaビジネスプロセス基盤用MESSAGE-VARIABLEテーブルのVariableValue列を格納する領域×
52message-relation-tbl-areaビジネスプロセス基盤用MESSAGE-RELATIONテーブルを格納する領域×
53message-relation-idx-areaビジネスプロセス基盤用MESSAGE-RELATIONテーブルのインデクスを格納する領域×
54sql-scriptfilenameSQLスクリプトファイルパス×
55クライアント定義ファイルsoap-client-defHCSCサーバ間転送で使用するCosminexus SOAPクライアント定義ファイル名
56サーバ間転送関連csctrans-jms.instance.maximumサーバ間転送(JMS受信)インスタンス最大数×
(凡例)
○:指定できます。
×:指定できません。
注※ 「OFF」を設定します。

HCSCサーバセットアップ定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSCサーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。

(3) HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する

HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

なお,HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成方法については,「2.3.4(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成」を参照してください。

表2-13 HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティ(データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合)

項番分類プロパティ名内容指定可否
1実行履歴管理historyrecord実行履歴採取の有無×
2historyrecord-data実行履歴電文データ(ユーザ電文)採取の有無×
3historyrecord-binarylength実行履歴採取電文データ(ユーザ電文)の長さ×
4ログトレースmethodtrace-filepathメソッドトレース出力先パス
5requesttrace-filepathリクエストトレース出力先パス
6methodtrace-filenumメソッドトレースの最大面数
7requesttrace-filenumリクエストトレースの最大面数
8methodtrace-filesizeメソッドトレースファイル1面当たりの最大サイズ
9requesttrace-filesizeリクエストトレースファイル1面当たりの最大サイズ
10methodtrace-levelメソッドトレースの出力レベル
11requesttraceリクエストトレースの採取の有無
12bptrace-levelビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの出力レベル
13bptrace-filenumビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの面数
14bptrace-filesizeビジネスプロセス基盤のメソッドトレースのサイズ
15DB情報dab-bufsizeDABrokerからの受信データのバッファ長×
16jdbc-bufsizeJDBCで取り扱うバッファ長×
17jdbc-longvarbinaryデータベースのアクセス方法×
18jdbc-longvarbinary-access-sizeHiRDBに一度に要求するデータの長さ×
19jdbc-maxbinarysize取得するデータの最大長×
20jdbc-longvarbinary-truncerrorエラーの指定×
21標準受付関連request-ejb.instance.minimum標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最小数
22request-ejb.instance.maximum標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最大数
23request-ejb.ctmCTM連携の使用有無
24request-ejb.parallel.countCTMがアプリケーションを呼び出すために用意するスレッド数
25request-ejb.optional.name標準の同期受付(SessionBean)の別名
26request-soap.instance.minimum標準の同期受付(Webサービス)の最小同時実行数
27request-soap.instance.maximum標準の同期受付(Webサービス)の最大同時実行数
28request-soap.exclusive.threads標準の同期受付(Webサービス)の占有スレッド数
29request-soap.queue-size標準の同期受付(Webサービス)の実行待ちキューのサイズ
30request-jms.instance.maximum標準の非同期受付(MDB(WS-R))のインスタンス最大数×
31receptionstop-monitor-timer標準受付,HCSCサーバ転送用受付けサービス停止処理のタイムアウト時間×
32サービスアダプタ関連soapfault-targetnamespace-filepathSOAP Faultをユーザ定義例外として扱うかどうか
33データ変換関連xmltelegram-maxcache-numXML電文をキャッシュできる数
34telegram-validation電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かを検証するかどうか
35実行タイマ監視cscserver-connect-timeoutサーバ間連携の呼び出しを監視するためのタイムアウト値
(凡例)
○:指定できます。
×:指定できません。

HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。

注意
07-50以前の場合,または07-60以降でtelegram-validationプロパティに「OFF」を設定した場合,電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かどうかを検証しません。そのため,telegram-validationプロパティに「ON」を設定して,送受信する電文が適切かどうかを検証すると,今までサービス呼び出しに成功していた電文が,サービスアダプタでエラーになることがあります。

(4) ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルを設定する

ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

なお,ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルの作成方法については,「2.3.5(1) ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルの作成」を参照してください。

表2-14 ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルに定義するプロパティ(データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合)

項番分類プロパティ名内容指定可否
1ユーザ定義受付user-defined-reception-soap.threads.maximumユーザ定義受付の最大同時実行数
2user-defined-reception-soap.exclusive.threadsユーザ定義受付の占有スレッド数
3user-defined-reception-soap.queue-sizeユーザ定義受付の実行待ちキューのサイズ
(凡例)
○:指定できます。

ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「ユーザ定義受付ランタイム定義ファイル」を参照してください。

(5) 変換テーブルを登録する

開発環境で作成したデータ変換定義に値置換えファンクションが含まれる場合,値置換えファンクションで利用する変換テーブルを,システムプロパティファイル(usrconf.properties)に登録します。詳細については「2.3.8 変換テーブルを登録する」を参照してください。