5.2.22 ユーザ定義受付の情報を確認する

ユーザ定義受付の情報を参照する前提条件と参照方法について次に説明します。

<この項の構成>
(1) 前提条件
(2) 参照方法

(1) 前提条件

ユーザ定義受付の情報を参照するには,HCSCサーバが起動状態である必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,「5.2.17 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(2) 参照方法

ユーザ定義受付の情報を参照するには,cscstatusコマンド,csmlsreceptionコマンド,またはcscutilコマンドを実行します。

cscstatusコマンドおよびcscutilコマンドは運用環境から,csmlsreceptionコマンドは実行環境から実行できます。各コマンドは,次の場合に使用します。

 

cscstatusコマンドの場合
運用環境でcscstatusコマンドを実行します。-cscオプションと-typeオプションを指定して実行します。-typeオプションには「compo」を指定します。
cscstatusコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「cscstatus(状態表示)」を参照してください。
cscstatusコマンドの実行形式を次に示します。

cscstatus -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -type compo

 

csmlsreceptionコマンドの場合
実行環境でcsmlsreceptionコマンドを実行します。
csmlsreceptionコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「csmlsreception(ユーザ定義受付の情報の表示)」を参照してください。
csmlsreceptionコマンドの実行形式を次に示します。
すべてのユーザ定義受付の情報を参照する場合
-cscオプションと-allオプションを指定して実行します。

csmlsreception -csc <HCSCサーバ名> -all

特定のユーザ定義受付の情報を参照する場合
-cscオプションと-iオプションを指定して実行します。-iオプションにはユーザ定義受付の受付IDを指定します。

csmlsreception -csc <HCSCサーバ名> -i <ユーザ定義受付の受付ID>

ユーザ定義受付に関連するサービス(ビジネスプロセス)の情報を参照する場合
-cscオプションと-sオプションを指定して実行します。-sオプションには関連するサービス名(ビジネスプロセスのサービス名)を指定します。

csmlsreception -csc <HCSCサーバ名> -s <関連するサービス名>

 

cscutilコマンドの場合
運用環境でcscutilコマンドを実行します。-targetオプションにcompo_urecpを,また-operationオプションにget_infoを指定します。
cscutilコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「cscutil(各種操作)」を参照してください。
cscutilコマンドの実行形式は,プロパティ定義ファイルを使用するかどうかによって異なります。
プロパティ定義ファイルを使用しない場合
-propsオプションにHCSCサーバ名を指定します。

cscutil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -mng <Cosminexus Manager名> -target compo_urecp -operation get_info -props "CSCSrvName=<HCSCサーバ名>"

cscutilコマンドに指定するCosminexus Manager名およびHCSCサーバ名は,cscreplsコマンドで確認できます。cscreplsコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「cscrepls(リポジトリ情報の表示)」を参照してください。
プロパティ定義ファイルを使用する場合
-propfileオプションにプロパティ定義ファイル名を指定します。プロパティ定義ファイルは,J2SEのプロパティファイル形式であらかじめ作成しておく必要があります。

cscutil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -mng <Cosminexus Manager名> -target compo_urecp -operation get_info -propfile <プロパティ定義ファイル名>

注意
  • 配備されていないユーザ定義受付の情報を取得した場合,nullという文字列が表示されます。
  • ユーザ定義受付の受付IDを指定しないでcscutilコマンドを実行すると,HCSCサーバが管理しているすべてのユーザ定義受付の情報が出力されます。
コマンド実行時の出力情報
コマンド実行時の出力情報と意味を次の表に示します。なお,次の表に示す出力情報以外の出力情報はトラブルシューティング用の保守情報です。

表5-4 ユーザ定義受付の情報を参照するコマンドの出力情報

出力される項目出力される内容
receptionName.<通番>ユーザ定義受付の受付名が出力されます。
receptionID.<通番>ユーザ定義受付の受付IDが出力されます。
cscServerName.<通番>HCSCサーバ名が出力されます。
ownerClusterName.<通番>クラスタ名が出力されます。
serviceName.<通番>ユーザ定義受付に関連するサービス名が出力されます。
receptionKind.<通番>ユーザ定義受付を利用している受付(HCSCコンポーネント)の種類が出力されます。
  • bp(ビジネスプロセス)
receptionProtocolKind.<通番>ユーザ定義受付のプロトコルが出力されます。
  • WebService(同期サービス(Webサービス)呼び出し)
receptionStatus.<通番>ユーザ定義受付の状態が出力されます。
  • active(開始状態)
  • inactive(停止状態)
  • starting(開始処理中)
  • startfailed(開始失敗)
  • stopping(停止処理中)
  • stopfailed(停止失敗)
  • deleting(削除処理中)
entryTime.<通番>ユーザ定義受付が定義された時刻がYYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS形式で出力されます。
  • YYYY:西暦
  • MM:月
  • DD:日
  • hh:時
  • mm:分
  • ss:秒
  • SSS:ミリ秒
modifiedTime.<通番>ユーザ定義受付が更新された時刻(1970年1月1日00:00:00からの通算ミリ秒)が出力されます。
lcVersion.<通番>ロケーションバージョン番号が出力されます。
lcRevision.<通番>ロケーションリビジョン番号が出力されます。
runtime.user-defined-reception-soap.threads.maximum.<通番>ユーザ定義受付の最大同時実行数が出力されます。ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルで最大同時実行数を設定していない場合は,デフォルト値(10)が出力されます。
runtime.user-defined-reception-soap.exclusive.threads.<通番>ユーザ定義受付の占有スレッド数が出力されます。ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルで占有スレッド数を設定していない場合は,デフォルト値(0)が出力されます。
runtime.user-defined-reception-soap.queue-size.<通番>ユーザ定義受付の実行待ちキューサイズが出力されます。ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルで実行待ちキューサイズを設定していない場合は,デフォルト値(8192)が出力されます。