要求電文は,XML文書形式で作成します。
要素,属性およびテキストデータは,W3CのXMLの仕様に従って指定します。XML文書で使用できない「<」,「>」,「&」などの文字を使用する場合,エスケープするか,CDATAセクションを利用する必要があります。
要求電文の形式は,単一のSQL文の実行を要求する場合と,複数のSQL文の実行を要求する場合とで異なります。
要求電文の形式を次に示します。なお,斜体の文字は可変値を表します。
<DBadapter> |
<DBadapter> |
要求電文の要素と属性について次の表に示します。なお,要素および属性の指定は,SQLオペレーション定義ファイルの設定値に依存します。SQLオペレーション定義ファイルについては「4.3.5(1) SQLオペレーション定義ファイルを作成する」を参照してください。
表10-15 要求電文の要素と属性(DBアダプタ用のサービスリクエスタ)
要素名・属性名 | 種別 | 内容と設定値 | 設定値の型 | 省略可否 |
---|---|---|---|---|
DBadapter | 要素 | ルート要素です。次の下位要素があります。
| - | × |
DBA_MULTI_SQL | 要素 | サービスリクエスタからの要求が,複数のSQL文を実行する要求であることを示す要素です。SQL識別子以降の下位要素で入力情報を設定します。 SQLオペレーション定義ファイルのMAX_SQL_NO要素に設定した値以内で複数記述できます。 | - | ×※1 |
SQL識別子 | 要素 | SQL識別子にはSQLオペレーション定義ファイルで指定したSQL識別子の名称を指定します。 DBA_IN_DATA以降の下位要素で,入力情報を設定します。 属性にout_maxOccursがあります。 | - | × |
out_maxOccurs | 属性 | 検索結果出力最大件数を指定します。0以上の値を指定します。
| xsd:int | ○ |
DBA_IN_DATA | 要素 | 引数要素以降の下位要素で,SQLオペレーション定義ファイルで設定した引数要素のデータを設定します。 | - | × |
引数要素 | 要素 | 引数要素にはSQLオペレーション定義ファイルで指定した引数要素の名称を指定します。 この要素には,SQLオペレーション定義ファイルで指定した引数要素のデータが格納されます。 属性にnulldataがあります。
| xsd:stringまたはdata_typeの設定値※2 | × |
nulldata | 属性 | SQLオペレーション定義ファイルで指定したdba_inf(引数の種別)が「data」の場合に,空要素のデータを「null」として扱うかどうかを指定します(dba_infが「data」以外の場合は,指定できません)。
| xsd:string {Y|N} | ○ |
表10-16 data_typeの設定値と引数要素の型の対応(HiRDBの場合)
data_typeの設定値 | 引数要素の型 |
---|---|
INTEGER | xsd:int※ |
SMALLINT | xsd:short※ |
DECIMAL | xsd:string |
FLOAT | xsd:double※ |
REAL | xsd:float※ |
CHAR | xsd:string |
VARCHAR | xsd:string |
DATE | xsd:date※ |
TIME | xsd:string |
TIMESTAMP | xsd:string |
表10-17 data_typeの設定値と引数要素の型の対応(Oracleの場合)
data_typeの設定値 | 引数要素の型 |
---|---|
NUMERIC | xsd:string |
CHAR | xsd:string |
VARCHAR | xsd:string |
DATE | xsd:date※ |
TIME | xsd:string |
TIMESTAMP | xsd:string |
LONGVARCHAR | xsd:string |
CLOB | xsd:string |
なお,DBアダプタに送信する要求電文で設定する引数要素の値は,次の表のとおりに扱います。
表10-18 DBアダプタに送信する要求電文での引数要素の扱い
要求電文の引数要素の値 | SQLオペレーション定義ファイルの設定値 | 要求電文のnulldataの属性値 | 引数要素の扱い | |
---|---|---|---|---|
dba_infの属性値 | data_typeの属性値 | |||
空要素 | data | - | "Y"または"△Y△"※ | null |
"Y"または"△Y△"以外(省略時も含む) | 空文字列("") | |||
data以外 | - | - | 空文字列("") | |
空要素以外 | data | CHAR,VARCHAR,LONGVARCHAR,CLOB | - | 値の前後の空白文字は削除しません。<引数要素>△ABC△</引数要素>は,空白文字を削除しないで"△ABC△"として扱います。 |
CHAR,VARCHAR,LONGVARCHAR,CLOB以外 | - | 値の前後の空白文字を削除します。<引数要素>△123△</引数要素>は,空白文字を削除して"123"として扱います。 | ||
data以外 | - | - | 値の前後の空白文字は削除しません。<引数要素>△ABC△</引数要素>は,空白文字を削除しないで"△ABC△"として扱います。 |