付録B.1 ビジネスプロセス全体の定義に関連する要素の変換

BPELファイルに定義されている要素のうち,ビジネスプロセス全体に関連する内容(ビジネスプロセスそのものの設定,利用する変数など)の変換について次に説明します。

<この項の構成>
(1) process要素の変換
(2) variables要素の変換
(3) correlationSets要素の変換
(4) faultHandlers要素の変換

(1) process要素の変換

process要素およびその下位要素・属性は,ビジネスプロセス全体の定義に関連する内容に変換されます。

変換の詳細を次の表に示します。

表B-2 process要素の変換

BPELファイルの要素ビジネスプロセスの定義内容
定義内容説明
process要素variables要素変数詳細は「付録B.1(2) variables要素の変換」を参照してください。
correlationSets要素相関セット詳細は「付録B.1(3) correlationSets要素の変換」を参照してください。
faultHandlers要素フォルト処理詳細は「付録B.1(4) faultHandlers要素の変換」を参照してください。
ビジネスプロセス名ビジネスプロセス定義を追加するためのダイアログで指定したビジネスプロセス名が設定されます。
ビジネスプロセスのバージョン「1」が設定されます。
永続化ビジネスプロセス定義を追加するためのダイアログで指定した永続化の有無が設定されます。
(凡例)
-:該当する要素はありません。定義内容は,自動設定されるか,またはビジネスプロセス定義を追加するためのダイアログで指定した内容が設定されます。

ビジネスプロセスの各アクティビティに変換される要素については,「付録B.2 基本アクティビティに関連する要素の変換」および「付録B.3 構造アクティビティに関連する要素の変換」を参照してください。

(2) variables要素の変換

variables要素およびその下位要素・属性は,ビジネスプロセス(またはスコープ内)に設定されている変数の定義に変換されます。インポートしたあとは,定義内容を変数・相関セット一覧ダイアログで変更できます。

注意
Cosminexus サービスプラットフォームでは,スコープ内のフォルト処理を構成するアクティビティの割当変数として定義できる変数は,フォルト処理のあるスコープの上位スコープで定義されている変数です。
そのため,BPELファイルのscope/faultHandlers要素以下の要素で,変数として同じscope要素内の変数を利用している場合,インポートしたあとにビジネスプロセスで割当変数を再定義してください。

変換の詳細を次の表に示します。表内の「項目」に示す名称は,変数・相関セット一覧ダイアログの項目名です。

表B-3 variables要素の変換

variables要素の下位要素または属性ビジネスプロセスの定義内容
項目説明
name属性変数名変数の名称が設定されます。
messageType属性種別この属性が定義されていた場合,type属性は文字列型(string)に変換されます。
そのため,変換後に変数の種別をメッセージ型(messageType)に変更し,電文フォーマットを登録する必要があります。
type属性種別次に示す変数の種別が設定されます。
  • booleanの場合
    「BOOLEAN_TYPE_ID」が設定されます。
  • doubleで表現可能な型の場合
    「NUMERIC_TYPE_ID」が設定されます。
  • 上記以外または未定義の場合
    「STRING_TYPE_ID」が設定されます。
部分指定変数の部分指定には,値は設定されません。部分指定を利用する場合,インポートしたあとに変数・相関セット一覧ダイアログで設定してください。
(凡例)
-:該当する要素はありません。
注※
次の型が該当します。
int,short,byte,unsignedInt,unsignedShort,unsignedByte,float,double

(3) correlationSets要素の変換

correlationSets要素の定義内容は,ビジネスプロセスの定義では「相関セット」に当たる情報です。BPELファイルをインポートしてビジネスプロセスを作成しても値は設定されません。

ビジネスプロセスで相関セットを利用する場合,インポートしたあとに変数・相関セット一覧ダイアログで相関セットを定義し,相関セットを使用するアクティビティの割当相関セット群ダイアログで相関セットを割り当ててください。

(4) faultHandlers要素の変換

faultHandlers要素およびその下位要素・属性は,ビジネスプロセス内のフォルト処理の定義内容に変換されます。変換後の定義内容は,フォルト処理の割当ダイアログで変更できます。

注意
  • process要素の直下にfaultHandlers要素が定義されている場合,最上位のビジネスプロセスにスコープが作成され,そのスコープのフォルト処理として定義されます。その場合,process要素の直下のアクティビティは作成されたスコープ内に移動されます。
  • scope要素の配下にfaultHandlers要素が定義されている場合,上位のスコープ内にフォルト処理が設定されます。

変換の詳細を次の表に示します。表内の「項目」に示す名称は,フォルト処理の割当ダイアログの項目名です。

表B-4 faultHandlers要素の変換

faultHandlers要素の下位要素または属性ビジネスプロセスの定義内容
項目説明
catch要素faultVariable属性割当変数変数については「付録B.1(2) variables要素の変換」の注意事項も参照してください。
catchAll要素割当変数この要素がある場合,割当変数に「catch-all」が定義されます。
遷移先catch要素またはcatchAll要素が定義されている場合,フォルト処理の遷移先が自動的に設定されます。
(凡例)
-:該当する要素はありません。定義内容は自動で設定されます。