Webサービスに対するアダプタの定義について説明します。Webサービスに対するアダプタは,サービスアダプタ定義画面で定義できます。
Webサービスの場合,WSDLから作成された電文フォーマット定義ファイルが,サービス部品の電文フォーマット定義ファイルとなります。そのため,要求電文および応答電文ともに,サービス部品の電文フォーマットを設定する必要はありません。
サービス部品の電文フォーマットの作成方法については,「4.3.2 サービス部品電文を作成する(Webサービスの場合)」を参照してください。
サービスリクエスタの電文の形式と,サービスアダプタが呼び出すサービス部品の電文の形式が異なる場合,データ変換が必要です。
要求電文のデータ変換を行う場合,サービスアダプタ定義画面で標準電文にサービスリクエスタから入力される電文を設定し,データ変換定義画面でデータ変換(マッピング)を定義します。応答電文のデータ変換を行う場合,サービス部品から返される電文に標準電文を設定し,データ変換定義画面でデータ変換(マッピング)を定義します。
データ変換の詳細については,「7. データ変換の定義」を参照してください。
サービス部品の利用者は,クライアント(サービスリクエスタ)側の動作を制御するクライアント定義ファイルを,「c4webcl.properties」というファイル名称で作成し,サービスアダプタ定義画面で設定する必要があります。「c4webcl.properties」はすべて小文字で入力します。クライアント定義ファイルの作成については,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。
クライアント定義ファイルの作成に関する注意事項を次の表に示します。
表5-1 クライアント定義ファイルの作成に関する注意事項
設定項目 | キー名称 | 設定値 (デフォルト値) | 注意事項 | 設定可否 |
---|---|---|---|---|
多重参照 | c4web.common.do_multirefs | false | デフォルト値以外の値を指定した場合の動作は保証できません。 | × |
データ型定義 | c4web.common.send_xsi_types | true | × | |
文字参照形式オプション | c4web.common.character_reference | false | × | |
HTTPセッションの維持 | c4web.application.app_maintainsession | false | × | |
SOAPヘッダの名前修飾チェックオプション | c4web.common.enable_soapheader_check | true | ユーザ定義受付の場合,このオプションは,falseとして動作します。 | ○ |
トレースファイル,アプリケーションログのプレフィクス | c4web.logger.log_file_prefix | サービスID | 値は必ずサービスIDに変更されるため,設定する必要はありません。 | × |
対象となるサービス部品がユーザ認証を必要とするWebサーバ上にある場合は,ベーシック認証(ユーザ名およびパスワード)の設定が必要になります。
サービスアダプタを定義するために,サービスアダプタ定義画面を表示します。サービスアダプタ定義画面は,ツリービューのサービス定義一覧から,該当するサービスアダプタを選択し,ダブルクリックすると表示されます。
Webサービスに対するアダプタを定義する場合の手順を次に示します。