1.1.5 テスト環境と本番環境との関係

Cosminexus サービスプラットフォームでは,まず,テスト環境を構築してテストやデバッグを実施します。テスト環境の構築には,HCSC簡易セットアップ機能を使用できます。

実際のシステム開発では,テスト環境のほかに本番で使用する環境を構築する必要があります。そのため,テスト環境で使用したリポジトリを,本番環境に移行する必要があります。

次のようにテスト環境と本番環境で,データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合,テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できます。

注※ この構成のテスト環境は,HCSC簡易セットアップ機能では構築できません。

なお,テスト環境と本番環境で,データベースとCosminexus RMの使用有無の設定が同じでない場合でも,リポジトリは移行できます。詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」を参照してください。

テスト環境と本番環境で,データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合の移行の流れを次の図に示します。

図1-4 データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合の移行の流れ

[図データ]

  1. テスト環境のHCSCサーバをセットアップし,システムの構成を定義します。
    HCSC簡易セットアップ機能を使うことで,HCSCサーバのセットアップや,システムの構成が定義できます。ただし,データベースを使用してCosminexus RMを使用しない構成を構築する場合,HCSC簡易セットアップ機能は使用できません。
  2. 運用環境からリポジトリをエクスポートし,テスト環境で定義したシステム構成定義を開発環境にインポートします。
  3. 開発環境で,HCSCコンポーネントを作成します。
  4. テスト環境で定義したシステム構成定義を基に,システム構成のどこに配備するかを定義し更新します(配備定義)。
  5. 開発環境で定義した配備定義を含むリポジトリをエクスポートし,運用環境にインポートします。
  6. 開発環境で定義した配備定義を基に,テスト環境にHCSCコンポーネントを配備します。
  7. 本番環境のHCSCサーバをセットアップし,システムの構成を定義します。
    テスト環境と本番環境で,データベースとCosminexus RMの使用有無の設定を同じにします。
  8. 開発環境で定義した配備定義を含むリポジトリをエクスポートし,運用環境にインポートします。
    標準インポートを使用すると,HCSCサーバ名やIPアドレスなどが異なる場合でも,テスト環境のリポジトリをそのまま本番環境へ移行できます。
  9. 開発環境で定義した配備定義を基に,本番環境にHCSCコンポーネントを配備します。