Cosminexus サービスプラットフォーム 概説

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3.8 リポジトリの管理機能

リポジトリとは,開発環境と運用環境で定義した情報を格納するディレクトリのことをいいます。開発環境と運用環境では,リポジトリの管理機能(リポジトリのインポート/エクスポート機能)を利用して次の情報を受け渡します。

パッケージングされたHCSCコンポーネント
開発環境で作成し,EARファイルにパッケージングしたHCSCコンポーネントです。運用環境では,リポジトリに格納されたEARファイルを実行環境に配備します。

システム構成定義
運用環境でHCSCサーバをセットアップしたときに作成されます。実行環境(HCSCサーバ)の構成が定義されています。開発環境でHCSCコンポーネントの配備定義を作成するときに参照します。

配備定義
システム構成定義を参照して開発環境で定義します。どのHCSCサーバにどのHCSCコンポーネントを配備するかを定義したものです。運用環境では,配備定義に従ってHCSCコンポーネントを配備します。

開発環境と運用環境では,リポジトリの管理機能を利用して情報を受け渡します。リポジトリの管理機能には,次の機能があります。

リポジトリのエクスポート・インポート機能の概要を次の図に示します。

図3-19 リポジトリのエクスポート・インポート

[図データ]

リポジトリのエクスポートは,リポジトリ内の情報をZIPファイルに圧縮する機能です。エクスポートして作成されたZIPファイルは,ネットワークを経由するか,CD-ROMなどの媒体に格納して異なる環境のマシンに配布します。

エクスポート機能で作成されたZIPファイルは,インポートして解凍します。インポートすると,ZIPファイルが解凍され,リポジトリが更新されます。

リポジトリのエクスポート・インポートは,開発環境では画面を,運用環境ではコマンドを利用して実行します。

ポイント
開発環境と運用環境で,同じディレクトリをリポジトリとして共用することもできます。

リポジトリは,サービス単位でインポートできます。そのため,複数の開発環境のマシンで同時に開発を進め,作成後の成果物を最後に一つのリポジトリにまとめることができます。リポジトリのサービス単位でのインポートを次の図に示します。

図3-20 リポジトリのサービス単位でのインポート

[図データ]

参考
Cosminexus サービスプラットフォームをバージョンアップする場合,以前のバージョンで利用していたリポジトリ内の情報を,コマンドを利用して最新バージョンの環境に移行することができます。