ここでは，Cosminexus サービスプラットフォームの目的や位置づけなどを説明します。

Cosminexus サービスプラットフォームとは，SOAを実現するシステムの開発・運用の基盤となる製品です。統一された開発・運用環境でビジネスプロセスからサービスの接続までを構築・実行できます。そのため，SOAの利点を引き出して，サービスを柔軟に組み合わせて新しいシステムを迅速に構築・実行できます。この中心となるのが，サービスをプロセスで統合する「プロセス統合」です。プロセス統合を実現するのが，Cosminexus サービスプラットフォームです。Cosminexus サービスプラットフォームを使用したシステムの実現例を次の図に示します。

図2-1　Cosminexus サービスプラットフォームを使用したシステムの実現例

図2-1は，生産物流システムにSOAを適用した例です。業務の流れに沿って，サービスを自動的に呼び出せます。図2-1の場合，次のような利点があります。

• 業務を段階的にオープン化する場合の対応が容易になります。
• 実業務に応じたビジネスプロセスを実現できます。
• 在庫状況や生産進捗状況を的確に把握し，迅速な納期回答ができます。
• リードタイムを短縮できます。

Cosminexus サービスプラットフォームは，uCosminexus Service PlatformおよびuCosminexus Service Architectから構成されています。uCosminexus Service Platformは実行環境および運用環境に当たり，Application Server Enterpriseの実行環境の機能に加えてサービス統合を実現するための機能があります。uCosminexus Service Platformは，SOAの中心であるエンタープライズサービスバス機能を持ち，サービスを自由に組み合わせて，実行する戦略の変化に即応したシステムを構築できます。既存システムから切り出したサービスや外部から提供されるサービスも自由に組み合わせて，信頼性の高いシステムを構築できます。例えば，既存システムから切り出したサービスや外部から提供されるサービスも自由に組み合わせて，信頼性の高いシステムを構築できます。

uCosminexus Service Architectは開発環境に当たり，Developer Professionalの開発環境の機能に加えてサービス統合を実現するための機能があります。uCosminexus Service Architectは，ビジネスプロセス定義，データ変換定義，およびサービスアダプタ定義など，プロセス統合に必要な定義ツールをEclipseのPlug-inとして使用できます。ビジネスプロセスからサービスの接続まで，Eclipse上の一連の操作でプロセス統合ができます。

SOAを適用したシステム開発手法の中で，uCosminexus Service Architectでは，インターフェースを含むビジネスプロセスの詳細設計から実装・テストまでをサポートしています。Cosminexusの機能を利用すれば，コンポーネントの設計・実装ができます。

これによって，すでにアプリケーションの実行環境やCosminexus以外の環境で稼働しているサービスを統合して，新しいサービスとしてユーザに提供できます。