KDCGWで始まるメッセージの意味,要因,および対処について説明します。KDCGWで始まるメッセージは,SOAPFault形式で出力されます。SOAPFault形式のメッセージには,次に示す四つの項目があります。
- FaultCode
- Faultコードが出力されます。Faultコードは,接頭辞とローカル部で構成されます。KDCGWで始まるメッセージのFaultコードの接頭辞には,「{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}」が出力されます。ローカル部には,エラーの要因を示す文字列が出力されます。
- Faultコードの値は,SOAP通信基盤のAPIを使用して取得できます。SOAP通信基盤が提供するAPIの仕様については,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。
- FaultString
- メッセージIDおよびメッセージの本文が出力されます。メッセージIDの見方については,「7.1 メッセージの形式」を参照してください。
- FaultActor
- Faultの生成者が出力されます。
- FaultDetails
- Faultの詳細が出力されます。
KDCGW0001-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode} <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
FaultString:KDCGW0001-E An error occurred during configuration file initialization. (file = <ファイル名>, details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルを初期化するときにエラーが発生しました。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>,<ファイル名>,および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
- エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.ConfigError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.ConfigError」が出力されます。
- <ファイル名>
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルのファイル名が出力されます。ファイル名については,「3.1 定義ファイルの設定」を参照してください。
- <詳細>
- KDCGC,KDCGP,またはKDCGSで始まるメッセージの本文が出力されます。KDCGC,で始まるメッセージについては,「7.2.2 KDCGCで始まるメッセージ」を参照してください。KDCGPで始まるメッセージについては,「7.2.7 KDCGPで始まるメッセージ」を参照してください。KDCGSで始まるメッセージについては,「7.2.8 KDCGSで始まるメッセージ」を参照してください。
- 要因
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルが初期化できませんでした。
- 対処
- <詳細>の内容に従って,Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルを修正し,再度,処理を実行してください。処理を再度実行する場合は,SOAPアプリケーションも再度デプロイする必要があります。
KDCGW0002-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}<Server.SigningErrorまたはClient.SigningError>
FaultString:KDCGW0002-E An error occurred during message signature processing. (details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
- メッセージの署名を処理するときにエラーが発生しました。
- <Server.SigningErrorまたはClient.SigningError>および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.SigningErrorまたはClient.SigningError>
- エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.SigningError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.SigningError」が出力されます。
- <詳細>
- エラーの詳細が出力されます。
- 要因
- 次のうちのどちらかが要因と考えられます。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルのCanonicalizationMethod要素,SignatureMethod要素,またはTransform要素で指定したアルゴリズムが間違っている。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルのSignatureTarget要素で指定した署名対象が間違っている。
- 対処
- <詳細>に表示されるエラーの要因を解決してから,再度,処理を実行してください。<詳細>に表示されたエラーの要因がわからない場合は,システム管理者に連絡してください。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルの要素で指定する内容については,「付録C.1 Webサービスセキュリティ機能定義ファイルの項目」を参照してください。
KDCGW0003-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}<Server.EncryptingErrorまたはClient.EncryptingError>
FaultString:KDCGW0003-E An error occurred during message encryption. (details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
- メッセージの暗号化を処理するときにエラーが発生しました。
- <Server.EncryptingErrorまたはClient.EncryptingError>および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.EncryptingErrorまたはClient.EncryptingError>
- エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.EncryptingError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.EncryptingError」が出力されます。
- <詳細>
- エラーの詳細が出力されます。
- 要因
- 次のうちのどちらかが要因と考えられます。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルのContentsEncryption要素またはKeyEncryption要素の子要素であるEncryptionMethod要素で指定したアルゴリズムが間違っている。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルのEncryptionTarget要素で指定した暗号化対象が間違っている。
- 対処
- <詳細>に表示されるエラーの要因を解決してから,再度,処理を実行してください。<詳細>に表示されたエラーの要因がわからない場合は,システム管理者に連絡してください。
- Webサービスセキュリティ機能定義ファイルの要素で指定する内容については,「付録C.1 Webサービスセキュリティ機能定義ファイルの項目」を参照してください。
KDCGW9000-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}<Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
FaultString:KDCGW9000-E An unexpected error occurred during message transmission processing. (details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
- メッセージ送信中に予期しないエラーが発生しました。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
- エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.ConfigError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.ConfigError」が出力されます。
- <詳細>
- エラーの詳細が出力されます。
- 要因
- メッセージ送信中に原因不明のエラーが発生しました。
- 対処
- <詳細>の内容に従って,エラーの要因を解決してから,再度メッセージを送信してください。<詳細>に表示されたエラーの要因がわからない場合は,システム管理者に連絡してください。再度メッセージを送信する場合は,SOAPアプリケーションも再度デプロイする必要があります。