7.1 メッセージの形式

メッセージはそれぞれ,プレフィックス,メッセージ番号,およびメッセージ種別から構成されるメッセージIDを持っています。例えば,KDCGW0001-EというメッセージIDの場合,「KDCGW」の部分がプレフィックス,「0001」の部分がメッセージ番号,「-E」の部分がメッセージ種別を表しています。この節では,メッセージのプレフィックスと種別について説明します。

<この節の構成>
(1) プレフィックス
(2) メッセージ種別

(1) プレフィックス

メッセージのプレフィックスは,そのメッセージが出力されるタイミングによって異なります。Webサービスセキュリティ機能を利用する場合に出力されるメッセージのプレフィックス,各プレフィックスのメッセージが出力されるタイミング,および出力先を次の表に示します。

表7-1 メッセージのプレフィックス一覧

項番プレフィックス出力のタイミング出力先
1KDCGAWebサービスセキュリティ機能が提供するAPIで,エラーが発生した場合に出力されます。KDCGFおよびKDCGWで始まるメッセージの詳細部分に出力されます。
2KDCGCWebサービスセキュリティ機能定義ファイルおよびWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルを読み込む場合に,両定義ファイルに共通のエラーが発生したときに出力されます。KDCGF,KDCGO,またはKDCGWで始まるメッセージの詳細部分に出力されます。定義ファイル構文チェックコマンドの実行中は,標準出力およびWebサービスセキュリティ機能のトレースファイルに出力されます。
3KDCGFSOAPメッセージを受信中にエラーが発生した場合に出力されます。SOAP通信基盤が提供するC4FaultクラスのfaultString要素として,ユーザー作成プログラムのメッセージに出力されます。メッセージの本文は,SOAP通信基盤のトレースファイルにも出力されます。
4KDCGJSOAPメッセージの認証でエラーが発生した場合に出力されます。SOAP通信基盤のトレースファイルに出力されます。
5KDCGK共通鍵生成コマンドの処理が正常に終了した場合,または実行中にエラーが発生した場合に出力されます。標準出力およびWebサービスセキュリティ機能のトレースファイルに出力されます。
6KDCGO定義ファイル構文チェックコマンドの処理が正常に終了した場合,または実行中にエラーが発生した場合に出力されます。
7KDCGPWebサービスセキュリティポリシー定義ファイルの読み込み中にエラーが発生した場合に出力されます。KDCGF,KDCGO,またはKDCGWで始まるメッセージの詳細部分に出力されます。定義ファイル構文チェックコマンドの実行中は,標準出力およびWebサービスセキュリティ機能のトレースファイルに出力されます。
8KDCGSWebサービスセキュリティ機能定義ファイルの読み込み中にエラーが発生した場合に出力されます。
9KDCGWSOAPメッセージを送信中にエラーが発生した場合に出力されます。SOAP通信基盤が提供するC4FaultクラスのfaultString要素として,ユーザー作成プログラムのメッセージに出力されます。メッセージの本文は,SOAP通信基盤のトレースファイルにも出力されます。
コマンドの詳細については,「4. Webサービスセキュリティ機能が提供するコマンド」を参照してください。トレースファイルについては,「6.1 トレースを収集する」を参照してください。
SOAPアプリケーション開発支援機能のクラスやトレースファイルについては,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。

(2) メッセージ種別

メッセージ種別には次の種類があります。

-E
エラーが発生した場合に出力されるメッセージであることを示します。このメッセージ種別を持つメッセージが出力された場合の対処方法については,「7.2 メッセージの内容」を参照してください。
-I
処理が終了したことを通知するメッセージであることを示します。このメッセージ種別を持つメッセージが出力された場合,処理は正常に終了しているので,対処は必要ありません。
-W
警告を通知するメッセージであることを示します。このメッセージ種別を持つメッセージが出力された場合の対処方法については,「7.2 メッセージの内容」を参照してください。