34.1 ORB_init()メソッド

クライアントプログラムは,使用するスマートエージェントのIPアドレスや,ポート番号などのオプションを設定する際に,ORB_init()メソッドを使用します。これらのパラメタは,クライアントプログラムのプロセスが起動された際に,引数としてそのプロセスに渡されます。

prompt> client -ORBagentAddr 199.99.129.33 -ORBagentPort 19000

ORB_init()メソッドの定義およびこのメソッドが受け入れる引数について,コードサンプル34-1に示します。ORB_init()に渡されたargcとargvパラメタは,クライアントプログラムのメインルーチンに渡された引数と同じものです。ORB_init()メソッドが認識できない引数は無視されます。

コードサンプル34-1 ORB_init()メソッド定義

class CORBA {
   ...
   static ORB_ptr ORB_init(int& argc, char *const *argv,
                            const char *orb_id = (char *)NULL);
   ...
};

このメソッドを呼び出すと,認識されたVisiBroker ORB引数はすべて元のパラメタリストから削除されます。これは,クライアントプログラムが要求するほかの引数処理を妨げないためです。

<この節の構成>
34.1.1 ORBオプション