35.3 ORBプロパティ

C++言語に対応するBorland Enterprise Server VisiBrokerのORBのプロパティを次の表に示します。

表35-2 ORBプロパティ(C++)

プロパティデフォルト旧プロパティ説明
vbroker.orb.propStoragenull該当しません。プロパティ値を含むプロパティファイルを指定します。
vbroker.orb.nullstringfalse-ORBnullStringtrueを設定すると,ORBによってC++のNULL文字列が送信されます。NULL文字列は,長さが0である文字列としてマーシャリングされます(これに対し,空文字列("")は,'¥0'という単一文字を持つ長さ1の文字列としてマーシャリングされます)。このオプションにfalseを設定してNULL文字列をマーシャリングすると,CORBA::BAD_PARAMとなります。NULL文字列をアンマーシャルすると,CORBA::MARSHALとなります。
vbroker.orb.admDir<環境変数TPDIRの設定値>/adm該当しません。さまざまなシステムファイルが存在する管理ディレクトリを指定します。このプロパティはVBROKER_ADM環境変数を使って設定できます。環境変数TPDIRについては,マニュアル「TPBroker ユーザーズガイド」を参照してください。
vbroker.orb.isNTServicefalse該当しません。trueを指定すると,このプロパティはアプリケーションをWindowsのサービスとして実行できるようにして,カレントユーザがログアウトした場合でも終了しないようにします。
vbroker.orb.obv.debugfalse該当しません。trueを指定すると,このプロパティはORBのオブジェクト値をインプリメンテーションで渡せるようにして,デバッグ情報を表示します。
vbroker.orb.dynamicLibsnull該当しません。ORBが明示的にロードするライブラリ(DLL)を指定できます。
vbroker.orb.input.maxBuffers16該当しません。プールに保持されている入力バッファの最大数を指定します。
vbroker.orb.input.buffSize255該当しません。入力バッファのサイズを指定します。
vbroker.orb.output.maxBuffers16該当しません。プールに保持されている出力バッファの最大数を指定します。
vbroker.orb.output.buffSize255該当しません。出力バッファのサイズを指定します。
vbroker.orb.initRefnull該当しません。初期リファレンスを指定します。
vbroker.orb.defaultInitRefnull該当しません。デフォルトの初期リファレンスを指定します。
vbroker.orb.alwaysProxyfalse該当しません。trueを設定すると,リクエストするときに,クライアントは常にゲートキーパーを使用してサーバに接続しなければならないことを指定します。
vbroker.orb.gatekeeper.iornull該当しません。指定したIORのゲートキーパーを使用して,常にクライアントアプリケーションをサーバに強制的に接続します。
vbroker.locator.iornull該当しません。osagentのプロキシとして使用するゲートキーパーのIORを指定します。このプロパティを設定しない場合は,vbroker.orb.gatekeeper.iorプロパティで指定したゲートキーパーが使用されます。
vbroker.orb.proxyPassthrufalse該当しません。アプリケーションスコープ全体にファイアウォールモード「PASSTHROUGH」を適用します。オブジェクトまたはorbごとにファイアウォールモードを選択する場合は,コードにQoSExt::ProxyModePolicyを使用します。
vbroker.orb.bids.criticalinprocess該当しません。vbroker.orb.bidOrderとvbroker.orb.bids.criticalに同時に優先順位が設定されている場合は,vbroker.orb.bids.criticalの設定が有効となります。vbroker.orb.bids.criticalで複数の値が設定されている場合は,vbroker.orb.bidOrderに基づいて相対的な重要度が決まります。
vbroker.orb.bidOrderinprocess:liop:iiop:proxy:locator該当しません。各トランスポートの相対的な重要度を指定します。トランスポートの優先順位は,次のように割り当てられています。
  1. inprocess
  2. liop
  3. iiop
  4. proxy
  5. locator
例えば,IORにLIOPとIIOPの両プロファイルが含まれている場合は,LIOPが優先されます。IIOPが使用されるのは,LIOPが失敗したときだけです。ただし,vbroker.orb.bidOrderとvbroker.orb.bids.criticalに同時に優先順位が設定されている場合は,vbroker.orb.bids.criticalの設定が有効となります。
vbroker.orb.cacheDSQuerytrue-ORBcacheDSQuerytrueを設定すると,VisiBrokerアプリケーションはosagentを使用した通信でリファレンスをキャッシュします。リファレンスをキャッシュした場合は,同一サーバに対する2度目以降の_bind()処理ではosagentに問い合わせをしないで,プロセス内にキャッシュしたリファレンスを使用します。