5.6.1 サンプルプログラムの処理

サンプルプログラムでは,XML文書として作成された注文明細書の妥当性を検証します。注文明細書は顧客の個人データを共有して使用しているため,注文明細書のスキーマ文書は,個人データのスキーマ文書を読み込みます。なお,スキーマ文書はjavaプログラム内で特定します。

XML Schemaを使用するサンプルプログラムの処理の流れを図5-4に示します。

図5-4 XML Schemaを使用するサンプルプログラムの処理の流れ

[図データ]

サンプルプログラムは次のような処理を行います。

  1. スキーマ文書purchaseOrder.xsdを読み込みます。
    purchaseOrder.xsdは,商品の注文明細書を規定するスキーマ文書です。
  2. purchaseOrder.xsdは,スキーマ文書personalData.xsdを読み込みます。
    personalData.xsdは,注文した顧客の個人データを規定するスキーマ文書で,purchaseOrder.xsdとは異なる対象名前空間を持ちます。
  3. XML文書purchaseOrder.xml(またはpurchaseOrder-fail.xml)を読み込みます。
    purchaseOrder.xml,およびpurchaseOrder-fail.xmlは,検証されるXML文書となる注文明細書です。
  4. XML文書の妥当性の検証を行います。
    XML文書がスキーマ文書に対して妥当な場合は「Validation OK」,妥当ではない場合はメッセージとともに「Validation NG」と標準出力に表示します。