ここでは,J2EEアプリケーションの開発手順について説明します。J2EEアプリケーションの開発の流れ,参照先,および各工程で必要となるツールについて,次の図に示します。
なお,このマニュアルで説明するJ2EEアプリケーションは,テストで組み込みデータベースを利用するため,組み込みデータベースも構築します。
図1-11 組み込みデータベースとEJBを利用したJ2EEアプリケーション開発の流れ
![[図データ]](figure/zu011100.gif)
各工程の概要を説明します。
- 開発環境のインストール・設定およびテスト用実行環境のセットアップ
J2EEアプリケーション開発に必要な開発環境およびテスト用実行環境を準備します。インスタントセットアップ機能を使用して,次の環境をインストールおよびセットアップします。
- EclipseおよびMyEclipseのインストール
- テスト用実行環境のセットアップ
- 組み込みデータベースのセットアップ
インスタントセットアップ機能を実行したあと,開発環境を設定する必要があります。開発環境およびテスト用実行環境のインストール,セットアップ,および設定については,「2. インストールとセットアップ」を参照してください。
- 組み込みデータベースの設定
インスタントセットアップ機能では,組み込みデータベースの構築とテーブルの作成を実行します。インスタントセットアップ機能で作成されたテーブル以外を使用したい場合は,HiRDB SQL Executerを使用してテーブルを作成する必要があります。組み込みデータベースのテーブルの作成については,「3. テスト用実行環境で使用するデータベースのテーブルの作成」を参照してください。
- プロジェクトの作成・DDの作成
MyEclipseのプロジェクトである,EJBプロジェクト,Webプロジェクト,エンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成します。また,MyEclipseを使用してDDも作成します。プロジェクトの作成,およびDDの作成については,「4. プロジェクトの作成」を参照してください。
- ユーザインタフェースの作成
MyEclipseを使用して,ユーザインタフェースとなるJSPファイルおよびサーブレットを作成します。ユーザインタフェースの作成については,「5. ユーザインタフェースの作成」を参照してください。
- 業務処理プログラムの作成
Eclipseの標準機能を使って,業務処理プログラムであるEnterprise Beanを実装します。業務処理プログラムの作成については,「6. 業務処理プログラムの作成」を参照してください。
- JSP事前コンパイル
JSPファイルに対する初回リクエスト時のレスポンスタイムを短縮したい場合,cjjspcコマンドを使って,J2EEサーバにデプロイする前にJSPファイルをコンパイルできます。また,コンパイルしたJSPファイルは,MyEclipseでデバッグできます。JSP事前コンパイルについては,「10. JSP事前コンパイルとチェック」を参照してください。
- J2EEアプリケーションのテスト
Eclipse,MyEclipse,およびServer Plug-inの機能を使って,開発環境でJ2EEアプリケーションのデプロイ,テスト,およびデバッグを実施します。J2EEアプリケーションのテストについては,「7. J2EEアプリケーションのテスト」を参照してください。
- 実行環境への配布
開発したJ2EEアプリケーションをMyEclipseでビルドして,EARファイルを生成します。生成したEARファイルは,Server Plug-inまたはサーバ管理コマンドを利用して,実行環境へ配布します。J2EEアプリケーションの実行環境への配布については,「8. 実行環境へのJ2EEアプリケーションの配布」を参照してください。