Cosminexus リファレンス 定義編

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4.4 usrconf.propertiesサーバ管理コマンド用システムプロパティファイル

<この節の構成>
(1) 形式
(2) ファイルの格納先
(3) 機能
(4) サーバ管理コマンドの予約済みキー
(5) サーバ管理コマンドのカスタマイズ用キー
(6) 記述例

(1) 形式

J2SEのプロパティファイル形式です。

次のようにキーを指定します。

 
<キー名称> = <値>
 

指定方法
  • 改行までが値になります。
  • #で始まる行はコメントとみなされます。
  • 値が存在しない行を定義した場合,その行は無視されます。
  • 値の後ろには,空白やコメントなどの文字列は追加できません。追加した場合,不正な値と解釈されます。
(例) <キー名称> = <値> #<コメント>
  • 記載する文字はJavaの仕様に従って,ISO 8859-1 文字エンコーディングを使用してください。

(2) ファイルの格納先

(3) 機能

サーバ管理コマンドを実行するJavaVMのシステムプロパティを指定します。

なお,日立のJavaVMは,J2SE 5.0に準拠しています。対応するSun Microsystems社製のJDKのバージョンはJDK 5.0です。JDK 5.0で使用できるプロパティについては,Sun Microsystems社が提供しているJDK 5.0のドキュメントを参照してください。

(4) サーバ管理コマンドの予約済みキー

サーバ管理コマンドでは,次に示す接頭子で始まるキーを内部的に利用します。このため,アプリケーションでこれらの接頭子で始まるキーを利用してはいけません。

(5) サーバ管理コマンドのカスタマイズ用キー

サーバ管理コマンドでは,次に示すシステムプロパティのキーに値を設定することで,J2EEサーバの動作をカスタマイズできます。

ここでは,キーを次の分類に分けて説明します。

ejbserver.cuiから始まるキー

ejbserver.loggerから始まるキー

ejbserver.namingから始まるキー

ejbserver.rmiから始まるキー

vbrokerから始まるキー

(a) ejbserver.cuiから始まるキー
キー名称 内容 デフォルト値
ejbserver.cui.checkmethod.compatible cjsetapppropまたはcjsetrespropコマンド実行時に引数で指定された属性ファイル中のメソッドのチェック方法を指定します。チェックの引数になるメソッドは,属性ファイルの次のタグで指定されたメソッドです。
  • <method-permission>
  • <container-transaction>
  • <exclude-list>
  • <ejb-method-observation-timeout>
  • <ejb-transaction-timeout>

trueを指定した場合:
07-50より前と同等のチェックを行います。

falseを指定した場合:
07-50以降のチェックを行います。
これら以外の値が指定された場合は,新規インストール時のデフォルト値(false)で動作します。

  • 新規インストールの場合:false
  • 07-50より前からのアップグレードの場合:true
ejbserver.cui.exitcode.compatible サーバ管理コマンド実行時に排他エラーで実行できなくなった場合に,終了コード「1」を返却するかどうかを指定します。

trueを指定した場合:
排他エラーの場合に終了コード「1」を返却します。

falseを指定した場合:
排他エラーの場合に終了コード「2」を返却します。
タイムアウトエラーの場合に終了コード「3」を返却します。

  • 新規インストールの場合:false
  • 06-00バージョンアップの場合:true
ejbserver.cui.logfile.compatible 07-00以降のログ出力形態にするか06-70以前のログ出力形態にするかを指定します。指定できる値と動作を次に示します。

falseを指定した場合:
07-00以降のログ出力形態にします。

trueを指定した場合:
06-70以前のログ出力形態にします。
不正な値(すべて小文字のtrueまたはfalse以外)を指定した場合は,メッセージを出力し,デフォルト値を設定します。
Server Plug-inまたはHCSC-Managerから操作した場合,この指定は無効となり,falseが仮定されます。
false
ejbserver.cui.optionalname.enabled JNDIのユーザ指定名前空間管理機能を使用する場合に,サーバ管理コマンドからEJBHomeオブジェクトに別名(Optional Name)を指定するときに指定します。

trueを指定した場合:
サーバ管理コマンドから別名を指定できます。

falseを指定した場合:
サーバ管理コマンドから別名を指定できません。
true
(b) ejbserver.loggerから始まるキー
キー名称 内容 デフォルト値
ejbserver.logger.enabled.* サーバ管理コマンドが出力するログレベルを指定します。一つだけ指定した場合は,該当するログレベルのログだけが出力されます。複数指定する場合は,レベル名の文字列の間をコンマ(,)で区切ります。Error,Warning,Information,Debugのうち,一つまたは複数を指定します。通常はデフォルトのまま利用してください。 Error,Warning
(c) ejbserver.namingから始まるキー
キー名称 内容 デフォルト値
ejbserver.naming.host サーバ管理コマンド実行時に,ネーミングサービスとして利用するCORBAネーミングサービスが起動しているホスト名称またはIPアドレスを指定します。
ネーミングの切り替え機能を使用する場合,ホスト名称として"localhost"は使用しないでください。CORBAネーミングサービスが起動しているホスト名称またはIPアドレスを指定してください。
CORBAネーミングサービスを自動起動モード(ejbserver.naming.startupMode=automaticまたはinprocess)で使用する場合,デフォルト値("localhost"),またはJ2EEサーバを起動させるホスト名称もしくはIPアドレスを指定してください。
localhost
ejbserver.naming.port サーバ管理コマンド実行時に,J2EEサーバがネーミングサービスとして利用するCORBAネーミングサービスのポート番号を1〜65535の整数で指定します。ポート番号には,すでにほかのアプリケーションで使用されているポート番号は指定できません。ほかのアプリケーションで使用されているポート番号を指定してJ2EEサーバを起動した場合,起動処理が完了しないことがあります。 900
ejbserver.naming.protocol サーバ管理コマンド実行時に,ネーミングサービスとして利用するCORBAネーミングサービスへのアクセスプロトコルを指定します。現状,corbanameだけをサポートしています。ただし,旧バージョンで使用されていたプロトコル(iioplocまたはiopname)でも動作できます。 corbaname
(d) ejbserver.rmiから始まるキー
キー名称 内容 デフォルト値
ejbserver.rmi.request.timeout サーバ管理コマンドが通信障害によって応答が返らなくなった場合の通信タイムアウト時間(単位:秒)を0〜86400の整数で指定します。
0を指定した場合はタイムアウトしません。86400を超える値を設定した場合,警告メッセージが出力されて,デフォルト値が適用されます。
なお,次のコマンドは,このプロパティの影響を受けません。
  • cjstopapp
  • cjreplaceapp
これらのコマンドに対してタイムアウト時間を指定する場合は,コマンドの-t引数で指定してください。
180(秒)
(e) vbrokerから始まるキー
キー名称 内容 デフォルト値
vbroker.agent.port サーバ管理コマンド実行時に,利用するスマートエージェントのポート番号を指定します。詳細については,マニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス」を参照してください。 14000
vbroker.orb.htc.tracePath Cosminexus TPBrokerのトレースファイル出力先のパスを1〜210バイトの範囲で指定します。指定したパスのサブディレクトリとしてcomtrcとmdltrcをあらかじめ作成しておく必要があります。デフォルトの出力先の場合,サブディレクトリcomtrcとmdltrcはサーバ初回起動時に自動作成されます。ディレクトリのパスの区切り記号には,"/"を使用してください。
例えば,workディレクトリとしてC:\temp\workを設定する場合,次のように指定します。
(指定例)
vbroker.orb.htc.tracePath=c:/temp/work
<Cosminexusのインストールディレクトリ>\CC\admin\logs\TPB\logj
または
/opt/Cosminexus/CC/admin/logs/TPB/logj

(6) 記述例

 
ejbserver.naming.host=localhost
ejbserver.naming.port=900