5.9.1 J2EEサーバの基本設定

[J2EEサーバの基本設定]画面を次の図に示します。

図5-22 [J2EEサーバの基本設定]画面

[図データ]

<この項の構成>
(1) 機能概要
(2) 表示手順
(3) 操作手順
(4) 画面詳細
(5) 注意事項

(1) 機能概要

J2EEサーバを稼働させるための基本的な情報を設定します。

(2) 表示手順

  1. 運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
  2. 次のどちらか一方の操作をします。
    J2EEサーバの場合
    [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
    J2EEサーバクラスタの場合
    [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバクラスタ]-[<J2EEサーバクラスタ名>]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
  3. [基本設定]タブをクリックします。

(3) 操作手順

画面での操作手順を次に示します。

  1. コンテナやネーミングサービスなどの基本的な情報を指定します。
  2. [適用]ボタンをクリックします。
    指定した情報が反映されます。
    エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。

起動コマンドオプションは,J2EEサーバの起動時に使用されます。

なお,利用するSFOサーバの設定は次の手順で実行します。

利用するSFOサーバの設定を追加する場合
  1. 「SFOフィルタのサーバ定義名」,「論理サーバ名」および「タイムアウト」を指定します。
  2. [追加]ボタンをクリックします。
    指定したSFOサーバの設定が有効になります。
利用するSFOサーバの設定内容を変更する場合
  1. 必要に応じて,「SFOフィルタのサーバ定義名」,「論理サーバ名」,または「タイムアウト」の指定を変更します。
  2. [適用]ボタンをクリックします。
    変更した内容が有効になります。
    エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。
利用するSFOサーバの設定を削除する場合
  1. 削除するSFOサーバの設定の[削除]ボタンをクリックします。
    指定したSFOサーバの設定が削除されます。

(4) 画面詳細

画面に表示される項目およびボタンについて説明します。

コンテナの設定
動作モード
J2EEサーバの動作モード(usrconf.propertiesファイルのejbserver.server.j2ee.featureキー)を指定します。デフォルトは,「1.4」です。
  • 1.3basic
    1.3basicモード(ベーシックモード)です。このモードは互換用の動作モードです。
  • 1.4
    1.4モードです。
管理用サーバのポート番号
管理用サーバのポート(usrconf.propertiesファイルのejbserver.http.portキー)を指定します。デフォルトは,「8080」です。
http/ajp13のポート番号
リダイレクタと接続するためのhttpポート(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.enabledキーおよびwebserver.connector.inprocess_http.portキー),またはajp13ポート(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.enabledキーおよびwebserver.connector.ajp13.portキー)を指定します。httpポートのデフォルトは「80」,ajp13ポートのデフォルトは「8007」です。
httpsのポート番号
Webサーバが使用しているHTTPSのポート番号(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.redirect_https.portキー)を指定します。この指定がない場合,HTTPSポートにリダイレクトしません。なお,この指定は,Webサーバ連携使用時にだけ有効になります。
利用するネーミングサービスの設定
プロトコル
J2EEサーバが利用するネーミングサービスへのアクセスプロトコル(usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.protocolキー)が表示されます。このバージョンでは,「corbaname」が表示されます(変更できません)。
利用するネーミングサービス
利用するネーミングサービス(usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.startupModeキー,ejbserver.naming.hostキー,ejbserver.naming.portキー,ejbserver.naming.startupWaitTimeキー)を選択します。「インプロセス」および「運用管理ドメインの構成定義」で定義したネーミングサービスが表示されます。デフォルトは,「インプロセス」です。
「インプロセス」を選択した場合は,J2EEサーバ内のネーミングサービスが利用されます。
「インプロセス」以外のネーミングサービスを選択した場合は,選択された「運用管理ドメインの構成定義」で定義したネーミングサービスが利用されます。また,ejbserver.naming.startupModeには「manual」が,ejbserver.naming.startupWaitTimeには「0」が設定されます。
インプロセス用のポート番号(必須)
「利用するネーミングサービス」で「インプロセス」を選択した場合に使用するポート番号(usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.portキー)を1~65535の整数で指定します。デフォルトは,「900」です。
「利用するネーミングサービス」で「インプロセス」以外を選択した場合,ここでの指定は無視されます。ただし,ここでの指定内容は保存されます。
利用するSFOサーバの設定
SFOフィルタのサーバ定義名
セッション情報の引き継ぎを行うWebアプリケーションで使用する,SFOフィルタのサーバ定義名(usrconf.propertiesファイルのwebserver.sfo.sfo_serversキー)を指定します。
SFOフィルタのサーバ定義名に指定できる文字は,1~32文字(半角)の英数字,およびアンダースコア(_)です。SFOフィルタのサーバ定義名は一意にしてください。
論理サーバ名
SFOフィルタのサーバ定義名(usrconf.propertiesファイルのwebserver.sfo.sfo_server.<SFOフィルタのサーバ定義名>.namingキー)に関連づけるSFOサーバを選択します。
複数のSFOフィルタのサーバ定義名に対して同一のSFOサーバを指定できます。
タイムアウト
J2EEサーバとSFOサーバとの通信タイムアウト時間を1~3600の整数で指定します。単位は「秒」です。デフォルトは「30秒」です。
[追加]ボタン
「SFOフィルタのサーバ定義名」,「論理サーバ名」および「タイムアウト」で設定した内容を有効にします。
[削除]ボタン
「SFOフィルタのサーバ定義名」,「論理サーバ名」および「タイムアウト」で設定した内容を削除します。
利用する論理サーバの設定
利用するパフォーマンストレーサ(必須)
利用するパフォーマンストレーサ(usrconf.propertiesファイルのejbserver.server.prf.PRFIDキー)を選択します。
利用するスマートエージェント
利用するスマートエージェント(usrconf.propertiesファイルのvbroker.agent.portキー)を選択します。デフォルトは,「設定しない」です。
なお,次のどちらかの場合は「利用するスマートエージェント」を指定する必要があります。
  • 「接続するCTM」を指定した場合
  • 「ライトトランザクション機能」に無効を指定した場合
接続するCTM
J2EEサーバで利用するCTM(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ctm.enabledキー,ejbserver.ctm.CTMDomainキー,ejbserver.ctm.CTMIDキー)を選択します。「設定しない」およびJ2EEサーバと同じホストに定義されているCTMが表示されます。デフォルトは,「設定しない」です。「設定しない」を選択した場合は,CTMは利用されません。
トランザクションに関する設定
ライトトランザクション機能
ライトトランザクション機能を有効にするか無効にするか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledキー)を選択します。デフォルトは,「有効」です。J2EEサーバの動作モードが1.4の場合に,この指定が有効となります。「有効」を選択した場合は,XAリソースがあるとJ2EEサーバ起動時にエラーとなります。
JTAリカバリの固定ポート番号
JTAリカバリを実行するために使用する固定ポート番号(usrconf.propertiesファイルのejbserver.distributedtx.recovery.portキー)を指定します。デフォルトは,「20302」です。同一マシン内でJ2EEサーバの動作モードが1.4でライトトランザクション機能が無効のJ2EEサーバを複数起動する場合,このポートが重複しないようにする必要があります。ここで指定したポートの割り当てができない場合,J2EEサーバは起動されません。
運用監視エージェントの設定
運用監視
J2EEサーバの監視(メトリックの参照)をするかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.instrumentation.enabledキー)を指定します。デフォルトは,「する」です。
  • する
    「論理サーバの運用監視」機能でJ2EEサーバのメトリックを参照できます。
  • しない
    「論理サーバの運用監視」機能でJ2EEサーバのメトリックを参照できません。また,「論理サーバのアプリケーション管理」機能,mngsvrutilコマンドのサブコマンドlistで,J2EEアプリケーションやJ2EEリソースのステータスを確認できません。
Managementイベント発行機能の設定
Managementイベントの発行
Managementイベントを発行するかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.manager.agent.MEventAgent.enabledキー)を指定します。デフォルトは「する」です。
  • する
    J2EEサーバからManagement ServerにManagementイベントを発行します。「する」を指定した場合,ejbserver.manager.agent.MEventAgent.confキーには「<Cosminexusのインストールディレクトリ>/manager/config/mevent.<実サーバ名>.properties」が設定されます。
  • しない
    J2EEサーバからManagementイベントを発行しません。
起動オプションの設定
セキュリティマネージャの使用
セキュリティマネージャを使用するかどうか(cjstartsvコマンドの-nosecurityキー)を指定します。デフォルトは,「する」です。
バッチサーバを作成した場合は,デフォルトは「しない」になります。バッチサーバを作成した場合は,この項目を変更しないでください。
[適用]ボタン
指定した情報を反映します。
[リセット]ボタン
指定した情報をリセットします。起動コマンドオプションは,J2EEサーバの起動時に使用されます。

(5) 注意事項

複数のJ2EEサーバを起動する場合,Webコンテナ提供のリダイレクタと接続するためのポートは,必ず,複数のJ2EEサーバ間で異なる値を指定してください。同じポート番号を指定した場合は,J2EEサーバを起動できません。また,デフォルトのまま使用すると,ポート番号は同じ設定値(8007)になります。このため,複数のJ2EEサーバを起動する場合は,ポート番号にデフォルトを使用しないようにして,必ず設定し直してください。