リソースアダプタの設定には,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inと,運用管理ポータルを使用します。運用管理ポータルでは,開発環境(サーバ管理コマンドが動作する環境)で設定したリソースアダプタを,運用環境(リソースアダプタを使用する環境)に移す作業をサポートしています。開発環境でサーバ管理コマンドまたはServer Plug-inを使用してリソースアダプタのプロパティの設定,接続の確認などを実施したあとで,運用管理ポータルを使用して運用環境にリソースアダプタをインポートします。
(a) リソースアダプタの新規設定の流れ
データベースに接続する場合のリソースアダプタの新規設定の流れを次に示します。リソースアダプタを入れ替える場合の流れについては,「(b) リソースアダプタの入れ替えの流れ」を参照してください。なお,リソースアダプタの設定を変更する流れは,入れ替える場合の流れと同じです。
ここでは,開発環境と運用環境は,同じホストにある別々のバッチサーバ上にあると仮定して説明します。
- 開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタをインポートします。
サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjimportresコマンドを使用します。
インポートするリソースアダプタについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースアダプタの種類に関する説明を参照してください。
- 開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタをデプロイします。
サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjdeployrarコマンドを使用します。
リソースアダプタは,デプロイするとJ2EEリソースアダプタとして使用できます。J2EEリソースアダプタとは,バッチサーバに共有スタンドアロンモジュールとして配備したリソースアダプタのことです。サーバ管理コマンドでインポートしたリソースアダプタをデプロイすると,そのバッチサーバ上で使用できるようになります。
- 開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタのプロパティを定義します。
サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjgetrarpropコマンドでConnector属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させます。
リソースアダプタのプロパティ定義で設定できる内容については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースアダプタのプロパティ定義で設定できることに関する説明を参照してください。
- 必要に応じて,開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタの接続テストを実施します。
サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjtestresコマンドを使用します。
リソースごとの接続テストでの検証内容については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のリソースへの接続テストに関する説明を参照してください。
- 開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタをエクスポートします。
サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjexportrarコマンドを使用します。
- 参考
- 同一のリソースアダプタは,同一のバッチサーバにインポートできません。開発環境のバッチサーバと運用環境のバッチサーバが同一の場合は,リソースアダプタをエクスポートしてから,開発環境のバッチサーバにあるリソースアダプタを削除します。そのあとで,運用管理ポータルから運用環境のバッチサーバにリソースアダプタをインポートしてください。
- 開発環境のホストと運用環境のホストが異なる場合には,開発環境のホストにあるリソースアダプタを運用環境のホストに移動してください。
開発環境のホストにあるリソースアダプタからリソースアダプタをエクスポートし,エクスポートしたRARファイルを運用環境のホスト(Management Server稼働ホスト)にコピーします。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,運用環境のバッチサーバにリソースアダプタをインポートします。
[リソースアダプタのインポート]画面で,RARファイルを指定して,リソースアダプタをインポートします。
- 参考
- コネクションプールをクラスタ化している場合は,次の手順でリソースアダプタを設定します。
- 開発環境で,メンバリソースアダプタに対して,リソースアダプタの新規設定の流れの手順1~手順4の作業を実施します。メンバリソースアダプタの数だけ繰り返します。
- 必要に応じて,開発環境で,メンバリソースアダプタを開始します。
ルートリソースアダプタの接続テストを実施する場合には,あらかじめメンバリソースアダプタを開始しておいてください。サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjstartrarコマンドを使用します。
- 開発環境で,ルートリソースアダプタに対して,リソースアダプタの新規設定の流れの手順1~手順4の作業を実施します。なお,ルートリソースアダプタの接続テストを実施する場合には,あらかじめメンバリソースアダプタを開始しておいてください。
- 必要に応じて,開発環境で,メンバリソースアダプタを停止します。
ルートリソースアダプタの接続テストを実施した場合には,メンバリソースアダプタを停止してください。サーバ管理コマンドを使用する場合は,cjstoprarコマンドを使用します。
- 開発環境で,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inを使用してリソースアダプタをエクスポートします。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,運用環境のバッチサーバにリソースアダプタをインポートします。
サーバ管理コマンドやServer Plug-inでの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。また,コマンドについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を,属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
(b) リソースアダプタの入れ替えの流れ
リソースアダプタの入れ替えの流れを次に示します。なお,ここでは,入れ替える新しいリソースアダプタのプロパティの定義など(「(a) リソースアダプタの新規設定の流れ」と同じです)が終わっていることを前提に,入れ替えの流れについて説明します。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,リソースアダプタを停止します。
[リソースアダプタの開始/停止]画面で,入れ替えるリソースアダプタを停止します。なお,リソースアダプタを停止する前に,そのリソースアダプタを使用しているバッチアプリケーションをすべて停止してください。
- 運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」でバッチサーバを再起動します。
[起動/停止]画面で,バッチサーバを停止し,起動します。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,リソースアダプタを削除します。
[リソースアダプタの削除]画面で,入れ替えるリソースアダプタを削除します。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,リソースアダプタをインポートします。
[リソースアダプタのインポート]画面で,新しいリソースアダプタをインポートします。