1.1.1 管理できる論理サーバ

Management Serverの運用管理ポータルで管理する論理サーバの概要を次の表に示します。

表1-1 論理サーバの概要

論理サーバ概要
論理パフォーマンストレーサパフォーマンストレーサの機能を提供する論理サーバです。パフォーマンストレーサは,Cosminexusシステムの各コンポーネントが出力するトレース情報を取得して,PRFトレースファイルに出力します。
論理スマートエージェント1.4モードでトランザクションサービスを使用する場合,またはCTMを使用する場合に必要な論理サーバです。Cosminexus TPBrokerで提供されている,動的な分散ディレクトリサービスを提供します。論理CTMでこの論理サーバを使用します。
論理ネーミングサービスCORBAネーミングサービスの機能を提供する論理サーバです。
J2EEサーバで使用します。
この論理サーバの留意事項を次に示します。
  • J2EEサーバが使用するCORBAネーミングサービスは,インプロセスで起動する場合には,論理サーバとして定義する必要はありません。
  • CTMを使用する場合,論理CTM内部にグローバルCORBAネーミングサービスを持つため,論理ネーミングサービスを定義する必要はありません。
論理CTMドメインマネジャCTMを使用する場合に必要な論理サーバです。CTMドメインを管理するプロセスを提供します。なお,CTMドメインとは,複数のCTMデーモンで構成される,情報共有と負荷分散の対象になる範囲のことです。
論理CTMCTMを使用する場合に必要な論理サーバです。クライアントからのリクエストを処理してリクエストをスケジューリングするためのプロセスとして,CTMデーモンとCORBAネーミングサービスを提供します。
論理SFOサーバセッションフェイルオーバ機能を使用する場合に必要な論理サーバです。この論理サーバでシステム内のグローバルセッション情報を管理することで,J2EEサーバ間のセッション情報を保持できるようになります。
論理J2EEサーバJ2EEサーバの機能を提供する論理サーバです。
論理WebサーバWebサーバを使用する場合に必要な論理サーバです。Management Serverでは,WebサーバとしてHitachi Web Serverを管理できます。
論理ユーザサーバユーザサーバは,ユーザが定義する任意のサービスやプロセスです。特定のサービスやプロセスを論理ユーザサーバとして定義しておくことで,そのサービスやプロセスがManagement Serverの管理対象となり,開始,停止,ステータス監視ができるようになります。
なお,論理ユーザサーバは,運用管理ポータルで定義できません。コマンドおよびユーザ定義ファイルで定義します。詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の論理ユーザサーバの設定に関する説明を参照してください。

 

どのような場合にどの論理サーバを使用するかは,機能や構成によって判断してください。例えば,CTMを使用する場合と使用しない場合では,必要な論理サーバの種類が異なります。また,CTMで統合ネーミングスケジューラサーバを使用する場合は,アプリケーションサーバに配置する論理サーバ(CTMを使用する場合に必要な論理サーバ)と,統合ネーミングスケジューラサーバに配置する論理サーバがそれぞれ必要となります。使用できる各機能については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を,システム構成パターンについては,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」のシステム構成の検討に関する説明を参照してください。

J2EEアプリケーションを実行するシステムの場合の,論理サーバを稼働させるために必要な設定については,「1.2.2 論理サーバの設定」を,運用に必要な操作については,「1.3.1 論理サーバの運用」を参照してください。

また,バッチアプリケーションを実行するシステムの場合の,論理サーバを稼働させるために必要な設定については,「1.4.2 論理サーバの設定」を,運用に必要な操作については,「1.5.1 論理サーバの運用」を参照してください。