付録H.2 論理サーバの設定
Management Serverの運用管理ポータルで一括管理するために必要な設定です。Cosminexusで構築するシステムの構成に応じて,必要な論理サーバを設定します。
Cosminexusのシステム構成を検討する場合,使用する機能に応じて,その機能を実現するために必要なプロセスを意識して,各マシンにそれぞれのプロセスを適切に配置することが必要です。使用する機能によってシステムの構成も,必要な論理サーバも異なります。Cosminexusが提供する主な機能については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。
使用する機能に応じて決定したシステム構成を基に,次に示す手順で,必要な論理サーバの構成を定義します。
- 運用管理ドメインの構成定義
- 論理サーバの環境設定
- 論理サーバの起動/停止の設定
- 論理サーバの起動/停止の確認
なお,システム構成の詳細については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」のシステム構成の検討に関する説明を参照してください。
- 参考
- バッチアプリケーションを実行するシステムでも,任意のプロセスを論理ユーザサーバとして設定できます。論理ユーザサーバを設定する場合には,「付録D.3(4) 論理ユーザサーバの設定」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 運用管理ドメインの構成定義
- (2) 論理サーバの環境設定
- (3) 論理サーバの起動/停止の設定
- (4) 論理サーバの起動/停止の確認
(1) 運用管理ドメインの構成定義
運用管理ドメインの構成定義では,運用管理ドメインに含まれる論理サーバの構成を定義します。
運用管理ドメインは,Management Serverが同一の運用管理ポリシーを適用して複数のサーバをまとめて管理する範囲のことです。運用管理ドメインを定義することで,あるサービスを提供するサーバ群を運用管理ポータルで一括して管理できるようになります。
「運用管理ドメインの構成定義」で,運用管理ドメイン内に必要な論理サーバを設定する手順を次に示します。
- 論理サーバを設置するホストを運用管理ドメインに追加します。
[ホストの定義]画面で,ホスト名,ホストの表示名,ホストの説明,運用管理エージェントのポート番号,および運用管理エージェントのホスト名を指定します。
- 運用管理ドメインを定義します。
デフォルトの設定では,「DefaultDomain」という運用管理ドメイン名が定義されています。[運用管理ドメインの編集]画面で,運用管理ドメイン名,運用管理ドメインの表示名,および運用管理ドメインの説明を指定して,運用管理ドメインの情報を編集します。
- 論理サーバを追加します。
それぞれの論理サーバの追加画面で,論理サーバを配置するホスト,論理サーバ名,論理サーバの表示名,および論理サーバの説明を設定します。
バッチサーバを追加する場合には,論理J2EEサーバの[J2EEサーバの追加]画面で,[バッチサーバとして作成する]を必ず選択してください。
- バッチサーバを接続先ホスト上にセットアップします。
[セットアップ]画面で,セットアップが完了していないバッチサーバを一括してセットアップできます。また,セットアップしたいバッチサーバだけを選択して,セットアップすることもできます。
- 注意
- 運用管理ドメインの構成定義で定義した論理サーバを編集,削除する場合は,対象となる論理サーバがManagement Serverの各機能で操作中でないことを確認してください。また,対象となる論理サーバが停止していることを確認してください。
- 操作中または停止していない状態で論理サーバを編集,削除した場合,Management Serverを使用した運用ができなくなるおそれがあります。
(2) 論理サーバの環境設定
論理サーバの環境設定では,運用管理ドメインの構成定義で追加した論理サーバを稼働させるために必要な設定をします。論理サーバを配置したホスト単位,および論理サーバ単位で環境を設定してください。例えば,ホスト単位では,ホストに配置した論理サーバの基本情報を設定します。論理サーバ単位では,各論理サーバの詳細情報を設定します。
「論理サーバの環境設定」で,論理サーバの環境を設定する手順を次に示します。
- ホスト内の論理サーバの基本情報を設定します。
[ホスト内のサーバの設定]画面で,ホスト内に配置した論理サーバの基本情報を設定します。
- 各論理サーバの環境を設定します。
「運用管理ドメインの構成定義」で追加した論理サーバの環境を設定します。
- 設定情報をホストに配布します。
[設定情報の配布]画面で,論理サーバの環境設定で設定した情報をホストに配布します。
- 参考
- 論理サーバの環境設定では,環境設定済みの別の論理サーバから設定情報を読み込むことができます。設定情報がほとんど同じ場合には,別の論理サーバから設定情報を読み込んで,設定の異なる個所だけ変更することで,効率良く環境を設定できます。また,バッチサーバでは,接続先ホストで稼働するサーバの設定情報を読み込むこともできます。
(3) 論理サーバの起動/停止の設定
論理サーバの起動および停止に必要な設定を行います。論理サーバ単位に起動/停止の監視時間,自動再起動の回数,自動再起動のリトライ間隔などを指定できます。また,論理サーバを一括起動する場合は,起動順序を設定する必要があります。
論理サーバの起動/停止を設定する手順を次に示します。
- 論理サーバごとに,起動,停止の情報を設定します。
各論理サーバの[起動/停止の設定]画面で,起動や停止の監視時間,自動再起動の回数,自動再起動のリトライ間隔などを設定します。
- 論理サーバの起動順序を設定します。
論理サーバを一括起動,自動再起動する場合は,運用管理ドメイン内での論理サーバの起動順序を設定します。運用管理ドメインの[起動順序の設定]画面,またはホストの[起動順序の設定]画面で,論理サーバの起動順序を設定します。
(4) 論理サーバの起動/停止の確認
論理サーバの環境設定および起動/停止の設定が正しく行われているか,動作確認のために必要な操作です。論理サーバの起動と停止の確認に関する操作については,「1.5.1(1) 論理サーバの起動/停止」を参照してください。