付録G.2 システムの起動方法

この節では,システム起動の流れの中での,構成ソフトウェアの各種プロセスの起動方法と,リソースアダプタやJ2EEアプリケーションの開始方法について説明します。また,流れの中で実行するManagement Serverへのログイン方法についても説明します。

運用管理コマンド(mngsvrutil)および構成ソフトウェアのプロセスの起動で使用するコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 運用管理エージェントの起動
(2) Management Serverの起動
(3) Management Serverへのログイン
(4) 論理サーバの起動
(5) リソースの開始
(6) J2EEアプリケーションの開始

(1) 運用管理エージェントの起動

運用管理エージェントは次のどちらかの方法で起動します。

起動前の確認事項と,それぞれの起動方法について説明します。

(a) 起動前の確認事項

運用管理エージェントは,論理サーバが動作するそれぞれのホストで動作させる必要があります。また,運用管理エージェントを起動するときには,運用管理エージェントで使用するポート番号がすでに使用されていないか注意してください。ポート番号のデフォルト値は「20295」で,運用管理エージェントのプロパティを設定するadminagent.propertiesファイルで変更できます。

adminagent.propertiesファイルの格納場所を次に示します。

/opt/Cosminexus/manager/config/adminagent.properties

adminagent.propertiesファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

(b) ホスト起動時に自動起動する方法

ホスト起動時のデーモンプロセスとして,ホスト起動と同時に運用管理エージェントを自動起動できます。

運用管理エージェントを自動起動する場合の起動手順をOS別に次に示します。

●AIXの場合の起動手順

ホスト起動時にデーモンプロセスとして自動起動させるために,起動スクリプト(/opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl start)を,/etc/inittabファイルに登録します。起動スクリプトの登録は,root権限のあるユーザが実行してください。

起動スクリプトの登録手順を次に示します。

  1. mkitabコマンドを使用して,起動スクリプト(/opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl start)を,/etc/inittabファイルに登録します。
    起動スクリプトの登録例を次に示します。なお,mkitabコマンドの詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

    # mkitab "adminagentctl:2:once:/opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl start > /dev/console # Cosminexus Management Server - Administration Agent Start"

  2. ホストを再起動します。
  3. psコマンドなどを使用して,運用管理エージェントが起動しているかどうか確認します。
    運用管理エージェントが起動していない場合,設定値などを見直してください。

    # ps -elf | grep adminagent

●HP-UXの場合の起動手順

ホスト起動時に運用管理エージェントをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/sbin/rc<N>.dディレクトリに/sbin/init.d/AdminAgentへのシンボリックリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの起動時の実行レベル,および運用管理エージェントを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。Management Serverをホスト起動時に自動起動する方法については,「(2)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

運用管理エージェントを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときに運用管理エージェントを自動起動することを前提としています。

# ln -s /sbin/init.d/AdminAgent /sbin/rc2.d/S800AdminAgent
# chmod 755 /sbin/rc2.d/S800AdminAgent

シンボリックの名称は,「S<NNN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NNN>」には,同一実行レベル内での起動順序を示す3けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Linuxの場合の起動手順

ホスト起動時に運用管理エージェントをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/etc/rc.d/rc<N>.dディレクトリに/etc/rc.d/init.d/AdminAgentへのシンボリックリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの起動時の実行レベル,および運用管理エージェントを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。Management Serverをホスト起動時に自動起動する方法については,「(2)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

運用管理エージェントを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときに運用管理エージェントを自動起動することを前提としています。

# ln -s /etc/rc.d/init.d/AdminAgent /etc/rc.d/rc2.d/S80AdminAgent
# chmod 755 /etc/rc.d/rc2.d/S80AdminAgent

シンボリックの名称は,「S<NN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での起動順序を示す2けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Solarisの場合の起動手順

ホスト起動時に運用管理エージェントをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/etc/rc<N>.dディレクトリに/etc/init.d/AdminAgentへのリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの起動時の実行レベル,および運用管理エージェントを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。Management Serverをホスト起動時に自動起動する方法については,「(2)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

運用管理エージェントを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが2になるときに運用管理エージェントを自動起動することを前提としています。

# ln -s /etc/init.d/AdminAgent /etc/rc2.d/S80AdminAgent
# chmod 755 /etc/rc2.d/S80AdminAgent

シンボリックリンクの名称は,「S<NN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一レベル内での起動順序を示す2けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

(c) コマンドラインから起動する方法

運用管理エージェントは,adminagentctlコマンドで引数「start」を指定して起動できます。adminagentctlコマンドはroot権限のあるユーザが実行してください。

運用管理エージェントの起動例を次に示します。

/opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl start

また,daemonコマンドを使用して,コマンドラインから運用管理エージェントをデーモンプロセスとして起動することもできます。daemonコマンドの実行例を次に示します。

/opt/Cosminexus/manager/bin/daemon -cf /opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl start

(2) Management Serverの起動

Management Serverは次のどちらかの方法で起動します。

なお,Management Serverは,ホスト起動時に自動起動することを推奨します。

起動前の確認事項と,それぞれの起動方法について説明します。

(a) 起動前の確認事項

Management Serverを起動するときには,Management Serverで使用するポート番号がすでに使用されていないか注意してください。ポート番号は,Management Serverの環境を設定するmserver.propertiesファイルで変更できます。

mserver.propertiesファイルの格納場所を次に示します。

/opt/Cosminexus/manager/config/mserver.properties

Management Serverで使用するポート番号を指定するmserver.propertiesファイルのキーを次に示します。

webserver.connector.http.port=28080
       (Management Server接続HTTPポート番号 1~65535)
webserver.shutdown.port=28005
       (Management Server終了要求受信ポート番号 1~65535)
webserver.connector.ajp13.port=28009
       (Management Server内部通信用ポート番号 1~65535)

mserver.propertiesファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

なお,Management Server起動後は,運用管理ポータルの「Cosminexus Management Serverの設定」の[ネットワークの設定]画面からもポート番号を変更できます。ただし,mserver.propertiesファイルにコメントを書いていた場合は,変更時にコメントが削除されます。

(b) ホスト起動時に自動起動する方法

ホスト起動時のデーモンプロセスとして,ホスト起動と同時にManagement Serverを自動起動できます。

Management Serverをホスト起動時に自動起動する場合の起動前の準備,およびOS別の起動手順を次に示します。

●起動前の準備

Management Serverを自動起動する場合,事前に次の設定をしてください。

ホスト起動時にManagement Serverを自動起動する場合,umaskに影響されるファイルは,initデーモンの実効ユーザおよび実効グループで作成します。umaskに影響されるファイルの詳細については,「(c) コマンドラインから起動する方法」を参照してください。
●AIXの場合の起動手順

ホスト起動時にデーモンプロセスとして自動起動させるために,起動スクリプト(/opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl start)を,/etc/inittabファイルに登録します。起動スクリプトの登録は,root権限のあるユーザが実行してください。

起動スクリプトの登録手順を次に示します。

  1. mkitabコマンドを使用して,起動スクリプト(/opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl start)を,/etc/inittabファイルに登録します。
    起動スクリプトの登録例を次に示します。なお,mkitabコマンドの詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

    # mkitab "mngsvrctl:2:once:/bin/env LANG=Ja_JP /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl start > /dev/console # Cosminexus Management Server Start"

  2. ホストを再起動します。
  3. psコマンドなどを使用して,Management Serverが起動しているかどうか確認します。
    Management Serverが起動していない場合,設定値などを見直してください。

    # ps -elf | grep mngsvrctl

●HP-UXの場合の起動手順

ホスト起動時にManagement Serverをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/sbin/rc<N>.dディレクトリに/sbin/init.d/MngSvrへのシンボリックリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの起動時の実行レベル,およびManagement Serverを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。運用管理エージェントをホスト起動時に自動起動する方法については,「(1)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

Management Serverを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときにManagement Serverを自動起動することを前提としています。

# ln -s /sbin/init.d/MngSvr /sbin/rc2.d/S900MngSvr
# chmod 755 /sbin/rc2.d/S900MngSvr

シンボリックの名称は,「S<NNN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NNN>」には,同一実行レベル内での起動順序を示す3けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Linuxの場合の起動手順

ホスト起動時にManagement Serverをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/etc/rc.d/rc<N>.dディレクトリに/etc/rc.d/init.d/MngSvrへのシンボリックリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの起動時の実行レベル,およびManagement Serverを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。運用管理エージェントをホスト起動時に自動起動する方法については,「(1)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

Management Serverを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときに運用管理エージェントを自動起動することを前提としています。

# ln -s /etc/rc.d/init.d/MngSvr /etc/rc.d/rc2.d/S90MngSvr
# chmod 755 /etc/rc.d/rc2.d/S90MngSvr

シンボリックの名称は,「S<NN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での起動順序を示す2けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Solarisの場合の起動手順

ホスト起動時にManagement Serverをデーモンプロセスとして自動起動させるために,/etc/rc<N>.dディレクトリに/etc/init.d/MngSvrへのリンクを作成します(<N>は起動時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの起動時の実行レベル,およびManagement Serverを起動する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動する場合,運用管理エージェントがManagement Serverよりも先に起動するように順番を設定してください。運用管理エージェントをホスト起動時に自動起動する方法については,「(1)(b) ホスト起動時に自動起動する方法」を参照してください。

Management Serverを自動起動する場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが2になるときにManagement Serverを自動起動することを前提としています。

# ln -s /etc/init.d/MngSvr /etc/rc2.d/S90MngSvr
# chmod 755 /etc/rc2.d/S90MngSvr

シンボリックリンクの名称は,「S<NN><起動スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一レベル内での起動順序を示す2けたの数字を指定してください。「<起動スクリプト名>」には,リンク先の起動スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

(c) コマンドラインから起動する方法

コマンドラインからManagement Serverを起動する場合の起動前の準備,および起動手順を次に示します。

●起動前の準備

Management Serverをコマンドラインから起動する場合,事前に次の設定をしてください。

注※
Management Serverをコマンドラインから起動した場合,umaskに影響されるファイルは,次の所有者(owner)およびグループ(group)で作成してください。
  • root/system(AIXの場合)
  • root/sys(HP-UXの場合)
  • root/root(Linuxの場合)
  • root/other(Solarisの場合)
umaskに影響されるファイルおよびファイル名を次に示します。
  • 運用管理ポータルの[構成情報の退避/回復]画面で退避した構成情報ファイル(ユーザ任意)
  • アプリケーションまたはリソースのインポート時に作成される,アプリケーションファイル(EARファイル)またはリソース情報ファイル(mapps_<論理サーバ名>_<内部ID>)
  • 登録されたJ2EEアプリケーション(<アプリケーション表示名>_<登録時刻>)
  • ssogenkeyコマンド実行時または運用管理ポータルの「リポジトリ管理」での暗号鍵ファイルの設定時に作成される,暗号化/復号化用の鍵ファイル(ユーザ任意)
  • J2EEサーバへの設定情報の配布時に作成される運用監視エージェントの設定ファイル(mngagent.<実サーバ名>.properties)
  • snapshotログ収集の直前に作成される,snapshotログ機能で設定されている環境変数の格納ファイル(envinfo.txt)
  • J2EEサーバへの設定情報の配布時に作成される,J2EEサーバのユーザ定義ファイルのバックアップファイル(usrconf.cfg.bak)
  • J2EEサーバへの設定情報の配布時に作成される,J2EEサーバのユーザ定義ファイルのバックアップファイル(usrconf.properties.bak)
●起動手順

Management Serverは,mngsvrctlコマンドで引数「start」を指定して起動します。mngsvrctlコマンドはroot権限のあるユーザが実行してください。

/opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl start

また,daemonコマンドを使用して,コマンドラインからManagement Serverをデーモンプロセスとして起動することもできます。daemonコマンドの実行例を次に示します。

/opt/Cosminexus/manager/bin/daemon -cf /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl start

(3) Management Serverへのログイン

運用管理ポータルには,Webブラウザからログインします。

注意
複数のユーザが同時にログインして情報を更新した場合,ほかの人が更新した内容が反映されてしまうなど,意図しない状況が発生することがあります。

Management Serverを起動しているホスト上,またはManagement Serverを起動しているホストとネットワークで接続されているホスト上でWebブラウザを起動して,URLに「http://<ホスト名>:<ポート番号>/mngsvr/」を指定します。インストール初期状態でのURLは「http://localhost:28080/mngsvr/」です。

なお,URLの<ホスト名>にはManagement Serverがインストールされているホストの名称を入力して,<ポート番号>にはManagement Serverが使用するポート番号を入力してください。Management Serverが使用するポート番号はmserver.propertiesファイル(Management Server環境設定ファイル)のwebserver.connector.http.portキーの値を参照してください。mserver.propertiesファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

また,初回ログイン時に表示される画面は,Management Serverのセットアップ時に管理ユーザアカウントを設定しているかどうかによって異なります。セットアップ時に管理ユーザアカウントを設定していない場合は,管理ユーザアカウントの設定を要求する画面が表示されますので,管理ユーザアカウントを設定してください。セットアップ時に管理ユーザアカウントを設定している場合は,ログイン画面が表示されます。2回目以降のログイン時には,ログイン画面が表示されます。なお,管理ユーザアカウント紛失時の対処については,「2.1.4 管理ユーザIDおよびパスワード紛失時の対処」を参照してください。

管理ユーザアカウントの設定
管理ユーザアカウントの設定方法については,「3.2.1 管理ユーザアカウントの設定」を参照してください。管理ユーザアカウントの設定後,ログイン画面からManagement Serverへログインしてください。
参考
管理ユーザアカウントは,mngsvrctlコマンドに引数setupを指定した場合も設定したり,変更したりできます。mngsvrctlコマンドを使用する場合,Management Serverが停止中でも,起動中でも,管理ユーザアカウントの設定および変更ができます。mngsvrctlコマンドについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
ログイン画面でのユーザ認証
ログイン画面が表示された場合は,ログイン画面で管理ユーザIDとパスワードを入力して[ログイン]ボタンをクリックすると,運用管理ポータル画面が表示されます。

(4) 論理サーバの起動

論理サーバの起動方法について説明します。

論理サーバは,運用管理コマンド(mngsvrutil),または運用管理ポータルを使用して起動します。論理サーバは運用管理ドメイン単位に一括起動したり,ホスト単位に一括起動したり,個別の論理サーバ単位に起動したりすることができます。

運用管理コマンドを使用する場合,サブコマンド「start」を指定して実行してください。運用管理ポータルを使用する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」の画面から起動してください。

なお,論理サーバ起動時は次の点に留意してください。

運用管理コマンドまたは運用管理ポータルでの論理サーバの起動方法について(a)~(c)で説明します。

(a) ドメイン単位の論理サーバの一括起動

運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,運用管理ドメイン内のすべての論理サーバを一括起動する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> start allServers

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 start allServers

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
起動順序は,[起動順序の設定]画面で指定した順序に従います。なお,[起動順序の設定]画面に起動順序が指定されていない論理サーバは一括起動の対象外になります。起動順序を設定する操作については,「6.3.5 運用管理ドメイン全体の論理サーバの起動順序の設定」を参照してください。
運用管理ドメイン単位に論理サーバを一括起動する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある,運用管理ドメインまたは(ルートの)ホストの[一括起動]画面で実行します。運用管理ドメイン単位に論理サーバを一括起動する操作については,「6.3.2 運用管理ドメイン全体の論理サーバの一括起動」を参照してください。
(b) ホスト単位の論理サーバの一括起動

運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,ホスト内のすべての論理サーバを一括起動する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <ホスト名> -k host start server

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t host01 -k host start server

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
起動順序は,[起動順序の設定]画面で指定した順序に従います。なお,[起動順序の設定]画面に起動順序が指定されていない論理サーバは一括起動の対象外になります。起動順序を設定する操作については,「6.3.5 運用管理ドメイン全体の論理サーバの起動順序の設定」を参照してください。
ホスト単位に論理サーバを一括起動する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある,各ホストの[一括起動]画面で実行します。
ホスト単位に論理サーバを一括起動する操作については,「6.2.2 ホストごとの論理サーバの一括起動」を参照してください。
(c) 個別の論理サーバの起動

J2EEアプリケーションを開始したあとにWebサーバを起動する場合や,異常終了した論理サーバだけ再起動する場合などに,論理サーバを個別に起動します。運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,論理サーバを個別に起動する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <論理サーバ名> start server

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 start server

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
論理サーバを個別に起動する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある各論理サーバの[起動/停止]画面で実行します。論理サーバを個別に起動する操作については,「6. 論理サーバの起動/停止」を参照してください。

(5) リソースの開始

リソースの開始方法について説明します。

運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用すると,リソースアダプタ,およびJavaBeansリソースを開始できます。また,運用管理ポータルを使用するとリソースアダプタを開始できます。

運用管理コマンドを使用した手順,および運用管理ポータルを使用したリソースの開始方法について次に説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドを使用してリソースアダプタを開始する場合の,運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <サーバ名> start resAdapter <リソースアダプタ名>

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 start resAdapter resadapter01

運用管理コマンドを使用してJavaBeansリソースを開始する場合の,運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <サーバ名> start resJavaBeans <JavaBeansリソース名>

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 start resJavaBeans javabeans01

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
運用管理ポータルを使用する場合,運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」にある[リソースアダプタの開始/停止]画面で,インポート済みのリソースアダプタ一覧から該当するリソースアダプタを選択して開始します。リソースアダプタを開始する操作については,「7.4.1 リソースアダプタの開始」を参照してください。
注意
Cosminexus RMを起動する場合,あらかじめDB Connector for Cosminexus RMを起動しておいてください。DB Connector for Cosminexus RMを起動しないでCosminexus RMを起動しようとするとエラーが発生します。

(6) J2EEアプリケーションの開始

J2EEアプリケーションの開始方法について説明します。

運用管理コマンド(mngsvrutil),または運用管理ポータルを使用してJ2EEアプリケーションを開始します。

運用管理コマンドを使用した手順,および運用管理ポータルを使用した手順について次に説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションを開始する場合の,運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <サーバ名> start app <J2EEアプリケーション名>

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 start app App01

運用管理ポータルを使用する場合
運用管理ポータルを使用する場合,運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」にある[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面で,インポート済みのJ2EEアプリケーション一覧から該当するJ2EEアプリケーションを選択して開始します。J2EEアプリケーションの開始の操作については,「7.3.1 J2EEアプリケーションの開始」を参照してください。
注意
SFOサーバで実行できるアプリケーションは,SFOサーバアプリケーションだけです。SFOサーバでSFOサーバアプリケーション以外のアプリケーションは実行しないでください。