付録G.4 システムの停止方法

この節では,システムの停止の流れの中での,それぞれのプロセスの停止方法について説明します。また,流れの中で実行するManagement Serverからのログアウト方法についても説明します。

<この項の構成>
(1) J2EEアプリケーションの停止
(2) リソースの停止
(3) 論理サーバの停止
(4) Management Serverからのログアウト
(5) Management Serverの停止
(6) 運用管理エージェントの停止

(1) J2EEアプリケーションの停止

J2EEアプリケーションの停止方法について説明します。

J2EEアプリケーションの停止には,運用管理コマンド(mngsvrutil),または運用管理ポータルを使用します。

運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用してJ2EEアプリケーションを停止する方法については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」の運用管理コマンド(mngsvrutil)の説明を参照してください。

運用管理ポータルを使用してJ2EEアプリケーションを停止する場合,運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」の[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面で,インポート済みのJ2EEアプリケーション一覧から該当するJ2EEアプリケーションを選択します。J2EEアプリケーションの停止の操作については,「7.3.2 J2EEアプリケーションの停止」を参照してください。

(2) リソースの停止

リソースの停止方法について説明します。

運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用すると,リソースアダプタ,およびJavaBeansリソースを停止できます。また,運用管理ポータルを使用するとリソースアダプタを停止できます。

運用管理コマンドを使用した手順,および運用管理ポータルを使用した手順について次に説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドを使用してリソースアダプタを停止する場合の,運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <サーバ名> stop resAdapter <リソースアダプタ名>

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 stop resAdapter resadapter01

運用管理コマンドを使用してJavaBeansリソースを開始する場合の,運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <サーバ名> stop resJavaBeans <JavaBeansリソース名>

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 stop resJavaBeans javabeans01

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
リソースアダプタは,運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」の[リソースアダプタの開始/停止]画面で,インポート済みのリソースアダプタ一覧から該当するリソースアダプタを選択して停止します。リソースアダプタを停止する操作については,「7.4.2 リソースアダプタの停止」を参照してください。
注意
  • DB Connector for Cosminexus RMを停止する場合,あらかじめCosminexus RMを停止しておいてください。Cosminexus RMを停止しないでDB Connector for Cosminexus RMを停止しようとするとエラーが発生します。
  • メンバリソースアダプタは,所属するルートリソースアダプタが停止状態のときだけ停止できます。
  • 別名を定義したJ2EEリソースは,J2EEサーバで開始されているJ2EEアプリケーションがある場合は停止できません。停止しようとするとメッセージが出力されて処理が失敗します。別名を定義したJ2EEリソースは,J2EEサーバで開始されているすべてのJ2EEアプリケーションを停止してから停止してください。

(3) 論理サーバの停止

論理サーバの停止方法について説明します。

論理サーバは,運用管理コマンド(mngsvrutil),または運用管理ポータルを使用して停止します。論理サーバは運用管理ドメイン単位に一括停止したり,ホスト単位に一括停止したり,個別の論理サーバ単位に停止したりすることができます。

運用管理コマンドを使用する場合,サブコマンド「stop」を指定して実行してください。

運用管理ポータルを使用する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」の画面から起動してください。

なお,論理サーバを停止しても,論理サーバの停止処理が完了しない場合があります。この場合,論理サーバを強制的に停止する必要があります。論理サーバを強制停止する場合,個別の論理サーバの停止画面で[強制停止]ボタンを使用して停止します。

運用管理ポータルでの論理サーバの停止方法について(a)~(c)で説明します。

(a) ドメイン単位の論理サーバの一括停止

運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,運用管理ドメイン内のすべての論理サーバを一括停止する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> stop allServers

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 stop allServers

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
停止順序は,[起動順序の設定]画面で指定した順序の逆順になります。なお,[起動順序の設定]画面に起動順序が指定されていない論理サーバは一括起動の対象外になります。
運用管理ドメイン単位に論理サーバを一括停止する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある,運用管理ドメインまたは(ルートの)ホストの[一括停止]画面で実行します。運用管理ドメイン単位に論理サーバを一括停止する操作については,「6.3.3 運用管理ドメイン全体の論理サーバの一括停止」を参照してください。
(b) ホスト単位の論理サーバの一括停止

運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,ホスト内のすべての論理サーバを一括停止する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <ホスト名> -k host stop server

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t host01 -k host stop server

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
停止順序は,[起動順序の設定]画面で指定した順序の逆順になります。なお,[起動順序の設定]画面に起動順序が指定されていない論理サーバは一括停止の対象外になります。
ホスト単位に論理サーバを一括停止する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある,各ホストの[一括停止]画面で実行します。ホスト単位に論理サーバを一括停止する操作については,「6.2.3 ホストごとの論理サーバの一括停止」を参照してください。
(c) 個別の論理サーバの停止

J2EEアプリケーションを停止する前にWebサーバを停止する場合などに,論理サーバを個別に停止します。運用管理コマンド(mngsvrutil)または運用管理ポータルを使用して,論理サーバを個別に起動する方法について説明します。

運用管理コマンドを使用する場合
運用管理コマンドの実行形式,および実行例を次に示します。
実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名> -u <管理ユーザ名> -p <パスワード> -t <論理サーバ名> stop server

実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw01 -t server01 stop server

コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。
運用管理ポータルを使用する場合
論理サーバを個別に停止する場合,運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」にある各論理サーバの[起動/停止]画面で実行します。論理サーバを個別に停止する操作については,「6. 論理サーバの起動/停止」を参照してください。

(4) Management Serverからのログアウト

運用管理ポータルで,各画面のメニューに表示されている[ログアウト]アンカーをクリックしてログアウトします。

再ログインする場合には,ログアウト画面に表示される「ログイン画面に戻る」というメッセージの[ログイン画面]アンカーをクリックして,ログイン画面を表示させてください。

(5) Management Serverの停止

Management Serverは次のどちらかの方法で停止します。

それぞれの停止方法について説明します。

(a) ホスト停止時に自動停止する場合

ホストの停止と同時にManagement Serverを自動停止できます。

Management Serverを自動停止する場合の停止手順をOS別に次に示します。

●AIXの場合の停止手順

ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるためには,次に示す作業が必要です。

  1. Management Serverを停止させるスクリプトファイルを作成します。
  2. /etc/rc.shutdownスクリプトに,Management Serverを停止させるための処理を追加します。

ここでは,Management Serverを停止させるスクリプトファイルの作成方法と,/etc/rc.shutdownスクリプトへのManagement Serverの停止処理の追加方法について説明します。

Management Serverを停止させるスクリプトファイルの作成
Management Serverを停止させるスクリプトファイルを,/etc/下に任意のファイル名で作成します(例:/etc/MngSvrStop)。なお,スクリプトファイルの権限は「755」に設定してください。
スクリプトファイルの例を次に示します。

#!/bin/sh
BIN_PATH=/opt/Cosminexus/manager/bin
# Management Server停止
if [ -x $BIN_PATH/mngsvrctl ] ; then
 $BIN_PATH/mngsvrctl stop
fi
exit 0

この例では,最後の"exit 0"で停止処理に失敗した場合でもシャットダウン処理が中断されないようにしています。エラー発生時にシャットダウンを中断する場合は,それぞれのコマンド実行後にリターンコードをチェックして0以外のリターンコードを返すようにしてください。
なお,ホスト停止時に論理サーバを停止させるには,論理サーバを停止させるスクリプトを,Management Serverを停止させるスクリプトの前に追加してください。
スクリプトファイルの例を次に示します。

#!/bin/sh
BIN_PATH=/opt/Cosminexus/manager/bin
#論理サーバ停止
if [ -x $BIN_PATH/mngsvrutil ] ; then
 $BIN_PATH/mngsvrutil -m mnghost:28080 -u user1 -p user1 -t mnghost -k host -s stop server
fi
# Management Server停止
if [ -x $BIN_PATH/mngsvrctl ] ; then
 $BIN_PATH/mngsvrctl stop
fi
exit 0

mngsvrutilコマンドの各種オプションは,運用環境に合わせて指定してください。
/etc/rc.shutdownスクリプトへのManagement Serverの停止処理の追加
/etc/rc.shutdownスクリプトで実行する処理として,/etc/rc.shutdownスクリプトにManagement Serverを停止させるためのスクリプトファイルを追加します。同一ホスト上でManagement Serverと運用管理エージェントを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。
/etc/rc.shutdownスクリプトへのManagement Serverの停止処理の追加例を次に示します。なお,この例は,Management Serverを停止させるためのスクリプトファイルを/etc/MngSvrStopに保存した場合の例です。

if [ -x /etc/MngSvrStop ]; then
 /etc/MngSvrStop
fi

●HP-UXの場合の停止手順

ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順について説明します。また,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順についても説明します。

ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるためには,/sbin/rc<N>.dディレクトリに/sbin/init.d/MngSvrへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。
シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの停止時の実行レベル,およびManagement Serverを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上でManagement Serverと運用管理エージェントを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。
Management Serverを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときにManagement Serverを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /sbin/init.d/MngSvr /sbin/rc2.d/K800MngSvr
# chmod 755 /sbin/rc2.d/K800MngSvr

シンボリックリンクの名称は,「K<NNN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NNN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す3けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順を次に示します。
  1. /opt/Cosminexus/manager/bin下に任意のファイル名で論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルを作成します(例:/opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop)。
    スクリプトファイルの作成例を次に示します。

    #!/bin/sh
    /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m mnghost:28080 -u user1 -p user1 -t mnghost -k host -s stop server
    ERROR=$?
    exit $ERROR

    なお,mngsvrutilコマンドの各種オプションは,運用環境に合わせて指定してください。
  2. 論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルの権限を「755」に設定して,/opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stopへのシンボリックリンクを作成します。
    実行例を次に示します。

    # chmod 755 /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop
    # ln -s /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop /opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stop

    これで,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定は完了です。
●Linuxの場合の停止手順

ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順について説明します。また,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順についても説明します。

注意
Management Serverを停止するホストだけで運用管理ドメインを構成している場合は,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させることができます。複数のホストで運用管理ドメインを構成している場合は,Management Server停止時に運用管理ドメイン内のすべての論理サーバを停止できないため,Management Serverを停止する前にあらかじめ論理サーバを停止しておく必要があります。
ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるためには,/etc/rc.d/rc<N>.dディレクトリに/etc/rc.d/init.d/MngSvrへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。
シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの停止時の実行レベル,およびManagement Serverを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上でManagement Serverと運用管理エージェントを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。
Management Serverを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが3の場合にManagement Serverを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /etc/rc.d/init.d/MngSvr /etc/rc.d/rc3.d/K90MngSvr
# chmod 755 /etc/rc.d/rc3.d/K90MngSvr

シンボリックリンクの名称は,「K<NN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す2けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順を次に示します。なお,この手順は,Management Serverを停止するホストだけで運用管理ドメインを構成していることを前提とした手順です。
  1. /opt/Cosminexus/manager/bin下に任意のファイル名で論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルを作成します(例:/opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop)。
    スクリプトファイルの作成例を次に示します。

    #!/bin/sh
    /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m mnghost:28080 -u user1 -p user1 -t mnghost -k host -s stop server
    ERROR=$?
    exit $ERROR

    なお,mngsvrutilコマンドの各種オプションは,運用環境に合わせて指定してください。
  2. 論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルの権限を「755」に設定して,/opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stopへのシンボリックリンクを作成します。
    実行例を次に示します。

    # chmod 755 /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop
    # ln -s /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop /opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stop

    なお,シンボリックリンクの作成先には,「/opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stop」を必ず指定してください。
    これで,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定は完了です。
●Solarisの場合の停止手順

ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順について説明します。また,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順についても説明します。

注意
Management Serverを停止するホストだけで運用管理ドメインを構成している場合は,Management Serverの停止時に論理サーバを自動停止させることができます。複数のホストで運用管理ドメインを構成している場合は,Management Server停止時に運用管理ドメイン内のすべての論理サーバを停止できないため,Management Serverを停止する前にあらかじめ論理サーバを停止しておく必要があります。
ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時にManagement Serverを自動停止させるためには,/etc/rc<N>.dディレクトリに/etc/init.d/MngSvrへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。
シンボリックリンク作成時に指定する,Management Serverの停止時の実行レベル,およびManagement Serverを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上でManagement Serverと運用管理エージェントを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。
Management Serverを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときにManagement Serverを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /etc/init.d/MngSvr /etc/rc2.d/K90MngSvr
# chmod 755 /etc/rc2.d/K90MngSvr

シンボリックリンクの名称は,「K<NN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す2けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順
ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定手順を次に示します。なお,この手順は,Management Serverを停止するホストだけで運用管理ドメインを構成していることを前提とした手順です。
  1. /opt/Cosminexus/manager/bin下に任意のファイル名で論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルを作成します(例:/opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop)。
    スクリプトファイルの作成例を次に示します。

    #!/bin/sh
    /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m mnghost:28080 -u user1 -p user1 -t mnghost -k host -s stop server
    ERROR=$?
    exit $ERROR

    なお,mngsvrutilコマンドの各種オプションは,運用環境に合わせて指定してください。
  2. 論理サーバを停止させるためのスクリプトファイルの権限を「755」に設定して,/opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stopへのシンボリックリンクを作成します。
    実行例を次に示します。

    # chmod 755 /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop
    # ln -s /opt/Cosminexus/manager/bin/LS_stop /opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stop

    なお,シンボリックリンクの作成先には,「/opt/Cosminexus/manager/bin/MngSvr_LS_stop」を必ず指定してください。
    これで,ホスト停止時に論理サーバを自動停止させるための設定は完了です。
(b) コマンドラインから停止する場合

Management Serverは,mngsvrctlコマンドで引数「stop」を指定して停止します。mngsvrctlコマンドはAdministrator権限のあるユーザが実行してください。

/opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrctl stop

mngsvrctlコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

(6) 運用管理エージェントの停止

運用管理エージェントは,次のどちらかの方法で停止します。

それぞれの停止方法について説明します。

(a) ホスト停止時に自動停止する場合

ホストの停止と同時に運用管理エージェントを自動停止できます。

運用管理エージェントを自動停止する場合の停止手順をOS別に次に示します。

●AIXの場合の停止手順

ホスト停止時に運用管理エージェントを自動停止させるためには,次に示す作業が必要です。

  1. 運用管理エージェントを停止させるスクリプトファイルを作成します。
  2. /etc/rc.shutdownスクリプトに,運用管理エージェントを停止させるための処理を追加します。

ここでは,運用管理エージェントを停止させるスクリプトファイルの作成方法と,/etc/rc.shutdownスクリプトへの運用管理エージェントの停止処理の追加方法について説明します。

運用管理エージェントを停止させるスクリプトファイルの作成
運用管理エージェントを停止させるスクリプトファイルを,/etc/下に任意のファイル名で作成します(例:/etc/AdminAgentStop)。なお,スクリプトファイルの権限は「755」に設定してください。
スクリプトファイルの例を次に示します。

#!/bin/sh
BIN_PATH=/opt/Cosminexus/manager/bin
# 運用管理エージェント停止
if [ -x $BIN_PATH/adminagentctl ] ; then
 $BIN_PATH/adminagentctl stop
fi
exit 0

なお,この例では,最後の"exit 0"で停止処理に失敗した場合でもシャットダウン処理が中断されないようにしています。エラー発生時にシャットダウンを中断する場合は,それぞれのコマンド実行後にリターンコードをチェックして0以外のリターンコードを返すようにしてください。
/etc/rc.shutdownスクリプトへの運用管理エージェントの停止処理の追加
/etc/rc.shutdownスクリプトで実行する処理として,/etc/rc.shutdownスクリプトに運用管理エージェントを停止させるためのスクリプトファイルを追加します。
/etc/rc.shutdownスクリプトへの運用管理エージェントの停止処理の追加例を次に示します。なお,この例は,運用管理エージェントを停止させるためのスクリプトファイルを/etc/AdminAgentStopに保存した場合の例です。

if [ -x /etc/AdminAgentStop]; then
 /etc/AdminAgentStop
fi

●HP-UXの場合の停止手順

ホスト停止時に運用管理エージェントを自動停止させるためには,/sbin/rc<N>.dディレクトリに/sbin/init.d/AdminAgentへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの停止時の実行レベル,および運用管理エージェントを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。

運用管理エージェントを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときに運用管理エージェントを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /sbin/init.d/AdminAgent /sbin/rc2.d/K900AdminAgent
# chmod 755 /sbin/rc2.d/K900AdminAgent

シンボリックリンクの名称は,「K<NNN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NNN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す3けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Linuxの場合の停止手順

ホスト停止時に運用管理エージェントを自動停止させるためには,/etc/rc.d/rc<N>.dディレクトリに/etc/rc.d/init.dへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの停止時の実行レベル,および運用管理エージェントを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。

運用管理エージェントを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが3の場合に運用管理エージェントを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /etc/rc.d/init.d/AdminAgent /etc/rc.d/rc3.d/K91AdminAgent
# chmod 755 /etc/rc.d/rc3.d/K91AdminAgent

シンボリックリンクの名称は,「K<NN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す2けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

●Solarisの場合の停止手順

ホスト停止時に運用管理エージェントを自動停止させるためには,/etc/rc<N>.dディレクトリに/etc/init.dへのシンボリックリンクを作成します(<N>は停止時の実行レベルを表します)。なお,シンボリックリンクの作成は,root権限のあるユーザが実行してください。

シンボリックリンク作成時に指定する,運用管理エージェントの停止時の実行レベル,および運用管理エージェントを停止する順番は,運用環境に合わせて決めてください。ただし,同一ホスト上で運用管理エージェントとManagement Serverを停止する場合,Management Serverが運用管理エージェントよりも先に停止するように順番を設定してください。

運用管理エージェントを自動停止させる場合の実行例を次に示します。この例では,実行レベルが1から2になるときに運用管理エージェントを自動停止させることを前提としています。

# ln -s /etc/init.d/AdminAgent /etc/rc2.d/K91AdminAgent
# chmod 755 /etc/rc2.d/K91AdminAgent

シンボリックリンクの名称は,「K<NN><停止スクリプト名>」の形式で指定してください。「<NN>」には,同一実行レベル内での停止順序を示す2けたの数字を指定してください。「<停止スクリプト名>」には,リンク先の停止スクリプトの名称と同じ名称を指定してください。なお,実行レベルとシンボリックリンクの指定規則の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

(b) コマンドラインから停止する場合

運用管理エージェントは,adminagentctlコマンドで引数「stop」を指定して停止します。adminagentctlコマンドはroot権限のあるユーザが実行してください。

/opt/Cosminexus/manager/bin/adminagentctl stop

adminagentctlコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。