付録E.1 J2EEサーバの動作設定

デフォルトで設定されているJ2EEサーバの動作を変更したい場合は,運用管理ポータルの画面(「論理サーバの環境設定」)で編集できます。Cosminexusが提供する主な機能には,インプロセスHTTPサーバの使用などのように,デフォルトの設定で動作しないものがあります。デフォルトの設定で動作しない機能は,運用管理ポータルの画面やユーザ定義ファイルで設定内容を編集する必要があります。

ここでは,マニュアル「Cosminexus 機能解説」で説明した機能を使用するために設定する項目を,次の分類に分けて説明します。機能の詳細については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。機能ごとに,運用管理ポータルで編集できる設定項目と,その項目を設定する画面について説明します。

なお,運用管理ポータルで編集できない設定項目については,server.policyなどのユーザ定義ファイルのキーを編集して設定します。運用管理ポータルで編集できない設定項目の設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

ポイント
J2EEアプリケーションやリソースの設定をする場合は,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inを使用します。ここではサーバ管理コマンドで使用する属性ファイルとタグについて説明します。
サーバ管理コマンドを使用する場合,ここで示した属性ファイル以外に,J2EEアプリケーションのすべての属性情報が含まれているアプリケーション統合属性ファイルも使用できます。Server Plug-inを使用する場合,属性ファイルのタグに対応した項目に設定します。属性ファイルのタグと対応する画面,サーバ管理コマンドとServer Plug-inでの操作および設定項目については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
<この項の構成>
(1) Webコンテナの機能を使用するための設定
(2) EJBコンテナの機能を使用するための設定
(3) J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定
(4) ネーミング管理の機能を使用するための設定
(5) リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定
(6) コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するための設定
(7) CTMの機能を使用するための設定
(8) セッションフェイルオーバ機能を使用するための設定
(9) システムの日常運用の支援機能を使用するための設定
(10) システムの保守支援機能を使用するための設定
(11) J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定
(12) システムの監査支援機能を使用するための設定

(1) Webコンテナの機能を使用するための設定

Webコンテナの機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」,またはserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。なお,Webサーバ連携機能の設定内容については,「付録E.3 Webサーバとの連携機能の設定」を参照してください。

表E-1 Webコンテナの機能を使用するための設定内容

項目設定内容
インプロセスHTTPサーバ論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,インプロセスHTTPサーバを使用するかどうか(インプロセスHTTPサーバ機能の使用)を指定します。このほかに,[通信・スレッド制御に関する設定]画面などで,インプロセスHTTPサーバで提供する機能を設定します。
設定方法については,「付録E.4 インプロセスHTTPサーバの設定」を参照してください。
セッション管理論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,HttpSessionのセッションIDに付加するサーバID,CookieにサーバID(HTTPレスポンスのサーバID)を付加するかどうかなどを指定します。
J2EEサーバ単位でのデフォルトの文字エンコーディング設定※1論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,デフォルトの文字エンコーディングとして,次の内容を指定します。
  • リクエストボディおよびクエリのデコードに使用する文字エンコーディング
  • レスポンスボディのエンコードに使用する文字エンコーディング
  • JSPファイルのエンコーディング
JSP事前コンパイル論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,JSPファイルから生成したJavaソースファイルを保持しておくかどうかや,JavaソースファイルをコンパイルするときのJava言語仕様のバージョンを指定します。
なお,JSP事前コンパイルを実施する場合のコンパイル結果を出力するディレクトリ(webserver.jsp.precompile.jsp_work_dir)は,usrconf.propertiesで指定します。指定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
JSPファイルのコンパイル結果の保持論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,JSPファイルのコンパイル結果を保持するかどうか,コンパイル結果の出力先(JSP用一時ディレクトリ)などを指定します。
セキュリティ管理論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面または[Webコンテナの設定]画面で,Webサーバが使用しているHTTPSのポート番号を指定します。
また,通信路の暗号化レベルの要請には,さらに,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inを使用して,暗号化レベルの要請を指定する必要があります。サーバ管理コマンドを使用する場合は,WAR属性ファイルの<user-data-constraint>タグに指定します。指定方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。
なお,この設定は,Webサーバと連携している場合だけ有効となります。
EJBコンテナとの連携論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,別アプリケーションのEJBをリモートインタフェースで呼び出すためのスタブ(usrconf.propertiesのejbserver.deploy.stub.generation.scope)を指定します。
Webコンテナ単位の同時実行スレッド数の制御論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,Webコンテナ全体の最大同時実行スレッド数や,Webコンテナの実行待ちキューに格納できるリクエストの数を指定します。インプロセスHTTPサーバの場合は,[通信・スレッド制御に関する設定]画面で指定します。
Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数の制御※2論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,Webアプリケーション単位に同時実行スレッド数を制御するかどうか,Webアプリケーションのデフォルトの実行待ちキューサイズを指定します。
なお,Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数,占有スレッド数などは,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで設定します。また,URLグループ単位での同時実行スレッド数の制御についても,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで設定します。
同時実行スレッド数の制御を設定するための指針については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
Webコンテナの通信タイムアウト論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,Webサーバからのリクエスト受信時の待ち時間や,Webコンテナでのレスポンス送信時の待ち時間を指定します。
Webサーバで使用するホストの固定論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面および論理SFOサーバ[コンテナの設定]画面で,次の内容を指定します。
  • Webサーバ連携のIPアドレス
  • インプロセスHTTPサーバのIPアドレス
  • 管理用サーバのIPアドレス
静的コンテンツのキャッシュ論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,Webコンテナ単位で静的コンテンツのキャッシュ機能を使用するかどうか,キャッシュを許可する静的コンテンツのメモリサイズ,およびファイルサイズの上限値を指定します。
なお,Webアプリケーション単位での静的コンテンツのキャッシュの設定は,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで指定します。
設定内容については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の静的コンテンツのキャッシュの設定に関する説明を参照してください。
管理用サーバ論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面,[Webコンテナの設定]画面または論理SFOサーバの[コンテナの設定]画面で,次の内容を指定します。
  • 管理用サーバへのアクセスを許可するホストのIPアドレス
  • 管理用サーバのポート番号
ユーザスレッド生成のための権限ユーザスレッド生成のための権限は,運用管理ポータルでは設定できません。server.policyで設定します。
ユーザがプログラムの中で明示して生成するスレッド(ユーザスレッド)を生成するためには,対象となるサーブレットやJSPにスレッドの生成権限を与える必要があります。
設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のユーザスレッド生成のための権限の設定に関する説明を参照してください。

注※1 J2EEサーバ単位の設定とあわせて,Webアプリケーション単位での文字エンコーディング設定がある場合は,Webアプリケーション単位での設定が有効になります。設定の優先順位については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のデフォルトの文字エンコーディング設定に関する説明を参照してください。

注※2 Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数の設定は,運用管理コマンド(mngsvrutil)を利用して,動的に変更することもできます。これによって,稼働中のWebアプリケーションのサービスを停止することなく,同時実行スレッド数の設定を変更できます。Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数の動的変更については,マニュアル「Cosminexus システム運用ガイド」を参照してください。


(2) EJBコンテナの機能を使用するための設定

EJBコンテナの機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-2 EJBコンテナの機能を使用するための設定

項目設定内容
RMI-IIOP通信のタイムアウト論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,RMI-IIOP通信のクライアントとサーバ間の通信タイムアウト時間を指定します。
ローカル呼び出し最適化機能の範囲論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,EJBのリモートインタフェースでのローカル呼び出しの最適化の範囲を指定します。
リモートインタフェースの参照渡し機能論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,リモートインタフェースの参照渡し機能を有効にするかどうかを指定します。
また,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inでも参照渡し機能を有効にするかどうかを指定できます。サーバ管理コマンドを使用する場合は,Entity Bean属性ファイルやSession Bean属性ファイルの<pass-by-reference>タグに指定します。設定内容については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。
運用管理ポータル,サーバ管理コマンド,またはServer Plug-inのどれかで有効を指定していれば,参照渡し機能は有効になります。
リモートインタフェースでの通信障害発生時のEJBクライアントの動作論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,指定先のJ2EEサーバがほかのJ2EEサーバのクライアントである場合に,EJBクライアント側でのコネクションの再接続動作とリクエストの再送動作(usrconf.propertiesのejbserver.container.rebindpolicy)を指定します。
EJBコンテナの通信ポートとIPアドレスの固定論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,次の内容を指定します。
  • EJBコンテナの通信ポート番号
  • EJBコンテナの使用するIPアドレスまたはホストの固定
Timer Service論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,次の内容を指定します。
  • Timer Serviceのタイムアウトメソッドのコールバックをリトライする最大回数
  • Timer Serviceのタイムアウトメソッドのコールバックをリトライする間隔
  • J2EEサーバ全体でのTimer Serviceのタイムアウトメソッドをコールバックする最大スレッド数
Enterprise Beanへのアクセス制御の抑止オプション論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,Enterprise Beanへのアクセス制御機能を抑止するかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.container.security.disabled)を指定します。

(3) J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定

J2EEサーバでJ2EEアプリケーションを実行するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」およびserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-3 J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定

項目設定内容
展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーション展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションを使用する場合に,次のどちらかの方法でアクセス権限を変更します。
  • 論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面で,SecurityManagerを解除(起動オプションの設定)します。
  • server.policyでアクセス権限を変更します。
server.policyでアクセス権限を変更する場合の設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションの設定に関する説明を参照してください。
J2EEアプリケーションの更新検知とリロード論理J2EEサーバの[J2EEコンテナの設定]画面および[Webコンテナの設定]画面で,J2EEアプリケーションのリロード機能を使用するかどうか,リロードの適用範囲などを指定します。
更新検知またはコマンド実行のどちらでリロードするかによって,リロードするための必要な設定が異なります。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJ2EEアプリケーションの更新検知とリロードの設定に関する説明を参照してください。

(4) ネーミング管理の機能を使用するための設定

ネーミング管理の機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-4 ネーミング管理の機能を使用するための設定

項目設定内容
基本設定デフォルトの設定では,J2EEサーバはホスト名「localhost」,ポート番号「900」のCORBAネーミングサービスをインプロセスで自動起動して使用します。設定を変更したい場合には,論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面または[ネーミングの設定]画面で,利用するネーミングサービスとして次の内容を指定します。
  • ホスト名
  • ポート番号
  • 起動モード
ラウンドロビン検索論理J2EEサーバの[ネーミングの設定]画面で,次の内容を指定します。
  • CORBAネーミングサービスのグループ
  • 各グループに属する,CORBAネーミングサービスのルート位置(メンバ)
  • InitialContextFactoryの実装をデレゲートしているクラス
ネーミングのキャッシング論理J2EEサーバの[ネーミングの設定]画面で,次のキャッシュの利用に関する内容を指定します。
  • ネーミングでのキャッシングを有効にするかどうか
  • キャッシュクリアの間隔
  • キャッシュクリアの範囲
キャッシュを定期的にクリアするときの,[ネーミングの設定]画面での設定個所の例を次に示します。
  • キャッシュの利用:する(キャッシュをする)
  • クリア間隔:60(60秒間隔でキャッシュをクリアする)
  • クリア範囲check(破棄されたキャッシュをクリアする)
ネーミングサービスの通信タイムアウト論理J2EEサーバの[ネーミングの設定]画面で,ネーミングサービスとの通信タイムアウト時間を指定します。

注※ ラウンドロビン検索は,ユーザ指定名前空間機能を使用していることが前提になります。ユーザ指定名前空間機能を使用する場合,サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズと,J2EEアプリケーションのプロパティの定義が必要です。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のサーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズ,およびJ2EEアプリケーションのプロパティ定義で設定できることに関する説明を参照してください。


(5) リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定

リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-5 リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定

項目設定内容
トランザクションの種類論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面または[トランザクションの設定]画面で,ライトトランザクションを使用するか,グローバルトランザクションを使用するかを指定します。デフォルトの設定では,ライトトランザクションが有効になっています。
トランザクションのタイムアウト論理J2EEサーバの[トランザクションの設定]画面で,トランザクションのタイムアウト時間を指定します。
トランザクションのリカバリ論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面または[トランザクションの設定]画面で,グローバルトランザクションを使用する場合に,トランザクションのリカバリで使用する固定ポート番号を指定します。
システム例外発生時のクライアントトランザクションの動作論理J2EEサーバの[トランザクションの設定]画面で,システム例外が発生したときにクライアントトランザクションをロールバックにマークするかどうかを指定します。
ステータスファイルの格納ディレクトリ論理J2EEサーバの[トランザクションの設定]画面で,インプロセストランザクションサービスのステータスファイルとステータスファイルのバックアップを格納するディレクトリを指定します。
インプロセストランザクションサービスでは,トランザクションの整合性を保証するため,ホスト名またはIPアドレスをJ2EEサーバの識別情報としてステータスファイル内に取り込みます。このため,論理J2EEサーバの[EJBコンテナの設定]画面で,ホストの固定を設定していて値を変更する場合,またはホストの固定を設定しないでJ2EEサーバを起動するマシンのIPアドレスを変更する場合は,次の手順に従ってください。
  1. J2EEサーバ上でトランザクションが存在しない状態で,J2EEサーバを停止してください。
  2. IPアドレス,またはホストの固定の設定を変更してください。
  3. インプロセスOTSのステータスファイルの格納先で指定したディレクトリを削除してください。
  4. J2EEサーバを起動してください。
Application Serverが管理するトランザクションの外でコネクションシェアリングの有効化論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,アプリケーションサーバが管理するトランザクションの外で複数回コネクションの取得を行ったときの,コネクションシェアリングの動作(usrconf.propertiesのejbserver.connectionpool.sharingOutsideTransactionScope.enabled)を指定します。
コネクションアソシエーション論理J2EEサーバの[トランザクションの設定]画面で,コネクションアソシエーション機能を使用するかどうかを指定します。
また,論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,リソースの非共有を設定している場合※1でも,コネクションアソシエーション機能を使用するかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.connectionpool.association.enabledDespiteUnshareableSetting)を指定します。
DataSourceオブジェクトのキャッシング論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,DataSourceオブジェクトのキャッシングを有効にするかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.jndi.cache.reference)を指定します。
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,コンテナ管理のサインオンの最適化機能を有効にするかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.connectionpool.applicationAuthentication.disabled)を指定します。
コネクションの自動クローズ論理J2EEサーバの[Webコンテナの設定]画面で,Webアプリケーションでコネクションを自動クローズするかどうかを指定します。
トランザクションタイムアウト(J2EEサーバ単位)※2論理J2EEサーバの[トランザクションの設定]画面で,J2EEサーバ上で開始されるトランザクションのタイムアウトのデフォルト値を指定します。
未決着トランザクションの確認時間のタイムアウト※3論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,J2EEサーバ停止時に行われるトランザクション仕掛かり完了確認のタイムアウト時間(usrconf.propertiesのejbserver.distributedtx.recovery.completionCheckOnStopping.timeout)を指定します。
スマートエージェントが使用する通信ポート論理J2EEサーバの[J2EEサーバの基本設定]画面,または[トランザクションの設定]画面で,スマートエージェントが使用する通信ポートを指定します。

注※1 WAR属性ファイル,Entity Bean属性ファイル,Session Bean属性ファイル,またはMessage-driven Bean属性ファイルの<res-sharing-scope>タグで,Unshareable(リソースを共有しない)を指定している場合のことです。

注※2 CMTの場合,Enterprise Bean,インタフェース,メソッド単位の設定もできます。Enterprise Bean,インタフェース,メソッド単位に設定する場合には,J2EEアプリケーションの設定時にサーバ管理コマンドまたはServer Plug-inを使用して属性ファイルに設定します。J2EEアプリケーションの設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJ2EEアプリケーションのプロパティ定義で設定できることに関する説明を参照してください。

注※3 アプリケーション開発時にタイムアウトを設定してください。J2EEアプリケーション運用時には,トランザクションの信頼性を保証するために,タイムアウトを設定しないことをお勧めします。


(6) コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するための設定

コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。

論理J2EEサーバの[J2EEコンテナの設定]画面で,コンテナ拡張ライブラリのJARファイルのパスやJNI用ライブラリの検索パスなどを指定します。

(7) CTMの機能を使用するための設定

CTMの機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」の次の画面に設定します。

これらの画面で,CTMの使用の有無,CTMドメイン名,CTMデーモンのCTM識別子,CTMが使用するホスト名などを指定します。

(8) セッションフェイルオーバ機能を使用するための設定

セッションフェイルオーバ機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」の次の画面に設定します。

これらの画面で,SFOフィルタのサーバ定義名,J2EEサーバとSFOサーバとの通信タイムアウト,HTTPセッション数の上限値などを指定します。

(9) システムの日常運用の支援機能を使用するための設定

システムの日常運用の支援機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-6 システムの日常運用の支援機能を使用するための設定

項目設定内容
リソース枯渇監視機能論理J2EEサーバの[リソース枯渇監視の設定]画面,または論理SFOサーバの[サービスの設定]画面で,リソース枯渇監視機能の使用の有無,リソースの監視間隔やしきい値などを指定します。なお,リソースの種別によっては,リソースの監視間隔やしきい値は,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで指定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソース枯渇監視の設定に関する説明を参照してください。
稼働情報収集機能論理J2EEサーバまたは論理SFOサーバの[稼働情報の設定]画面,[イベントの設定]画面で,稼働情報の取得レベル,収集間隔,稼働情報ファイルの出力先,イベントを発行するためのしきい値や監視間隔などを指定します。
なお,URLグループ単位の実行待ちリクエスト数を監視してイベントを発行する場合の設定は,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで指定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の稼働情報ファイルの取得とイベント発行の設定に関する説明を参照してください。
また,イベント発行時に出力されるメッセージを利用してManagementイベントを発行することもできます。Managementイベントの設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のManagementイベントによる処理の自動実行の設定に関する説明を参照してください。
Managementイベントによる処理の自動実行論理J2EEサーバまたは論理SFOサーバの画面で,Managementイベントの発行を有効にするかどうか,Managementイベント発行時の動作などを設定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のManagementイベントによる処理の自動実行の設定に関する説明を参照してください。

(10) システムの保守支援機能を使用するための設定

システムの保守支援機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」およびserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-7 システムの保守支援機能を使用するための設定

項目設定内容
J2EEアプリケーションのユーザログ出力論理J2EEサーバの[ユーザログの設定]画面で,J2EEアプリケーションのユーザログの出力先,ログレベル,ログ面数,使用するフィルタ,フォーマッタなど(usrconf.propertiesのejbserver.applicationから始まるキー)を指定します。また,server.policyにセキュリティポリシーを指定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のアプリケーションのユーザログ出力の設定に関する説明を参照してください。
J2EEサーバのログ出力論理J2EEサーバの[ログの設定]画面で,J2EEサーバのログの出力先や出力レベルなどを指定します。

(11) J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定

J2EEアプリケーションの運用機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」に設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-8 J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定

項目設定内容
J2EEアプリケーションの強制停止論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,J2EEアプリケーションの強制停止機能を使用するかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.deploy.app.stopforcibly.disabled)を指定します。
なお,J2EEアプリケーションのフロント(クライアントから見てリクエストの受け口になる要素)がEnterprise Beanの場合には,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inを使用してフロントとなるEnterprise Bean(フロントEJB)を指定する必要があります。サーバ管理コマンドを使用する場合は,SessionBean属性ファイル,EntityBean属性ファイル,またはMessageDrivenBean属性ファイルの<front-ejb>タグに指定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。
J2EEアプリケーション実行時間の監視論理J2EEサーバの[J2EEコンテナの設定]画面で,J2EEアプリケーション実行時間の監視機能を使用するかどうか,動作中のリクエスト処理がタイムアウトしていないかを調査する時間間隔,およびタイムアウトしたリクエスト(メソッド)をキャンセルする時間間隔を指定します。
なお,J2EEアプリケーション実行時間の監視機能で使用するメソッドタイムアウトの時間,メソッドキャンセルのモードは,サーバ管理コマンドまたはServer Plug-inで指定します。
設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJ2EEアプリケーション実行時間の監視の設定に関する説明を参照してください。

(12) システムの監査支援機能を使用するための設定

システムの監査支援機能を使用するためには,運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」および監査ログファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表E-9 システムの監査支援機能を使用するための設定

項目設定内容
データベース監査証跡との連携論理J2EEサーバの[システムプロパティの設定]画面のシステムプロパティの定義で,データベース監査証跡連携機能を有効にするかどうか(usrconf.propertiesのejbserver.container.audit_trail.enabled)を指定します。
監査ログ出力監査ログ定義ファイルに,監査ログを出力するかどうかを指定します。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の監査ログ出力の設定に関する説明を参照してください。