1.2.2 論理サーバの設定

Management Serverの運用管理ポータルで一括管理するために必要な設定です。Cosminexusで構築するシステムの構成に応じて,必要な論理サーバを設定します。

Cosminexusのシステム構成を検討する場合,J2EEアプリケーションで使用する機能に応じて,その機能を実現するために必要なプロセスを意識して,各マシンにそれぞれのプロセスを適切に配置することが必要です。例えば,サーバ間連携でCTMを利用する場合は,スマートエージェント,CTMドメインマネジャ,およびCTMの設定が必要になり,システムの可用性を高めるセッションフェイルオーバ機能を使用する場合は,SFOサーバの設定が必要になります。このように,使用する機能によってシステムの構成も,必要な論理サーバも異なります。Cosminexusが提供する主な機能については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を,システム構成の詳細については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」のシステム構成の検討に関する説明を参照してください。

J2EEアプリケーションで使用する機能に応じて決定したシステム構成を基に,次に示す手順で,使用する論理サーバに必要な操作を行ってください。

  1. 運用管理ドメインの構成定義
  2. 論理サーバの環境設定
  3. 論理サーバの起動/停止の設定
  4. 論理ユーザサーバの設定
  5. 論理サーバの起動/停止の確認
注※ 任意のプロセスを論理ユーザサーバとして定義する場合にだけ設定します。論理ユーザサーバの設定は,運用管理ポータルでは操作できません。論理ユーザサーバの設定方法については,「付録D.3(4) 論理ユーザサーバの設定」を参照してください。
<この項の構成>
(1) 運用管理ドメインの構成定義
(2) 論理サーバの環境設定
(3) 論理サーバの起動/停止の設定
(4) 論理サーバの起動/停止の確認

(1) 運用管理ドメインの構成定義

運用管理ドメインに含まれる論理サーバの構成を定義します。ここでは,ホスト名,ホストの表示名,ホストの説明,運用管理エージェントのポート番号,および論理サーバ名を設定します。運用管理ドメインの構成定義に関する操作を,次の表に示します。

表1-4 運用管理ドメインの構成定義に関する操作

操作論理サーバ参照先
論理パフォーマンストレーサ論理スマートエージェント論理ネーミングサービス論理CTM
ドメインマネジャ
論理CTM論理SFOサーバ論理J2EE
サーバ
論理Web
サーバ
論理ユーザサーバ
ホストの定義4.2
運用管理ドメインの編集4.3
パフォーマンストレーサの構成定義4.4
スマートエージェントの構成定義 4.5
ネーミングサービスの構成定義4.6
CTMドメインマネジャの構成定義4.7
CTMの構成定義4.8
SFOサーバの構成定義4.9
J2EEサーバの構成定義4.10
Webサーバの構成定義4.11
論理サーバの一括セットアップ4.12
(凡例)
◎:必要。最低限必要な操作です。
○:任意。運用で必要と判断される場合に操作します。
△:必要に応じて参照。関連のある設定が含まれています。
-:不要。必要な操作はありません。
注※
構成定義の内容が論理サーバの環境設定に関連する場合があります。構築するシステムの構成に応じて,環境設定の時に適宜参照してください。

(2) 論理サーバの環境設定

論理サーバを稼働させるために必要な設定を行います。使用する論理サーバごとに必要な操作を行ってください。なお,同じ種類の論理サーバであれば,別の論理サーバで設定した情報を読み込むこともできます。論理サーバの環境設定に関する操作を,次の表に示します。

表1-5 論理サーバの環境設定に関する操作

操作論理サーバ参照先
論理パフォーマンストレーサ論理スマートエージェント論理ネーミングサービス論理CTM
ドメインマネジャ
論理CTM論理SFOサーバ論理J2EE
サーバ
論理Web
サーバ
論理ユーザサーバ
論理サーバの基本情報の設定5.2.1
パフォーマンストレーサの設定5.3.1
スマートエージェントの設定5.4.1
ネーミングサービスの設定5.5.1
CTMドメインマネジャの基本設定5.6.1
CTMドメインマネジャのネットワークの設定5.6.2
CTMの基本設定5.7.1
CTMのスケジューリングの設定5.7.2
CTMのレギュレータの設定5.7.3
CTM間通信の設定5.7.4
CTMの稼働統計情報の設定5.7.5
SFOサーバの基本設定5.8.1
SFOサーバのコンテナの設定5.8.2
SFOサーバのサービスの設定5.8.3
SFOサーバでの稼働情報監視の設定5.8.4
SFOサーバでの稼働情報監視で発行するイベントの設定5.8.5
SFOサーバでの稼働情報監視で使用する通信の設定5.8.6
SFOサーバで使用するJavaVMの起動パラメタの設定5.8.7
SFOサーバで使用するJavaVMのシステムプロパティの設定5.8.8
SFOサーバのJP1連携の設定5.8.9
J2EEサーバの基本設定5.9.1
J2EEサーバのJ2EEコンテナの設定5.9.2
J2EEサーバのEJBコンテナの設定5.9.3
J2EEサーバのWebコンテナの設定5.9.4
J2EEサーバのネーミングの設定5.9.5
J2EEサーバのJDBCの設定5.9.6
J2EEサーバのトランザクションの設定5.9.7
J2EEサーバのリソース枯渇監視の設定5.9.8
J2EEサーバのログの設定5.9.9
J2EEサーバのユーザログの設定5.9.10
インプロセスHTTPサーバの通信・スレッド制御の設定5.9.11
インプロセスHTTPサーバのログの設定5.9.12
インプロセスHTTPサーバのセキュリティの設定5.9.13
インプロセスHTTPサーバのエラーページの設定5.9.14
インプロセスHTTPサーバのリダイレクトの設定5.9.15
インプロセスHTTPサーバのレスポンスヘッダ・ゲートウェイ指定機能の設定5.9.16
J2EEサーバでの稼働情報監視の設定5.9.17
J2EEサーバでの稼働情報監視で発行するイベントの設定5.9.18
J2EEサーバでの稼働情報監視で使用する通信の設定5.9.19
J2EEサーバで使用するJavaVMの起動パラメタの設定5.9.20
J2EEサーバで使用するJavaVMのシステムプロパティの設定5.9.21
J2EEサーバのJP1連携の設定5.9.22
Webサーバの設定5.10.1
リダイレクタの設定5.10.2
マッピングの定義5.10.3
ワーカの設定5.10.4
Webサーバ環境のセットアップ5.10.5
設定情報の配布5.11.1
(凡例)
◎:必要。最低限必要な操作です。
○:任意。運用で必要と判断される場合に操作します。
-:不要。必要な操作はありません。
注※
JP1を使用する場合は設定が必要です。

参考
論理サーバの環境設定に関する操作には,論理サーバ共通のものがあります。論理サーバ共通の操作を次に示します。これらの操作は任意です。
なお,画面の表示,操作手順については,各論理サーバの説明を参照してください。

(3) 論理サーバの起動/停止の設定

論理サーバの起動および停止に必要な設定を行います。論理サーバ単位に起動/停止の監視時間,自動再起動の回数,自動再起動のリトライ間隔などを指定できます。また,論理サーバを一括起動する場合は,起動順序を設定する必要があります。論理サーバの起動/停止の設定に関する操作を,次の表に示します。

表1-6 論理サーバの起動/停止の設定に関する操作

操作論理サーバ参照先
論理パフォーマンストレーサ論理スマートエージェント論理ネーミングサービス論理CTM
ドメインマネジャ
論理CTM論理SFOサーバ論理J2EE
サーバ
論理Web
サーバ
論理ユーザサーバ
論理サーバの起動順序の設定6.3.5
パフォーマンストレーサの起動/停止の設定6.4.1
スマートエージェントの起動/停止の設定6.5.1
ネーミングサービスの起動/停止の設定6.6.1
CTMドメインマネジャの起動/停止の設定6.7.1
CTMの起動/停止の設定6.8.1
SFOサーバの起動/停止の設定6.9.1
J2EEサーバの起動/停止の設定6.10.1
J2EEサーバクラスタ内のJ2EEサーバの起動/停止の設定6.11.5
Webサーバの起動/停止の設定6.12.1
Webサーバクラスタ内のWebサーバの起動/停止の設定6.13.5
ユーザサーバの起動/停止の設定6.14.1
(凡例)
○:任意。運用で必要と判断される場合に操作します。
-:不要。必要な操作はありません。

(4) 論理サーバの起動/停止の確認

論理サーバの環境設定および起動/停止の設定が正しく行われているか,動作確認のために必要な操作です。論理サーバの起動と停止の確認に関する操作については,「1.3.1(1) 論理サーバの起動/停止」を参照してください。