18.1 J2EEアプリケーションのプロパティ設定の概要

J2EEアプリケーションのプロパティ設定とは,インポートしたJ2EEアプリケーションの属性や動作を定義することです。この節では,次の説明をします。

<この節の構成>
(1) 属性ファイル編集エディタによるJ2EEアプリケーションのプロパティ設定操作
(2) Enterprise Beanのプロパティ設定項目
(3) サーブレットとJSPのプロパティ設定項目
(4) J2EEアプリケーション(共通)のプロパティ設定項目

(1) 属性ファイル編集エディタによるJ2EEアプリケーションのプロパティ設定操作

J2EEアプリケーションのプロパティの設定は,属性ファイル編集エディタを使用します。属性ファイル編集エディタは次の方法で起動します。

  1. [サーバー・エクスプローラー]ビューで,属性を編集する[<J2EEアプリケーション名>]を選択します。
  2. プロパティ操作を実行します。

プロパティの設定操作および属性ファイル編集エディタについては,「11.3 プロパティの設定」を参照してください。

プロパティ操作が実行されると,画面のエディタエリアに,属性ファイルを編集するためのフォームページが表示されます。エディタエリアのフォームページで,プロパティを設定します。

プロパティの設定操作に対応するサーバ管理コマンドは,cjgetapppropコマンドおよびcjsetapppropコマンドです。J2EEアプリケーションのプロパティ設定のサーバ管理コマンドについては,「3.3 属性ファイルによるプロパティの設定」を参照してください。

(2) Enterprise Beanのプロパティ設定項目

Enterprise Beanが含まれるJ2EEアプリケーションを作成する場合およびカスタマイズする場合に,必要に応じて設定してください。

サーバ管理コマンド(CUI)のプロパティ設定と比較して,Server Plug-inを使用したJ2EEアプリケーションの管理(GUI)で設定できるEnterprise Beanのプロパティ項目を次に示します。

表18-1 Enterprise Beanのプロパティ編集項目

編集項目内容Server Plug-inでのプロパティ設定参照先
Enterprise Beanのリファレンス定義J2EEアプリケーションを構成する,次のEnterprise Beanのリファレンスを定義します。
  • Session Bean
  • Entity Bean
  • Message-driven Bean
18.2
 ほかのEnterprise Beanのリファレンス定義ほかのEnterprise Beanへのリファレンスについて定義します。18.2.1
メールコンフィグレーションのリファレンス定義メールサーバへのリファレンスについて定義します。×
リソースアダプタのリファレンス定義リソースアダプタへのリファレンスについて定義します。18.2.2
リソース環境のリファレンス定義リソース環境へのリファレンスについて定義します。18.2.3
Message-driven Beanのメッセージ参照定義Message-driven BeanのConnection FactoryとDestinationを参照する個所に,実際のConnection FactoryとDestinationをマッピングします。18.3
トランザクション属性の定義トランザクション属性について定義します。18.4
Entity BeanのCMP定義Entity Beanの永続性管理をコンテナに任せる場合に定義します。×
 CMPの設定単一プライマリキーまたは
複合プライマリキーを使用してEntity Beanの永続性管理をコンテナに任せる場合に定義します。
×
CMP1.xとデータベースのマッピングCMP1.x Entity Beanのフィールドをデータベース上の表にマッピングします。×
CMP2.xとデータベースのマッピングCMP2.x Entity Beanのフィールドをデータベース上の表にマッピングします。×
Enterprise Beanの実行時属性の定義Enterprise Beanの実行時の動作について設定します。必要に応じて設定してください。18.8
 Stateful Session Beanの実行時プロパティの設定Stateful Session Beanの実行時の動作についてのプロパティを設定します。18.8.1
Stateless Session Beanの実行時プロパティの設定Stateless Beanの実行時の動作についてのプロパティを設定します。18.8.2
Entity Beanの実行時プロパティの設定Entity Beanの実行時の動作についてのプロパティを設定します。18.8.3
Message-driven Beanの実行時プロパティの設定Message-driven Beanの実行時の動作についてのプロパティを設定します。18.8.4
(凡例)
○:設定できる △:一部設定できない ×:設定できない -:該当なし

(3) サーブレットとJSPのプロパティ設定項目

サーブレットおよびJSPを含むJ2EEアプリケーションを作成する場合に,必要に応じて設定してください。

サーバ管理コマンド(CUI)のプロパティ設定と比較して,Server Plug-inを使用したJ2EEアプリケーションの管理(GUI)で設定できるサーブレットとJSPのプロパティ項目を次に示します。

表18-2 サーブレットとJSPのプロパティ編集項目

編集項目内容Server Plug-inでのプロパティ設定参照先
サーブレットとJSPのリファレンス定義Enterprise Bean,リソース(データベースまたはメールサーバ)へのリファレンス(リソース参照)について定義します。18.5
 Enterprise Beanリファレンス定義Enterprise Beanへのリファレンスについて定義します。18.5.1
メールコンフィグレーションのリファレンスの定義メールサーバへのリファレンスについて定義します。×
リソースアダプタリファレンス定義リソースアダプタへのリファレンスについて定義します。18.5.2
リソース環境リファレンス定義リソース環境リファレンスを定義します。18.5.3
サーブレットとJSPのマッピング定義サーブレットとJSPのマッピングを定義します。18.6
フィルタの設定フィルタを追加し,マッピングを定義します。18.7
 フィルタの追加フィルタを追加します。×18.7.1
フィルタのマッピング定義フィルタへのマッピングを定義します。18.7.2
フィルタの削除フィルタを削除します。×18.7.1
サーブレットとJSPの実行時属性の定義サーブレットおよびJSPの実行時属性を定義します。18.9
 J2EEアプリケーションのコンテキストルート定義J2EEアプリケーションのコンテキストルートを設定します。18.9.1
Webアプリケーション単位での同時実行スレッド数制御の定義WebコンテナでWebアプリケーション単位での同時実行スレッド数を制御するための定義をします。18.9.2
URLグループ単位での同時実行スレッド数制御の定義URLグループ単位での同時実行スレッド数を制御するための定義をします。18.9.3
URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の監視の定義URLグループ単位の実行待ちリクエスト数を監視するための定義をします。18.9.4
デフォルトの文字エンコーディングの設定次の文字エンコーディングを設定します。
  • リクエストボディおよびクエリの文字エンコーディング
  • レスポンスボディの文字エンコーディング
  • JSPファイルの文字エンコーディング
18.10
サーブレットとJSPのエラー通知の設定サーブレット,JSPでエラーが発生した場合に,J2EEアプリケーションにエラーを通知するための設定をします。18.13
(凡例)
○:設定できる △:一部設定できない ×:設定できない -:該当なし

(4) J2EEアプリケーション(共通)のプロパティ設定項目

J2EEアプリケーションの構成に関係なく,必要に応じて設定してください。

サーバ管理コマンド(CUI)のプロパティ設定と比較して,Server Plug-inを使用したJ2EEアプリケーションの管理(GUI)で設定できるJ2EEアプリケーション(共通)のプロパティ項目を次に示します。

表18-3 J2EEアプリケーション(共通)のプロパティ編集項目

編集項目内容Server Plug-inでのプロパティ設定参照先
JNDI名前空間に登録される名称の参照と変更J2EEアプリケーションのJNDI名前空間への登録名を参照して,必要に応じて別名を付与します。×
 J2EEアプリケーション名の参照J2EEアプリケーション名を参照するための設定をします。×
Enterprise Bean名の参照と変更Enterprise Bean名を参照するための設定およびEnterprise Bean名を変更します。×
CTMのスケジューリングCTMを利用してキューのスケジューリングをするかどうかと,スケジューリング方法について設定します。18.11
 J2EEアプリケーション単位のスケジューリングJ2EEアプリケーション単位のCTMとの連携についての設定をします。18.11.1
Stateless Session Bean単位のスケジューリングStateless Session Bean単位のスケジューリングの設定をします。18.11.2
起動順序の設定J2EEアプリケーションの起動順序,およびJ2EEアプリケーションに含まれるEnterprise Bean(EJB-JAR)やサーブレットまたはJSP(WAR)の起動順序を設定します。18.12
 J2EEアプリケーションの起動順序の設定J2EEアプリケーションの起動順序を設定します。18.12.1
Enterprise Beanの起動順序の設定J2EEアプリケーションに含まれるEnterprise Bean(EJB-JAR)の起動順序を設定します。18.12.2
サーブレットとJSPの起動順序の設定J2EEアプリケーションに含まれるサーブレットまたはJSP(WAR)の起動順序を設定します。18.12.3
セキュリティロールの設定セキュリティロールを使用したユーザ管理をする場合に必要な設定です。
ユーザとロールの登録と対応づけができます。
×
 ユーザの設定ユーザを登録します。ロールとの対応づけもできます。×
ロールの設定ロールを登録します。ユーザとの対応づけもできます。×
セキュリティロールのリファレンス定義セキュリティロールへのリファレンスについて定義します。×
 Enterprise Beanのセキュリティロールリファレンスの定義セキュリティロールを参照している個所に,実際にJ2EEサーバが管理しているセキュリティロールをマッピングします。×
サーブレットとJSPのセキュリティロールリファレンスの定義セキュリティロールへのリファレンスについて定義します。×
セキュリティの定義(メソッドパーミッション)セキュリティロールによるアクセス権を設定する場合のメソッドのパーミッションを定義します。また,すべてのユーザに対してアクセス権限を設定する場合のメソッドのパーミッションを定義します。×
セキュリティの定義(セキュリティアイデンティティ)セキュリティの情報であるセキュリティアイデンティティとしてUseCallerIdentityまたはRun asを設定します。×
 Enterprise BeanのセキュリティアイデンティティJ2EEアプリケーション内で参照しているセキュリティアイデンティティ情報に,J2EEサーバが実際に管理しているユーザIDをマッピングします。×
サーブレットとJSPのセキュリティアイデンティティセキュリティアイデンティティを定義します。×
(凡例) ○:設定できる ×:設定できない -:該当なし