4.2.2 DB Connectorのプロパティ定義

DB Connectorのプロパティを定義します。DB Connectorをデプロイしたあとでも実行できます。なお,デプロイ済みのDB Connectorのプロパティを変更する場合は,該当するDB Connectorを停止した状態で実行してください。

プロパティの設定手順については,「3.3 属性ファイルによるプロパティの設定」を参照してください。次にDB Connectorのプロパティ定義について説明します。

<この項の構成>
(1) 編集する属性ファイル
(2) 編集する属性ファイルの取得と属性の設定
(3) 編集する属性設定項目
(4) コネクションプールの管理情報の設定と動作
(5) ステートメントプーリングの動作
(6) 注意事項
(7) コンフィグレーションプロパティの設定例

(1) 編集する属性ファイル

Connector属性ファイル

(2) 編集する属性ファイルの取得と属性の設定

●属性ファイルの取得

次に示すコマンドを実行して,DB ConnectorのConnector属性ファイルを取得します。

実行形式

cjgetresprop <サーバ名称> [-nameserver <プロバイダURL>] -type rar -resname <DB Connectorの表示名> -c <Connector属性ファイルパス>

実行例

cjgetresprop MyServer -type rar -resname account-rar -c AccountProp.xml

●属性の設定

次に示すコマンドを実行して,Connector属性ファイルの値を反映します。

実行形式

cjsetresprop <サーバ名称> [-nameserver <プロバイダURL>] -type rar -resname <DB Connectorの表示名> -c <Connector属性ファイルパス>

実行例

cjsetresprop MyServer -type rar -resname account-rar -c AccountProp.xml

注意
リソースアダプタをデプロイしたあとでプロパティを定義する場合は,cjgetrarpropコマンドとcjsetrarpropコマンドを使用してください。コマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

(3) 編集する属性設定項目

DB Connectorのプロパティ設定項目を次に示します。

(a) DB Connectorの一般情報

設定できるDB Connectorの一般情報属性(<outbound-resourceadapter>タグ)の設定項目を次に示します。

項目必須対応するタグ
トランザクションサポートのレベル<transaction-support>
再認証のサポート有無<reauthentication-support>

(凡例) ○:必須


プロパティの設定項目の説明については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

(b) コンフィグレーションプロパティ

DB Connectorのコンフィグレーションプロパティ(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <config-property>タグ)の設定項目を次に示します。

項目対応するタグ
コンフィグレーションプロパティ名<config-property-name>
コンフィグレーションプロパティのデータ型<config-property-type>
コンフィグレーションプロパティの値<config-property-value>
注※
コンフィグレーションプロパティの値をクリアする場合,空タグ(<config-property-value></config-property-value>)を指定します。
<config-property-value>タグ自体がない場合は,コンフィグレーションプロパティの値は変更されません。

定義するコンフィグレーションプロパティの数だけ,<config-property>タグ下の設定を繰り返してください。

設定する必要がある項目は,インポートしたDB Connectorの種類によって一部異なります。<config-property>タグに設定できるプロパティについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

なお,<config-property-name>タグに「XAOpenString」が設定されている場合,cjgetrespropコマンドを実行すると,コンフィグレーションプロパティの値(<config-property-value>)は次のように表示されます。

ステートメントプーリング機能を使用する場合の,ステートメントプーリングの動作および注意事項については,「(5) ステートメントプーリングの動作」,「(6) 注意事項」を参照してください。

使用するDB Connectorのコンフィグレーションプロパティの設定例については,「(7) コンフィグレーションプロパティの設定例」を参照してください。

(c) 実行時プロパティ

DB Connectorの実行時プロパティ(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <connector-runtime>タグ)の設定項目を次に示します。

項目対応するタグ
プロパティ名<property-name>
プロパティのデータ型<property-type>
プロパティの値<property-value>
注※
プロパティの値をクリアする場合,空タグ(<property-value></property-value>)を指定します。
<property-value>タグ自体がない場合は,プロパティの値は変更されません。

定義するプロパティの数だけ,上記の設定を繰り返してください。

プロパティの値(<property-value>)を設定した場合,プロパティ値のデフォルト(<property-default-value>)で設定されている値は無効となります。

プロパティ名(<property-name>)には,次の項目を設定します。

プロパティ項目プロパティ名(<property-name>)の項目名
ユーザ名User
パスワードPassword
コネクションプールにプールするコネクションの最小値MinPoolSize
コネクションプールにプールするコネクションの最大値MaxPoolSize
プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかをチェックする方法の選択ValidationType
プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかのチェックを定期的に実行する場合の間隔ValidationInterval
コネクションの取得に失敗した場合の,再取得する回数RetryCount
コネクションの取得に失敗した場合の,再取得する間隔RetryInterval
ログを出力するかどうかの選択LogEnabled
コネクションの最終利用時刻から,コネクションを自動破棄(コネクションスイーパ)するかを判定するまでの時間ConnectionTimeout
コネクションの自動破棄(コネクションスイーパ)が動作する間隔SweeperInterval
コネクション枯渇時にコネクション取得要求をキューで管理するかどうかの選択RequestQueueEnable
コネクション枯渇時のコネクション取得要求をキューで管理する場合の待ち時間の最大値RequestQueueTimeout
コネクションプールを監視するかどうかの選択WatchEnabled
コネクションプールを監視する間隔WatchInterval
コネクションプール使用状態を監視するしきい値WatchThreshold
コネクションプール監視結果のファイルを出力するかどうかの選択WatchWriteFileEnabled
コネクション数調節機能が動作する間隔ConnectionPoolAdjustmentInterval
コネクションプールのウォーミングアップ機能を有効にするかどうかの選択Warmup
ネットワーク障害検知機能のタイムアウトを有効にするかどうかの選択NetworkFailureTimeout
注※
<property-name>タグに「User」,「Password」が設定されている場合,cjgetrespropコマンドを実行すると,プロパティの値(<property-value>)は次のように表示されます。
  • プロパティの値が設定されている場合
    プロパティの値(<property-value>)は取得されないで,「<!-- The property-value has already been set. -->」と表示されます。
    「User」および「Password」の値を変更する場合には,<property-value>タグを追加して,変更後の値を設定してください。
  • プロパティの値が設定されていない場合
    空タグ(<property-value></property-value>)が表示されます。
    「User」および「Password」の値を設定する場合には,<property-value>タグに値を追加してください。

プロパティの設定項目の説明については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

コネクションプーリング機能を使用する場合の,コネクションプールの動作については,「(4) コネクションプールの管理情報の設定と動作」を参照してください。

コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合の注意事項については,「(6) 注意事項」を参照してください。

(d) 別名情報

DB Connectorの別名情報(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <resource-external-property>タグ)の設定項目を次に示します。

項目必須対応するタグ
リソースの別名<optional-name>
リソース認証方式<res-auth>
リソース共有の有無<res-sharing-scope>

(凡例) ○:必須 △:任意


プロパティの設定項目の説明については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

DB Connectorの別名の使用法については,「4.8 JNDI名前空間に登録されるリソースアダプタ名の参照と変更」を参照してください。

(4) コネクションプールの管理情報の設定と動作

リソースアダプタの実行時プロパティで設定するコネクションプーリングとコネクションスイーパの動作について説明します。

(a) コネクションプーリングの動作

リソースアダプタのコネクションプーリングの機能は,次の表のように動作します。

表4-5 コネクションプールの状態と動作

ユーザアプリケーションプログラム処理コネクションプールの状態コネクションプールの動作
コネクションの取得要求プール内に未使用状態のコネクションがある未使用状態のコネクションの一つが選択され,ユーザアプリケーションプログラムに渡されます。選択されたコネクションは,プール内で使用中状態になります。
プール内に未使用状態のコネクションがなく,プール内のコネクションの総数が「MaxPoolSize」の値未満新規にコネクションを確立します。確立したコネクションはユーザアプリケーションに渡され,コネクションはプール内で使用中状態となります。
プール内に未使用状態のコネクションがなく,プール内のコネクションの総数が「MaxPoolSize」の値に達しているユーザアプリケーションプログラムに例外が通知され,コネクションの取得は失敗します。再取得するためには,「Retry Count」と「Retry Interval」を設定します。
プール内に取得要求に一致するコネクションがないプール内のコネクションの総数によって次の処理が実施されます。
  • プール内のコネクションの数が「MaxPoolSize」の値未満の場合
    新規にコネクションを確立し,ユーザアプリケーションに引き渡されます。
  • プール内のコネクションの数が「MaxPoolSize」の値に達している場合
    使用されていないコネクションのうち,最初にプーリングされたコネクションが破棄されたあと,新しいコネクションが作成されて,ユーザアプリケーションに引き渡されます。
コネクションを解放解放したコネクションに異常がなく,再利用できるこのコネクションはプール内で未使用状態に戻ります。
解放したコネクションが再利用できないこのコネクションは破棄されます。
コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用リソースアダプタの開始時またはリソースアダプタを開始済みの状態でのサーバ起動時に,「MinPoolSize」の値までコネクションが生成されてプールされます。
コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用するためには,「Warmup」を設定します。
コネクション枯渇時のコネクション取得待ちコネクションプールにコネクションが最大数プールされていて利用できるコネクションがプールにない状態(コネクション枯渇)のときに,コネクションの取得要求を待ち状態にできます。
待ち状態になっているコネクション取得要求は,コネクションが解放されるとすぐにコネクションを取得できます。
コネクション枯渇時のコネクション取得待ちは,「RequestQueueEnable」「RequestQueueTimeout」で設定します。

(凡例) -:該当なし

注※ コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合の注意事項については,「(6) 注意事項」を参照してください。


(b) コネクションスイーパの動作

一定間隔でコネクションプール内の未使用コネクションを破棄するための,コネクションスイーパ機能は,次のように動作します。

(5) ステートメントプーリングの動作

リソースアダプタのコンフィグレーションプロパティで設定するステートメントプーリングの動作について説明します。

生成したステートメントをプーリングするための,ステートメントプーリング機能は,次の表のように動作します。

表4-6 ステートメントプールの状態と動作

ユーザアプリケーションプログラム処理ステートメントプールの状態ステートメントプールの動作
PreparedStatement,CallableStatementの生成を要求プール内に未使用状態のPreparedStatement,CallableStatementがあるプール内で未使用状態のPreparedStatement,CallableStatementの一つが選択され,ユーザアプリケーションプログラムに渡されます。選択されたPreparedStatement,CallableStatementは,プール内で使用中状態になります。
プール内に未使用状態のPreparedStatement,CallableStatementがなく,プール内のPreparedStatement,CallableStatementの総数が「PreparedStatementPoolSize」,「CallableStatementPoolSize」の値に満たない新規にPreparedStatement,CallableStatementを生成します。生成したPreparedStatement,CallableStatementはユーザアプリケーションに渡され,PreparedStatement,CallableStatementはプール内で使用中状態となります。
プール内に未使用状態のPreparedStatement,CallableStatementがなく,プール内のPreparedStatement,CallableStatementの総数が「PreparedStatementPoolSize」,「CallableStatementPoolSize」の値以上タイムスタンプが最も古いPreparedStatement,CallableStatementをプールから削除したあと,新規にPreparedStatement,CallableStatementを生成します。生成したPreparedStatement,CallableStatementはユーザアプリケーションに渡され,PreparedStatement,CallableStatementはプール内で使用中状態となります。
PreparedStatement,CallableStatementを解放PreparedStatement,CallableStatementはプール内で未使用状態に戻ります。

(凡例) -:該当なし

注※ プール内のPreparedStatement,CallableStatementのタイムスタンプが更新されるタイミングは,次のとおりです。


ステートメントプーリング機能を使用する場合の注意事項については,「(6) 注意事項」を参照してください。

(6) 注意事項

次の場合の注意事項についてそれぞれ説明します。

(a) コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合

コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合の注意事項を,次の表に示します。

表4-7 コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合の注意事項

条件注意事項
コンテナ認証用の認証情報(ユーザ名,パスワードなど)の設定コンポーネント管理でのサインオンで,複数のユーザ名とパスワードの組み合わせで利用する場合に注意が必要です。コネクションプールはリソースごとに一つであるため,一つのリソースに対して複数のユーザが利用する場合,複数のユーザで一つのコネクションプールを共有することになります。この場合,一人のユーザが,コネクションプールの最大値に設定した数までコネクションを利用できないことがあります。
コンテナ管理でのサインオンの場合は,一つのコネクションプールに対して,コネクション取得要求時に使用する認証情報は常に一つとなるため,特に注意は必要ありません。
「MinPoolSize」の設定次のような場合,MinPoolSizeに指定した値よりもプールされているコネクションが少なくなることがあります。
  • コネクションスイーパによってコネクション解放処理が実行されたとき
  • cjclearpool(コネクションプール内のコネクション削除)コマンドを実行したとき
  • コネクションに障害が発生したとき
リソースの開始時にMinPoolSize分のコネクションが生成されるため,コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用しない場合に比べてサーバの起動またはリソースアダプタの開始に時間が掛かります。
また,このときに「bufSizeに指定した値 × 生成したコネクション数分のメモリ」をJavaヒープ領域に確保します。
MinPoolSizeに必要以上に大きな値を設定してウォーミングアップ機能を使用すると,メモリを確保したときにJavaヒープを使い切り,OutOfMemoryErrorが発生するおそれがあります。
このため,MinPoolSizeの値は,使用するリソースマネジャの最大同時接続数以下に設定してください。

注※ コネクションプールで管理するコネクションは,ウォーミングアップ機能の動作時に使用したコンテナ認証用の認証情報(ユーザ名,パスワードなど)を保持します。


(b) ステートメントプーリング機能を使用する場合

ステートメントプーリング機能を使用する場合の注意事項を,次の表に示します。

表4-8 ステートメントプーリング機能を使用する場合の注意事項

条件注意事項
  • ステートメントプーリング機能を使用しない場合と比べて,プールされているPreparedStatement,CallableStatementの数だけメモリが消費されます。
  • ステートメントプールは,コネクションプール内のコネクションごとにあるため,プールされるPreparedStatement,CallableStatementの最大数は,「MaxPoolSize」×(「PreparedStatementPoolSize」+「CallableStatementPoolSize」)となります。
Cosminexus DABroker Libraryを使用
  • PreparedStatementPoolSizeとCallableStatementPoolSizeの合計値は,DABrokerの最大ステートメント数以下に設定してください。
    合計値が最大ステートメント数を超えた場合には,PreparedStatementPoolSizeとCallableStatementPoolSizeにデフォルト値が使用されます。
  • PreparedStatementPoolSize,CallableStatementPoolSizeは,リソース数が最大値※1を超えないように設定してください。
OracleまたはSQL Serverに接続
  • ステートメントプーリング機能と,コネクションの障害検知機能を併用する場合
    コネクションの障害検知に使用されるPreparedStatementがコネクションごとに一つプーリングされます。そのため,PreparedStatementPoolSize,CallableStatementPoolSizeを決定する際には,コネクションの障害検知用のPreparedStatementもリソース数の見積もりに加えて,CallableStatementPoolSizeを最大ステートメント数未満に設定してください。※2
  • ステートメントプーリング機能と,コネクションプールのウォーミングアップ機能を併用する場合
    コネクションが生成されてプーリングされるときに,コネクションの障害検知に使用されるSQLで生成したPreparedStatementがコネクションごとに一つプーリングされます。
  • ステートメントプーリング機能と,リザルトセットの保持機能を併用する場合
    Oracle接続でリザルトセットの保持機能を使用する場合,Connection.prepareStatement()メソッドまたはprepareCall()メソッドの引数にリザルトセットの保持機能を指定してください。Connection.setHoldability()メソッドでは,リザルトセットの保持機能は指定できません。

(凡例) -:該当なし


注※1
一つのコネクションで利用できるリソース(Statement,PreparedStatement,CallableStatement,DatabaseMetaDataから取得したResultSet)の総数の最大値が決められています。リソース数の最大値については,マニュアル「Cosminexusリファレンス API編」の,Cosminexus DABroker Libraryで使用するAPIのConnectionクラスの記述を参照してください。
最大値を超えた場合には,ユーザアプリケーションプログラムに例外が通知されます。
例外が通知された場合,次のように対処してください。
  • 「PreparedStatementPoolSize」,「CallableStatementPoolSize」の値を小さくします。
  • ユーザアプリケーションプログラムで,リソースが不要になったらすぐに解放するようにします。
注※2
例えば,Cosminexus DABroker Libraryを使用している場合,PreparedStatementPoolSize=0,CallableStatementPoolSize=<最大ステートメント数>と設定して,プーリングされているCallableStatementの数が最大ステートメント数に達したとき,コネクションの障害検知が実行されると,Cosminexus DABroker Libraryの一つのコネクションで利用できるリソース数の最大値を超えるため,例外が発生します。例外が発生すると障害が発生したと判断されるので,そのコネクションはコネクションプールから削除され,同時にステートメントプールも破棄されます。つまり,ステートメントプーリング機能を使用する意味がなくなってしまいます。したがって,コネクションの障害検知機能を使用する場合には,CallableStatementPoolSizeを最大ステートメント数未満に設定してください。
(c) データベースにHiRDBを使用する場合

データベースにHiRDBを使用する場合の注意事項を,次の表に示します。

表4-9 HiRDBを使用する場合の注意事項

条件注意事項
トランザクションサポートレベルがXATransactionのDB Connectorを使用
  • HiRDBへの接続数は同時利用ユーザ数の2倍になることがあるので,HiRDBのシステム共通定義のpd_max_usersオペランドに,想定している同時利用ユーザ数の2倍の値を指定する必要があります。pd_max_usersオペランドについては,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。
  • コネクションの障害検知機能が有効な場合,コネクションが正常のときにも障害であると誤診することがあります。その結果,不要なコネクションの破棄および生成が行われ,性能に影響が出ます。トランザクションサポートレベルがXATransactionのDB Connectorを使用してHiRDBに接続する場合はコネクションの障害検知機能を使用しないでください。障害が発生した場合は,cjclearpoolコマンドを実行してください。
  • ステートメントプール機能が有効な場合,SQLの実行時にメッセージ「KFPA11901-E」を含んだSQLException例外が発生することがあります。トランザクションサポートレベルがXATransactionのDB Connectorを使用してHiRDBに接続する場合は必ずApplication Serverが管理するトランザクション内で,ステートメントの生成・SQLを実行してください。
トランザクションサポートレベルがLocalTransaction,またはNoTransactionのDB Connectorを使用HiRDBのコネクション自動再接続機能およびステートメントプール機能を有効にすると,自動再接続機能によってコネクションが再接続されたあとのSQL実行でメッセージ「KFPA11901-E」を含んだSQLException例外が発生することがあります。トランザクションサポートレベルがLocalTransaction,またはNoTransactionのDB Connectorでステートメントプール機能を有効にしてHiRDBに接続する場合は,HiRDBのコネクション自動再接続機能は使用しないでください。障害が発生した場合は,コネクションの障害検知機能,またはcjclearpoolコマンドを実行してください。
(d) データベースにOracleを使用する場合

Oracleに対してXA接続でアクセスする場合,データソースの設定では,次の規則でXA Open Stringを指定する必要があります。

(e) データベースにSQL Server 2000を使用する場合

DB ConnectorのselectMethodプロパティ(<config-property-name>の項目名)の値に「direct」を設定した場合の注意事項を,次の表に示します。

表4-10 データベースにSQL Server 2000を使用する場合の注意事項

条件注意事項
コネクションの障害検知機能が有効コネクションに障害が発生していても正常であると誤診することがあります。その結果,ユーザアプリケーションプログラムに障害が発生したコネクションを返すことがあるので,コネクションの障害検知機能を使用しないでください。障害が発生したら,cjclearpoolコマンドを実行してください。
Statement,PreparedStatement,CallableStatementを複数同時に生成SQL ServerのJDBCドライバによって,同時に生成したステートメントごとにSQL Server 2000への接続が生成されます。
また,ステートメントプーリング機能を使用する場合には,プールされているステートメントごとに接続が生成され,メモリを多く消費するので注意してください。

(7) コンフィグレーションプロパティの設定例

次のDB Connectorについて,コンフィグレーションプロパティの設定例を示します。

Cosminexus DABroker Libraryの場合は,Cosminexus DABroker Libraryの環境設定ユティリティ(Windowsの場合),またはCosminexus DABroker Library動作環境定義ファイル(UNIXの場合)で設定します。詳細は,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

(a) DBConnector_DABJ_CP.rarで,Oracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合

DBConnector_DABJ_CP.rarで,Oracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を,次の表に示します。

表4-11 データベースとしてOracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_DABJ_CP.rarの場合)

項目名Oracleの場合の設定例HiRDBの場合の設定例XDM/RD E2の場合の設定例
networkProtocollibliblib
databaseNameORACLE8I※1HIRDBHIRDB
description<ネット・サービス名><HiRDBポート番号>※2<データベースコネクションサーバのサーバスケジュール番号>※2
DBHostName<HiRDBホスト名><XDM/RD E2ホスト名>
loginTimeout000
serverName
portNumber401794017940179
DBEnv
encodLang
JDBC_IF_TRCfalsefalsefalse
SV_EVENT_TRCfalsefalsefalse
TRC_NO500500500
uapName
bufSize64※364※364※3
rowSize161616
OSAuthorizefalsefalsefalse
HiRDBCursorModefalsefalsefalse
blockUpdatefalsefalsefalse
executeDirectModefalsefalsefalse
SQLWarningIgnorefalsefalsefalse
LONGVARBINARY_AccessREALREALREAL
bufferPoolSize000
PreparedStatementPoolSize101010※4
CallableStatementPoolSize101010※4
CancelStatementtruetruefalse
ConnectionIDUpdatefalsefalsefalse
logLevelERRORERRORERROR

(凡例) -:設定は不要

注※1 Cosminexus DABroker Libraryの環境設定で,使用するOracleのバージョンにOracle9iが設定されていれば,Oracle9iに接続できます。また,使用するOracleのバージョンにOracle10gが設定されていれば,Oracle10gに接続できます。

注※2 HiRDBクライアントの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)を指定することもできます。

注※3 次のどちらかのタイミングで,「bufSizeに指定した値 × 生成したコネクション数分のメモリ」をJavaヒープ領域に確保します。

・コネクションプールのウォーミングアップ機能使用時

・初回getConnection()発行時

bufSizeに必要以上に大きな値を設定すると,メモリを確保したときにJavaヒープを使い切り,OutOfMemoryErrorが発生するおそれがあります。HiRDBのBLOB型データやBINARY型データへアクセスする場合は,bufSizeに大きな値を指定しないで,HiRDBの位置付け子機能を使用することを検討してください。HiRDBの位置付け子機能については,マニュアル「HiRDB 解説」を参照してください。

注※4 XDM/RD E2 11-02より前のバージョンに接続する場合は,0を設定してください。


(b) DBConnector_DABJ_XA.rarで,OracleまたはHiRDBを使用する場合

DBConnector_DABJ_XA.rarで,OracleまたはHiRDBを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を,次の表に示します。

表4-12 データベースとしてOracleまたはHiRDBを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_DABJ_XA.rarの場合)

項目名Oracleの場合の設定例HiRDBの場合の設定例
networkProtocolliblib
databaseNameORACLE8I※1HIRDB
description<ネット・サービス名><環境変数グループ識別子>※2
DBHostName<HiRDBホスト名>
XAOpenStringOracle_XA+DB=<ネット・サービス名>+SqlNet=<ネット・サービス名>+Acc=P/<DBのユーザ名※3>/<DBのパスワード※4>+SesTm※5=300+Threads=true
Windowsの場合
<環境変数グループ識別子※6>+<環境変数グループ名※7
UNIXの場合
<環境変数グループ識別子※6>+<環境変数グループの設定ファイルのパス※7
loginTimeout00
serverName
portNumber4017940179
DBEnv
encodLang
JDBC_IF_TRCfalsefalse
SV_EVENT_TRCfalsefalse
TRC_NO500500
uapName
bufSize64※864※8
rowSize1616
OSAuthorizefalsefalse
HiRDBCursorModefalsefalse
blockUpdatefalsefalse
executeDirectModefalsefalse
SQLWarningIgnorefalsefalse
LONGVARBINARY_AccessREALREAL
bufferPoolSize00
XACloseString
RMID11※9
XAThreadModetruetrue
XALocalCommitModetruetrue
PreparedStatementPoolSize1010
CallableStatementPoolSize1010
CancelStatementtruefalse
ConnectionIDUpdatefalsefalse
logLevelERRORERROR

(凡例) -:設定は不要

注※1 Cosminexus DABroker Libraryの環境設定で,使用するOracleのバージョンにOracle9iが設定されていれば,Oracle9iに接続できます。また,使用するOracleのバージョンにOracle10gが設定されていれば,Oracle10gに接続できます。

注※2 J2EEサーバ内でユニークな4バイトの文字列を指定します。

注※3 [User]フィールドに入力した値を指定します。

注※4 [Password]フィールドに入力した値を指定します。

注※5 XA Open StringのSesTmに指定する値は,トランザクションタイムアウトの値よりも必ず大きく設定してください。

注※6 [Description]フィールドに入力した値を指定します。

注※7 HiRDBの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)を指定します。詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

注※8 次のどちらかのタイミングで,「bufSizeに指定した値 × 生成したコネクション数分のメモリ」をJavaヒープ領域に確保します。

・コネクションプールのウォーミングアップ機能使用時

・初回getConnection()発行時

bufSizeに必要以上に大きな値を設定すると,メモリを確保したときにJavaヒープを使い切り,OutOfMemoryErrorが発生するおそれがあります。HiRDBのBLOB型データやBINARY型データへアクセスする場合は,bufSizeに大きな値を指定しないで,HiRDBの位置付け子機能を使用することを検討してください。HiRDBの位置付け子機能については,マニュアル「HiRDB 解説」を参照してください。

注※9 リソースマネジャの識別子を指定します。J2EEサーバ内でユニークな1~2147483647の数値で指定します。


(c) DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarで,HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合

DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarで,HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-13 データベースとしてHiRDBを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarの場合)

項目名HiRDBの場合の設定例XDM/RD E2の場合の設定例
description<HiRDBポート番号><データベースコネクションサーバのサーバスケジュール番号>
DBHostName<HiRDBホスト名><XDM/RD E2ホスト名>
environmentVariables<HiRDBクライアント環境変数名><HiRDBクライアント環境変数名>
loginTimeout88
encodeLang
JDBC_IF_TRCfalsefalse
TRC_NO500500
uapName
LONGVARBINARY_AccessREALREAL
SQLInNum300300
SQLOutNum300300
SQLWarningLevelSQLWARNSQLWARN
SQLWarningIgnorefalsefalse
HiRDBCursorModefalsefalse
maxBinarySize00
LONGVARBINARY_AccessSize00
LONGVARBINARY_TruncErrortruetrue
PreparedStatementPoolSize1010
CallableStatementPoolSize1010
CancelStatementtruetrue
logLevelERRORERROR

(凡例) -:設定は不要

注※ HiRDBクライアントの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)も指定できます。


(d) DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarで,HiRDBを使用する場合

DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarで,HiRDBを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-14 データベースとしてHiRDBを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarの場合)

項目名HiRDBの場合の設定例
description<環境変数グループ識別子>
DBHostName<HiRDBホスト名>
environmentVariables<HiRDBクライアント環境変数名>
XAOpenString
Windowsの場合
<環境変数グループ識別子※1>+<環境変数グループ名※2
UNIXの場合
<環境変数グループ識別子※1>+<環境変数グループの設定ファイルのパス※2
loginTimeout8
encodeLang
JDBC_IF_TRCfalse
TRC_NO500
uapName
LONGVARBINARY_AccessREAL
SQLInNum300
SQLOutNum300
SQLWarningLevelSQLWARN
SQLWarningIgnorefalse
HiRDBCursorModefalse
maxBinarySize0
LONGVARBINARY_AccessSize0
LONGVARBINARY_TruncErrortrue
XACloseString
XALocalCommitModetrue
PreparedStatementPoolSize10
CallableStatementPoolSize10
CancelStatementtrue
logLevelERROR

(凡例) -:設定は不要

注※1 [Description]フィールドに入力した値を指定します。

注※2 HiRDBの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)を指定します。詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。


(e) DBConnector_Oracle_CP.rarで,Oracleを使用する場合

DBConnector_Oracle_CP.rarで,Oracleを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-15 データベースとしてOracleを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_Oracle_CP.rarの場合)

項目名Oracleの場合の設定例
databaseName<Oracle SID>
serverName<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>
portNumber1521
url
loginTimeout8000
PreparedStatementPoolSize10
CallableStatementPoolSize10
CancelStatementtrue
ConnectionIDUpdatefalse
logLevelERROR

(凡例) -:設定は不要


(f) DBConnector_Oracle_XA.rarで,Oracleを使用する場合

DBConnector_Oracle_XA.rarで,Oracleを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-16 データベースとしてOracleを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_Oracle_XA.rarの場合)

項目名Oracleの場合の設定例
databaseName<Oracle SID>
serverName<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>
portNumber1521
url
loginTimeout8000
sessionTimeout300
PreparedStatementPoolSize10
CallableStatementPoolSize10
CancelStatementtrue
ConnectionIDUpdatefalse
logLevelERROR

(凡例) -:設定は不要


(g) DBConnector_SQLServer_CP.rarで,SQL Server 2000を使用する場合

DBConnector_SQLServer_CP.rarで,SQL Server 2000を使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-17 データベースとしてSQL Server 2000を使用する場合

項目名SQL Server 2000の場合の設定例
databaseName<SQL Server 2000のデータベース名>
serverName<SQL Server 2000のホスト名またはIPアドレス>
hostProcess0
netAddress
loginTimeout8
portNumber<SQL Server 2000のポート番号>
programName
selectMethodcursor
sendStringParametersAsUnicodetrue
WSID
PreparedStatementPoolSize10
CallableStatementPoolSize10
CancelStatementtrue
logLevelERROR

(凡例) -:設定は不要


(h) DBConnector_SQLServer2005_CP.rarで,SQL Server 2005を使用する場合

DBConnector_SQLServer2005_CP.rarで,SQL Server 2005を使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4-18 データベースとしてSQL Server 2005を使用する場合

項目名SQL Server 2005の場合の設定例
databaseName<SQL Server 2005のデータベース名>
serverName<SQL Server 2005のホスト名またはIPアドレス>
applicationName<SQL Server 2005に接続するアプリケーション名>
instanceName<接続するSQL Server 2005のインスタンス名>
lastUpdateCounttrue
lockTimeout-1
loginTimeout8
portNumber1433
selectMethodcursor
sendStringParametersAsUnicodetrue
workstationID<アプリケーションサーバのホスト名>
xopenStatesfalse
failoverPartner<データベースミラーリング構成で使用されるフェールオーバーサーバ名>
integratedSecurityfalse
packetSize4096
PreparedStatementPoolSize10
CallableStatementPoolSize10
CancelStatementtrue
logLevelERROR