5.1.4 Linuxの場合

見積もりは物理ティアの種類によって異なります。Linuxの場合の,Smart Composer機能を使用して構築されたシステムが必要とするリソースと,リソースの所要量の見積もりについて,参照先を次の表に示します。

表5-18 使用リソースの見積もりの参照先(Linuxの場合)

内容参照先
サービスユニットの見積もりcombined-tierの構成(1) サービスユニットの使用リソースの見積もり
http-tierとj2ee-tierを組み合わせた構成
インプロセスHTTPサーバ機能を使用する構成
データベースの見積もり(4) DBMSの使用リソースの見積もり
運用管理サーバの見積もり(5) 運用管理サーバの使用リソースの見積もり
セッションフェイルオーバ機能使用時の見積もり(6) セッションフェイルオーバサーバマシンの使用リソースの見積もり
CTM使用時の見積もり(7) ctm-tierのサービスユニットの使用リソースの見積もり

注※ セッションフェイルオーバ機能を使用する場合,J2EEサーバが使用するメモリ量が増加します。J2EEサーバが使用するメモリ増加量については,「5.1.7 セッションフェイルオーバ機能使用時の見積もり」を参照してください。


なお,仮想メモリ所要量については,「5.1.6 仮想メモリの使用量の見積もり」を参照してください。また,ディスク占有量については,Application Serverのリリースノートを参照してください。

<この項の構成>
(1) サービスユニットの使用リソースの見積もり
(2) Webサーバマシンの使用リソースの見積もり
(3) アプリケーションサーバマシンの使用リソースの見積もり
(4) DBMSの使用リソースの見積もり
(5) 運用管理サーバの使用リソースの見積もり
(6) セッションフェイルオーバサーバマシンの使用リソースの見積もり
(7) ctm-tierのサービスユニットの使用リソースの見積もり

(1) サービスユニットの使用リソースの見積もり

サービスユニットの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-19 サービスユニットの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
共用メモリSHMMAXPrfTraceBufferSize※1+18496+リクエスト最大同時処理数※2×14/proc/sys/kernel/shmmax
プロセス数threads-max※3リクエスト最大同時処理数※2×2+5/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max※3リクエスト最大同時処理数※2×2+41+J2EEサーバのスレッド数※4
ファイルディスクリプタ数fs.file-maxJ2EEサーバのファイルディスクリプタ数※4+76+リクエスト最大同時処理数※2×4/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※1
パフォーマンストレーサのバッファメモリサイズを512~102400の範囲で指定します(単位はキロバイトになります)。PrfTraceBufferSizeについては,「14.6 論理パフォーマンストレーサで指定できるパラメタ」を参照してください。
注※2
Webサーバで同時に処理できるリクエストの最大数を指します。
注※3
threads-maxパラメタには,プロセス数とスレッド数の合計を指定してください。
注※4
J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数については,「付録F J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もり」を参照して算出してください。

(2) Webサーバマシンの使用リソースの見積もり

Webサーバマシンの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-20 Webサーバマシンの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
共用メモリSHMMAXPrfTraceBufferSize※1+18496+リクエスト最大同時処理数※2×14/proc/sys/kernel/shmmax
プロセス数threads-max※3リクエスト最大同時処理数※2×2+4/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max※3リクエスト最大同時処理数※2×2+35
ファイルディスクリプタ数fs.file-maxリクエスト最大同時処理数※2×4+75/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※1
パフォーマンストレーサのバッファメモリサイズを512~102400の範囲で指定します(単位はキロバイトになります)。PrfTraceBufferSizeについては,「14.6 論理パフォーマンストレーサで指定できるパラメタ」を参照してください。
注※2
Webサーバで同時に処理できるリクエストの最大数を指します。
注※3
threads-maxパラメタには,プロセス数とスレッド数の合計を指定してください。

(3) アプリケーションサーバマシンの使用リソースの見積もり

アプリケーションサーバマシンの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-21 アプリケーションサーバマシンの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
共用メモリSHMMAXPrfTraceBufferSize※1+18496/proc/sys/kernel/shmmax
プロセス数threads-max※24/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max※2J2EEサーバのスレッド数※3+34
ファイルディスクリプタ数fs.file-maxJ2EEサーバのファイルディスクリプタ数※3+43/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※1
パフォーマンストレーサのバッファメモリサイズを512~102400の範囲で指定します(単位はキロバイトになります)。PrfTraceBufferSizeについては,「14.6 論理パフォーマンストレーサで指定できるパラメタ」を参照してください。
注※2
threads-maxパラメタには,プロセス数とスレッド数の合計を指定してください。
注※3
J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数については,「付録F J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もり」を参照して算出してください。

(4) DBMSの使用リソースの見積もり

DBMSの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-22 DBMSの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

コンポーネント使用リソース所要量
DBMS(HiRDBの場合)最大同時接続数(pd_max_users)(サービスユニット内リソースアダプタ数×リクエスト最大同時処理数×2+サービスユニット内リソースアダプタ数)×サービスユニット数
DBMS(Oracleの場合)最大同時接続数(PROCESSES)(サービスユニット内リソースアダプタ数×リクエスト最大同時処理数+サービスユニット内リソースアダプタ数)×サービスユニット数
注※
Webサーバで同時に処理できるリクエストの最大数を指します。

(5) 運用管理サーバの使用リソースの見積もり

運用管理サーバの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-23 運用管理サーバの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
プロセス数threads-max5/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max56
ファイルディスクリプタ数fs.files-max43+J2EEサーバ数/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※
threads-maxパラメタには,プロセス数とスレッド数の合計を指定してください。

(6) セッションフェイルオーバサーバマシンの使用リソースの見積もり

セッションフェイルオーバサーバマシンの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-24 セッションフェイルオーバサーバマシンの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
共用メモリSHMMAXPrfTraceBufferSize※1+18496/proc/sys/kernel/shmmax
プロセス数threads-max※24/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max※2SFOサーバのスレッド数※3+34
ファイルディスクリプタ数fs.file-maxSFOサーバのファイルディスクリプタ数※3+43/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※1
パフォーマンストレーサのバッファメモリサイズを512~102400の範囲で指定します(単位はキロバイトになります)。PrfTraceBufferSizeについては,「14.6 論理パフォーマンストレーサで指定できるパラメタ」を参照してください。
注※2
threads-maxパラメタには,プロセス数とスレッド数の合計を指定してください。
注※3
SFOサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数は,J2EEサーバと同じです。J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数については,「付録F J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もり」を参照して算出してください。

(7) ctm-tierのサービスユニットの使用リソースの見積もり

ctm-tierのサービスユニットの使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。

表5-25 ctm-tierのサービスユニットの使用リソースの見積もり(Linuxの場合)

システムリソースパラメタ所要量オプション設定ファイル例
共用メモリSHMMAXPrfTraceBufferSize+18496+CTMドメインマネジャの共用メモリ※1+CTMデーモンの共用メモリ※1/proc/sys/kernel/shmmax
プロセス数threads-max7+J2EEサーバ数※2/proc/sys/kernel/threads-max
スレッド数threads-max72+(J2EEサーバのスレッド数※3+7)×J2EEサーバ数※2+CTMデーモンで必要とするスレッド数※4
ファイルディスクリプタ数fs.file-max88+(J2EEサーバのファイルディスクリプタ数※3+6)×J2EEサーバ数※2+CTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタ数※4/proc/sys/fs/file-max

(凡例)-:該当しません。

注※1
値については,「5.1.2(7)(a) 共用メモリ用ファイルサイズの計算式」を参照して算出してください。
注※2
簡易構築定義ファイルの<j2ee-server-count>タグの指定値を指します。
注※3
J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数については,「付録F J2EEサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もり」を参照して算出してください。
注※4
CTMデーモンで必要とするスレッド数とファイルディスクリプタ数については,「5.1.2(7)(b) CTMデーモンで必要とするスレッド数とファイルディスクリプタ数の計算式」を参照して算出してください。