Cosminexus システム設計ガイド
ここでは,JavaVMで使用するメモリ空間の構成と,JavaVMオプションについて説明します。
JavaVMでは,JavaVM固有領域とOS固有領域という,2種類のメモリ空間を使用します。
JavaVMで使用するメモリ空間の構成を次の図に示します。なお,図中の番号は,表8-1の項番と対応しています。
図8-7 JavaVMで使用するメモリ空間の構成
それぞれの領域について説明します。なお,DefNew::Eden領域,DefNew::Survivor領域,およびTenured領域を合わせた領域を,Javaヒープといいます。
それぞれの領域のサイズや割合などを指定するJavaVMオプションを次の表に示します。なお,表の項番は,図8-7と対応しています。
表8-1 JavaVMメモリ空間のサイズや割合などを指定するJavaVMオプション
| 項番 | オプション名 | オプションの意味 |
|---|---|---|
| 1 | -Xmx<size> | Javaヒープの最大サイズを設定します。 |
| 2 | -Xms<size> | Javaヒープの初期サイズを設定します。 |
| 3 | -XX:MaxPermSize=<size> | Permanent領域の最大サイズを設定します。 |
| 4 | -XX:PermSize=<size> | Permanent領域の初期サイズを設定します。 |
| 5 | -Xmn<size> | DefNew領域の初期値および最大値を設定します。 |
| 6 | -Xss<size> | 1スタック領域の最大サイズを設定します。 |
| 7 | -XX:NewRatio=<value> | DefNew領域に対するTenured領域の割合を設定します。 <value>が2の場合は,DefNew領域とTenured領域の割合が,1:2になります。 |
| 8 | -XX:SurvivorRatio=<value> | DefNew::Survivor領域のFrom空間とTo空間に対するDefNew::Eden領域の割合を設定します。 <value>に8を設定した場合は,DefNew::Eden領域,From空間,To空間の割合が,8:1:1になります。 |
| 9 | -XX:TargetSurvivorRatio=<value> | ガーベージコレクション実行後のDefNew::Survivor領域内でJavaオブジェクトが占める割合の目標値を設定します。 |
| 10 | -XX:MaxTenuringThreshold=<value> | コピーガーベージコレクション実行時に,From空間とTo空間でJavaオブジェクトを入れ替える回数のしきい値を設定します。 設定した回数を超えて入れ替え対象になったJavaオブジェクトは,Tenured領域に移動されます。 |
注 <size>の単位はバイトです。
表8-2 JavaVMオプションを設定する個所
| 対象 | 設定方法 | 設定個所 |
|---|---|---|
| J2EEサーバ | Smart Composer機能 |
|
| バッチサーバ | Smart Composer機能 |
|
| SFOサーバ | Smart Composer機能 |
|
| EJBクライアントアプリケーション | ファイル編集 |
|
| Webコンテナサーバ | ファイル編集 |
|
注※ cjclstartapコマンドを使用して開始する場合に有効になるファイルです。
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