19.7.1 テストモードの概要
テストモードとは,J2EEアプリケーションをテスト用に動作させるための,専用の動作モードです。J2EEアプリケーションの新規開発時や,J2EEアプリケーションの入れ替え時など,J2EEアプリケーションを本番環境でテストするときに利用します。なお,テストモードの動作の対象となるのは,WebアプリケーションとEJBです。
テストモードには次のような特徴があります。
- 稼働中のJ2EEサーバ上にテスト用のJ2EEアプリケーションを配置して,テストを実施できます。
テストモードでJ2EEアプリケーションを動作させても,稼働中のJ2EEアプリケーションに影響を与えることはありません。このため,本番環境でJ2EEアプリケーションのテストを実施できます。
- J2EEアプリケーションを容易に本番環境に移行できます。
テストモードで動作しているJ2EEアプリケーションは,テスト終了後,容易に本番運用に移行できます。移行のときには,DDなどの設定を変更する必要はありません。
- <この項の構成>
- (1) テストモード使用の前提条件
- (2) J2EEアプリケーションの動作モードの変更
- (3) テストモードを使用するための設定
- (4) テストモードで動作中のアプリケーションに対してできる操作
(1) テストモード使用の前提条件
テストモードでJ2EEアプリケーションを動作させるときの前提条件を次に示します。
- 同一J2EEサーバでは,同じ名称のJ2EEアプリケーション(表示名が同じJ2EEアプリケーション)は,通常モードとテストモードでそれぞれ一つだけ開始できます。
- テストモードのJ2EEアプリケーションと,通常モードのJ2EEアプリケーション間で,相互呼び出しはできません。
- Connector 1.5仕様に準拠したInboundリソースアダプタは,テストモードで使用できません。
(2) J2EEアプリケーションの動作モードの変更
テストモードから通常モードへの変更,および通常モードからテストモードへの変更時には,J2EEアプリケーションをいったん停止する必要があります。モードの変更後,J2EEアプリケーションを開始してください。なお,モードを変更するとき,標準DDなどの設定変更は不要です。
(3) テストモードを使用するための設定
テストモードにするかどうかは,J2EEアプリケーション単位で設定します。テストモードでのJ2EEアプリケーションの設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
(4) テストモードで動作中のアプリケーションに対してできる操作
テストモードで動作するJ2EEアプリケーションのカスタマイズおよび運用操作は,サーバ管理コマンドで実行します。テストモードでのJ2EEアプリケーションの運用については,マニュアル「Cosminexus システム運用ガイド」を参照してください。