14.5.2 リソース接続への接続方法

バッチアプリケーションではリソースとしてデータベースを使用できます。ここでは,バッチアプリケーションからのデータベースへの接続について説明します。

<この項の構成>
(1) 接続できるデータベース
(2) リソースへの接続方法
(3) DB Connector(RARファイル)の種類
(4) リソースアダプタの使用方法
(5) リソースアダプタの機能
(6) リソースアダプタ以外の機能
(7) リソースアダプタのオプショナル名についての注意事項

(1) 接続できるデータベース

バッチサーバからは次のデータベースに接続できます。

ただし,バッチサーバではグローバルトランザクションは使用できません。

データベースとの接続については次の個所を参照してください。

(2) リソースへの接続方法

バッチアプリケーションからデータベースに接続するには,JDBCドライバを直接使用するか,またはCosminexusで提供しているリソースアダプタを使用します。リソースアダプタを使用する場合は,DB Connectorを使用します。バッチアプリケーションからデータベースに接続するときに使用できる機能を,接続方法ごとに次の表に示します。なお,DB Connectorを使用すると次の表の機能に加えて,DB Connectorが提供している機能も使用できます。DB Connectorが提供している機能については,(5)を参照してください。

表14-6 データベースに接続するときに使用できる機能

使用できる機能接続方法
DB ConnectorJDBCドライバ
SQLの実行
トランザクションの利用Connection APIによるトランザクション
JTAローカルトランザクション×
グローバルトランザクション××
ガーベージコレクション制御機能×

(凡例)○:使用できる ×:使用できない


(3) DB Connector(RARファイル)の種類

DB Connectorを使用してデータベースに接続する場合,使用するJDBCドライバに応じたRARファイルを使用します。RARファイルは,サーバ管理コマンドを使用して操作します。サーバ管理コマンドを使用してRARファイルを操作する方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。

JDBCドライバの種類とバッチサーバの場合に使用できるRARファイルについて次の表に示します。

表14-7 JDBCドライバとRARファイルの対応

JDBCドライバRARファイル説明
HiRDB Type4 JDBC DriverDBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarトランザクション管理をしない場合,またはローカルトランザクションを使用する場合に使用します。
Cosminexus DABroker LibraryDBConnector_DABJ_CP.rarトランザクション管理をしない場合,またはローカルトランザクションを使用する場合に使用します。
Oracle JDBC Thin DriverDBConnector_Oracle_CP.rarトランザクション管理をしない場合,またはローカルトランザクションを使用する場合に使用します。
DBConnector_CP_ClusterPool_Root.rarコネクションプールのクラスタ化機能でルートリソースアダプタを使用する場合に使用します。
DBConnector_Oracle_CP_ClusterPool_Member.rarコネクションプールのクラスタ化機能でメンバリソースアダプタを使用する場合に使用します。
SQL ServerのJDBCドライバDBConnector_SQLServer_CP.rarSQL Server 2000への接続に使用するRARファイルです。トランザクション管理をしない場合,またはローカルトランザクションを使用する場合に使用します。
DBConnector_SQLServer2005_CP.rarSQL Server 2005への接続に使用するRARファイルです。トランザクション管理をしない場合,またはローカルトランザクションを使用する場合に使用します。

(4) リソースアダプタの使用方法

リソースアダプタを使用してリソースと接続する場合,リソースアダプタをJ2EEリソースアダプタとしてデプロイしてください。J2EEリソースアダプタとは,J2EEサーバ上に配置されたリソースアダプタです。デプロイ方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースアダプタの設定に関する説明を参照してください。

(5) リソースアダプタの機能

バッチサーバの場合にデータベース接続で使用できる機能を,リソースアダプタの種類ごとに次の表に示します。それぞれの機能の詳細については,参照先の説明を参照してください。

表14-8 リソースアダプタの種類ごとの使用できる機能

機能リソースアダプタの種類参照先
DB Connectorルートリソースアダプタメンバリソースアダプタ
コネクションプーリング×9.10.1
コネクションプールのウォーミングアップ×
コネクションプール数調節機能×
コネクションシェアリング・アソシエーション×9.10.2
ステートメントプーリング×9.10.3
DataSourceオブジェクトのキャッシング×9.10.6
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化×9.10.7
コネクション障害検知×9.11.1
コネクション枯渇時のコネクション取得待ち×9.11.2
コネクション取得リトライ××9.11.3
コネクションプールの情報表示×9.11.4
コネクションプールのクリア×9.11.5
ステートメントキャンセル×9.11.8
障害調査用SQLの出力×9.11.10
オブジェクトの自動クローズ×9.11.11
コネクションプールの一時停止××9.12
コネクションプールの再開××
コネクションプールの状態表示×
リソースへの接続テスト9.14
J2EEリソースへの別名付与×8.3
コネクションIDのPRFトレース17.10
クライアントAPIで発生した例外の通知機能

(凡例) ◎:必ず有効になる ○:使用できる ×:使用できない -:該当しない

注※ バッチサーバの場合,リソースアダプタのオプショナル名機能は必ず使用します。


(6) リソースアダプタ以外の機能

ここでは,リソースアダプタ以外で実現される機能について説明します。ここで説明する機能は,リソースアダプタの種類に関係なく使用できます。

リソースアダプタ以外で実現される機能を,次の表に示します。それぞれの機能の詳細については,参照先の説明を参照してください。

表14-9 リソースアダプタ以外の機能

機能参照先
ライトトランザクション9.10.4
受信バッファのプーリング(Cosminexus DABroker Libraryを使用する場合)9.10.8
トランザクションタイムアウト9.11.8

注※ バッチサーバの場合,ライトトランザクション機能は必ず有効にします。


注意
トランザクション管理の機能では,トランザクションを自動決着する機能がありますが,バッチサーバの場合,トランザクションの自動決着機能は使用できません。

(7) リソースアダプタのオプショナル名についての注意事項

同じオプショナル名で複数のリソースアダプタをデプロイしている場合,エラーメッセージが出力されて,リソースアダプタの開始に失敗します。