ここでは,バッチアプリケーションの実行環境のシステム構成について説明します。
バッチアプリケーションの実行環境は,バッチサーバを配置したアプリケーションサーバを中心に構築します。また,業務の用途に合わせて,バッチジョブを自動実行するための関連プログラムを配置します。
ここでは,バッチアプリケーションの実行環境として,次の2種類のシステム構成について説明します。
バッチ処理だけを実行するシステムの構成例を次の図に示します。
図5-4 バッチ処理だけを実行するシステムの構成例
この構成例では,1台のアプリケーションサーバ内に二つのバッチサーバを構築しています。それぞれのバッチサーバに対して,それぞれ異なるバッチアプリケーションを配置します。なお,一つのバッチサーバの中で複数のバッチアプリケーションを同時に実行することはできません。この図の場合,業務Aと業務Bは同時に実行されることはありません。業務Cは,リソースに接続するバッチアプリケーションです。
また,バッチサーバから,ほかのJ2EEサーバ上で動作するJ2EEアプリケーション(Enterprise Bean)を呼び出すこともできます。その場合,Enterprise Beanを実行するアプリケーションサーバは,フロントエンド/バックエンドシステムのバックエンドに該当します。バックエンドシステムについては,「4.3.1(2) フロントエンド/バックエンドシステム」を参照してください。
JP1ジョブ運用管理サーバは,バッチジョブを自動実行する場合に必要な関連プログラムをインストールしたマシンです。必要に応じて配置します。
一つのシステム内でバッチ処理とオンライン処理を同時に実行するシステムの構成例を次の図に示します。
図5-5 バッチ処理とオンライン処理を同時に実行するシステムの構成例
この構成では,バッチ処理を実行するアプリケーションサーバ1と,オンライン処理を実行するアプリケーションサーバ2を構築します。また,バッチサーバ上のバッチアプリケーションと,J2EEサーバ上のJ2EEアプリケーションで同じリソースにアクセスします。
JP1ジョブ運用管理サーバは,バッチジョブを自動実行する場合に必要な関連プログラムをインストールしたマシンです。必要に応じて配置します。