Webサービスとは,システム間でプログラムを使用して情報をやり取りし,ほかのシステムが持つアプリケーションを,Web上で使用できるようにした仕組みです。Webサービスの多くは,SOAPと呼ばれるプロトコルを使用して,ネットワーク上でのシステム間連携を実現します。SOAPでは他システムのアプリケーションへのアクセスを実現するために,下位のトランスポート層にWeb標準のHTTPプロトコルを利用します。Cosminexusでは,Webサービスの実行環境としての機能を提供するほか,Webサービスに対応したアプリケーションの開発を支援しています。
Webサービス利用環境の概要を次の図に示します。
図4-6 Webサービス利用環境の概要
Webサービスの利用環境には,SOAPのクライアントになる実行環境と,SOAPのサーバになる実行環境が必要です。Cosminexusでは,これら両方の実行環境を構築できます。
Webクライアントのユーザからのリクエストを受け付けた実行環境(SOAPのクライアント)は,サービスを利用するためのリクエストを,SOAPサービスを提供する実行環境(SOAPのサーバ)に送ります。実行環境(SOAPのサーバ)では,SOAPサービスによって処理を実行して,結果をレスポンスとして実行環境(SOAPのクライアント)に送信します。SOAPのクライアントとSOAPのサーバ間の通信にはSOAPプロトコルを使用します。なお,Webサービスの利用環境で動作し,ネットワークを利用して公開,実行できるアプリケーションのことをSOAPアプリケーションといいます。
機能の詳細については,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。