ここでは,Cosminexusで実現できることについて説明します。
Cosminexusの製品は,サービスを実行するための基盤となる製品(サービスデプロイメント)と,サービス統合の中核となるシステムを構築するための製品(サービスインテグレーション)で構成されています。
サービスデプロイメントおよびサービスインテグレーションに対応する製品を使用すると,次の3種類の環境を構築・運用できます。
Cosminexusでは,これらの環境の組み合わせによって,多様な要件の業務システムの構築を実現します。
3種類の環境の概要を次の図に示します。
図1-2 3種類の環境の概要
アプリケーション実行環境では,性能と信頼性を確保しながら,ユーザからのリクエストを迅速に処理して,ユーザにサービスを提供します。また,バッチジョブを効率良く実行します。可用性や耐障害性の高い実行基盤として,24時間連続稼働が必要なサービス,停止することが許されない重要な業務,バッチジョブとして実行される基幹業務など,さまざまな要件のアプリケーションを実行するための環境になります。また,セキュリティに配慮したシステムや,内部統制に対応したシステムを実現する基盤としての機能も備えています。
オンライン処理に対応するJ2EEアプリケーション実行環境の概要と特長については,「1.2.2 J2EEアプリケーション実行環境の概要と特長」で説明します。バッチ処理に対応するバッチアプリケーション実行環境の概要と特長については,「1.2.3 バッチアプリケーション実行環境の概要と特長」で説明します。
業務内容の変更や組織の組み替えなどが発生した場合に,新しいアプリケーションを開発したり,既存のアプリケーションを変更したりするためには,アプリケーション開発環境を使用できます。アプリケーション開発環境では,画面設計から,バックシステムと連携する業務処理の実装まで,シームレスに効率良く実行できます。さらに,開発したアプリケーションを,実行環境と同じ機能を持つテスト環境でテストすることもできます。アプリケーション開発環境の概要と特長については,「1.2.4 アプリケーション開発環境の概要と特長」で説明します。
業務内容の変更や組織の組み替えなどに対して,アプリケーションの開発で対応するのではなく,既存のアプリケーションや他システムが提供するサービスの再利用で対応する方法もあります。サービス統合環境では,アプリケーション実行環境が提供するサービスやCosminexus以外が提供するサービスを統合して,新しいサービスとしてユーザに提供できます。また,サービス統合環境は,複数のアプリケーションやシステムから提供される既存のサービスを,統一されたインタフェースで提供するための基盤としても使用できます。サービス統合環境の概要と特長については,「1.2.5 サービス統合環境の概要と特長」で説明します。