Cosminexusの実行環境を組み合わせたシステムを例に,それぞれの環境の位置づけを説明します。
Cosminexusの実行環境には,アプリケーション実行環境およびCosminexus サービスプラットフォームがあります。それぞれ,実行できるソフトウェアコンポーネントが異なります。
Cosminexusの実行環境を組み合わせたシステムの例を次の図に示します。この例は,Cosminexus サービスプラットフォームを中心として,サービスの統合を実現するシステムの例です。統合されるサービスの実行環境や,サービスを呼び出すフロントシステム側の実行環境に,Cosminexusのそれぞれの実行環境を配置しています。
図1-5 Cosminexusの実行環境を組み合わせたシステムの例
ここでは,図で示した各環境の位置づけについて,フロントシステムとサービスに分けて説明します。フロントシステムは,Webブラウザなどのフロントエンドから送信されるリクエストを受け付けて,そのリクエストを処理するシステムです。サービスは,フロントシステムから呼び出されて,リクエストの内容に応じた業務を実行します。
フロントシステムを構成する実行環境で稼働するソフトウェアコンポーネントについて説明します。
フロントシステムでは,次のソフトウェアコンポーネントが稼働します。
それぞれのソフトウェアコンポーネントについて説明します。
対話型アプリケーションは,一人の作業者が,画面などのインタフェースを使用して,データを入力または出力しながら業務を遂行する形式のアプリケーションです。
対話型アプリケーションは,J2EEアプリケーション実行環境で稼働します。
イベント駆動型アプリケーションは,イベントが実行されたタイミングで,実行されるアプリケーションです。例えば,決まった時刻になったときやファイルが到着したときなどに実行されます。
イベント駆動型アプリケーションは,バッチアプリケーション実行環境とJP1/AJS2などの関連プログラムと連携させた環境で稼働します。
サービスを実現する実行環境で稼働するソフトウェアコンポーネントについて説明します。
次のソフトウェアコンポーネントが稼働します。
このほか,ほかのシステム上で稼働しているソフトウェアコンポーネントにも,サービスとして利用できるものがあります。
Cosminexus サービスプラットフォームは,複数のサービスを組み合わせて統合する環境を表すソフトウェアコンポーネントです。BPELを使用して定義されたビジネスプロセス定義に従って,サービス連携やメッセージ送受信を実現します。
Cosminexus サービスプラットフォームは,サービス統合環境で稼働します。
対話型アプリケーションは,一人の作業者が,画面などのインタフェースを使用して,データを入力または出力しながら業務を遂行する形式のアプリケーションです。また,サービスとして使用される対話型アプリケーションは,Cosminexus サービスプラットフォームとの連携するためのインタフェースも備えています。
対話型アプリケーションは,J2EEアプリケーション実行環境で稼働します。
オンライン型アプリケーションは,呼び出し元からの問い合わせに対する応答処理によって,サービスを実現するアプリケーションです。例えば,Webサービスなどが該当します。呼び出し元に対しては,必要に応じて応答を返します。また,サービスとして使用されるオンライン型アプリケーションは,Cosminexus サービスプラットフォームと連携するためのインタフェースも備えています。
オンライン型アプリケーションは,J2EEアプリケーション実行環境で稼働します。
ほかのシステムとして動作している,レガシーシステム,データベースまたはERPパッケージなどです。Cosminexus サービスプラットフォーム上のビジネスプロセス定義と連携するためのインタフェースも備えています。Cosminexus サービスプラットフォームの機能で連携するため,Cosminexusの実行環境である必要はありません。