3.1.1 システムの仕様(機能)検討

システムの目的や業務の内容に応じて,実行環境でどの機能を使用するかを検討・決定します。

使用する機能の検討では,機能について説明しているマニュアルを必要に応じて参照してください。使用できる機能は,J2EEアプリケーションを実行するシステムを構築するか,バッチアプリケーションを実行するシステムを構築するかによって異なります。

J2EEアプリケーションを実行するシステムの場合に使用できる主な機能および参照先のマニュアルについて次の表に示します。

表3-1 Cosminexusの主な機能および参照先のマニュアル(J2EEアプリケーションを実行するシステムの場合)

機能分類概要参照先
Java言語Java SE 5.0に対応しています。※1
WebサーバApache 2.0に対応したWebサーバ(Hitachi Web Server)を使用できます。Hitachi Web Server
WebコンテナServlet 2.4およびJSP 2.0に対応したWebコンテナを使用できます。また,インプロセスHTTPサーバ機能など,独自の機能を提供しています。Cosminexus 機能解説
EJBコンテナ次のEnterprise Beanを実行できるEJBコンテナを提供しています。
  • Session Bean
  • Entity Bean
  • Message-driven Bean
また,Timer Serviceの機能も使用できます。
Cosminexus 機能解説
リソース接続とトランザクション管理次の機能に対応したリソース接続とトランザクション管理ができます。
  • コネクションプーリング
  • コネクションシェアリング
  • JNDIによるルックアップ
  • ローカルトランザクション
  • 2フェーズコミットメント
  • 分散トランザクションの実現
Cosminexus 機能解説
XMLプロセッサ次の機能を使用できます。
  • DOM API
  • SAX API
  • XSLTトランスフォーマ(XPathを含む)
Cosminexus XML Processor ユーザーズガイド
WebサービスおよびSOAP間通信次の機能を使用できます。
  • RPCを利用したSOAPアプリケーションの開発
  • メッセージングを利用したSOAPアプリケーションの開発
  • EJBを利用したSOAPアプリケーションの開発
  • UDDIクライアントライブラリが提供するJAXR API
Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド
OLTP技術の適用次の機能を使用できます。
  • WebアプリケーションおよびURLグループ(業務ロジック)単位の同時実行スレッド数制御
  • Enterprise Beanの同時実行スレッド数制御(CTMの利用)※2
Cosminexus 機能解説
可用性向上次の機能を使用できます。
  • J2EEサーバ間のセッション情報の引き継ぎ
  • リソース枯渇監視
  • 稼働情報監視
  • 性能解析トレース/障害解析トレースの出力
Cosminexus 機能解説
セキュリティ管理次の機能を使用できます。
  • 統合ユーザ管理
  • 監査ログ出力
  • データベース監査証跡連携
Cosminexus 機能解説
セキュリティ管理Webサービス※2次の機能を使用できます。
  • SOAPメッセージの完全性および秘匿性の保証
  • SOAPメッセージの認証
  • XML署名データの生成および検証
  • XML署名データの暗号化および復号化
Cosminexus Webサービスセキュリティ 使用の手引
Cosminexus XML Security - Core ユーザーズガイド
フレームワークとライブラリ次の機能を使用できます。
  • JSFおよびJSTL
  • Cosminexus提供のはん用部品
  • cFrameworkの利用
※1
アプリケーション開発次の機能を使用できます。
  • MyEclipseを使用したアプリケーションの開発
  • ローカルマシンでのデバッグおよびリモートマシンでのデバッグ
Cosminexus アプリケーション開発ガイド
システム構築次の機能を使用できます。
  • システム構成の一括定義簡易構築(Smart Composer機能またはセットアップウィザード)
  • リモート環境からの各種サーバの設定
  • アーカイブ形式または展開ディレクトリ形式でのアプリケーションのデプロイ
  • リソースアダプタのデプロイ
  • アプリケーションの設定
  • リソースの設定
  • 複数実行環境の切り替え(UNIXの場合)
  • 実行環境の移行性向上(構築済みのシステムの移行)
Cosminexus 機能解説
システム運用次の機能を使用できます。
  • サーバプロセスの一括起動,個別起動,自動起動,監視,再起動
  • J2EEアプリケーションのリロード
  • JSP事前コンパイル
  • 稼働情報監視によるイベント発行自動アクション制御
  • ログ/トレース収集
  • ドメイン一括管理
Cosminexus 機能解説
クラスタソフトウェアとの連携アプリケーションサーバまたは運用管理サーバを対象にした,コールドスタンバイでの1:1の系切り替えができます。また,相互スタンバイ構成や1台のリカバリ専用サーバを用意したN:1リカバリシステム構成も実現できます。Cosminexus 機能解説
JP1との連携JP1の各製品と連携して次の機能を使用できます。
  • 障害の集中監視
  • 稼働性能の監視
  • システム構成定義と管理
  • ジョブによる運用の自動化
  • シナリオによる運用の自動化
  • SNMPでの稼働情報の取得
  • 監査ログの収集と一元管理
Cosminexus 機能解説

注※1 対応するマニュアルはありません。

注※2 Application Server Standardでは使用できません。


バッチアプリケーションを実行するシステムの場合に使用できる主な機能および参照先のマニュアルについて次の表に示します。

表3-2 Cosminexusの主な機能および参照先のマニュアル(バッチアプリケーションを実行するシステムの場合)

機能分類概要参照先
Java言語Java SE 5.0に対応しています。
バッチサーバ次の機能を実現できるバッチサーバを提供しています。
  • バッチ処理を実装したJavaアプリケーションの実行
  • フルガーベージコレクション実行制御
Cosminexus 機能解説
リソース接続とトランザクション管理次の機能に対応したリソース接続とトランザクション管理ができます。
  • コネクションプーリング
  • コネクションシェアリング
  • JNDIによるルックアップ
  • ローカルトランザクション
Cosminexus 機能解説
XMLプロセッサ次の機能を使用できます。
  • DOM API
  • SAX API
  • XSLTトランスフォーマ(XPathを含む)
Cosminexus XML Processor ユーザーズガイド
可用性向上次の機能を使用できます。
  • リソース枯渇監視
  • 稼働情報監視
  • 性能解析トレース/障害解析トレースの出力
Cosminexus 機能解説
セキュリティ管理次の機能を使用できます。
  • 監査ログ出力
  • データベース監査証跡連携
Cosminexus 機能解説
アプリケーション開発次の機能を使用できます。
  • MyEclipseを使用したアプリケーションの開発
  • ローカルマシンでのデバッグおよびリモートマシンでのデバッグ
Cosminexus アプリケーション開発ガイド
システム構築次の機能を使用できます。
  • システム構成の一括定義簡易構築(Smart Composer機能)
  • リモート環境からの各種サーバの設定
  • リソースアダプタのデプロイ
  • リソースの設定
  • 複数実行環境の切り替え(UNIXの場合)
  • 実行環境の移行性向上(構築済みのシステムの移行)
Cosminexus 機能解説
システム運用次の機能を使用できます。
  • サーバプロセスの一括起動,個別起動,自動起動,監視,再起動
  • 稼働情報監視によるイベント発行自動アクション制御
  • ログ/トレース収集
  • ドメイン一括管理
Cosminexus 機能解説
クラスタソフトウェアとの連携アプリケーションサーバを対象にした,コールドスタンバイでの1:1の系切り替えができます。また,相互スタンバイ構成も実現できます。Cosminexus 機能解説
JP1との連携JP1の各製品と連携して次の機能を使用できます。
  • 障害の集中監視
  • 稼働性能の監視
  • システム構成定義と管理
  • ジョブによる運用の自動化
  • シナリオによる運用の自動化
  • SNMPでの稼働情報の取得
  • 監査ログの収集と一元管理
Cosminexus 機能解説

注 バッチアプリケーションを実行するシステムは,Application Server Enterpriseで構築できます。

注※ 対応するマニュアルはありません。