2.15.4 パッケージの登録/修正
パッケージの登録/修正をします。以下の手順で行います。
- イメージビルダーを使用できるコンピュータで,「スタート」メニュー→「プログラム」(または「すべてのプログラム」)→「ServerConductor」→「DeploymentManager」→「イメージビルダー」を選択しイメージビルダーを起動します。
- 「パッケージの登録/修正」をクリックします。「パッケージの登録/修正」画面が表示されます。
- 「パッケージの登録/修正」画面の「ファイル」をクリックすると,以下のメニューが表示されます。
![[図データ]](figure/zu022690.gif)
- Windowsパッケージを作成する場合,「Windowsパッケージ作成」をクリックします。
- 作成したWindowsパッケージを修正する場合,「Windowsパッケージ修正」をクリックします。
- Linuxパッケージを作成する場合,「Linuxパッケージ作成」をクリックします。
- 作成したLinuxパッケージを修正する場合,「Linuxパッケージ修正」をクリックします。
- <この項の構成>
- (1) Windowsパッケージ作成
- (2) Windowsパッケージ修正
- (3) Linuxパッケージ作成
- (4) Linuxパッケージ修正
- (5) パッケージ作成/登録の終了
(1) Windowsパッケージ作成
- 「基本」タブ
「Windowsパッケージ作成」画面の「基本」タブで各項目を入力します。
- <HotFix選択時>
![[図データ]](figure/zu022700.gif)
- <サービスパック選択時>
![[図データ]](figure/zu022710.gif)
- パッケージID
パッケージにつけるID番号です。半角英数と「-」,「_」63バイト以内で入力します。入力は必須です。
- 会社名
パッケージを発行する発行元の名称です。127バイト以内で入力します。
- リリース日付
パッケージをリリースした日付を入力します。西暦/月/日の書式で入力します。
【ヒント】
- リリース日付に無効な値を入力すると,無視されるまたは自動的に補正されます。
- リリース日付の年は4桁,月と日は2桁で入力してください。
- パッケージ概要
パッケージの概要情報を入力します。511バイト以内で入力します。
- タイプ
サービスパック,またはHotFixを選択します。デフォルトはHotFixになります。
- 緊急度
パッケージの緊急度(4種類)を設定します。
HotFixを選択時した場合のデフォルトは「高」になります。
サービスパックを選択時した場合のデフォルトは,「一般」になります。緊急度の種類により管理サーバが自動ダウンロードを行った際の処理が異なります。
以下の表を参考にしてください。
緊急度 | コンピュータの電源状態 | 配信手順 |
---|
最高 | 電源ONのコンピュータ | 適用可のクライアントに即時配信します。 |
電源OFFのコンピュータ | 即座に自動更新通知を発行しますが,電源OFFの場合,自動更新は行なわれません。次回コンピュータの起動時に,パッケージに設定された情報に基づきこのパッケージが適用済みかどうかを判断し,未適用のパッケージだけを配信します。 |
高 | 電源ONのコンピュータ | あらかじめ管理サーバ側で指定した時刻に配信します。 |
電源OFFのコンピュータ | 次回コンピュータの起動時に自動更新を行います。パッケージに設定された情報に基づきこのパッケージが適用済みかどうかを判断し,未適用のパッケージだけを配信します。 |
一般 | - | 管理サーバ側でシナリオを作成し,手動で配信します。 |
低 |
- 【注意!】
- パッケージを登録する際に識別情報を入力していない場合,パッケージが「識別できないパッケージ」となりクライアントに自動更新通知を発信できません。
(例)
HotFixを登録する際に「MS番号」「識別情報」のどちらも入力されていない場合は,管理サーバ側でシナリオを作成し,配信する必要があります。
- タイプを変更した場合,「緊急度」,「実行設定」情報がデフォルトに変わりますので,もう一度確認してください。
- (1) タイプをサービスパックに変更した場合
- 緊急度は「一般」に変更されます。また,実行設定タブの「インストール後再起動が必要」と「単独適用が必要」のチェックボックスが自動的にチェックされます。
- コピーするフォルダに複数のフォルダが追加されている場合,フォルダの設定はパッケージからすべて削除されます。
- (2) タイプをHotFixに変更した場合
- 緊急度は「高」に変更されます。また,実行設定タブの「インストール後再起動が必要」と「単独適用が必要」のチェックボックスが自動的に外されます。
- コピーするフォルダに複数のフォルダが追加されている場合,フォルダの設定はパッケージからすべて削除されます。
-
- MS番号
Microsoft社が発行するサービスパックやHotFixにあらかじめ付けられているMS(KB)番号を入力します。31バイト以内で入力します。
- (入力例)
- KB889293
- Q819696
- 【重要!】
- Microsoft社のHotFixの場合,「MS番号」欄に入力した値とレジストリに書き込まれるMS番号(KBXXXXXXやQXXXXXX)を比較し値が一致した場合適用されていると判断します。必ず正しい値を「KB」もしくは「Q」を含めて入力してください。「MS番号」欄に入力しない場合は,「識別情報」に入力したレジストリやファイルの情報で適用状態を判断します。
- Microsoft社のHotFixの場合,「MS番号」「識別情報」ともに情報を入力していないHotFixは,自動更新の対象となりません。緊急度「最高」または「高」を指定する場合は,どちらかを必ず指定してください。
- サービスパックの場合,「MS番号」「識別情報」の入力は不要です。
- メジャーバージョンとマイナーバージョン
作成するパッケージがサービスパックの場合,メジャーバージョンとマイナーバージョンの入力が必要です。入力できる値は以下になります。
- 有効値:
- メジャーバージョン:0~65535
- マイナーバージョン:0~65535
- 【重要!】
- Microsoft社のサービスパックの場合,メジャーバージョン欄とマイナーバージョン欄に入力した番号と現在のOSにインストールされているサービスパックのバージョンを比較し,適用されているかを判断します。必ず正しい番号を入力してください。
- 【ヒント】
- メジャーバージョンとマイナーバージョンに無効な値を入力すると,自動的に補正されます。
サービスパックの場合,メジャーバージョンとマイナーバージョンの入力は必須です。以下の表を参考にして入力してください。
OS種別 | サービスパック | メジャーバージョン | マイナーバージョン |
---|
Windows Server 2003 R2 | SP1 | 1 | 0 |
SP2 | 2 | 0 |
Windows Server 2003 | SP1 | 1 | 0 |
SP2 | 2 | 0 |
Windows 2000 | SP1 | 1 | 0 |
SP2 | 2 | 0 |
SP3 | 3 | 0 |
SP4 | 4 | 0 |
- 「実行設定」タブ
「Windowsパッケージ作成」画面の「実行設定」タブで各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu022720.gif)
- フォルダ名/「参照」ボタン
パッケージフォルダを入力します。255バイト以内で入力してください。
「参照」ボタンをクリックすると,「フォルダの参照」画面が表示されます。パッケージフォルダを選択後,「OK」ボタンをクリックしてください。
- 追加されたフォルダ
追加済みのパッケージフォルダが表示されます。1つのフォルダだけ追加できます。
- 「追加」ボタン
「フォルダ名」に入力したフォルダを追加されたフォルダに追加します。
- 「削除」ボタン
「追加されたフォルダ」から選択したフォルダを削除します。
「追加されたフォルダ」でフォルダが選択されている場合だけ,「削除」ボタンは有効になります。
- 実行ファイル/「参照」ボタン
パッケージの実行ファイルを「参照」ボタンから選択します。
直接入力も可能で,255バイト以内で入力します。
パス長が255バイトより大きい場合,パスが自動的にクリアされます。
- 【重要!】
- 実行ファイル名に%xx(xxは16進数の0~f)を含むファイル(例:file%9d.exe)は登録しないでください。%xxを含むパッケージは管理サーバに正しくダウンロードできません。
- 【注意!】
- パッケージの実行ファイルに日本語を含むファイルパスを入力すると,IPFアーキテクチャのコンピュータに正しく適用できない場合があります。
- セットアップパラメータ
パッケージのセットアップパラメータを指定します。
パラメータは「実行後再起動しない」と「無人モード」,または「Quietモード」の2つのパラメータを指定してください。半角英数31バイト以内で入力します。
- 【注意!】
サービスパック,ハードウェアのマニュアルを参照した上で指定してください。
- 【ヒント】
- Windows 2000 SP 1,2,3,4を登録する場合は,セットアップパラメータに再起動を行わないようにするために「-z」を指定してください。サイレントインストールは以下の2つのどちらかを指定することを推奨します。
- 「-u」:
- 無人モードで更新します。シナリオ実行中にエラーとなった場合はその箇所でシナリオ実行が止まってしまいます。OSインストール中の場合タイムアウトするまでWebコンソール上ではシナリオ実行中となります。リモートアップデート中の場合Webコンソール上ではシナリオ実行中のままです。
- 「-q」:
- Quietモードで実行します。シナリオ実行中にエラーとなった場合でもそのまま次へ進みます。そのためWebコンソール上でシナリオ実行完了となっていても適用されていない場合があります。
- インストール後再起動が必要
パッケージの適用後に再起動を行う場合に設定します。自動更新方式での適用時に有効です。
- 単独適用が必要
単独での適用が必要なサービスパックやHotFixの場合に設定します。チェックを入れると適用前に自動で再起動を行います。自動更新方式での適用時に有効です。
- 【重要!】
- 登録されたサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルは,管理サーバの内部フォルダにコピーします。登録に必要な空き容量は,登録するサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルの容量の約2倍です。
- ここで登録できるサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルはサイレントインストール型であり,インストール後に再起動をしないものに限ります。(デジタル署名情報によるセキュリティ警告画面が表示されるようなものの場合,適用時にクライアントで確認画面が表示されインストールが続行できません)
- ※ サイレントインストールとは,実行形式(setup.exeやUpdate.exe)を実行すれば自動的にセットアップを行う,「次へ」ボタンのクリックや値の入力が一切不要なセットアップの形式のことです。
- ※ 有効にするために再起動が必要なサービスパック/HotFix等の場合は再起動を行わないオプション(一般的には「-z」)をつけてイメージを登録し,シナリオで「実行後に再起動を行う」オプションを設定するようにしてください。
-
- セットアップパラメータは,サービスパック/HotFixに「/h」,または「-?」のオプションをつけて実行することで調べることができます。サイレントインストール型であり,インストール後に再起動を行わない設定のセットアップパラメータを必ず指定してください。
- 【注意!】
- 「フォルダ名入力フィールド」にUNC(Universal Naming Convention)形式(¥¥「コンピュータ名」¥「共有フォルダ」¥「サブディレクトリ」)の指定はできません。あらかじめ「ネットワークドライブの割り当て」を行い,ドライブレターを割り当ててください。
- Microsoftから提供されるセキュリティパッチの仕様によっては,実行パスに2バイト文字が含まれると処理が正常に行われない可能性があります。パッチを格納する「フォルダ名入力フィールド」は1バイト文字で作成されることを推奨します。
- パッチの登録はフォルダ単位で行われます。1つのフォルダ内には1つのパッチだけを格納するようにしてください。
- 「対応OSと言語」タブ
「Windowsパッケージ作成」画面の「対応OSと言語」タブで各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu022730.gif)
- OS
パッケージを適用するOSを選択します。
【注意!】
- サービスパック/HotFixが対応しているOSを正しく指定してください。
- IPFアーキテクチャマシン用のパッケージを作成する場合は,OSに“OtherOS”を指定してください。
- 「All OS」を選択した場合は,選択できるすべてのOSが対象になります。
- 言語
パッケージを適用するOSの対応言語を選択します。
- OSと言語の「追加」ボタン
選択した「OS」,「言語」を追加します。
- OSと言語の「削除」ボタン
選択した「OS」,「言語」を削除します。
- ベースとなるサービスパック
HotFixが適用できる前提となるサービスパックを指定します。
- ベースとなるサービスパックの「追加」ボタン
選択した「ベースとなるサービスパック」を追加します。
- ベースとなるサービスパックの「削除」ボタン
選択した「ベースとなるサービスパック」を削除します。
- 吸収されるサービスパック
次期サービスパックを指定します。「ベースとなるサービスパック」と併用して使用します。
- (例)
- SP4の適用されたWidnows 2000のコンピュータがある場合,「ベースとなるサービスパック」にSP4を,「吸収されるサービスパック」にSP5を入力しておきます。これにより【SP4が適用されていて,SP5は未適用のコンピュータに適用】という条件になります。
- 吸収されるサービスパックの「追加」ボタン
選択した「吸収されるサービスパック」を追加します。
- 吸収されるサービスパックの「削除」ボタン
選択した「吸収されるサービスパック」を削除します。
- 「依存情報」タブ
パッケージを適用する際に依存情報をチェックします。依存条件を満たす場合だけ適用を行います。
- <依存情報>
- パッケージを適用する際の前提条件となるパッケージを指します。OSのサービスパックに依存する場合,「対応OSと言語」タブの「ベースとなるサービスパック」で指定してください。
- 依存情報は以下の3種類に分類しています。
- 依存パッケージ
- 依存するパッケージがインストールされている場合だけ適用します。
- (例)
- Internet Explorer 6 Service Pack 1用累積的なセキュリティ更新プログラム
- (KB867801)は,Internet Explorer 6 Service Pack 1が適用されていないとインストールできません。
- このような場合,(KB867801)を適用する依存条件がInternet Explorer 6 Service Pack 1となります。
- 依存ファイル情報
ファイルのいずれかの存在有無により適用を行います。ファイルを複数追加した場合は,どれか1つを満たせば適用します。
- 依存レジストリ情報
レジストリのいずれかの存在有無により適用を行います。レジストリ情報を複数追加した場合は,どれか1つを満たせば適用します。
- ※ 「依存パッケージ」「依存ファイル情報」「依存レジストリ情報」を複合して追加した場合は,各項目の条件をすべて満たした場合だけ適用します。
- (例)
- 仮に「依存パッケージ」をA,「依存ファイル情報」をB,「依存レジストリ情報」をC,とします。
- 複合適用条件は下記のようになります。
| 追加情報 | 各適用条件 | 複合適用条件 |
---|
A | 1 | 1,2,3のすべてが適用されている | Aを満たし かつ Bを満たし かつ Cを満たす |
2 |
3 |
B | 1 | 1,2の条件のうちどれか1つを満たす |
2 |
C | 1 | 1,2の条件のうちどれか1つを満たす |
2 |
- 【注意!】
- パッケージがサービスパックに依存している場合,「対応OSと言語」タブで「ベースとなるサービスパック」を選択してください。
- 依存情報の入力方法を説明します。
- 「パッケージ情報ファイル作成」画面の「依存情報」タブをクリックし,「パッケージ適用時にパッケージの依存関係をチェックする」にチェックを入れ,設定する各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu023700.gif)
- 依存パッケージ
- 追加
「依存パッケージ」項目の「追加」ボタンをクリックすると以下の画面が表示されます。
画面に表示されているパッケージは,現在管理サーバに登録されているパッケージです。リストから依存するパッケージを選択し,「追加」ボタンをクリックしてください。
![[図データ]](figure/zu023800.gif)
- 削除
依存パッケージからパッケージを選択し「削除」ボタンをクリックすると,依存パッケージが削除されます。
- 依存ファイル
- 追加
「下記ファイルのいずれかの存在有無により適用を行う」にチェックを入れ「追加」ボタンをクリックすると,以下の画面が表示されます。
各項目を入力し「OK」ボタンをクリックしてください。
![[図データ]](figure/zu023900.gif)
![[図データ]](figure/zu023910.gif)
ファイルパス | 依存するファイルパスとファイル名を入力します。259バイト以内で入力します。 |
ファイルバージョン | ファイルのバージョンを入力します。 半角数字と「.」だけ,31バイト以内で,「x.x.x.x」の形式で入力します。 |
条件 | 存在する | 入力したファイルが存在する場合,パッケージの適用を行います。 |
存在しない | 入力したファイルが存在しない場合,パッケージの適用を行います。 |
- 【ヒント】
- ・ファイルバージョンを入力しない場合は,ファイルの有無が依存条件になります。
- ・ファイルバージョンはファイルプロパティの「バージョン情報」タブから確認できます。
- ・プロパティに「バージョン情報」タブが存在しない,または「バージョン情報」タブの「ファイルバージョン」の項目が空の場合,何も記入する必要はありません。
- 修正
ファイルを選択し「修正」をクリックすると「依存ファイル情報変更」画面が表示されます。
- 削除
ファイルを選択し「削除」をクリックすると「依存ファイル」が削除されます。
- 依存レジストリ
- 追加
「レジストリのいずれかの存在有無により適用を行う」にチェックを入れ「追加」ボタンをクリックすると,以下の画面が表示されます。各項目を入力し「OK」ボタンをクリックしてください。
![[図データ]](figure/zu024000.gif)
![[図データ]](figure/zu024010.gif)
キー名 | ルートキーも含め,レジストリキー名を入力します。255バイト以内で入力します。 |
名前 | キー名に所属する値(ValueName)。255バイト以内で入力します。 |
データ | 値のデータ(ValueData)。
- 「REG_SZ」と「REG_BINARY」…1024バイト以内
- 「REG_DWORD」…0から4294967295までの数字
- 「REG_QWORD」タイプ…0から18446744073709551615までの数字
|
条件 | 存在する | 入力したレジストリが存在する場合,パッケージの適用を行います。 |
存在しない | 入力したレジストリが存在しない場合,パッケージの適用を行います。 |
- 修正
レジストリを選択し「修正」ボタンをクリックすると「依存レジストリ情報変更」画面が表示されます。
- 削除
レジストリを選択し「削除」ボタンをクリックすると,依存レジストリが削除されます。
- 「識別情報」タブ
識別情報を利用して,コンピュータにパッケージが適用されたかを判断します。
- <識別情報>
- サービスパック/HotFixをインストールしたことにより起こる,ファイルとレジストリの変化を「識別情報」として入力します。
- (例)パッチAを登録し,コンピュータに配信します。
- (1) 配信前
- 現在どのパッチがインストールされているか
- ファイル情報やレジストリはどうなっているか
- (2) 配信後
- パッチAが配信されると,ファイルやレジストリにどのような変化があるか
-
- 上記(1)(2)を比較して得られる差分情報を「識別情報」として登録します。
- DPMでは,ここで指定した識別情報を元にパッケージの適用状況を判断します。入力したファイル変更情報とレジストリ変更情報をすべて満たした場合,適用済みと判断します。
-
- 【ヒント】
- 作成するパッケージファイルがMicrosoft社の発行したサービスパック/HotFixである場合,識別情報を入力しなくてもレジストリに書き込まれたMS番号と「基本」タブで入力した「MS番号」を比較して一致していれば適用済みと判断することができます。
- MS番号を持っていない,或いはMS番号で識別できないHotFixの場合や,レジスト等にしか情報が残らないパッケージを適用する場合に,識別情報の入力が必要になります。
パッケージの識別情報の入力方法を説明します。
- 「パッケージ情報ファイル作成」画面の「識別情報」タブをクリックします。「ファイル変更情報」の「追加」,もしくは「レジストリ変更情報」の「追加」をクリックし,各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu024100.gif)
- ファイル変更情報
パッケージを適用したことにより,ファイルシステムに起こる変更情報を元に適用状態の判断を行う場合に使用します。
・追加
「ファイル情報追加」画面が表示されます。
パッケージのファイル識別情報を追加します。
![[図データ]](figure/zu024200.gif)
![[図データ]](figure/zu024210.gif)
・ファイルパス
変化があったファイルパスとファイル名を入力します。
259バイト以内で入力します。
・ファイルバージョン
ファイルのバージョンを入力します。
半角数字と「.」だけ,31バイト以内で,「x.x.x.x」の形式で入力します。
・変更タイプ
以下の選択肢から選択します。
新規作成:パッケージの適用で新規生成される場合に選択します。
書き換え:パッケージの適用で書き換えられる場合に選択します。
バージョンアップ:以下に該当するファイルの場合に選択します。
・既存ファイルより新しいファイルの場合
⇒書き換えを行う仕様のパッチである。
・既存のファイルより古いファイルの場合
⇒書き換えを行わない仕様のパッチである。
・削除:パッケージの適用で削除される場合に選択します。
- 【重要!】
- ファイルパスは利用環境によって異なる場合がありますので,システム環境変数を入力してください。
- (例)C:¥WINNT¥system32の配下,winsock.dllに変化があった場合
- %WinDir%system32¥winsock.dll
-
- 【ヒント】
- ファイルバージョンを入力しない場合は,ファイルの有無が依存条件となります。
- ファイルバージョンはファイルプロパティの「バージョン情報」タブから確認できます。
- プロパティに「バージョン情報」タブが存在しない,または「バージョン情報」タブの「ファイルバージョン」の項目が空の場合,何も記入する必要はありません。
・修正
追加したパッケージのファイル識別情報を修正します。
・削除
追加したパッケージのファイル識別情報を削除します。
- レジストリ変更情報
パッケージを適用したことにより,変更のあるレジストリ情報を元に適用状態の判断を行う場合に使用します。
・追加
「レジストリ情報追加」画面が表示されます。
パッケージのファイル識別情報を追加します。
![[図データ]](figure/zu024300.gif)
![[図データ]](figure/zu024310.gif)
・キー名:ルートキーも含め,レジストリ名を入力します。
・名前:キー名に所属する値(ValueName)
・データ:値のデータ(ValueData)
・種類:値のタイプ(ValueType)
・変更タイプ:以下の選択肢から選択します。
新規作成:パッケージの適用で新規生成される場合。
書き換え:パッケージの適用で書き換えられる場合。
削除:パッケージの適用で削除されます。
・修正
追加したパッケージのレジストリ識別情報を修正します。
・削除
追加したパッケージのレジストリ識別情報を削除します。
- 必要な情報を入力した後「OK」ボタンをクリックすると「パッケージ情報ファイル」が作成されます。
「キャンセル」ボタンをクリックすると入力情報はすべて破棄され「パッケージ情報ファイル作成」画面を閉じます。
以上でWindowsパッケージ作成に必要な情報の入力は完了です。
「Windowsパッケージ作成」画面の「OK」ボタンをクリックしてWindowsパッケージを作成してください。
- 【ヒント】
- イメージビルダーでは,連続登録ができます。続けて登録する場合は,次のパッケージの情報を入力して再度「OK」ボタンをクリックしてください。登録作業を完了する場合は,「完了」ボタンをクリックしてください(一度「OK」ボタンをクリックすると「キャンセル」ボタンは「完了」ボタンになります)。
(2) Windowsパッケージ修正
「Windowsパッケージ修正」メニュー項目を選択します。
![[図データ]](figure/zu022740.gif)
「Windowsパッケージ選択」画面から1つのパッケージ情報を選択し,「修正」ボタンをクリックすると,「Windowsパッケージ修正」画面が表示されます。
![[図データ]](figure/zu022750.gif)
「Windowsパッケージ作成」画面と同様に,「Windowsパッケージ修正」画面にも「基本」,「実行設定」,「対応OSと言語」,「依存情報」および「識別情報」の5つのタブ画面があります。修正できる項目は以下のとおりです。
- 「基本」タブ
「パッケージID」と「タイプ」以外は修正できます。
- 「実行設定」タブ
「コピーするフォルダ」と「実行ファイル」以外は修正できます。
- 「対応OSと言語」タブ
全項目修正できます。
- 「依存情報」タブ
全項目修正できます。
- 「識別情報」タブ
全項目修正できます。
上記各タブ画面の入力方法については「(1) Windowsパッケージ作成」を参照して修正を行ってください。
(3) Linuxパッケージ作成
「Linuxパッケージ作成」メニュー項目を選択した場合,「Linuxパッケージ作成」画面が表示されます。
- 「基本」タブ
「Linuxパッケージ作成」画面の「基本」タブで各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu022760.gif)
- パッケージID
パッケージID番号です。半角英数と「-」,「_」63バイト以内で入力します。入力は必須です。
- 会社名
パッケージを発行する発行元の名称です。127バイト以内で入力します。
- リリース日付
パッケージをリリースした日付です。日付書式はYYYY/MM/DD形式です。
- パッケージ概要
パッケージの概要情報です。511バイト以内で入力します。
- タイプ
本項目は「Linuxパッチ」固定です。
- 緊急度
本項目は「一般」固定です。
- 「OK」ボタン
すべての入力必要な項目を正しく入力した後,「OK」ボタンが有効になります。
「OK」ボタンをクリックしたら,Linuxのパッケージを作成します。
- 「キャンセル」ボタン
何も処理をせずに画面を閉じます。
- 「実行設定」タブ
「Linuxパッケージ作成」画面の「実行設定」タブで各項目を入力します。
![[図データ]](figure/zu022770.gif)
- フォルダ名/「参照」ボタン
パッケージフォルダを入力します。255バイト以内で入力してください。
「参照」ボタンをクリックすると,「フォルダの参照」画面が表示されます。パッケージフォルダを選択後,「OK」ボタンをクリックしてください。
- 追加されたフォルダ
追加済みのパッケージフォルダが表示されます。1つのフォルダだけ追加できます。
- 「追加」ボタン
「フォルダ名」入力域に入力したフォルダを追加されたフォルダに追加します。
- 「削除」ボタン
「追加されたフォルダ」から選択したフォルダを削除します。
「追加されたフォルダ」で1つ以上のあるフォルダが選択されている場合だけ,「削除」ボタンは有効になります。
- 実行ファイル入力域/「参照」ボタン
パッケージの実行ファイルを「参照」から選択します。
255バイト以内で直接入力もできます。
- 【重要!】
- 実行ファイル名に%xx(xxは16進数の0~f)を含むファイル(例:file%9d.exe)は登録しないでください。%xxを含むパッケージは管理サーバに正しくダウンロードできません。
- セットアップパラメータ
パッケージのセットアップパラメータを指定します。
パラメータは「実行後再起動しない」と「無人モード」,または「Quietモード」の2つのパラメータを指定してください。半角英数128バイト以内で入力します。
- 【重要!】
- rpmパッケージを登録する場合はセットアップパラメータに「-i」や「-U」など,インストールに適したオプションを指定してください。
- 【ヒント】
- シェルスクリプトを登録する場合はコンソールにメッセージが出力されないようにしてください。メッセージを出力するとシナリオが失敗します。必要なメッセージの場合はログファイルにリダイレクトし,不要なメッセージの場合は/dev/nullにリダイレクトするなどしてください。
(例)ログに出力する場合
dmseg >> /tmp/dmesg.log
(例)メッセージを保存しない場合
/etc/rc.d/init.d/depagtd start > /dev/null
- rpmパッケージを登録する場合は,登録するパッケージによって「-i」オプションでは正しくインストールができない場合があります。原因として署名がある場合や依存関係があるrpmの可能性があります。また,既にインストール済みの場合も失敗します。
代表的なオプションを以下に記述していますので,内容をもとにセットアップパラメータを指定してください。
オプション | サブオプション | 内容 |
---|
-i | なし | 新しいパッケージをインストールします。 |
-U | なし | 既にインストールされているパッケージのアップグレードを行います。インストールされていない場合もインストールを実施します。古いバージョンはすべて削除されます。 |
-F | なし | 古いバージョンが現在インストールされている場合に限りアップデートを行います。古いバージョンはすべて削除されます。 |
-i | --oldpackage | 既にインストール済みのパッケージよりも古いパッケージをインストールします。 |
-i | --replacefiles | インストール済みの他のパッケージに含まれるファイルを置き換えてしまう場合にもインストールを実行します。 |
-i | --replacepkgs | インストール済みのパッケージを再インストールします。 |
-i | --force | --oldpackage + --replacefiles + --replacepkgs |
-i | --nodeps | 依存関係を無視して強制的にインストールします。 |
-i | --nosignature | 読み込み時にパッケージ,またはヘッダの署名を検査せずに通常インストールを行います。 |
-U | --nosignature | 読み込み時にパッケージ,またはヘッダの署名を検査せずにアップグレードインストールを行います。 |
また,オプションに標準出力されるようなものを指定するとインストールに失敗しますので指定しないでください。
表示系のオプションは以下のようなものになります。
オプション | 内容 |
-v | より多くの情報を表示します。通常はルーチンの進捗メッセージが表示されます。 |
-vv | 詳細なデバッグ用情報をたくさん表示します。 |
-h, --hash | パッケージアーカイブから取り出されるにつれ,50個のハッシュマーク(“#”)を表示して進行状況を表します。 |
--percent | パッケージアーカイブからファイルが取り出されるにつれ,その割合を表示します。 |
オプションの詳細については,お使いのLinuxオンラインヘルプドキュメントを参照してください。
- インストール後再起動が必要
本項目は無効です。
- 単独適用が必要
本項目は無効です。
- 【注意!】
- 実行パスには2バイト文字を含まないでください。2バイト文字を含んだ場合は,文字によって実行パスが正しく認識されない場合があります。
- シェルスクリプトを登録する場合はコンソールにメッセージが出力されないようにしてください。メッセージを出力するとシナリオが失敗します。必要なメッセージの場合はログファイルにリダイレクトし,不要なメッセージの場合は/dev/nullにリダイレクトするなどしてください。
- (例)ログに出力する場合
- dmseg >> /tmp/dmesg.log
- (例)メッセージを保存しない場合
- /etc/rc.d/init.d/depagtd start > /dev/null
- シェルスクリプトは,正常終了時に終了コードが0となるようにしてください。終了コードが0以外の場合,スクリプトの実行は成功していてもシナリオ実行エラーとなります。
以上でLinuxパッケージ作成に必要な情報の入力は完了です。
「Linuxパッケージ作成」画面の「OK」ボタンをクリックして,Linuxパッケージを作成してください。
- 【ヒント】
- イメージビルダーでは,連続登録ができます。続けて登録する場合は,次のパッケージの情報を入力して再度「OK」ボタンをクリックしてください。登録作業を完了する場合は,「完了」ボタンをクリックしてください。(一度「OK」ボタンをクリックした後は,「キャンセル」ボタンは「完了」ボタンになります。)
(4) Linuxパッケージ修正
- 「Linuxパッケージ修正」メニュー項目を選択すると,「Linuxパッケージ選択」画面が表示されます。
![[図データ]](figure/zu022780.gif)
- 「Linuxパッケージ選択」画面から1つのパッケージ情報を選択して,「修正」ボタンをクリックすると,「Linuxパッケージ修正」画面が表示されます。
![[図データ]](figure/zu022790.gif)
「Linuxパッケージ作成」画面と同様に,「Linuxパッケージ修正」画面にも「基本」,「実行設定」の2つのタブ画面があります。修正できる項目は以下のとおりです。
- 「基本」タブ
「パッケージID」,「タイプ」および「緊急度」以外は,修正できます。
- 「実行設定」タブ
「コピーするフォルダ」,「実行ファイル」以外は修正できます。
上記各タブ画面の入力方法については「(3) Linuxパッケージ作成」を参照して修正を行ってください。
(5) パッケージ作成/登録の終了
「終了」メニューをクリックすると,「パッケージの登録/修正」画面が閉じます。
この時点で,登録したパッケージの緊急度によってクライアントに自動更新通知を発信するかを決めます。緊急度が「最高」のパッケージを登録している場合は,パッケージの適用可のクライアントに自動更新通知を発信し,即座に適用します。