2.15.4 パッケージの登録/修正

パッケージの登録/修正をします。以下の手順で行います。

  1. イメージビルダーを使用できるコンピュータで,「スタート」メニュー→「プログラム」(または「すべてのプログラム」)→「ServerConductor」→「DeploymentManager」→「イメージビルダー」を選択しイメージビルダーを起動します。
  2. 「パッケージの登録/修正」をクリックします。「パッケージの登録/修正」画面が表示されます。
  3. 「パッケージの登録/修正」画面の「ファイル」をクリックすると,以下のメニューが表示されます。

    [図データ]

    • Windowsパッケージを作成する場合,「Windowsパッケージ作成」をクリックします。
    • 作成したWindowsパッケージを修正する場合,「Windowsパッケージ修正」をクリックします。
    • Linuxパッケージを作成する場合,「Linuxパッケージ作成」をクリックします。
    • 作成したLinuxパッケージを修正する場合,「Linuxパッケージ修正」をクリックします。
<この項の構成>
(1) Windowsパッケージ作成
(2) Windowsパッケージ修正
(3) Linuxパッケージ作成
(4) Linuxパッケージ修正
(5) パッケージ作成/登録の終了

(1) Windowsパッケージ作成

 (1) タイプをサービスパックに変更した場合
緊急度は「一般」に変更されます。また,実行設定タブの「インストール後再起動が必要」と「単独適用が必要」のチェックボックスが自動的にチェックされます。
コピーするフォルダに複数のフォルダが追加されている場合,フォルダの設定はパッケージからすべて削除されます。
 (2) タイプをHotFixに変更した場合
緊急度は「高」に変更されます。また,実行設定タブの「インストール後再起動が必要」と「単独適用が必要」のチェックボックスが自動的に外されます。
コピーするフォルダに複数のフォルダが追加されている場合,フォルダの設定はパッケージからすべて削除されます。
 
【注意!】

サービスパック,ハードウェアのマニュアルを参照した上で指定してください。

【ヒント】
  • Windows 2000 SP 1,2,3,4を登録する場合は,セットアップパラメータに再起動を行わないようにするために「-z」を指定してください。サイレントインストールは以下の2つのどちらかを指定することを推奨します。
「-u」:
無人モードで更新します。シナリオ実行中にエラーとなった場合はその箇所でシナリオ実行が止まってしまいます。OSインストール中の場合タイムアウトするまでWebコンソール上ではシナリオ実行中となります。リモートアップデート中の場合Webコンソール上ではシナリオ実行中のままです。
「-q」:
Quietモードで実行します。シナリオ実行中にエラーとなった場合でもそのまま次へ進みます。そのためWebコンソール上でシナリオ実行完了となっていても適用されていない場合があります。
  • その他のサービスパック,HotFixのパラメータについては,あらかじめ実行ファイルに「/?」を指定して実行し,パラメータを確認してください。
  • Windows Server 2003 SP1,SP2を適用する場合は,「付録D Windows Server 2003 Service Pack 1,Service Pack2対応」を参照してください。

 

【重要!】
  • 登録されたサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルは,管理サーバの内部フォルダにコピーします。登録に必要な空き容量は,登録するサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルの容量の約2倍です。
  • ここで登録できるサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルはサイレントインストール型であり,インストール後に再起動をしないものに限ります。(デジタル署名情報によるセキュリティ警告画面が表示されるようなものの場合,適用時にクライアントで確認画面が表示されインストールが続行できません)
※ サイレントインストールとは,実行形式(setup.exeやUpdate.exe)を実行すれば自動的にセットアップを行う,「次へ」ボタンのクリックや値の入力が一切不要なセットアップの形式のことです。
※ 有効にするために再起動が必要なサービスパック/HotFix等の場合は再起動を行わないオプション(一般的には「-z」)をつけてイメージを登録し,シナリオで「実行後に再起動を行う」オプションを設定するようにしてください。
 
  • セットアップパラメータは,サービスパック/HotFixに「/h」,または「-?」のオプションをつけて実行することで調べることができます。サイレントインストール型であり,インストール後に再起動を行わない設定のセットアップパラメータを必ず指定してください。
【注意!】
  • 「フォルダ名入力フィールド」にUNC(Universal Naming Convention)形式(¥¥「コンピュータ名」¥「共有フォルダ」¥「サブディレクトリ」)の指定はできません。あらかじめ「ネットワークドライブの割り当て」を行い,ドライブレターを割り当ててください。
  • Microsoftから提供されるセキュリティパッチの仕様によっては,実行パスに2バイト文字が含まれると処理が正常に行われない可能性があります。パッチを格納する「フォルダ名入力フィールド」は1バイト文字で作成されることを推奨します。
  • パッチの登録はフォルダ単位で行われます。1つのフォルダ内には1つのパッチだけを格納するようにしてください。
  1. 依存パッケージ
    • 依存するパッケージがインストールされている場合だけ適用します。
    (例)
    Internet Explorer 6 Service Pack 1用累積的なセキュリティ更新プログラム
    (KB867801)は,Internet Explorer 6 Service Pack 1が適用されていないとインストールできません。
    このような場合,(KB867801)を適用する依存条件がInternet Explorer 6 Service Pack 1となります。
  2. 依存ファイル情報
    ファイルのいずれかの存在有無により適用を行います。ファイルを複数追加した場合は,どれか1つを満たせば適用します。
  3. 依存レジストリ情報
    レジストリのいずれかの存在有無により適用を行います。レジストリ情報を複数追加した場合は,どれか1つを満たせば適用します。
     「依存パッケージ」「依存ファイル情報」「依存レジストリ情報」を複合して追加した場合は,各項目の条件をすべて満たした場合だけ適用します。
    (例)
    仮に「依存パッケージ」をA,「依存ファイル情報」をB,「依存レジストリ情報」をC,とします。
    複合適用条件は下記のようになります。
     追加情報各適用条件複合適用条件
    A11,2,3のすべてが適用されているAを満たし
    かつ
    Bを満たし
    かつ
    Cを満たす
    2
    3
    B11,2の条件のうちどれか1つを満たす
    2
    C11,2の条件のうちどれか1つを満たす
    2
    【注意!】
    パッケージがサービスパックに依存している場合,「対応OSと言語」タブで「ベースとなるサービスパック」を選択してください。
依存情報の入力方法を説明します。
  1. 「パッケージ情報ファイル作成」画面の「依存情報」タブをクリックし,「パッケージ適用時にパッケージの依存関係をチェックする」にチェックを入れ,設定する各項目を入力します。

    [図データ]

     
  2. 依存パッケージ
    • 追加
      「依存パッケージ」項目の「追加」ボタンをクリックすると以下の画面が表示されます。
      画面に表示されているパッケージは,現在管理サーバに登録されているパッケージです。リストから依存するパッケージを選択し,「追加」ボタンをクリックしてください。

      [図データ]

    • 削除
      依存パッケージからパッケージを選択し「削除」ボタンをクリックすると,依存パッケージが削除されます。
  3. 依存ファイル
    • 追加
      「下記ファイルのいずれかの存在有無により適用を行う」にチェックを入れ「追加」ボタンをクリックすると,以下の画面が表示されます。
      各項目を入力し「OK」ボタンをクリックしてください。

      [図データ]

      [図データ]

      ファイルパス依存するファイルパスとファイル名を入力します。259バイト以内で入力します。
      ファイルバージョンファイルのバージョンを入力します。
      半角数字と「.」だけ,31バイト以内で,「x.x.x.x」の形式で入力します。
      条件存在する入力したファイルが存在する場合,パッケージの適用を行います。
      存在しない入力したファイルが存在しない場合,パッケージの適用を行います。
    【ヒント】
    ・ファイルバージョンを入力しない場合は,ファイルの有無が依存条件になります。
    ・ファイルバージョンはファイルプロパティの「バージョン情報」タブから確認できます。
    ・プロパティに「バージョン情報」タブが存在しない,または「バージョン情報」タブの「ファイルバージョン」の項目が空の場合,何も記入する必要はありません。
    • 修正
      ファイルを選択し「修正」をクリックすると「依存ファイル情報変更」画面が表示されます。
    • 削除
      ファイルを選択し「削除」をクリックすると「依存ファイル」が削除されます。
  4. 依存レジストリ
    • 追加
      「レジストリのいずれかの存在有無により適用を行う」にチェックを入れ「追加」ボタンをクリックすると,以下の画面が表示されます。各項目を入力し「OK」ボタンをクリックしてください。

      [図データ]

      [図データ]

      キー名ルートキーも含め,レジストリキー名を入力します。255バイト以内で入力します。
      名前キー名に所属する値(ValueName)。255バイト以内で入力します。
      データ値のデータ(ValueData)。
      • 「REG_SZ」と「REG_BINARY」…1024バイト以内
      • 「REG_DWORD」…0から4294967295までの数字
      • 「REG_QWORD」タイプ…0から18446744073709551615までの数字
      条件存在する入力したレジストリが存在する場合,パッケージの適用を行います。
      存在しない入力したレジストリが存在しない場合,パッケージの適用を行います。
    • 修正
      レジストリを選択し「修正」ボタンをクリックすると「依存レジストリ情報変更」画面が表示されます。
    • 削除
      レジストリを選択し「削除」ボタンをクリックすると,依存レジストリが削除されます。
  1. 「パッケージ情報ファイル作成」画面の「識別情報」タブをクリックします。「ファイル変更情報」の「追加」,もしくは「レジストリ変更情報」の「追加」をクリックし,各項目を入力します。

    [図データ]

    • ファイル変更情報
      パッケージを適用したことにより,ファイルシステムに起こる変更情報を元に適用状態の判断を行う場合に使用します。
       
      ・追加
       「ファイル情報追加」画面が表示されます。
       パッケージのファイル識別情報を追加します。

      [図データ]

      [図データ]

       ・ファイルパス
        変化があったファイルパスとファイル名を入力します。
        259バイト以内で入力します。
       ・ファイルバージョン
        ファイルのバージョンを入力します。
        半角数字と「.」だけ,31バイト以内で,「x.x.x.x」の形式で入力します。
       ・変更タイプ
        以下の選択肢から選択します。
         新規作成:パッケージの適用で新規生成される場合に選択します。
         書き換え:パッケージの適用で書き換えられる場合に選択します。
         バージョンアップ:以下に該当するファイルの場合に選択します。
         ・既存ファイルより新しいファイルの場合
          ⇒書き換えを行う仕様のパッチである。
         ・既存のファイルより古いファイルの場合
          ⇒書き換えを行わない仕様のパッチである。
         ・削除:パッケージの適用で削除される場合に選択します。
       
    【重要!】
    ファイルパスは利用環境によって異なる場合がありますので,システム環境変数を入力してください。
    (例)C:¥WINNT¥system32の配下,winsock.dllに変化があった場合
        %WinDir%system32¥winsock.dll
     
    【ヒント】
    • ファイルバージョンを入力しない場合は,ファイルの有無が依存条件となります。
    • ファイルバージョンはファイルプロパティの「バージョン情報」タブから確認できます。
    • プロパティに「バージョン情報」タブが存在しない,または「バージョン情報」タブの「ファイルバージョン」の項目が空の場合,何も記入する必要はありません。
       
      ・修正
       追加したパッケージのファイル識別情報を修正します。
      ・削除
       追加したパッケージのファイル識別情報を削除します。
       
    • レジストリ変更情報
      パッケージを適用したことにより,変更のあるレジストリ情報を元に適用状態の判断を行う場合に使用します。
      ・追加
       「レジストリ情報追加」画面が表示されます。
       パッケージのファイル識別情報を追加します。

      [図データ]

      [図データ]

       ・キー名:ルートキーも含め,レジストリ名を入力します。
       ・名前:キー名に所属する値(ValueName)
       ・データ:値のデータ(ValueData)
       ・種類:値のタイプ(ValueType)
       ・変更タイプ:以下の選択肢から選択します。
         新規作成:パッケージの適用で新規生成される場合。
         書き換え:パッケージの適用で書き換えられる場合。
         削除:パッケージの適用で削除されます。
      ・修正
       追加したパッケージのレジストリ識別情報を修正します。
      ・削除
       追加したパッケージのレジストリ識別情報を削除します。
  2. 必要な情報を入力した後「OK」ボタンをクリックすると「パッケージ情報ファイル」が作成されます。
    「キャンセル」ボタンをクリックすると入力情報はすべて破棄され「パッケージ情報ファイル作成」画面を閉じます。

以上でWindowsパッケージ作成に必要な情報の入力は完了です。

「Windowsパッケージ作成」画面の「OK」ボタンをクリックしてWindowsパッケージを作成してください。

【ヒント】
イメージビルダーでは,連続登録ができます。続けて登録する場合は,次のパッケージの情報を入力して再度「OK」ボタンをクリックしてください。登録作業を完了する場合は,「完了」ボタンをクリックしてください(一度「OK」ボタンをクリックすると「キャンセル」ボタンは「完了」ボタンになります)。

(2) Windowsパッケージ修正

「Windowsパッケージ修正」メニュー項目を選択します。

[図データ]

「Windowsパッケージ選択」画面から1つのパッケージ情報を選択し,「修正」ボタンをクリックすると,「Windowsパッケージ修正」画面が表示されます。

[図データ]

「Windowsパッケージ作成」画面と同様に,「Windowsパッケージ修正」画面にも「基本」,「実行設定」,「対応OSと言語」,「依存情報」および「識別情報」の5つのタブ画面があります。修正できる項目は以下のとおりです。

上記各タブ画面の入力方法については「(1) Windowsパッケージ作成」を参照して修正を行ってください。

(3) Linuxパッケージ作成

「Linuxパッケージ作成」メニュー項目を選択した場合,「Linuxパッケージ作成」画面が表示されます。

【注意!】
  • 実行パスには2バイト文字を含まないでください。2バイト文字を含んだ場合は,文字によって実行パスが正しく認識されない場合があります。
  • シェルスクリプトを登録する場合はコンソールにメッセージが出力されないようにしてください。メッセージを出力するとシナリオが失敗します。必要なメッセージの場合はログファイルにリダイレクトし,不要なメッセージの場合は/dev/nullにリダイレクトするなどしてください。
(例)ログに出力する場合
   dmseg >> /tmp/dmesg.log
(例)メッセージを保存しない場合
   /etc/rc.d/init.d/depagtd start > /dev/null
  • シェルスクリプトは,正常終了時に終了コードが0となるようにしてください。終了コードが0以外の場合,スクリプトの実行は成功していてもシナリオ実行エラーとなります。

以上でLinuxパッケージ作成に必要な情報の入力は完了です。

「Linuxパッケージ作成」画面の「OK」ボタンをクリックして,Linuxパッケージを作成してください。

【ヒント】
イメージビルダーでは,連続登録ができます。続けて登録する場合は,次のパッケージの情報を入力して再度「OK」ボタンをクリックしてください。登録作業を完了する場合は,「完了」ボタンをクリックしてください。(一度「OK」ボタンをクリックした後は,「キャンセル」ボタンは「完了」ボタンになります。)

(4) Linuxパッケージ修正

上記各タブ画面の入力方法については「(3) Linuxパッケージ作成」を参照して修正を行ってください。

(5) パッケージ作成/登録の終了

「終了」メニューをクリックすると,「パッケージの登録/修正」画面が閉じます。

この時点で,登録したパッケージの緊急度によってクライアントに自動更新通知を発信するかを決めます。緊急度が「最高」のパッケージを登録している場合は,パッケージの適用可のクライアントに自動更新通知を発信し,即座に適用します。