1.1.5 DPMで管理対象となるコンピュータの設定について
管理対象となるコンピュータが以下のハードウェア/ソフトウェア環境を満たしているかどうか確認してください。
- ハードウェア環境
メモリ容量 | クライアントサービス for DPMのインストールに約8MB必要。 |
ディスク容量 | クライアントサービス for DPMのインストールに約5MB必要。 |
LAN | Wake On LAN・PXEブート対応のLANボード |
- 【注意!】
- 「プログラムの追加と削除」では,ディスク容量が5MBより大きく表示されますが,問題ありません。
- マルチブート環境は,サポートしていません。
- 増設LANボードを使用したPXE(Preboot Execution Environment)ブート,WOL(Wake On Lan)は,サポートしていません。
- ソフトウェア環境
サポートOS※1 | (IA32)Windows 2000 Advanced Server,Server (IA32)Windows Server 2003 Standard Edition,Enterprise Edition (IA32)Windows Server 2003 R2 Standard Edition,Enterprise Edition (IA32)Windows Server 2008 Standard Edition,Enterprise Edition※2 (EM64T)Windows Server 2003 Standard x64 Edition,Enterprise x64 Edition (EM64T)Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition,Enterprise x64 Edition (EM64T)Windows Server 2008 Standard x64 Edition,Enterprise x64 Edition※2 (IPF) Windows Server 2003 Enterprise Edition for Itanium-based Systems (IPF) Windows Server 2008 for Itanium-based Systems※2 (IA32)Red Hat Enterprise Linux AS3,ES3 (IA32)Red Hat Enterprise Linux AS4,ES4 (IA32)Red Hat Enterprise Linux 5 (x86) (IA32)Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (x86) (EM64T)Red Hat Enterprise Linux AS4,ES4 (AMD64 & Intel EM64T) (EM64T)Red Hat Enterprise Linux 5 (AMD/Intel 64) (EM64T)Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (AMD/Intel 64) (IPF) Red Hat Enterprise Linux AS3 (IPF) Red Hat Enterprise Linux AS4 (IPF)Red Hat Enterprise Linux 5 (Intel Itanium) (IPF)Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (Intel Itanium) |
- ※1 OSによって対応機能に違いがあります。詳細は,「はじめに」のサポート対応表を参照ください。
- ※2 Full Installationだけサポートします。
- 【重要!】
- Windows OSをインストールした環境のディスク複製OSインストールを行う場合は,Windows起動ドライブがCドライブとなるように構築してください。その他のドライブについても,ドライブの追加/変更を行った場合は,ディスク複製後にドライブ文字が変更となる可能性があります。詳細については,「2.1.1 ディスク複製によるOSセットアップ(Windows)」の注意事項を参照してください。
- ActiveDirectoryサーバ(ドメインコントローラ)のバックアップ/リストアは,対応していません。また,ディスク複製,OSクリアインストール機能を用いてActiveDirectoryサーバ(ドメインコントローラ)をセットアップすることはできません。
- 【ヒント】
- IPF装置は,JP1/ServerConductor/Deployment Manager Enterprise Editionだけサポートします。
- 管理対象となるコンピュータのBIOSに以下の設定を行ってください。
- PXEブートするために,BIOSの起動順位の設定項目からネットワークをHDDより上位に設定してください。また,LANカードが複数ある場合は,DPMで管理を行うLANカードだけHDDより上位に設定し,それ以外はHDDより下位に設定してください。
- DPMで管理を行わないLANカードをHDDより上位に設定すると,シナリオ実行エラーなどの原因になります。
- 【重要!】
- BIOSの設定方法はご使用のBIOSによって異なります。詳しくはハードウェアに添付されているマニュアル,またはJP1/ServerConductor/Deployment Managerサプリメントガイドを参照してください。BIOSの設定を変更する場合は十分注意して行ってください。
- 以下の操作により管理対象コンピュータのLANボードの構成が変更された場合は,管理サーバが保持している情報を更新するために管理対象コンピュータを再起動してください。
-LANボードの追加
-LANボードの取り外し
-LANボードの取り付け位置の変更
-BIOSによる起動順位の設定変更
- リモート電源ON機能を利用するには,管理対象となるコンピュータが以下の要件を満たしている必要があります。
- -Wake On LANができるLANボードを有すること
- -BIOSでWake On LANの設定をしていること
- -OSでシャットダウン後の電源OFF状態(S5状態)からWake On LANができること
- 【重要!】
- BIOSでWake On LANの設定をしていない場合やハードウェアとしてWake On LANをサポートしていない場合,電源ONはできません。BIOSの設定方法はご使用のBIOSによって異なります。詳しくはハードウェアに添付されているマニュアル,またはJP1/ServerConductor/Deployment Managerサプリメントガイドを参照してください。BIOSの設定を変更する場合は十分注意して行ってください。
クライアントサービス for DPMのインストールを行ってください。インストールの方法は「1.2.5 クライアントサービス for DPMのインストール」を参照してください。
- 【ヒント】
- DPMを使用してOSのクリアインストールを行った場合は自動でインストールされます(HA8000へRed Hat Enterprise Linuxをインストールする場合を除く)。
管理対象となるコンピュータのOS上のネットワーク接続のIPアドレスの取得方法は,DHCPによる自動取得,固定IPアドレスのどちらの方法でも設定を行うことができます。
- 【重要!】
- DPMが使用する管理対象コンピュータのMACアドレス以外にデータが送信されるような構成(例:リンクアグリゲーション)では,次の機能が使用できなくなります。
- ディスク複製インストール
- OSクリアインストール
- バックアップ/リストア
- ディスク構成チェック
- BIOS/ファームウェアのアップデート
- 【注意!】
- クライアントサービスfor DPMをインストールするコンピュータのIPアドレス数は以下の個数を越えないように設定してください。
Windows OSの場合 1LANボード当たり16個,全LANボード合計で128個
Linux OSの場合 全LANボード合計で16個
- 「クライアントサービス for DPM」をインストールしたコンピュータでIPアドレスを変更した場合は必ずそのコンピュータを再起動してください。再起動しないままで使用するとDPMからシナリオ実行/シャットダウンが行えません。ただし,DHCPサーバからIPアドレスを取得する設定の場合,OSが再起動された場合に前回と違うIPアドレスが割り振られることがありますが,この場合は再起動不要です。
管理対象となるコンピュータのOSがLinuxの場合,クライアントサービス for DPMを使用してネットワークカード情報の取得,Linuxパッチの配信ができるのは以下のポートになります。
- bonding インタフェースの場合 bond0~bond9
- hbondingインタフェースの場合 hbond0~hbond9
- ethernet インタフェースの場合 eth0~eth9
bondingおよびhbondingドライバが正しく動作するためには,procファイルシステム(/proc)がマウントされている必要があります。また,bondingおよびhbondingドライバの動作モードのうち,active-backupだけをサポートします。
PXEブート用のLANボードをbondingおよびhbondingドライバによって二重化する場合は,PXEブート用のMACアドレスを設定してください。
次のOSのbondingドライバをサポートします。
- Red Hat Enterprise Linux 3
- Red Hat Enterprise Linux 4
- Red Hat Enterprise Linux 5
次のOSのhbondingドライバをサポートします。
- Red Hat Enterprise Linux 4
- Red Hat Enterprise Linux 5
iSCSI(Internet Small Computer System Interface)ストレージをDPMの管理対象として利用する場合は以下の構成であることを確認してください。なお,iSCSIストレージを利用する場合は,「1.5 iSCSIストレージを管理対象とする場合の注意事項」を参照してください。
- IA32アーキテクチャマシンであること
- iSCSIブートに対応したLANボードを使用し,BIOSにiSCSIブート設定を行っていること
iSCSIブートに対する機能対応表を以下に記載します。
機能 | Windows Server 2008 | Windows Server 2003 | Linux |
---|
ディスク複製インストール | ○ | × | × |
OSクリアインストール | × | × | × |
サービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルの適用 | ○ | ○ | × |
バックアップ/リストア | ○ | ○ | × |
BIOS/ファームウェアのアップデート | × | × | × |
電源ON | ○ | ○ | × |
シャットダウン | ○ | ○ | × |
電源ON/OFFの状態確認 | ○ | ○ | × |
OS/サービスパック/HotFix/Linuxパッチファイル情報取得 | ○ | ○ | × |