2.5.3 リストアシナリオファイルの作成

リストアのシナリオファイルの作成方法について説明します。

バックアップファイル作成時に「ベリファイデータを作成する」にチェックを入れている場合は,リストアのシナリオファイル作成前に,「2.5.7 バックアップイメージファイル確認ツール」を実行されることを推奨します。

【重要!】
複数のサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルの適用,リストアの異なるシナリオを一斉実行する場合はマルチキャストの設定をしてください。詳細は「2.5.5 複数のサービスパック/HotFix/Linuxパッチファイルの適用,リストアの異なるシナリオを一斉実行する際の注意点」を参照してください。
  1. DPMのメインウィンドウ画面の「シナリオ」メニューから「シナリオファイルの作成」を選択します。「シナリオファイルの作成」画面が表示されます。メインウィンドウ画面の[図データ]をクリックしても,同様の操作ができます。
  2. クライアントがIPFの場合,シナリオの作成画面で「HW設定」タブをクリックし「イメージファイル名」のコンボボックスで「nbprestvar.efi」を選択してください。

    [図データ]

  3. 「シナリオファイルの作成」画面で「バックアップ/リストア」タブをクリックし,「バックアップ/リストアを選択する」のチェックボックスにチェックを入れます。各項目が入力できるようになります。

    [図データ]

  4. 「シナリオファイルの作成」画面で「リストア」にチェックを入れます。次に「参照」をクリックします。「イメージファイル設定」画面が表示されますので,リストアしたいバックアップファイルを指定し,ファイル名を入力します。入力したら,「OK」ボタンをクリックしてください。
  5. 「シナリオファイルの作成」画面に戻り,「イメージファイル」欄に3.で指定したファイルが入力されます。次に「バックアップ/リストア対象」から「ディスク番号」を指定します。
    【重要!】
    「ディスク番号」の詳細は,「2.5.1 バックアップシナリオファイルの作成」を参照ください。
  6. パーティションを指定してリストアする場合は,「パーティション指定」の「指定する」にチェックを入れ,「ディスク番号」とともに番号を設定します。
    【重要!】
    • パーティション指定のリストアシナリオを設定する場合は,バックアップ元とリストア先のパーティションサイズとフォーマットを一致させてください。
      (例)
      NTFSで5GBのパーティションをバックアップしたファイルは,同じNTFSでフォーマットされた5GBのパーティションだけリストアできます。 
    • ディスク単位でバックアップしたファイルをパーティション指定でリストアできません。
    【注意!】
    • 通常,「パーティション番号」はディスクの先頭から順に割り振りますが,ディスクに隠しパーティションや拡張パーティションがあると,番号の振り方が変わります。詳細は,「2.5.1 バックアップシナリオファイルの作成」を参照ください。
  7. ユニキャストでデータを送信する場合は,「リストア開始条件」の「ユニキャストでデータを送信する」にチェックを入れてください。
    【ヒント】
    ルータを越えた別セグメントのネットワークにリストアを行う際などの,マルチキャストのデータが送信できない場合に入れてください。
    【注意!】
    「ユニキャストでデータを送信する」にチェックを入れた場合は8.の設定は必要ありません。9.へ進んでください。
  8. マルチキャストで配信を行う場合は,このシナリオを割り当てるコンピュータの数を「最大ターゲット数」に入力し,「最大待ち時間」を入力します。
    最大ターゲット数
    リストア選択時だけ設定できます。ここで指定した数のコンピュータの準備が揃うとリストアが開始されます。
    【注意!】
    • 最大ターゲット数を越えてコンピュータを実行した場合,最大ターゲット数を越えて実行したコンピュータはリストア実行待ちとなります。
    • 実行待ちとなったコンピュータは,実行中のコンピュータのリストアが完了次第,最大ターゲット数あるいは最大待ち時間のどちらかの条件を満たすか,「バックアップ/リストア実行一覧」画面で「今すぐ実行」のクリックにより開始されます。
    • 「ユニキャストでデータを送信する」にチェックを入れた場合,設定は無効となります。
    最大待ち時間
    リストア選択時だけ設定できます。ここで指定した待ち時間を過ぎると,実行できる状態となっているコンピュータだけリストアが開始されます。
    【重要!】
    • リストアの実行は,シナリオの実行を指示後,実行準備の完了したコンピュータの台数が最大ターゲット数と同じ台数になるか,最大待ち時間が経過するまで待機します。
    • 最大ターゲット数,最大待ち時間の両方とも指定しない場合は,シナリオ実行後,自動的にリストアが開始されることはありません。その場合は,「バックアップ/リストア実行一覧」で「今すぐ実行」をクリックしてリストアを開始してください。
    【注意!】
    「ユニキャストでデータを送信する」にチェックを入れた場合,設定は無効となります。
  9. シナリオ実行時のオプションを設定する場合は,「オプション」タブをクリックします。
    OSが起動しているコンピュータに対しシナリオ実行を行いたい場合は,「シナリオ実行前に再起動の強制実行を行う」にチェックを入れてください。
    【ヒント】
    「シナリオ実行前に再起動の強制実行を行う」を行うためにはクライアントコンピュータにDPMのサービスをインストールしてください。詳しくは「1.2.5 クライアントサービス for DPMのインストール」を参照してください。
    【注意!】
    Windowsの管理対象コンピュータの状態が以下の場合は,「シナリオ実行前に再起動の強制実行を行う」にチェックを入れていてもシャットダウンできません。
    ・ワークステーションロックによりロックされている状態
    ・パスワード付きスクリーンセーバによるロック状態
    ・リモートデスクトップ,ターミナルサービス,その他リモート接続ソフトから接続された状態
    ・編集中のデータやシャットダウン要求に応答しないアプリケーションが存在する状態
    シナリオ実行後にコンピュータの電源をOFFにしたい場合は,「実行後に電源を切断する」にチェックを入れてください。
  10. リストアと同時にBIOS/ファームウェアのアップデートを行う場合は,「2.6 BIOS/ファームウェアの更新およびEFIアプリケーションの実行」をご覧になってイメージを登録し「HW設定」のタブから設定を行ってください。
    【注意!】
    複数タブを指定する場合,画面左側のタブから設定してください。
    またリストアと同時にOS,アップデートタブの設定を行うことはできません。
  11. 設定が終了したらシナリオ名を入力後,「OK」ボタンをクリックします。これで,シナリオビューに新しくリストアのシナリオが追加されます。
    【ヒント】
    シナリオ名は58バイト以内の全角/半角英数字で入力できます。ただし,「.」ピリオド,「,」カンマ,「¥」,「/」,「:」,「;」,「*」,「?」,「"」,「<」,「>」,「|」は使用できません。

フルセクタオプションを設定したシナリオで作成したバックアップイメージは,同様にフルセクタオプションを設定したリストアシナリオだけリストアできます。

フルセクタシナリオオプションの設定方法については,「2.5.6 フルセクタシナリオオプションの設定」を参照してください。