2.20.5 クライアントサービス for DPMの上書きインストール
クライアントサービス for DPMの上書きインストールについて説明します。
IA32アーキテクチャマシンとIPFアーキテクチャマシンでは,手順が異なります。IA32アーキテクチャマシンをご利用の場合は,「(1) クライアントサービス for DPMの自動アップグレード」,「(2) シナリオによるクライアントサービス for DPMのアップグレード」,「(3) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IA32専用)」を,IPFアーキテクチャコンピュータをご利用の場合は,「(4) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IPF専用)」を参照してください。
- 【注意!】
- DPM 07-56より前のバージョンからアップグレードする場合は,アップグレード前に以下を行ってください。
- クライアントサービス for DPM(IA32/EM64T/IPF版Windows)
(a) 以下のレジストリの「値のデータ」を「5000(10進)」に変更してください。
キー名:HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥
Services¥depagent¥Parameters
名前 :DepCommTimeOut
(b) 「スタート」メニュー→「コントロールパネル」→「管理ツール」→「サービス」から,DeploymentManager Agent Serviceを再起動してください。
- クライアントサービス for DPM(Linux)
(a) クライアントサービス for DPMをインストールしているコンピュータに,rootアカウントでログオンします。
(b) 以下のファイルをテキストエディタ等で開きます。
また,以下のファイルは,事前にバックアップを取っておくことを推奨します。
/usr/nec/dpm/agent/etc/server.inf
(c) 「DepCommTimeOut」を「5000」に変更してください。
(例)[変更前]DepCommTimeOut=1000
[変更後]DepCommTimeOut=5000
(d) 以下コマンドを実行してください。
# service depagt restart
- <この項の構成>
- (1) クライアントサービス for DPMの自動アップグレード
- (2) シナリオによるクライアントサービス for DPMのアップグレード
- (3) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IA32専用)
- (4) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IPF専用)
(1) クライアントサービス for DPMの自動アップグレード
- ■ クライアントサービス for DPMの自動アップグレードとは
- すでにクライアントサービス for DPMがインストールされている場合,クライアント1台ずつに対して,本バージョンのクライアントサービス for DPMを再インストールすることは,非常に手間のかかる作業になります。
- 本バージョンでは,すでにバージョン08-50より前のクライアントサービス for DPMがインストールされている場合,クライアントコンピュータの起動時に,本バージョンへ自動アップグレードする機能をサポートしています。
- また,あらかじめマルチキャスト配信用のシナリオが用意されており,クライアントサービス for DPMは,シナリオを用いてアップグレードすることもできます。
- 【重要!】
- アップグレードを行わない場合,サービスパックやHotFixのシナリオが正常に動作できない場合があります。必ず管理サーバと同じバージョンにアップグレードしてください。
- Webコンソールの「設定」メニュー→「詳細設定」→「全般」タブで,「クライアントサービス for DPMを用いた運用を行う」にチェックを入れている場合は,クライアントサービス for DPM の自動アップグレードは実行されません。
- クライアントサービス自動アップグレード機能が実行されると,実行後は「System_AgentUpgrade_Unicast」または「System_LinuxAgentUpgrade_Unicast」シナリオが割り当たったままの状態になります。このシナリオは手動で実行できません。
また,クライアントサービス自動アップグレード機能の実行前に,スケジュールを指定したシナリオを割り当てていた場合には,再度シナリオ割り当てを行ってください。
- Linuxクライアントにクライアントサービス自動アップグレードが実行された場合,シナリオ開始から約2分間は別のシナリオを実行させないでください。
- 【注意!】
- クライアントコンピュータ電源OFFからのシナリオ実行でコンピュータが起動された場合,自動アップグレードは行われません。
- 自動アップグレードは,「シナリオ実行」として扱いますので,「シナリオ実行一覧」へ実行結果が出力されます。
- 自動アップグレードは「シナリオ実行」として扱いますので,シナリオ中断はできるようになりますが,実行時間が短いため,自動アップグレードの中断はできません。
- 自動アップグレード実行後のクライアントサービスの再起動は数十秒後に行われます。その間に他のシナリオを実行した場合は,シナリオ実行エラーになる場合があります。
- この手順はクライアントサービス for DPMを本バージョンへアップグレードする手順です。クライアントサービスfor DPMがインストールされていない管理対象コンピュータに対し,新規にインストールすることはできません。
- 管理対象コンピュータのイベントログに以下のログが出力される場合がありますが,動作に問題はありません。
DepAgent:Accept error code=10004
- 自動アップグレード中は,「シナリオ実行進行状況」画面を表示することはできません。
- 管理サーバのイベントログに以下のログが出力される場合があります。
depssvc: Agent Upgrade Error MAC : Sts = (MACアドレス)
これらは何らかの原因により,表示されたターゲットに対するクライアントサービスfor DPMの自動アップグレードが失敗したことを意味しています。
このログが出力された場合はクライアントサービスfor DPMアップグレード用のシナリオを実行してください。
- 【ヒント】
- 下記のように表示されれば,クライアントサービス for DPMのアップグレードは成功です。
- Windows IA32版の場合…
「プログラムの追加と削除」の「JP1/ServerConductor/DeploymentManager(クライアントサービス for DPM)の「システム情報」のバージョンが「VV.RR」(VV:バージョン,RR:レビジョン)と表示
- Windows IPF版の場合…
<システムフォルダ>¥DepAgent.exeのファイルプロパティの「バージョン情報」タブのファイルバージョンが「5.x」と表示
(2) シナリオによるクライアントサービス for DPMのアップグレード
クライアントサービス for DPMの自動アップグレードとは別に,クライアントサービス for DPMをアップグレードするシナリオをあらかじめ登録しています。このシナリオを実行することでクライアントサービス for DPMをアップグレードすることができます。
![[図データ]](figure/zu022280.gif)
- ※ System_AgentUpgrade_Multicastは,Windows(IA32)用アップグレードシナリオです。
- System_LinuxAgentUpgrade_Multicastは,Linux(IA32)用アップグレードシナリオです。
- System_IPF_AgentUpgrade_Multicastは,Windows(IPF)用アップグレードシナリオです。
- System_IPF_LinuxAgentUpgrade_Multicastは,Linux(IPF)用アップグレードシナリオです。
- System_DiskProbeは,ディスク構成チェック用シナリオです。
- 【注意!】
- ご使用の環境に合わせて,「最大ターゲット数」,「最大待ち時間」を変更してお使いください。また,上記以外の項目を変更した場合,クライアントの上書きインストールが行われない場合がありますのでご注意ください。特に実行タイミングの指定は必ず「配信後すぐに実行」で行ってください。
- クライアントモジュールのアップグレードは,アップグレードのシナリオが完了した後に行われます。通常この処理には数十秒程度かかりますので,この間は別のシナリオを実行しないでください。
(3) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IA32専用)
クライアントサービス for DPMの上書きインストールについて説明します。
- 【ヒント】
- DPMのプログラムのCD-ROM(1/2)をCD-ROMドライブにセットします。「JP1/ServerConductor/Deployment Manager Setup」画面から「クライアントサービス for DPM」を選択します。
![[図データ]](figure/zu027100.gif)
- 確認画面が表示されますので「はい」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu027200.gif)
- 「セットアップタイプ」画面が表示されますので「上書きインストール」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022630.gif)
- 確認画面が表示されますので「OK」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022640.gif)
- 「IPアドレス入力」画面が表示されるのでDPMがインストールされた管理サーバのIPアドレスを入力して「次へ」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022650.gif)
- 上書きインストールが開始され,「メンテナンスの完了」画面が表示されますので,「完了」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022660.gif)
- 【注意!】
- 「プログラムの追加と削除」にはアプリケーションがインストールされているフォルダの容量が表示されます。クライアントサービス for DPMはシステムフォルダ配下にインストールされるため実際の容量より大きく表示されます。
以上で,クライアントサービス for DPM(IA32)の上書きインストールは完了です。
(4) クライアントサービス for DPMの上書きインストール(IPF専用)
クライアントサービス for DPM(IPF)の上書きインストールについて説明します。
- 【ヒント】
- DPMのプログラムのCD-ROM(1/2)をCD-ROMドライブにセットします。「JP1/ServerConductor/Deployment Manager Setup」画面から「クライアントサービス for DPM」を選択します。
![[図データ]](figure/zu027300.gif)
- 以下の確認画面が表示されますので「はい」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu027350.gif)
- 「DeploymentManagerクライアントサービスのインストール」画面が表示されますので「OK」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022600.gif)
- 以下の画面が表示されますので,DPMがインストールされた管理サーバのIPアドレスを入力し,「OK」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022610.gif)
- クライアントサービス for DPMのインストールが完了すると,以下のメッセージが表示されますので「OK」ボタンをクリックします。
![[図データ]](figure/zu022620.gif)
以上でクライアントサービス for DPM(IPF)の上書きインストールは完了です。