4.5.6 バックアップ/リストア

Q1
シナリオ作成時に指定したパーティション番号と,コンピュータの画面に表示されているパーティション番号が異なっている。
A1
対象のHDDに隠しパーティションが存在している可能性があります。パーティション指定のバックアップ/リストアでは,オプションで“隠しパーティションを無視する”にチェックを入れている場合は,隠しパーティションをカウントに含めません。チェックを外すか,対応するパーティション番号を正しく入力し直してください。
Q2
バックアップ/リストア中,1分間に数~数十MBしか転送できていない。
A2-1
シナリオ作成時,オプション詳細設定で,最大転送レートを1~10MB/分のように低く設定している可能性があります。シナリオ修正画面を開き,「オプション」タブの「詳細設定」をクリックし“最大転送レート”の欄を確認してください。時間を節約したい場合は,チェックをはずしてください。ネットワークの負荷を軽減したい場合は,チェックを入れ,適当な値を設定してください。
A2-2
ネットワーク負荷が高いため,データ転送がスムーズに行われていない可能性があります。シナリオ実行中は,ネットワークの使用をなるべく最小限にするようにしてください。
Q3
バックアップのデータ転送中に突然,シナリオ実行エラーになり,イメージビューのコンピュータが赤く点灯した。
A3
管理サーバの空き容量不足のため,データ転送ができなくなっている可能性があります。管理サーバのバックアップファイル保存先の空き容量を確認してください。空き容量不足では,バックアップは正常に動作しません。バックアップファイルの保存先を変えるか,空き容量を確保してください。
Q4
リストアを行った装置でOSを起動すると,別の装置のディスクイメージがリストアされた。
A4
バックアップしたイメージファイルが別の装置のバックアップイメージで上書きされた可能性があります。バックアップを行う際は,イメージファイル名が重複しないように注意してください。重複した場合は,以前のデータは上書きされます。
また,複数のコンピュータにバックアップを行う同一のシナリオを割り当て,同時に実行した場合,正しくイメージファイルの処理が行えません。
同時に実行する場合は,イメージファイル名が重複しないように別シナリオを割り当ててください。
Q5
リストアを一斉実行しても,コンピュータのうち数台がシナリオ実行せず,バックアップ/リストア実行一覧には“実行待ち”と表示される。
A5
シナリオファイルの設定で“最大ターゲット数”が,実際に実行しようとしている台数より小さい可能性があります。この場合,先に実行しているシナリオが終了したあと,残りのコンピュータのシナリオが開始されます。
Q6
リストアが実行待ちの状態からいつまでたっても実行されない。
A6
実行しているシナリオファイルの「バックアップ/リストア」タブの「リストア開始条件」の「最大待ち時間」の設定が未入力の空欄になっている可能性があります。空欄になっていると,シナリオ実行の準備ができたコンピュータの数が「最大ターゲット数」の数に満たない間は,シナリオ実行されません。「バックアップ/リストア実行一覧」画面の「今すぐ実行」をクリックするか,いったん中断して,シナリオファイルの「最大待ち時間」に適切な値を設定して修正してください。
Q7
リストアのシナリオで最大ターゲット数を10に設定して作成し,10台のコンピュータに対して一斉実行しても,5台ずつしか実行されない。
A7
「詳細設定」の「同時実行可能台数」の値が「5」になっていると,最大ターゲット数の値が10であっても,5台ずつしか実行されません。10台同時に実行したい場合は,「詳細設定」の「同時実行可能台数」の値を「10」に変更してください。
Q8
最大転送レートを高く指定したのに,シナリオ実行時間が短縮されない。
A8
最大転送レートはお客様のネットワーク環境により大きく左右されます。ネットワーク環境の性能以上の転送レートを出すことはできません。
Q9
バックアップ/リストア中に実行中のコンピュータの表示が乱れる。
A9
バックアップ/リストアには,影響がありません。進捗はWebコンソールの「バックアップ/リストア実行一覧」画面から確認してください。メインウインドウ画面の「表示」メニュー→「シナリオ実行状況」→「バックアップ/リストア実行一覧」から表示することができます。
Q10
バックアップ/リストア中に画面が乱れる場合がある。
A10
バックアップまたはリストアのシナリオ実行中に,クライアント側のUSBデバイスを抜き差しすると進捗画面が乱れる場合があります。バックアップ/リストアの実行中,USBデバイスの抜き差しを行わないでください。
Q11
バックアップシナリオ,ユニキャストによるリストアシナリオ,ディスク構成チェックシナリオの実行が完了したのに「シナリオ実行一覧」のステータスは「準備中」のままとなっている。
A11
バックアップシナリオ,ユニキャストによるリストアシナリオ,ディスク構成チェックシナリオが完了する前に,別コンピュータで同一シナリオを実行した場合,Webコンソールから参照できる「シナリオ実行一覧」のステータスにはバックアップ,リストア,ディスク構成チェック完了時点からシナリオ実行完了時点までの間の状態を“準備中”と表示される場合がありますが,動作上問題ありません。
Q12
マルチキャスト・リストアシナリオを実行中に「バックアップ/リストア実行一覧」でシナリオの実行状況を確認すると,シナリオが実行中にも関わらず,すでに終了していると表示される場合や,シナリオが表示されない場合がある。
A12
「バックアップ/リストア実行一覧」は,シナリオを実行してもすぐには更新されません。バックアップ/リストア対象のディスクへの読み込みや,書き込みが開始されたタイミングで更新されます。それまでは,シナリオ実行前の状態が表示されます。更新前に画面を表示した場合は,しばらく待って再度画面を開くか,「最新の情報に更新」をクリックしてください。
Q13
バックアップの途中で何も表示されないままシナリオ実行エラーになる。
A13
正常にOSのシャットダウン処理を行わずにコンピュータの電源断を行った場合,シャットダウン時に行われるディスクへの遅延書き込み完了処理が行われず,ファイルシステムが不正となる可能性があります。また,ディスクへのアクセス中にシャットダウン処理を行わず電源断を行った場合も,ディスク表面に物理的な破壊を生じる可能性があります。これらのディスクに対してバックアップを行うと,途中でシナリオ実行エラーになる場合があります。このような場合,OSの再セットアップ,ファイルシステムの修復ツール等を使用して,ファイルシステムを修復し,再度バックアップを行ってください。
Q14
複数のリストアシナリオを一括で実行すると,最初に起動したコンピュータはシナリオが開始されるが,他のコンピュータは“getting Backup System image”と表示されたあと,すぐにシナリオ実行エラーになり,イメージビューのコンピュータがエラー表示された。コンピュータの画面には次のようなメッセージが表示された。

「ERROR: Received the error from the PXE server. Please contact your system administrator or support group.」

A14
シナリオ作成時に設定したマルチキャストIPアドレスがすべてのシナリオファイルで同じ値になっている可能性があります。対象のシナリオファイルのプロパティ画面を開き,「オプション」タブの「詳細設定」をクリックしマルチキャストIPアドレスの値を確認してください。他のリストアシナリオと同じIPアドレスを指定している場合,一方のシナリオは正常にシナリオが開始されません。IPアドレスの値が重複しないようにシナリオ修正画面から入力し直してください。エラー表示されたコンピュータを右クリックして「シナリオ実行エラー解除」を選択すると,エラー表示が消え,再度シナリオ実行ができます。
Q15
パーティション指定してリストアすると,すぐに次のようなエラーメッセージが表示され,シナリオ実行エラーになる。

「ERROR: Received the error from the PXE server.Please contact your system administrator or support group.」

A15-1
バックアップファイルのバックアップ元とリストアしようとしているリストア先のファイルシステムの種類かパーティションサイズが異なっている可能性があります。パーティション指定のバックアップ/リストアでは,バックアップ元とリストア先のパーティションのファイルシステムとパーティションサイズが一致していることが必要です。シナリオファイルの修正画面を開き,対応するパーティションをもう一度設定しなおしてシナリオを実行してください。
A15-2
コンピュータ側に隠しパーティションが存在するため,“隠しパーティションを無視する”にチェックを入れて実行すると,実際には存在しないパーティションを指定して実行しようとしている可能性があります。その場合は,“隠しパーティションを無視する”のチェックを外して,再度シナリオを実行してください。
ません。
Q16
バックアップ/リストアシナリオ実行時に,いつまでも処理が終了せず,ターゲットのコンピュータ上に以下のメッセージが表示される。

FS: Cannot open root device "" or xx:xx
Please append a correct "root=" boot option
Kernel panic: VFS: Unable to mount root fs on xx:xx

A16
管理サーバとコンピュータ間のLAN接続に問題があるか,管理サーバが高負荷状態である可能性があります。LAN の接続状態および管理サーバの負荷状態を確認の上,コンピュータの電源をOFFにした後,再度シナリオを実行してください。
Q17
バックアップでシナリオ実行エラーが発生した。
バックアップ先のコンピュータの画面では,以下のメッセージが表示されて動作が停止している。
Error:Partition Data(No*-*)is different from MBR partition type(0xc-4).
A17
Red Hat Enterprise Linux AS3,ES3で,2GB未満のvfatパーティションを作成された場合に発生する可能性があります。
ご使用のシステムに2GB未満のパーティションが存在する場合,以下のように対応いただけますようお願いします。
※以下の作業を行うには,vfat形式のパーティションを一度解放し,確保しなおす必要があります。
  • vfat形式のパーティションをext2,ext3など他のフォーマット形式で確保しなおす。
  • vfat形式のパーティションのサイズを2GB以上に拡張する。
Q18
リストアシナリオ実行時,コンピュータの画面に以下のメッセージが表示され,シナリオ実行中断状態となる。
ERROR: Backup Data is unrestorable because Size is lager then HDD.
A18
バックアップ元のHDDサイズとリストア先のHDDサイズを確認してください。リストア先のHDDサイズの方が小さい場合に本メッセージが出力される場合があります。バックアップ元のHDDサイズ以上のHDDにリストアを行ってください。
Q19
「何らかの理由により,以下のメッセージが出てエラー終了した際,キーボードから「p」または「r」を入力しても,シャットダウンまたはリブート処理が行われない(キー入力が認識されない)。
ERROR:<エラーメッセージ> Press 'p' key to poweroff, 'r' key to reboot:
A19
USBキーボード/マウスを使用している一部の機種において,キーボード/マウスが認識できないため,キー入力ができない場合があります。電源ボタンを押下(長押し)して,電源を切ってください。
Q20
リストア実行中にシナリオ実行中断を行った場合,クライアント画面に以下のメッセージが表示された。

ERROR: Unpredictable end of data.
There may be a mismatch between header information and actual data.
(XXXXXX,XXXXXX)
This System is reboot after XX seconds.
gzip: stdin : Unexpected end of file.

A20
シナリオ実行中断することにより,管理サーバとクライアントの通信路が切断されるため,意図したサイズのデータを取得できなかったために表示されるメッセージです。シナリオ実行中断処理としては問題ありません。
Q21
バックアップを開始すると,すぐ次のようなエラーメッセージが表示され,実行エラーになる。

There is a mismatch between partition types of MBR(0x*-*) and BPB(NO*-*)
This disk can no be backed-up/restore

*は内容に応じた任意の10進,16進数値です。
A21
通常エラーです。エラー内容については「5.4.3 その他」を参照ください。対象のOSがLinuxの場合,Linuxの仕様により発生する場合があります。
詳しくは,「2.5.2 バックアップシナリオ実行」の6の注意を参照ください。